一次創作のPNは氷砂糖、二次創作では佐藤こおり。
今楽しいのは刀剣乱舞(明石最推し)
本拠地: https://ice03g.parfe.jp/
Xfolio: https://xfolio.jp/portfolio/ice13g
今後は一次創作をがんばりたいなあと思っているおさかなです
一次のときのペンネームは「氷砂糖」
二次のときのペンネームは「佐藤こおり」
文章を書くおさかなのはずなのに、あれれ? ラクガキばっかりしてる?
写真にキャラ(主に弊本丸近侍明石国行)を描き込むのをよくやっています
カプセルトイが結構好きで、もち吉の缶いっぱいにちっちゃなおもちゃたちが詰め込まれています
いや、写真撮ったりして遊ぶから、たまに表紙に使ったりするから
500円
近侍に「ぼくに渡すならどれー?」って訊きながら回したら、ごついローズクオーツが
癒し……近侍はぼくを癒したい……?
500円
近侍に「ぼくに渡すならどれー?」って訊きながら回したら、ごついローズクオーツが
癒し……近侍はぼくを癒したい……?
いまその話をするのって、1980年に終戦の話をしてたおじいさんと同じだ。ヒー!
いまその話をするのって、1980年に終戦の話をしてたおじいさんと同じだ。ヒー!
年齢|28歳
身長|178cm
職業|カフェのオーナー(雨の日のみ営業)
特技|秘密
・手先が器用
・雨の日以外のプライベートは謎
・愛煙家だが勤務中はお菓子のシガレットで口寂しさを紛らわせている
・来店客の顔は常連でなくても全員記憶している
#うさんくさい眼鏡シリーズ
#oc
年齢|28歳
身長|178cm
職業|カフェのオーナー(雨の日のみ営業)
特技|秘密
・手先が器用
・雨の日以外のプライベートは謎
・愛煙家だが勤務中はお菓子のシガレットで口寂しさを紛らわせている
・来店客の顔は常連でなくても全員記憶している
#うさんくさい眼鏡シリーズ
#oc
『15中天』
「寒くなったね」
「ああ、そうだな」
ベランダから夜空を眺める。人間の男と落ち武者のような生首。何かドラマガ起きそうだが、別に何も起こらない。
「中天が輝きだすな」
「ちゅうてん」
空の真ん中さ、と生首は笑った。少し古い言い回しだったかもしれないね、と言って空、いやもっと遠くを眺めている。
「冬は星がきれいだ」
「澄んだ空気と一等星と」
「理屈はいい」
理屈はどうでもいいんだ、ただ空がきれい、それだけでいいじゃないか、と生首は言う。それもそうかもしれない。
「そもそも理屈なんかじゃ私のありようは説明できないだろう?」
生首は言う。それもそうだ。
『15中天』
「寒くなったね」
「ああ、そうだな」
ベランダから夜空を眺める。人間の男と落ち武者のような生首。何かドラマガ起きそうだが、別に何も起こらない。
「中天が輝きだすな」
「ちゅうてん」
空の真ん中さ、と生首は笑った。少し古い言い回しだったかもしれないね、と言って空、いやもっと遠くを眺めている。
「冬は星がきれいだ」
「澄んだ空気と一等星と」
「理屈はいい」
理屈はどうでもいいんだ、ただ空がきれい、それだけでいいじゃないか、と生首は言う。それもそうかもしれない。
「そもそも理屈なんかじゃ私のありようは説明できないだろう?」
生首は言う。それもそうだ。
ブランデーグラスの中を魚が泳ぐ。おおぶりのグラスは、けれどやはり小さく、それでも魚にとっては世界だった。魚はガラスを通して外を見る。湾曲したガラスで外はとても大きく、そして恐ろしく、魚はブランデーグラスに守られていることを感じていた。狭くとも魚にとっては自分だけの世界だったから。
ブランデーグラスの中を魚が泳ぐ。おおぶりのグラスは、けれどやはり小さく、それでも魚にとっては世界だった。魚はガラスを通して外を見る。湾曲したガラスで外はとても大きく、そして恐ろしく、魚はブランデーグラスに守られていることを感じていた。狭くとも魚にとっては自分だけの世界だったから。
