www.seidosha.co.jp/book/index.p...
学説史のレビューや、トランプの壁にとどまらない歴史的な射程、米墨のみならず米加国境も含めて、多様なアクターが織りなす政治の分析と記述が刺激的かつ魅力的でした。
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学説史のレビューや、トランプの壁にとどまらない歴史的な射程、米墨のみならず米加国境も含めて、多様なアクターが織りなす政治の分析と記述が刺激的かつ魅力的でした。
これは凄かった。「ファンダム」の話に限られない、「ポスト真実」の世界における「視野を広げて本質を見ようとする」営みの意味を問うていて、現在の日本の政治のこと社会のことなどいろいろ考えてしまう。
これは凄かった。「ファンダム」の話に限られない、「ポスト真実」の世界における「視野を広げて本質を見ようとする」営みの意味を問うていて、現在の日本の政治のこと社会のことなどいろいろ考えてしまう。
読了。ハマスの来歴から組織の実体と主張に至るまで、90年代からの30年にわたる取材をベースに、豊富な情報量で紹介してくれていて、パレスチナを考えるのに欠かせない一冊だと思います。
読了。ハマスの来歴から組織の実体と主張に至るまで、90年代からの30年にわたる取材をベースに、豊富な情報量で紹介してくれていて、パレスチナを考えるのに欠かせない一冊だと思います。
www.chuko.co.jp/shinsho/2025...
とても勉強になりました。福音派を通してみるアメリカ現代史といった感じで、井上弘貴『アメリカ保守主義の思想史』(青土社)と対にして考え続けたいテキストでした。
www.chuko.co.jp/shinsho/2025...
とても勉強になりました。福音派を通してみるアメリカ現代史といった感じで、井上弘貴『アメリカ保守主義の思想史』(青土社)と対にして考え続けたいテキストでした。
五十嵐『支配する人道主義』が援助が階層的な権力関係を創ってきた歴史を論じているとすれば、本書はそうした階層関係がいま現地でどう捉えられているかを見ていて、対で考えたい好著でした。
五十嵐『支配する人道主義』が援助が階層的な権力関係を創ってきた歴史を論じているとすれば、本書はそうした階層関係がいま現地でどう捉えられているかを見ていて、対で考えたい好著でした。
www.jimbunshoin.co.jp/book/b101346...
を読了。ナチスの飢餓政策を現在に至るより大きな歴史的文脈のなかに位置づけ、徹底的に現在を照射する。とにかく圧倒的な、「現在と過去の対話」の極点のような凄い仕事。
www.jimbunshoin.co.jp/book/b101346...
を読了。ナチスの飢餓政策を現在に至るより大きな歴史的文脈のなかに位置づけ、徹底的に現在を照射する。とにかく圧倒的な、「現在と過去の対話」の極点のような凄い仕事。
www.iwanami.co.jp/book/b101328...
原書でかじってはいたけれど、中村研一先生訳でいま読むと、1942年の時点でどうしてこんな分析と考察ができるのかと、同時代史家としてのカーの凄みに改めて唸らされる。自分的にインパクト溢れる、何度も立ち返って考え続けたい一冊です。
www.iwanami.co.jp/book/b101328...
