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神奈川県の相模湖畔で、交通業界紙を発行している会社の社長が死体で見つかった。容疑者ではあるが、動機もなければアリバイも完璧なタクシー会社の専務、峰岡。しかし三原警部補は、峰岡の「完璧すぎる」アリバイに不審を抱く。鮎川哲也とは違った味わいのアリバイ崩しミステリー。
「点と線」に比べると、ミステリーとしては少し弱さを感じるし、特に犯人の動機が後付けで、人間ドラマとしての魅力はいまいちだと思った。しかし三原と鳥飼が協力し、少しずつ真相に迫る面白さは十分味わえ、昭和の警察小説の面白さを堪能できる佳作。
神奈川県の相模湖畔で、交通業界紙を発行している会社の社長が死体で見つかった。容疑者ではあるが、動機もなければアリバイも完璧なタクシー会社の専務、峰岡。しかし三原警部補は、峰岡の「完璧すぎる」アリバイに不審を抱く。鮎川哲也とは違った味わいのアリバイ崩しミステリー。
「点と線」に比べると、ミステリーとしては少し弱さを感じるし、特に犯人の動機が後付けで、人間ドラマとしての魅力はいまいちだと思った。しかし三原と鳥飼が協力し、少しずつ真相に迫る面白さは十分味わえ、昭和の警察小説の面白さを堪能できる佳作。
それをいうと、麗も串カツ囲いで奨励会を勝ち抜けるとは思えないので、そこはフィクションとして割り切った方がいいんでしょうけど。
それをいうと、麗も串カツ囲いで奨励会を勝ち抜けるとは思えないので、そこはフィクションとして割り切った方がいいんでしょうけど。
今回、将棋シーンが少ないです。もう後半に入ったと思いますが、メインのはずの将棋では、果たしてどうなるのか。麗はちゃんとプロになれるんでしょうか? 完結編なので、ぜひそこまで書いてほしいものですが。
今回、将棋シーンが少ないです。もう後半に入ったと思いますが、メインのはずの将棋では、果たしてどうなるのか。麗はちゃんとプロになれるんでしょうか? 完結編なので、ぜひそこまで書いてほしいものですが。
それにしても今回将棋率が低いです。まだ前半ですから、これからなんでしょうね。
それにしても今回将棋率が低いです。まだ前半ですから、これからなんでしょうね。
なおこの世界では、奨励会の位置付けがちょっと謎です。現実では四段からがプロですが、麗は「数年かけて二段を目指す」と言っています。そんなことでは、年齢制限(26歳になると、奨励会は強制的に退会です)にかかるぞ(笑)。
なおこの世界では、奨励会の位置付けがちょっと謎です。現実では四段からがプロですが、麗は「数年かけて二段を目指す」と言っています。そんなことでは、年齢制限(26歳になると、奨励会は強制的に退会です)にかかるぞ(笑)。
1作目と2作目は読了済みです。果たして、麗はプロ棋士になれるのでしょうか(なお麗は今奨励会初段。かなりの実力ですね)。
1作目と2作目は読了済みです。果たして、麗はプロ棋士になれるのでしょうか(なお麗は今奨励会初段。かなりの実力ですね)。
プレイ時間が短いので、比較的早く話が核心に入るはず。さてこれからどうなる?
プレイ時間が短いので、比較的早く話が核心に入るはず。さてこれからどうなる?
