柴崎友香 Shibasaki Tomoka
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柴崎友香 Shibasaki Tomoka
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writer,novelist
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『続きと始まり』、重版して第60回谷崎潤一郎賞&第74回芸術選奨文部科学大臣賞のW受賞帯になっています。
この小説には個人的な経験を重ねた感想をたくさんいただいて、心に刻んでいます。
より多くの人のもとに届いたらいいなと思っています。

subaru.shueisha.co.jp/books/2401_3/
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『「男性脳・女性脳」の分類は、生まれつき男性と女性の脳に「違い」があるという誤認に基づいています。社会が脳を変えるという科学的な事実があるにもかかわらず、生まれながらにして男性と女性の得意・不得意が異なる、という誤認に従って分業を進めると、今の社会にある格差・差別が助長されてしまうかもしれません。(略)そういった悪循環を防ぐためには、「男性脳・女性脳」の分類をする前に、社会構造の中にある違いに目を向けるべきだと考えています。』

ステレオタイプに陥らないために
──「男性脳・女性脳」の言説
www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/fea...
ステレオタイプに陥らないために──「男性脳・女性脳」の言説 | 東京大学
www.u-tokyo.ac.jp
December 20, 2025 at 10:28 PM
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日本国内で円安に対する反応が薄いのは,日本が貧しくなったせいで直近で海外渡航した人の総数が減っており,この円安がどの程度の物価になるのがが肌感覚的にわからないからだろうと感じています。

食料を含めた物資のほとんどを輸入に依存する日本では,円の価値はそのまま生活物資の価格に反映されるのですが,国内ストックがあるため,影響が出るのは数ヶ月後になります。

現在の一段レベルアップした円安が国内に跳ね返るのは2026年になってからですから,その段階で,生活がさらに困窮する層が増えることになります。
December 21, 2025 at 12:44 AM
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以前読んで印象の薄かったナボコフの短編「呼び鈴」が、「乱視読者の読んだり見たり」で読み解かれており、それを踏まえて読み返すと印象が一変して驚く…。
December 10, 2025 at 6:17 AM
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ナボコフ短篇読書会「移動祝祭日」で先日「マドモワゼル・O」を読んだが、その後で、ある参加者の方と突っ込んだやりとりをした。ここに出てくる「影」が何者の影かという問題。読書会が終わった後で読み直して考えてもらい、さらにその意見をもとにしてわたしももう一度読み直して考える。これが自分にとってこのうえなくありがたい。こういう貴重な経験を、できるだけ多くの人と共有したい。文学テクストは誰にでも等しく開かれた場なのだから。
December 20, 2025 at 3:17 AM
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読んでる間、異様な手触りのある悪夢の中にいるようで、その輪郭の掴めなさに、どの短編も読み終わるなり読み返していた。

道化を研究する男が自ら道化となってある町の祭りを調査しようとする「道化師の最後の祭り」が特に好み。ひとりの患者の存在が医師の世界を歪めていく「戯れ」、世界の背後に連綿と潜み続ける邪な存在が書物や手記を通じて立ち現れてくる「ネセスキュリアル」や「ツァラル」、得体のしれない商品を無秩序に作り続ける工場を描く「赤塔」などの悪夢感もすごい。
お送りいただいた『悪夢工場』(河出書房新社)、全面赤の悪夢装丁が素晴らしすぎる…。――トマス・リゴッティ著 若島正編訳 宮脇孝雄訳 白石朗訳 装幀 水戸部功。
December 20, 2025 at 3:23 AM
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昨日、寝床の中で考えていたんですが、Problem Paradiseの編集を後2年(つまり、120号まで)で降りようかと思っています。もともと、100号で終刊にするつもりだったんですが、ウェブジャーナルとして再出発することで少し生き延びました。どなたか引き継いでいただける人が現れなければ、そこで終刊ということになります。寂しい話ですが、いつかはやめるときがくることを考えれば……。しかし、まず盟友のCrisanに相談しないと。
December 21, 2025 at 3:45 AM
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大阪の実業家で近代大数奇者の一人、平瀬露香の蔵印には《集散常相願販同好》とある。これは「集散は常軌なり願わくば同好に是を頒たん」、つまりものが集まって散るのは仕方のないことだけれど、せめてこれがいつか手元を離れたとしても、自分と同じような数寄の心を持った人に大事にされてほしい、という意味。

誰とは言わないけど、「これを持つものに災いあれ」とか言ってたコレクターもいる中で(業が深い…)、露香のカッコよさは群を抜いているのよね。
December 20, 2025 at 2:49 AM
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ゆうべふと再読して、とても勇気づけられた孤伏澤つたゐさんの言葉。