原書でかじってはいたけれど、中村研一先生訳でいま読むと、1942年の時点でどうしてこんな分析と考察ができるのかと、同時代史家としてのカーの凄みに改めて唸らされる。自分的にインパクト溢れる、何度も立ち返って考え続けたい一冊です。
カルマー『白人になれない白人たち』とまた異なるホワイトネス論でハンディな分量ながら刺激的。注も有用なガイドで現在の世界秩序を考えるためにしっかり消化したい一冊でした。
カルマー『白人になれない白人たち』とまた異なるホワイトネス論でハンディな分量ながら刺激的。注も有用なガイドで現在の世界秩序を考えるためにしっかり消化したい一冊でした。
公民権運動史で零れ落ちる、福祉権を掲げた受給者たちの運動を歴史的に読み解く。職を求めるだけでなく、家事育児がフルタイムの労働だからこそ報酬が支払われるべきだという今日的で普遍的な議論の形成とその顛末が興味深いです。
公民権運動史で零れ落ちる、福祉権を掲げた受給者たちの運動を歴史的に読み解く。職を求めるだけでなく、家事育児がフルタイムの労働だからこそ報酬が支払われるべきだという今日的で普遍的な議論の形成とその顛末が興味深いです。
文明化史観に影響されてきた歴史像を、アフリカに視座を置き、その意味やアフリカの人々がローマにもたらした影響を問う。古代史研究の先端を垣間見るようでエキサイティングでした。
文明化史観に影響されてきた歴史像を、アフリカに視座を置き、その意味やアフリカの人々がローマにもたらした影響を問う。古代史研究の先端を垣間見るようでエキサイティングでした。
『勝てないアメリカ』以来、大治記者の書かれるものはフォローしてるけど、これはまたいま読まれるべき現代イスラエル政治社会論で勉強になりました。トラウマやPTSD等についての専門的な勉強が活きた取材と記述が印象的。
『勝てないアメリカ』以来、大治記者の書かれるものはフォローしてるけど、これはまたいま読まれるべき現代イスラエル政治社会論で勉強になりました。トラウマやPTSD等についての専門的な勉強が活きた取材と記述が印象的。
2012年の刊行だけど、2025年の日本やアメリカの今を念頭に読むとまた興味深い。
2012年の刊行だけど、2025年の日本やアメリカの今を念頭に読むとまた興味深い。
沖縄戦の展開から、その歴史的初期条件・沖縄の置かれた構造、その後の結末まで、膨大な蓄積を咀嚼して整理して提示。とてつもない圧巻の仕事で、これが新書として読めるのがまた凄いこと。
沖縄戦の展開から、その歴史的初期条件・沖縄の置かれた構造、その後の結末まで、膨大な蓄積を咀嚼して整理して提示。とてつもない圧巻の仕事で、これが新書として読めるのがまた凄いこと。
知事として直面した政治の困難が浮かび上がり、まさに沖縄とは何かという問いを突きつける。個人的には戦争経験と研究者としての歩みが興味深く、特に『沖縄の民衆意識』は読まなければと思い、ポチりました。
知事として直面した政治の困難が浮かび上がり、まさに沖縄とは何かという問いを突きつける。個人的には戦争経験と研究者としての歩みが興味深く、特に『沖縄の民衆意識』は読まなければと思い、ポチりました。
収容からリドレス運動までの各局面・各トピックについて文献調査から論点を抽出して丁寧に分析・記述してくれていて、後進が勉強するのにありがたい良書だと思いました。
収容からリドレス運動までの各局面・各トピックについて文献調査から論点を抽出して丁寧に分析・記述してくれていて、後進が勉強するのにありがたい良書だと思いました。
www.seikaisha.co.jp/information/... WiLLやHanadaの編集者を務めた著者の体験の回顧を主とした右派雑誌論。豊下楢彦『「尖閣問題」とは何か』によって気づきを得られた話とか、「対話」の必要性とその難しさの話とか、いろいろ考えさせられるところがある。
www.seikaisha.co.jp/information/... WiLLやHanadaの編集者を務めた著者の体験の回顧を主とした右派雑誌論。豊下楢彦『「尖閣問題」とは何か』によって気づきを得られた話とか、「対話」の必要性とその難しさの話とか、いろいろ考えさせられるところがある。
読み物として面白く読めるけど、教科書的な体系性と網羅性があり、社会運動論に限らずそもそも理論とは何か、理論をどう使うか、学説史は大事、などといったことを実感させてくれる好著だと思いました。
読み物として面白く読めるけど、教科書的な体系性と網羅性があり、社会運動論に限らずそもそも理論とは何か、理論をどう使うか、学説史は大事、などといったことを実感させてくれる好著だと思いました。
jcspt.jp/wp-content/u...
jcspt.jp/wp-content/u...
