白岩英樹 SHIRAIWA Hideki
georgewillard.bsky.social
白岩英樹 SHIRAIWA Hideki
@georgewillard.bsky.social
大学教員. 『講義 アメリカの思想と文学』白水社, 2023. 共著『ぼくらの「アメリカ論」』夕書房, 2024. など. 『ゲンロン』『群像』『ユリイカ』『現代詩手帖』等に寄稿. 2025-26年度は書き物を小脇に抱えながら、公務の森をさまようことになりそうです🐈
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2日間にわたる〈学校推薦/編入学/社会人〉入試。受験生のみなさん、スタッフの方々、お疲れさまでした。合否にかかわらず、ここからの旅路が「生き直し」に値する日々になりますように!
November 23, 2025 at 11:20 AM
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11月23日(日)13時半より、京大地塩寮(YMCA青年会館)2Fホールで行われるシンポジウム「加藤典洋をどう考えるか」で、基調講演をつとめます。(司会黒川創、コメンテーター鶴見太郎)

秋の半日、お近くのかた、ご都合がおつきになるかた、ご参加いただけると嬉しく存じます。

※ご参加の申し込みは、主催の編集グループ〈SURE〉にお願いします(下記)。
www.groupsure.net/post_item.ph...
講演と討議 「加藤典洋をどう考えるか」|編集グループ〈SURE〉
www.groupsure.net
November 19, 2025 at 2:14 AM
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批評家の矢野利裕さんと秋の新人賞についてあれこれ議論してます。今回読んだのは、更地郊「粉瘤息子都落ち択」(『すばる』11月号)と坂本湾「BOXBOXBOXBOX」(『文藝』冬号)。評価できるところと批判的に読んだところ織り交ざっていますが、「読む」とはそういうことだと思うので、どうかご容赦を。とりわけ音楽と文学を越境し、また仕事(国語教師)をすることと批評家であることを不可分なものとしてとらえてきた矢野さんならではの読解が光っていると思います。みてね。
www.youtube.com/live/okemtrn...
【ゲスト:矢野利裕】文学応援バラエティー「文学しゃべるのかい」【新人賞作品を読む!】
YouTube video by 【本屋のYouTube】双子のライオン堂書店
www.youtube.com
November 1, 2025 at 1:26 AM
クレール・マラン『はじまり』藤澤秀平訳(法政大学出版局)を拝受。「はじめてを生きること。それはゼロからやりなおすこと」。しかし、その「はじまり」は決して虚無ではない。外から不意にやってくる。思考を撹乱する物語によって、わたしたちはようやく起点を手探りすることが可能となる。

「一冊の書物を、そのつど心揺すぶられて、わたしは何度も再読する。何度読んでもその力強さ、再読ごとの特徴は失われることはない」。マランは彼女自身の言葉そのままに、連続性への安住を拒み、思索の縦糸を縒る。時間の線形性から逸脱し、〈わたし〉の思考を〈わたしたち〉の倫理へとひらく。
October 31, 2025 at 9:29 AM
文・倉方俊輔/画・光嶋裕介『悪のル・コルビュジエ』(彰国社)を拝受。没後60年にして、なお「異端」の輝きを放つ建築家に〈創造的な不服従〉を見出す異彩の書――「自分たちのルールに共感しようとしないものを排除し、いっそう『善』になろうとするこの21世紀に、彼の『悪』はいっそう輝いている」!

一貫しているのは、「善」的かつ散文的表現で囲い込もうとする私たちの理解からコルビュジエを引き剥がし、「悪」の両義性において彼を詩的に捉え直す試み。倉方さんの文体および手さばきは『悪魔の辞典』さながら。対象を傷つけることなく、「罪つくり」な建築家の異端精神を生かしたまま露わにする。
October 26, 2025 at 9:25 AM
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[本][日記] 移動中に
『講義 アメリカの思想と文学』白岩英樹
ソローの章が抜群におもしろい。こんな人だったのか。ソローの原文が提示してあり、その文体、修辞や読みどころの解説があるのはありがたい。Twin Brothers Coffee 台北
October 25, 2025 at 1:56 AM
『群像』11月号「本の名刺――新田啓子『セキュリティの共和国』」を拝読したのち、ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』。まさに現代米国の「安全」に「守られ、裏切られ、付け込まれ、翻弄されつつ生きる人物たちの姿」!

