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クラシックと読書の感想を中心に書き連ねていこうと思っています。
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本日(2/12)の読売新聞さん記事。残念ながら、チェリーピッキングの嵐で、ジャーナリズムにもとる「やってはいけない」情報拡散の典型例で、反面教師として読むことをお勧めします。
www.yomiuri.co.jp/national/202...

記事では鳥取県の風車1基からなる風力発電所(A)が「例」として取り上げられていますが、同じ鳥取県内には同時期に建てられ黒字を計上し、他の事業者に譲渡して運転延長する発電所(B)もあります。なぜBを紹介せずAのみを取り上げるのでしょうか。完全にチェリーピッキングです。

「風力発電」稼げず、10年間に風車420基以上が廃止…迫る耐用年数・FIT期間過ぎ売電額半減
【読売新聞】 各地の風力発電施設(風車)が10年間で420基以上廃止され、特に2020年度からの5年間に約8割が集中していることがわかった。再生可能エネルギーへの関心が高まった00年代に建設が相次いだが、多くの施設で、20年間の耐用
www.yomiuri.co.jp
February 12, 2026 at 12:00 PM
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→耐用年数は法的に決められた年数であり、適切にメンテすれば技術的に延長も可能で、減価償却も済んでいるので、FIT期間終了後に売電価格が減ったとしても変動費を上回る収益が得られるのが一般的です。そうでないとしたら、風車という技術固有のものではなく、その要因を調査するのが報道としては適切でしょう。一般に、基数が少ない発電所ほどメンテコストは上がります。

見出しの通り廃止の基数に着目するなら、リパワリング(同じ場所で新規風車に建て替え)にも言及すべきで、リパワリングが少ないとすれば、それは日本の低い再エネ導入目標に遠因があることも指摘しなければなりません。記事はどうにもピントがズレてます。

February 12, 2026 at 12:00 PM
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→記事の最後に「2023年度までの5年間に(中略)風力発電関連の事故が約200件発生」との記述もありますが、これも悪質なチェリーピッキングの典型例です。この数値自体は嘘ではないものの、この数値を挙げるのであれば、電力設備全体の「事故」は年間1万件以上あり、火力発電の事故は直近5年間で約500件発生という数値も挙げないと、読者は大きな誤解を膨らませるでしょう。記事はそれを恣意的に誘導させるという点で、ジャーナリズムにもとる悪質な情報提供方法と言えます。

このように、「嘘をつかずに誤解を拡散させる」方法が日本で(米国でも)とても多く蔓延っているということを、日本の方は知っておく必要があります。
February 12, 2026 at 12:00 PM
ナボコフ短編読書会は「アシスタント・プロデューサー」を取り上げる。今までに4作品を読んだこともあってだいぶ読解力が上がってきたように感じた。ラストもしっかり読み解いていたのだが、司祭に告解をしたのはゴルブコフであるという若島先生の指摘には驚いた。そこから三浦先生とともにフェトチェンコ将軍失踪の黒幕はスラフスカという話になって振り出しに戻り。まだ鍛錬が足りなかった。ナボコフには珍しく実話に基づいた作品だそうだが、ミステリー仕掛けになっていて伏線というかあちこちにヒントを散りばめている作りに感心したし、何より映画と物語の世界という構成に感嘆してしまった。よくこのような小説世界を作れるものだ。
February 8, 2026 at 2:58 PM
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「1分再エネ」の方もまたまた更新。
www.youtube.com/shorts/26MFb...
初心に戻って「そもそもなんで再エネを増やした方がよいの?」

特に🇯🇵は今選挙期間中のようなので、あまり争点になっていない気候変動・再エネについて、特に未来の子供だちに何を残すかという観点から、今一度深く考えてみる機会なれば幸いです。
なんで再エネを増やしたほうがいいの? #1分でわかる再エネ #1分でわかる再エネ
YouTube video by RE.1min
www.youtube.com
February 5, 2026 at 10:59 AM
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「1分再エネ」、連日の更新。今度は「再エネは社会にどんなメリットがあるの?」
www.youtube.com/shorts/7bT5S...