「うたいびと」はもっと話題になって良い素晴らしい物語ですし、この方は短編の切れ味も素晴らしいので、この作品にも期待です。
「うたいびと」はもっと話題になって良い素晴らしい物語ですし、この方は短編の切れ味も素晴らしいので、この作品にも期待です。
SF風ですね。こういう話は面白そう。さて、どう展開しますか。
SF風ですね。こういう話は面白そう。さて、どう展開しますか。
面白い作りですね。2種類の話が読めるということでしょうか。
面白い作りですね。2種類の話が読めるということでしょうか。
なお私は作品をプレイしようとするとき、作者さんのTwitterアカウントに飛び、もしブロックされていたらプレイを取りやめます。ブロックするということは、「お前になんかプレイしてほしくねーよ」ということでしょう。無理にプレイしたところで、どちらも幸せになれませんからね。
なお私は作品をプレイしようとするとき、作者さんのTwitterアカウントに飛び、もしブロックされていたらプレイを取りやめます。ブロックするということは、「お前になんかプレイしてほしくねーよ」ということでしょう。無理にプレイしたところで、どちらも幸せになれませんからね。
どの作品も、「幻想に逃げた人物が、現実に潰される」様子を書いており、ユーモアと悲劇のコントラストが味わえる点でも共通しているが、味わいは三作それぞれに異なる。特に「肖像画」における、チャルトコフの「貧乏→成功→狂気→破滅」というグラデーション描写には圧倒された。
ロシア文学としてはかなり読みやすい部類に入るため、いきなりトルストイやドストエフスキーはハードルが高いという人は、この辺りから手を出してみては。
どの作品も、「幻想に逃げた人物が、現実に潰される」様子を書いており、ユーモアと悲劇のコントラストが味わえる点でも共通しているが、味わいは三作それぞれに異なる。特に「肖像画」における、チャルトコフの「貧乏→成功→狂気→破滅」というグラデーション描写には圧倒された。
ロシア文学としてはかなり読みやすい部類に入るため、いきなりトルストイやドストエフスキーはハードルが高いという人は、この辺りから手を出してみては。
表題作「架空の球を追う」は、小学生の野球チームの監督が、選手たちを指導する話。ユーモラスな中に温かみがあった。「銀座か、あるいは新宿か」は、道民からすると「知るか」という感じ(笑)。都会の女たちのかまびすしさと侘しさが感じられ、現代のサガン風味?
「ハチの巣退治」は、星新一を思わせる皮肉なコメディ。最後の「彼らが失ったものと失わなかったもの」は、ささやかな日常ドラマながら、読後に強い余韻が感じられ、ラストを締めくくるにふさわしい作品だった。
表題作「架空の球を追う」は、小学生の野球チームの監督が、選手たちを指導する話。ユーモラスな中に温かみがあった。「銀座か、あるいは新宿か」は、道民からすると「知るか」という感じ(笑)。都会の女たちのかまびすしさと侘しさが感じられ、現代のサガン風味?
「ハチの巣退治」は、星新一を思わせる皮肉なコメディ。最後の「彼らが失ったものと失わなかったもの」は、ささやかな日常ドラマながら、読後に強い余韻が感じられ、ラストを締めくくるにふさわしい作品だった。
「右大臣実朝」は、鎌倉幕府の第3代将軍源実朝の生涯を、彼の部下であるとある武将の一人称で語る歴史小説。文章が「プルーストか!」と思えるほど長く(1ページの半分近く続く文章が頻出する)、現代文で書かれているはずのに、古文の物語を読んでいるかのような錯覚を覚えた。
「惜別」は、中国(清国)を代表する文豪、魯迅が文学を志すまでを、彼の仙台医専(現在の東北大学医学部)時代の友人の手記という形式で綴った物語。大変面白かった。私が読んだ太宰の物語の中では「津軽」と並んで、最も好きかも。