私的領域としての「家庭」に留まるのを拒み、娘を残して新たな闘いへ赴く革命家の母(ラディカル・フェミニスト!)。迷走する二人の父親と男性原理。トマス・ピンチョン『ヴァインランド』にインスパイアされつつも、トランプの米国を自画像として描き切る。ジョニー・グリーンウッドの音楽も最高!
October 22, 2025 at 10:49 AM
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[日記][本] 『講義 アメリカの思想と文学』白岩英樹(白水社)
日本に行った知人に買って来てもらいました。読みます。 #plutoespressoria
www.hakusuisha.co.jp/book/b619702...
October 19, 2025 at 1:43 PM
小川公代さんの『ゆっくり歩く』(医学書院)を拝読。ロマン主義文学の研究から見出された「分有」が、痛苦を有する生身の実存とケア実践を通して、具体的な関係性へと編み直される過程が描かれています――「母のつらさが“分かる”ということはできないけれども、“分有する”ことはできるかもしれない」。

通奏低音として響くのは「可謬主義」。完全に「分かる」ことはできずとも、物語に仮託したり、誤解やずれをも含んだまま分かちあったりしながら、ともに修正しあえる希望です――「「分有」とはもしかしたら“本物”と“偽物”のあいだにある壁が一時的に取り払われることなのかなと思った」。
October 19, 2025 at 10:06 AM
キャンパス間移動の際に、念願の展覧会「《少女と白鳥》贋作を持つ美術館で贋作について考える」@高知県立美術館へ。贋作を「贋作」と認識して美術館で観るのは初めて。くだんの作品の第一印象は……思っていたよりも「薄い」でした。が、それもこれも、学際的な検証結果というレンズ越しに観たからかもしれません。

というのも、クリスティーズで競売・落札されたうえ、当該画家研究の第一人者のお墨付き、そして識者たちのフィルターをもかいくぐった作品。もし真実を知らなかったら、きっと異なるレンズで見ていたはず。展覧の内容はいわずもがな、観覧者に配布される小冊子も秀逸。世界でも空前絶後の試みでは!?
October 16, 2025 at 10:28 AM
『声を聴くこと』(春風社)を拝受。思想や文学に軸足をおく身としては、冒頭の國枝孝弘論考に文字どおり「ゆらぎ」を覚えながら頁を繰り始めました。「文学ができるわずかなことは、自分の存在を手放さずに」時空を超え、「自己と他者を重ね合わせること」。そのとき「自己の存在は複数性を帯びる」👥

また、ホイジンガさながらに学生と遊び、歌い、踊りながら文化研究に勤しみ、相互教育に臨もうとする教員としては、安部芳絵論考に蒙を啓かれる思いで、うんうんと深く首肯しながら拝読しました――「『ゆらぎ』に向き合うことで、『ゆらがない力』としての現場の力を獲得することが可能となる」。
October 15, 2025 at 10:44 AM
ベルジャーエフ『ロシア共産主義の歴史と意味』田中西二郎、新谷敬三郎訳(白水社)を拝受。宗教と文学のひだを巡りながら、ロシア精神の深層と矛盾を透視する思想史的試み。共産主義はドイツ由来の外来思想にとどまらず、国際主義と民族主義の狭間から生まれ、革命はロシア内発の歴史的必然でした。