ニューオーリンズ、デトロイト、サンフランシスコ、ニューヨークの4都市を素材としたジェントリフィケーション論。20年前にテッサ・モーリスースズキが『自由を耐え忍ぶ』(岩波書店、2004年)で論じた「市場の社会的深化」の行き着く極地を見たといった印象で、読ませます。
ニューオーリンズ、デトロイト、サンフランシスコ、ニューヨークの4都市を素材としたジェントリフィケーション論。20年前にテッサ・モーリスースズキが『自由を耐え忍ぶ』(岩波書店、2004年)で論じた「市場の社会的深化」の行き着く極地を見たといった印象で、読ませます。
これはまず井上『アメリカ保守主義の思想史』(青土社、2020年)を踏まえてからの、ここ5年の動向のフォローアップとして勉強になる。ノリス『反中絶の極右たち』(明石書店、2025年)とも共鳴する内容。
これはまず井上『アメリカ保守主義の思想史』(青土社、2020年)を踏まえてからの、ここ5年の動向のフォローアップとして勉強になる。ノリス『反中絶の極右たち』(明石書店、2025年)とも共鳴する内容。
トランプ政権下だとむしろ移民のイメージが向上し、移民に対して寛容で包摂的な政策を求める傾向は今回も。
・移民はアメリカにとって「よいもの」64%(前年)→79%(過去最高) なお、共和党支持者では「よいもの」39%→64%!
・未成年の非正規移民に市民権への道を 81%→85%
・非正規移民に市民権取得の機会を 70%→78%
・非正規滞在者は強制送還すべき 47%→38%
アメリカ世論のバランス感覚というか復元力というか。
news.gallup.com/poll/692522/...
トランプ政権下だとむしろ移民のイメージが向上し、移民に対して寛容で包摂的な政策を求める傾向は今回も。
・移民はアメリカにとって「よいもの」64%(前年)→79%(過去最高) なお、共和党支持者では「よいもの」39%→64%!
・未成年の非正規移民に市民権への道を 81%→85%
・非正規移民に市民権取得の機会を 70%→78%
・非正規滞在者は強制送還すべき 47%→38%
アメリカ世論のバランス感覚というか復元力というか。
news.gallup.com/poll/692522/...
ドゥーギンの思想については『現代思想』等でも勉強させてもらってきたけど、こうしてまとまった形で展望できて、とくにパナーリンの思想などを中心に、改めてとても勉強になりました。カルマー『白人になれない白人たち』(彩流社)とあわせ、今日に至る世界秩序史を考えるための必須の手がかりと思います。
ドゥーギンの思想については『現代思想』等でも勉強させてもらってきたけど、こうしてまとまった形で展望できて、とくにパナーリンの思想などを中心に、改めてとても勉強になりました。カルマー『白人になれない白人たち』(彩流社)とあわせ、今日に至る世界秩序史を考えるための必須の手がかりと思います。
体制安定化のために民意を懐柔し正統性を調達し続けるべく展開した補助金による消費財の価格維持政策が、徐々に矛盾を呈するようになり、限界に向かっていくその過程の記述と説明がとくに勉強になりました。
体制安定化のために民意を懐柔し正統性を調達し続けるべく展開した補助金による消費財の価格維持政策が、徐々に矛盾を呈するようになり、限界に向かっていくその過程の記述と説明がとくに勉強になりました。
ICCの裁判官・所長としてのここ数年の経験の回顧やご自身の半生を語りながらの、分かりやすいICC入門となっており、同時に日本の果たす役割への期待のメッセージでもあり、広く読まれて欲しい一冊です。
ICCの裁判官・所長としてのここ数年の経験の回顧やご自身の半生を語りながらの、分かりやすいICC入門となっており、同時に日本の果たす役割への期待のメッセージでもあり、広く読まれて欲しい一冊です。