「右大臣実朝」は、鎌倉幕府の第3代将軍源実朝の生涯を、彼の部下であるとある武将の一人称で語る歴史小説。文章が「プルーストか!」と思えるほど長く(1ページの半分近く続く文章が頻出する)、現代文で書かれているはずのに、古文の物語を読んでいるかのような錯覚を覚えた。
「惜別」は、中国(清国)を代表する文豪、魯迅が文学を志すまでを、彼の仙台医専(現在の東北大学医学部)時代の友人の手記という形式で綴った物語。大変面白かった。私が読んだ太宰の物語の中では「津軽」と並んで、最も好きかも。
全編ブラックユーモアに満ち溢れており、何度も笑えた。登場する世界を、登場人物が本気で「すばらしい新世界」だと思っている様子が、とにかく滑稽。
滑稽なだけでなく笑った後に怖くなる。後半に登場するジョンは「無駄こそが人間だ。見かけの幸福じゃなく、不幸をこそ人間は求めるべきだ!」と叫ぶ。そんな言葉を、登場人物たちは最後まで理解できないのが、また皮肉っぽい。
全編ブラックユーモアに満ち溢れており、何度も笑えた。登場する世界を、登場人物が本気で「すばらしい新世界」だと思っている様子が、とにかく滑稽。
滑稽なだけでなく笑った後に怖くなる。後半に登場するジョンは「無駄こそが人間だ。見かけの幸福じゃなく、不幸をこそ人間は求めるべきだ!」と叫ぶ。そんな言葉を、登場人物たちは最後まで理解できないのが、また皮肉っぽい。
文章は女性作家らしい柔らかみを感じさせてくれる。心情描写も決して大袈裟にならず、ほのかな動きを行間で読ませるタイプの、慎みがある表現が多数見られ、じっくり読むと実に佳い。
恋愛ものとして見た場合は、ちょっと味が弱いような気もする。だが情熱的な恋があるのと同様、今作のような「虚空に揺蕩うような恋」があってもいい。そんな、日常の中にさざめく波で、登場人物の心が揺れる物語を楽しめる。
文章は女性作家らしい柔らかみを感じさせてくれる。心情描写も決して大袈裟にならず、ほのかな動きを行間で読ませるタイプの、慎みがある表現が多数見られ、じっくり読むと実に佳い。
恋愛ものとして見た場合は、ちょっと味が弱いような気もする。だが情熱的な恋があるのと同様、今作のような「虚空に揺蕩うような恋」があってもいい。そんな、日常の中にさざめく波で、登場人物の心が揺れる物語を楽しめる。
北海道の架空の街(モデルは小樽)を舞台に、大学生の青年が、恋愛支援AI「ARISA」の助けを借りて、恋を成就させる恋愛物語です。ここまでシナリオを書いておいてなんですが、完成する気があまりしません(笑)。
今回は立ち絵を。AIで作りましたが、あくまで「暫定版」です。ここまでたどり着くのに、100時間くらいかかっている気がします(笑)。 #スーパーゲ制デー
北海道の架空の街(モデルは小樽)を舞台に、大学生の青年が、恋愛支援AI「ARISA」の助けを借りて、恋を成就させる恋愛物語です。ここまでシナリオを書いておいてなんですが、完成する気があまりしません(笑)。
今回は立ち絵を。AIで作りましたが、あくまで「暫定版」です。ここまでたどり着くのに、100時間くらいかかっている気がします(笑)。 #スーパーゲ制デー
「伯林あげぱんの謎」は、雑誌の犯人当て企画のために書かれたものらしい。犯人はすぐに分かってしまったが、なかなか面白い構成の短編で、犯人に辿り着くロジックに無理がないため、先に犯人が分かった状態で読んでも、十分楽しめた。
そしてミステリーに文明の利器を持ち込むのは合わないなと、改めて感じた。今後もしかしたら、AIが絡むミステリーが書かれるかも知れないが、私は楽しめる気がしない。
「伯林あげぱんの謎」は、雑誌の犯人当て企画のために書かれたものらしい。犯人はすぐに分かってしまったが、なかなか面白い構成の短編で、犯人に辿り着くロジックに無理がないため、先に犯人が分かった状態で読んでも、十分楽しめた。
そしてミステリーに文明の利器を持ち込むのは合わないなと、改めて感じた。今後もしかしたら、AIが絡むミステリーが書かれるかも知れないが、私は楽しめる気がしない。