社会活動が困難だった19世紀ロシアでは、あらゆる問題が文学を経由し、「きわめて急進的な姿勢で決断」されたといいます。文学が信仰を代弁したロシア的宿命! とりわけ、ベルジャーエフが指摘するドストエフスキーの両義性(飽満と飢渇)は、プーチンが濫用するスラヴ主義的装置と地続きにある。
October 12, 2025 at 9:23 AM
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『図書新聞』最新号に、佐藤千登勢さんが拙著『福祉権運動のアメリカ』の書評を書いてくださいました。長年にわたり佐藤さんのご研究から多くを学んできた者のひとりとして、とても嬉しいです!
toshoshimbun.com/news_detail?...
図書新聞
1949年創刊の日本では数少ない、本の批評専門紙です。 辛口の本格書評がたっぷりの〈硬派書評紙〉です。 この本はどう読まれているのだろう?専門家や他の著者や一般の読者はどんな読み方をしているのだろう?書店の店員さんの間での評判は? ちがった読み方を知れば、本の新しいおもしろさがわかってきます。
toshoshimbun.com
October 11, 2025 at 1:09 PM
小倉孝誠『「フランス文学」はいかに創られたか』(白水社)を拝受。19世紀、各国が「国民性」の表現として文学を位置づけ、文学史の整備に踏み出した時代。フランスでは、敗北を経た第三共和政のもと、文学は「社会の表現」かつ「社会を補足する営み」とされ、市民教育的な理念と共鳴していきました。

歴史学や教育制度・批評理論が絡みあうプロセスにおいて、「フランス文学史」がいかに制度として確立されていったのか。本書ではスタール夫人やG・ランソンをひとつの中心点として、文芸が文学へ、そして文学が「国民精神の精髄」へと変容する過程が、丁寧に整理されています。
October 11, 2025 at 9:53 AM
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たっぷり届いてすでにお腹いっぱい😂
連休はひとり読書合宿するのが楽しみです😊
October 9, 2025 at 9:10 AM
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 ベン・ラーナー『トピーカ・スクール』(川野太郎訳、明庭社)を読み終える。
 全編の語りが悲鳴という大理石でできていて、最後にそこに雨が一粒、二粒と滴り落ちてくるようにも感じられる。錯覚かもしれないのだが、白岩英樹さんの力のこもった解説も、その雨滴のよう。
 私がこの作品と比べてみたくなったのは、夢野久作『ドグラ・マグラ』。ディベートは所詮、議論や対話のフェイクでしかない。そんな科学はやめてください、というアンポンタン・ポカンくんの声が、向こうからこだましてくるようだった。
October 8, 2025 at 1:45 PM
藤原辰史『生類の思想――体液をめぐって』(かたばみ書房)を拝受。いわゆる「環境問題」の背後に潜む差別と貧困の構造を解きほぐし、動物・植物・微生物、さらには書物をも「生類」として捉え直すダイナミックな視座が展開されます。その際、媒介となるのが「畏怖すべき自然の結晶」とされる体液。

皮膚の内側を流れているあいだは自己として認識される体液も、いつかは例外なく外へ漏れ出します。つまり、かつて自己だったものが他者化する。その刹那にこそ、「ケア」が生まれる! 石牟礼道子を反復するのではなく、歴史学を滑走路として、生物学・建築・食文化へと思想を分散させる著者。
October 7, 2025 at 11:00 AM
出張の隙間を縫って、東大前駅そばの「本の店 & company」さんへ。魅惑的な本の「けもの道」を周回しつつ書棚を眺めていたら、小脇に抱えられないくらいの本を手にとっていました。いとうせいこうさんに石牟礼道子&鶴見和子、徐京植さんにタナハシ・コーツと公民権運動、そして「歩く」!

「根拠なく断定的に決めつける本、攻撃的な内容の本、我の強い本には、ご遠慮願っています。ヘイト本は、タイトルに入っている時点でNGだから『店の棚にヘイト本を置けるだろうか』なんて、悩むわけもありません。...どこかに柔らかさを残したものを置くようにしています」。
t.co/AQnLLxWnDf
October 5, 2025 at 10:50 AM
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"『トピーカ・スクール』作者の長篇第二作"

"『ニューヨーク・タイムズ』紙が選ぶ21世紀のベスト100冊に選出された、「新しい古典」とも呼びうるベン・ラーナーの飛躍作"