脱炭素や再エネに関して、選挙活動と称してフェイクニュースを流しまくっている候補者も多い中、フェイクや非科学ナラティブに流されず、勇ましい断定調の見た目のカッコよさや雰囲気・情念に流されず、短期的な一時の高揚感で満足せず、長い目で見て子供や孫の世代に何が残せるか(あるいは、自分たちがおじさんおばさん世代になったときに何が残っているか)を今一度立ち止まってじっくり考えてにる機会になれば幸いです。
再エネは社会にどんなメリットがあるの? #1分でわかる再エネ
YouTube video by RE.1min
www.youtube.com
February 6, 2026 at 1:40 PM
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【WEBみすず】WEBマガジン「みすず」2月号を公開いたしました。連載および単独記事は毎月初旬更新です。今後とも、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
magazine.msz.co.jp
February 2, 2026 at 2:18 AM
結城英雄「ジョイスを読む」(2004)を読了。作品解説では登場人物の人間像に手厳しい。「ユリシーズ」のモリーは淫婦のように紹介しているが、傷痍軍人に施しをするとか別の面もあるように思えるのだが。この本でジョイスが女性依存だったとさらりと紹介していて、やはりそうだったのかと思った。「ユリシーズ」最後の挿話「ペネロペイア」はこの作品の肝だと思っていたので、本当は当時の平均的な女性観の持ち主ではないだろうと踏んでいた。
February 2, 2026 at 2:51 PM
今日も大雪になり、何度も転びそうになりながらも無事Kitaraに到着した。今月の札響定期は首席指揮者のグランディさんの指揮で武満、マーラー、R・シュトラウスの3曲を。武満は「フィネガンズ・ウェイク」の最後の言葉をとった「ア・ウェイ・ア・ローンⅡ」で、続くマーラーはBrのベンヤミン・アップルさんを迎えて「さすらう若人の歌」だったが、失恋から死に憩う若者の痛切な悲哀が伝わるすばらしい歌唱だった。「英雄の生涯」は冒頭から速いテンポで力強い英雄が描かれて最初からもうすっかりやられてしまった。札響の熱演で作曲家の豊麗な響きがホールを満たし、フルオーケストラを聞く醍醐味に浸った。麻薬に溺れる感覚?
January 31, 2026 at 2:53 PM
キルケゴール「ドン・ジョヴァンニ」(浅井真男訳)を読んだ。「あれかこれか」の一部とのこと。これの第1部は昔読んだはずだけど、記憶にないのが恥ずかしい。それにしてもキルケゴールのこのオペラへの熱中は尋常ではなくてなりふり構わずしばしば「聞くんだ!」と口走るほどだ。「第三段階ードン・ジョヴァンニ」の中でドン・ジョヴァンニは感性のデモーニッシュな威力によって誘惑する、彼はすべての女を誘惑する、言葉・答弁は彼にふさわしくないとあって、これが彼の考察の核心なのだなと理解した。そしてこれらを表現できるのが音楽であって「ドン・ジョヴァンニは絶対的に音楽的なのだ」と。
January 30, 2026 at 4:33 PM
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日本で実しやかに流れるそのような報道はほとんどフェイクニュースの類です…。きちんと調べることなく、「まあ、確かにそうなのかもしれないんだけども」と安易に拡散しないように是非お願いしたいと思います。

例えて言うなら、欧州は今まで100点の目標を掲げていたのを90点に変更したとか、80点取ろうとしてたのに75点になりそうとか、そのレベル。一方、日本と米国は未だ30点台しか取れてないのに他人を嘲笑って居直ってる感じ。

そしてそのこと自体がフェイクニュースの波に飲まれて国民に伝わらず、盛大に認知の歪みを起こしている状況です。
January 27, 2026 at 7:42 AM
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パソコンで、スマホで、いつでも探せる
新しいかたちの解説目録

本との新たな出会いを提供する「岩波Web目録」を公開しました。パソコン、スマートフォンなどの端末で書誌情報を総覧できます。
catalog.iwanami.co.jp