『14焚き火』
「おお、サバトか」
キャンプ用の焚き火皿で小枝を燃やしていると生首がそんなことを言ってきた。サバトて。
「ただの焚き火」
「ほう」
「見てて」
串に刺したマシュマロを炙り、表面が少し焦げるまで待つ。
「口開けて」
「んむ?」
生首は大人しく口を開け、僕はそこに焼けたマシュマロを押し込む。熱さに驚いたらしい生首は呻き悶えている。知らんふりをしてもう一本、串にマシュマロを刺して自分用に炙る。
「これは何というか、旨いな」
「恐怖以外も美味しいんだ?」
「飯の旨さはわからんわけじゃない」
へえ、と言っている間にマシュマロは焼け、あむ。甘い。
『14焚き火』
「おお、サバトか」
キャンプ用の焚き火皿で小枝を燃やしていると生首がそんなことを言ってきた。サバトて。
「ただの焚き火」
「ほう」
「見てて」
串に刺したマシュマロを炙り、表面が少し焦げるまで待つ。
「口開けて」
「んむ?」
生首は大人しく口を開け、僕はそこに焼けたマシュマロを押し込む。熱さに驚いたらしい生首は呻き悶えている。知らんふりをしてもう一本、串にマシュマロを刺して自分用に炙る。
「これは何というか、旨いな」
「恐怖以外も美味しいんだ?」
「飯の旨さはわからんわけじゃない」
へえ、と言っている間にマシュマロは焼け、あむ。甘い。
旅に出た。バッグ一つだけで。いつ帰るかは決めていない。どこに行くのかも決めていない。来た電車に乗って、ガタンゴトン。住んでいる場所から離れられればどこでもよかった。ガタンゴトン、ガタンゴトン。揺られながらうとうとする。夢見が悪くてはっと目覚める。大丈夫、ぼくはまだ旅の途中にいる。
旅に出た。バッグ一つだけで。いつ帰るかは決めていない。どこに行くのかも決めていない。来た電車に乗って、ガタンゴトン。住んでいる場所から離れられればどこでもよかった。ガタンゴトン、ガタンゴトン。揺られながらうとうとする。夢見が悪くてはっと目覚める。大丈夫、ぼくはまだ旅の途中にいる。
『13かさかさ』
スキンケアをしていると、落ち武者のような生首がふよふよと飛んできた。
「何をしているんだい?」
「お肌のお手入れ」
男がかい、と生首は驚いたようだった。いまどき男だろうとスキンケアくらいはするんだ、と伝える。カサカサになってしまうから、と。
「私も、かさかさになっているのかい」
「どうだろうね」
化粧水が付いたままの手で頬に触れてやる。ふむ、少しかさかさかもしれない。
「塗ってあげるよ」
化粧水を手に取り、生首を包み込むように手のひらでパットする。生首は心地よさそうに目を閉じている。
「礼はなにがいいかね」
いらないよ、と笑って返した。
『13かさかさ』
スキンケアをしていると、落ち武者のような生首がふよふよと飛んできた。
「何をしているんだい?」
「お肌のお手入れ」
男がかい、と生首は驚いたようだった。いまどき男だろうとスキンケアくらいはするんだ、と伝える。カサカサになってしまうから、と。
「私も、かさかさになっているのかい」
「どうだろうね」
化粧水が付いたままの手で頬に触れてやる。ふむ、少しかさかさかもしれない。
「塗ってあげるよ」
化粧水を手に取り、生首を包み込むように手のひらでパットする。生首は心地よさそうに目を閉じている。
「礼はなにがいいかね」
いらないよ、と笑って返した。
生きるために薬を飲む。生きていてもいいことばかりではないけれど、まだ命は惜しい。苦い粉薬を飲むのも慣れたものだ。白湯で流し込んでため息をつく。ざわめきが、消える。雑念が、消える。生きるために不要な、不安や怯えを押さえつけて、私は最強。この世界は私のためにある。些細な悩みなど壊せ。