コメが高いだの、おこめ券を配る配らんだの、コメ農家は存在しないかのような施策が議論され、「地方創生」という言葉は括弧付きでもなく使われ、まるで地方に生きる人間はいないかのように扱われ、地方も都市も「ふるさと納税」という麻薬からもう抜け出せない。そういう状況に心がどんどん荒んでいくので、つたゐさんの言葉に救われるような、ハッとするような気持ちになった。

「選んだ」からそこが大事なのではなく、「生きている」からそこが大事なのだ、という言葉をずっと噛みしめている。随筆を書いたとき、わたしはそこまで意識できていなかった。
December 20, 2025 at 2:17 AM
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#市川ブックフェス 、会場はJR総武線市川駅改札すぐの「シャポー市川」にて。ちなみに私のブースはいちばん奥です。
December 20, 2025 at 2:23 AM
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俺が長年絶版を嘆いている小説・邦題『ひつじ探偵団』の映画化情報でやんす。これを機に文庫で復刊!ついでに続編も翻訳する流れ!!と思いきや、映画の日本公開未定。
見せてくれ、もこもこの羊達が草を食い、調査に出かけ、草を食い、盗み聞きをし、草を食っては草を食べ、眠り、朗読を楽しみ、正義を求め、食べない方がいい草を食い、推理をし、自らの飼い主を選び取り、「みんな集めてメェと言い」の謎解きを披露する様子を。

早川書房は何はともあれ映画に合わせて文庫本で復刊を頼みます。

ところで映画予告で羊達が車を破壊していたので興奮したが、原作にあったっけ? 原作でも破壊していたなら大はしゃぎして覚えてそうな俺だが
December 19, 2025 at 12:03 PM
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「あなたがダメだと思っている理由は 社会や政治にあるということを伝えたい」

私も一人暮らしできるほどの稼ぎもない残業の多い業界で働いていたので実家暮らしのまま、中年になって病気になり、親の看護&介護に突入してしまい、自分の情けなさを噛みしめて生きてきたところもあるので、そもそも女性の賃金の低さなどが問題だったのだと気が付くのに随分と時間がかかりましたね・・・読もう。

www.youtube.com/watch?v=dIPS...
社会の枠組みから「透明」な存在にさせないために。——『中高年シングル女性――ひとりで暮らすわたしたちのこと』著者・和田靜香さん インタビュー
YouTube video by 本チャンネル
www.youtube.com
December 19, 2025 at 10:59 AM
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中之島を歩いていたらば、私が好きで影響も受けているチャドウィックの彫刻がいきなり現れましてね……びっくりした。
December 19, 2025 at 11:37 AM
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このようなフェモナショナリズムは現在の高市の日本にもすぐに噴出すると思う。
「女性の連帯」がすごい勢いで排外主義や極右に乗っ取られていく。「ピンク」も「ガール・パワー」も
www.cnn.co.jp/world/352417...
※女性への暴力の大半は家庭の中で、被害者と面識のある人物によって行われている。(=外国人排斥では解決しない。むしろ本当の犯人を利する行動になっている)
反移民運動の新たな顔、「ピンク・レディース」に話を聞く 英国
緑豊かなロンドン郊外に位置する小さな町、エッピングで、地元の男性たちに「マスクを着けて」、「怒り」をぶつけるよう求める声がソーシャルメディアで燃え上がった。町ではかねて、「ベル・ホテル」に絡むトラブルが多発していた。
www.cnn.co.jp
December 16, 2025 at 2:51 PM
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このままだと来年夏に限度額が上がります。高額療養費制度を長期に渡って利用する必要があるのは、医療を受ける人全体からみるとほんのわずかの重い病を抱えた人々。物価や医療費が高騰しても収入は変わらず可処分所得は減る一方で、いまでも適用されるための条件は十分厳しく、今以上に限度額が上がると更なる受診抑制を引き起こします。どうか署名にご協力ください。

www.change.org/p/%E9%AB%98%...
あなたの声がチカラになります
#高額療養費の限度額引き上げを撤回してください
www.change.org
December 18, 2025 at 4:42 AM
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逆に、今の若い人たちは、配信文化のおかげで、映画であれ音楽であれ古いものでも結構フラットに受容している。でも、配信していないものはその視野には入ってこない。
December 17, 2025 at 3:56 PM
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今の学生たちが驚くほどジブリ作品を知らないのは、おそらく配信していないからだと思う。深刻。
December 17, 2025 at 3:54 PM
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以前から、そういうことを考えていたのだが、「リテラシーという概念のもとで根拠レスな陰謀論を展開する」完璧な実例を見てしまったので、ますますもってリテラシーという言葉が嫌いになったのだった。