ベン・ラーナー/ 木原善彦 訳 『10:04 〈白水Uブックス〉 』
www.hakusuisha.co.jp/book/b669397...
U266 10:04 - 白水社
『トピーカ・スクール』作者の長篇第二作『ニューヨーク・タイムズ』紙が選ぶ21世紀のベスト100冊に選出された、「新しい古典」とも呼びうるベン・ラーナーの飛躍作。
www.hakusuisha.co.jp
October 3, 2025 at 5:50 AM
S. ハートマン『奔放な生、うつくしい実験』榎本空訳、ハーン小路恭子翻訳協力/解説(勁草書房)を拝受。『母を失うこと』(晶文社)で、奴隷制に引き裂かれた黒人女性たちの声を響かせたハートマン。本書では、つねに〈経済・人種・性〉の三重の暴力に晒された「黒い少女たち」の生と実験を呼び戻します。

プランテーションからの逃亡は、人類の実験としての「ゼネラルストライキ」であり、制度への抵抗だった。だが、奴隷制は都市のゲットーにまで忍び寄る。それでも、音と身体による「親密な黒々とした生の革命の反復」がやむことはなかった。「あたしはここにいる」! 困惑のうちに覚醒するデュボイス。
October 4, 2025 at 9:47 AM
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noteに書き散らしている感想文を米文学の白岩教授に引用していただき舞い上がってます🪽
リレーエッセイさながらの「読書記録」が綴られています。著者は日英仏翻訳者のNatさん。拙著『アメリカの思想と文学』(白水社)と関連づけながら、加速するような筆致です!

「尊厳を傷つけられた人間の怒りのエネルギーは、途方もなく大きい。女たちは、怒りがあるうちは破局(break)という最悪の事態さえも回避できる、と安堵します。この甚大なエネルギーはやがて、「怒りの葡萄」を実らせるに違いないのです。」――Natさん、ありがとうございます😭

note.com/nat_kc/n/ne9...
【読書記録】「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 ゲンロン18|Nat
「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 (ゲンロン18/2025/05、「特集:一族の想像力」所収) 《スタインベックの『怒りの葡萄』の声》 1930年代のアメリカ。オクラホマの農民ジョード一家は、干ばつや砂嵐で荒廃した農地を追い出され、カリフォルニアに到着すると今度は大雨に見舞われるという、過酷な運命をたどります。 苦難の道行の末に、息をせず産み落とされた赤子が、もうひ...
note.com
October 3, 2025 at 3:21 PM
リレーエッセイさながらの「読書記録」が綴られています。著者は日英仏翻訳者のNatさん。拙著『アメリカの思想と文学』(白水社)と関連づけながら、加速するような筆致です!

「尊厳を傷つけられた人間の怒りのエネルギーは、途方もなく大きい。女たちは、怒りがあるうちは破局(break)という最悪の事態さえも回避できる、と安堵します。この甚大なエネルギーはやがて、「怒りの葡萄」を実らせるに違いないのです。」――Natさん、ありがとうございます😭

note.com/nat_kc/n/ne9...
【読書記録】「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 ゲンロン18|Nat
「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 (ゲンロン18/2025/05、「特集:一族の想像力」所収) 《スタインベックの『怒りの葡萄』の声》 1930年代のアメリカ。オクラホマの農民ジョード一家は、干ばつや砂嵐で荒廃した農地を追い出され、カリフォルニアに到着すると今度は大雨に見舞われるという、過酷な運命をたどります。 苦難の道行の末に、息をせず産み落とされた赤子が、もうひ...
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October 2, 2025 at 9:55 AM
Reposted by 白岩英樹 SHIRAIWA Hideki
サイディヤ・ハートマン『奔放な生、うつくしい実験』発売となりました。どうぞよろしくお願いします。
October 1, 2025 at 10:09 AM
Reposted by 白岩英樹 SHIRAIWA Hideki
本日発売です。よろしくお願いします。
【新刊】『奔放な生、うつくしい実験』(サイディヤ・ハートマン著 榎本空訳 ハーン小路恭子翻訳協力・解説)取次搬入しました。
20世紀初頭のゲットー、若い黒人の女たちは自由に生きたいと抗った。生きることそのものを芸術とする、親密で奔放な彼女たちの物語
www.keisoshobo.co.jp/book/b101452...
September 30, 2025 at 10:29 PM
さよにゃら九月、またたび十月。あくびとともに新学期(たのしみ!)😹
September 30, 2025 at 11:09 AM