生きるために薬を飲む。生きていてもいいことばかりではないけれど、まだ命は惜しい。苦い粉薬を飲むのも慣れたものだ。白湯で流し込んでため息をつく。ざわめきが、消える。雑念が、消える。生きるために不要な、不安や怯えを押さえつけて、私は最強。この世界は私のためにある。些細な悩みなど壊せ。
『12野苺』
「野苺って食べたことある?」
読んでいた本に出てきたので生首に訊いてみる。僕自身は食べたことがない。
「野苺を摘む子供の恐怖なら食べたことあるぞ」
「そうじゃなくて」
カラカラと生首は笑う。私は恐怖の感情しか旨いとは思わんからね。そう言って近づいてきた。
「なんだ、食べたいのか。出してやろうか。きみの恐怖と引き換えに」
「ご遠慮いたします」
わざとうやうやしく頭を下げてきっぱりとお断る。
「でも物語の中でしか見たことないしな」
「喋る生首もせいぜい本でしか見たことがないだろう?」
いやそもそも、悪魔を見たのは生首さんが初めてなんだけど。
『12野苺』
「野苺って食べたことある?」
読んでいた本に出てきたので生首に訊いてみる。僕自身は食べたことがない。
「野苺を摘む子供の恐怖なら食べたことあるぞ」
「そうじゃなくて」
カラカラと生首は笑う。私は恐怖の感情しか旨いとは思わんからね。そう言って近づいてきた。
「なんだ、食べたいのか。出してやろうか。きみの恐怖と引き換えに」
「ご遠慮いたします」
わざとうやうやしく頭を下げてきっぱりとお断る。
「でも物語の中でしか見たことないしな」
「喋る生首もせいぜい本でしか見たことがないだろう?」
いやそもそも、悪魔を見たのは生首さんが初めてなんだけど。
ドール素体に物語を添加していく。こんな髪色髪型で、こんな色の瞳で。メイクはこんな感じにして、お洋服はこういうの。靴、アクセ、持ち物。こんな歌を歌わせよう。つまりはこういう声で、喋るときはこういう感じ。出来上がったドールは私の理想の女の子。さあ、ステージはここ。大勢に見てもらおう。
ドール素体に物語を添加していく。こんな髪色髪型で、こんな色の瞳で。メイクはこんな感じにして、お洋服はこういうの。靴、アクセ、持ち物。こんな歌を歌わせよう。つまりはこういう声で、喋るときはこういう感じ。出来上がったドールは私の理想の女の子。さあ、ステージはここ。大勢に見てもらおう。
まあ記念にもなるし、病気持ちなので比較的短時間で済むというのもあり
まあ記念にもなるし、病気持ちなので比較的短時間で済むというのもあり
「1巻は全般的にジェンダーバランスを見直しました。旧版では画面に現れる男女の人数において男性に偏りがあり、また、弥生時代の描写において、狩猟=男性、採集=女性という役割の固定化があったのを、現在の研究に基づき、性別と役割を紐づけない形に記述・作画を直しました。考古学の進展により女性も戦闘に加わったことが分かってきたため、戦闘シーンに女性も入れる形にしました」
マンガ『日本の歴史』最新の研究に基づき内容アプデ。
news.denfaminicogamer.jp/news/251110q
「1巻は全般的にジェンダーバランスを見直しました。旧版では画面に現れる男女の人数において男性に偏りがあり、また、弥生時代の描写において、狩猟=男性、採集=女性という役割の固定化があったのを、現在の研究に基づき、性別と役割を紐づけない形に記述・作画を直しました。考古学の進展により女性も戦闘に加わったことが分かってきたため、戦闘シーンに女性も入れる形にしました」
マンガ『日本の歴史』最新の研究に基づき内容アプデ。
news.denfaminicogamer.jp/news/251110q
『11秘薬』
生首がいる方からぴちゃぴちゃと音がするので、なんだろう、と寄ってみた。なにやら小さな壺の中身を舐めていた。
「なにそれ」
「魔女に頼んでいた秘薬さ」
ぴちゃぴちゃと長い舌で舐めながら生首は言う。落ち武者のような生首が壺の中身を舐めているのは、まあまあホラーな絵面だな、と思う。