それでもなお、リテラシーがあるとすれば、それはたぶん、「流れてくる嘘をいかに見破るか」よりも、「自分が何を信じたがっているのか」を知り、信じたい情報こそ警戒するということではないかと思う。
December 17, 2025 at 2:17 AM
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人間にはそもそも「全てを疑う」ことは不可能で、過度の不信は「他人を信頼するためのスキル」の成長を阻害するため、かえって騙されやすくなるという社会心理学の知見もある。

マスメディアに即して言えば、マスメディアに対する「カウンター情報」への耐性が極端に落ちてしまうのだ。「テレビに洗脳されていませんか!」というのは、いまや怪しげな信仰やサービスを売りつけるための常套句になっている。
December 17, 2025 at 2:17 AM
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というのも、メディア・リテラシーは、メディアが伝える内容を批判的に読み解くといった意味で用いられることが多いが、それによって「自分にとって都合の悪い情報は信じない」ことが正当化されてしまいがちだからだ。

「自分には高度なメディア・リテラシーがあり、メディアの嘘を見抜くことができる」という自意識は、自分が信じている「真実」を守るうえで非常に効果的だ。

そこからは、しばしば「メディア陰謀論」が展開され、たとえばNHKには在日コリアンが数多く雇用されており、そのせいで反日的な偏向報道をするのだといった完全なデマを信じることになったりする。
December 17, 2025 at 2:17 AM
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昨日、とあるイベントで話したのだが、ぼくはメディア・コミュニケーションの研究者ではあるのだが、「メディア・リテラシー」という概念が好きではない。

学生にメディアに関するレポートを書かせると、その多くが結論で「メディア・リテラシーを高めることが重要だ」とお約束のように書いてくるという理由の一つ。

ある教育社会学者によれば、教育はゴミ箱みたいに使われており、難しい問題があると、その解決策として「教育」が安易に持ち出されるという。メディア・リテラシーも同じ。

ただ、それだけではなくて、メディア・リテラシーという概念がリテラシーをかえって低くしてしまう可能性があると思うからだ。
December 17, 2025 at 2:17 AM
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厚労省が高額療養費の改悪を決めようとしています

拡散にご協力ください

厚労省は、多くの患者・国民の反対を受けて高額療養費の限度額引き上げを今年3月から9か月凍結していましたが、12月15日に来夏から全世代に負担増となる高額療養費の限度額引き上げを強行に決定しようとしています。引き上げられる額は12月20日前後に固まります。命を守る最後の砦! 高額療養費の改悪を阻止するためオンライン署名をぜひとも広げてください。
2025/12/16

#高額療養費の限度額引き上げを撤回してください
www.change.org/p/%E9%AB%98%...
あなたの声がチカラになります
#高額療養費の限度額引き上げを撤回してください
www.change.org
December 16, 2025 at 2:34 PM
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高額療養費制度は現行でも十分に厳しい。月毎の算出で一度の負担額が対象額に満たなければ合算対象からはずれ、医科と歯科は別。12ヶ月のうち3回続けて該当していると4回目から多数回該当になるが、そのうち1度でも該当しない回があると対象からはずれる。4回目以降も限度額に満たない回があると多数回該当から外れる。

高額療養費制度は自身や家族が患者となったとき、収入が減り、先が見えない療養期間の助けになる制度だ。負担額引き上げは間違ってる。

#高額療養費の限度額引き上げを撤回しろ
December 17, 2025 at 12:36 AM
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最近読んだ本にのってた紙/電子の出版グラフ。

2024年の電子書籍の市場規模(5660億円)の内訳は「電子コミックが全体の9割」らしく、いわゆるコミック以外の電子書籍は大した数字ではない…という見方もできるが、逆に言えば500億円くらいの市場はすでにあると言える。これは奇しくも同年の「洋画」の市場規模とほぼ同じ。絶対的に小さくはないし、ポテンシャルを考えれば軽視すべきでもない。

また電子コミックを読んでいる人は、少なくともデバイスとプラットフォームを持っているわけで、紙の本→電子書籍よりも、電子コミック→電子書籍(非コミック)への誘導のほうがむしろスムーズにいく可能性が高いのでは、とも思う
December 14, 2025 at 10:11 AM
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本業界、基本的に本が好きな人ばっかりという致命的な(?)構造的脆弱性があり、なんか紙の手触りが、重みが…とかずっと言ってるのはともかく、電子書籍という真に革新的であるはずのテクノロジーへの意識が低すぎるとは前から思っていて(電子版に関するプロとは思えぬ雑な仕事に怒ったこともある)、結局amazonに根こそぎ持ってかれてるし、amazon自身もロクな競争もないせいで適当さが漏れ出てるし、全員いちから真面目にやれと言いたい。
スマホゲーだかTikTokだかXだか知らないが、粘土板やパピルスからグーテンベルク経由で5000年生き抜いてきた「本」がその首まとめて刈り落としてくれる、くらいの気合いを持て
December 14, 2025 at 9:52 AM