「秘薬」
「いろいろ思い出しすぎてしまってね」
ない体がまるであるかのように痛むんだ、その痛み止めさ。
悪魔の言葉に幻肢痛を思い出す。悪魔にもあるんだ。
「ええと、ご自愛ください?」
「なんだなんだ、他人行儀じゃないか」
生首は笑う。壺の中身はなくなったようだ。
『11秘薬』
生首がいる方からぴちゃぴちゃと音がするので、なんだろう、と寄ってみた。なにやら小さな壺の中身を舐めていた。
「なにそれ」
「魔女に頼んでいた秘薬さ」
ぴちゃぴちゃと長い舌で舐めながら生首は言う。落ち武者のような生首が壺の中身を舐めているのは、まあまあホラーな絵面だな、と思う。
「秘薬」
「いろいろ思い出しすぎてしまってね」
ない体がまるであるかのように痛むんだ、その痛み止めさ。
悪魔の言葉に幻肢痛を思い出す。悪魔にもあるんだ。
「ええと、ご自愛ください?」
「なんだなんだ、他人行儀じゃないか」
生首は笑う。壺の中身はなくなったようだ。
愛はコンビニでも買えると聞いていたけれど、きっと都会だけなんだろうなと思っていた。「愛、入荷しました」と書いてあるポップを見つけて本当なんだ、と驚く。そこまで高いものでもなかったので試しに買ってみた。レジ袋は断って、手のひらの愛は暖かく柔らかく、けれどどう扱えばいいかわからない。
愛はコンビニでも買えると聞いていたけれど、きっと都会だけなんだろうなと思っていた。「愛、入荷しました」と書いてあるポップを見つけて本当なんだ、と驚く。そこまで高いものでもなかったので試しに買ってみた。レジ袋は断って、手のひらの愛は暖かく柔らかく、けれどどう扱えばいいかわからない。
『10嵐』
外は季節外れの暴風雨。まったく、せっかくの休みだというのに買い物にも行けやしない。
「嵐だねえ」
落ち武者のような髪の生首はカラカラと楽しそうに笑った。
「楽しいの?」
「少しはね。昔ならこれで停電だ」
真っ暗闇で子供たちの恐怖を食べることができたんだから、と生首は続けた。そうだ、彼は悪魔だった。
「最近じゃそういうこともなく」
「はは、人間はたくましいよ」
まあノスタルジーさ、と生首は言って、ふよふよと窓際に飛んでいく。外の様子を窺っているらしい。
「天気予報では明日は晴れだって」
「何もかもわかって、人間様はえらいえらい」
生首は言った。
『10嵐』
外は季節外れの暴風雨。まったく、せっかくの休みだというのに買い物にも行けやしない。
「嵐だねえ」
落ち武者のような髪の生首はカラカラと楽しそうに笑った。
「楽しいの?」
「少しはね。昔ならこれで停電だ」
真っ暗闇で子供たちの恐怖を食べることができたんだから、と生首は続けた。そうだ、彼は悪魔だった。
「最近じゃそういうこともなく」
「はは、人間はたくましいよ」
まあノスタルジーさ、と生首は言って、ふよふよと窓際に飛んでいく。外の様子を窺っているらしい。
「天気予報では明日は晴れだって」
「何もかもわかって、人間様はえらいえらい」
生首は言った。
魔法の眼鏡をかけると文字が読める。魔女の私は使い魔にその眼鏡を与えてやった。喜んだ使い魔は私の蔵書をどんどん読んでいく。絵本、小説、実用書、魔導書。いつの間にか私の日記も読んでいたらしい。ああ、これで私のすべてを伝えられただろうか。かつての主にもらった眼鏡を外し、世界にさよなら。
魔法の眼鏡をかけると文字が読める。魔女の私は使い魔にその眼鏡を与えてやった。喜んだ使い魔は私の蔵書をどんどん読んでいく。絵本、小説、実用書、魔導書。いつの間にか私の日記も読んでいたらしい。ああ、これで私のすべてを伝えられただろうか。かつての主にもらった眼鏡を外し、世界にさよなら。
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