現在、岩波文庫、岩波新書、岩波現代文庫、岩波ジュニア新書が対応しています。対象レーベル、書籍は随時追加予定です。

操作方法はこちらからご覧ください。
www.iwanami.co.jp/news/n117705...
January 23, 2026 at 5:11 AM
スティーヴン・イッサーリス「バッハ 無伴奏チェロ組曲」(2021、松田健訳、アルテスパブリッシング)を読む。軽妙な語り口というかしばしば余計なことを挟む語りだけど、中身はかなり高度で理解できない記述も多々あった。「物語を読む」とあってこの組曲を標題音楽として捉えるのかと気にしていたが、キリスト教を背景として成立しているのではというくらいのことだった。各曲の分析に宗教色はなく、純粋に楽理的または技術論であって教えられることが多かった。一番役に立ったのが5番の演奏ではプロでも指定の調弦はしていないこと、思われているほどには難易度は高くないとあったことで、それじゃ弾いてみようかという気になっている。
January 18, 2026 at 4:16 PM
FFの方の紹介で橋本陽介「ナラトロジー入門」(2014、水声社)を読んでみた。構造主義による物語解読のことだが、欧米小説の和訳だと英語なりの語り手、時間、視点の問題がかなり丸まってしまい、バルトやジュネットらの問題意識があまり感じられなくなってしまっているように思えた。逆に日本語を英語なりに訳するときにはその曖昧になった部分をどうするのか訳者は悩むのだろうなと。今になって書かれた内容を汲むのに四苦八苦し始めているが、こういう書かれ方を問題にするという姿勢もあるのだと知ってたいへん勉強になった。
January 12, 2026 at 3:06 PM
イヴァン・ジャブロンカ「マチズモの人類史」(2019、村上良太訳、明石書店)を読んだ。男女の完全な平等には男性性の変革と家父長制の打破がなければならず、そのために男性フェミニストの協力と国家の施策の後押しが必要だという。今までの女性解放に大きく貢献したのは国家の女性平等に向けての政策がだったという指摘はなるほどと思った。ちなみに著者は男性なのだが、私はずっと女性だと思っていたというのは秘密😅
January 8, 2026 at 3:56 PM
新年はセルの指揮でベートーヴェンの第2と第3交響曲から始めた。セルの「エロイカ」はこの曲の真価を教えてくれた演奏だ。次いで、今日はクリスマス・オラトリオ第4部に当たる日で演奏時間が短いこともあって鈴木/BCJとヤーコプス/ベルリン古楽アカデミーの両方の演奏で聞いた。
今年もよろしくお願いします。

classical.music.apple.com/jp/album/164...
RIAS室内合唱団のBach: Weihnachtsoratorium (Christmas Oratorio) - Apple Music Classical
RIAS室内合唱団の「Bach: Weihnachtsoratorium (Christmas Oratorio)」をお聴きください。1997年。65トラック。2時間32分。
classical.music.apple.com
January 1, 2026 at 2:19 PM
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(承前)書評なんだから、その本を読んでいるのは当然ではないか、と思われるかもしれないが、さにあらず。その本を読まなくても書けるような書評は世の中にザラにある。そして、恐ろしいことに、書評者がまともに読んでいない場合には、書評を読んでいるとその事実がバレてしまうのである。実際、わたしは自分の本(翻訳を含む)で、書評者が明らかに読んでいないとわかるケースを3度も経験している。そういう人にいくら褒めてもらっても仕方がない。↓
December 29, 2025 at 4:50 PM
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来年の3月で、23年間も続けた毎日新聞の書評委員を辞めることにした。ひとつの区切りをつけたことでもあり、ここで極私的な書評の心得をまとめておく。ただし、これはあくまでも個人的な心得であり、わたしはこうしてました、というだけで、必ずしも一般的に通用するものではないことをお断りしておく。↓
December 29, 2025 at 4:32 PM
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来年1月からの、ヴァーチャル塾「ほんわか」のプログラムおよびプロブレム関係のイベントのお知らせです。ヴァーチャル塾では、すべての講座を日曜日の午後に開催しており、参加無料です。いつからでも入会できますし、参加資格もありません。それぞれの会は、毎回、だいたい5人から20人くらいの参加者があります。参加希望の方は、このツイートにリプライを付けていただければ、DMで直接にご連絡をさしあげます。新規のご参加をお待ちしています。↓
December 28, 2025 at 1:46 PM
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第2日曜は、1、5、9月を除いて、「移動祝祭日」と称するナボコフ短篇読書会。テキストは『ナボコフ全短篇』で、基本的に邦訳を読みます。「ナボコフ入門」は英語で読むので敷居が高い、とお思いになる方で、それでもナボコフを読んでみたいという方は、ぜひこちらへ。事前にアンケートを取っていて、希望の多かった短篇から読んでいます。↓
December 28, 2025 at 2:08 PM
高校世界史で鉄器を初めて使用した帝国で、ある時忽然と姿を消したというヒッタイトに興味を持ったが、今になってB.J.コリンズ「ヒッタイトの歴史と文化」を読んでみた。鉄器使用は今では否定されているが、帝国の消滅は「B.C.1177」やこの本に解説されていてなるほどと。ヒッタイトの記録にあることがヘブライ語聖書(ダビデ王の物語とか)、ヘシオドスやオデュッセイアに出てくるというところは意外で面白かった。地味ながら影響力はなかなかのものだったようだ。
December 27, 2025 at 11:55 AM
イヴということで買い出しに奔走し、料理に精を出した。いつものグラタンを作ろうと思っていたらあろうことかチーズがなかった。急遽若干合わないがスペアリブに挑戦した。焦げているけど美味しかった。
December 24, 2025 at 11:22 AM
札響のhitaru定期を聞いてきた。指揮は広上さんだったが、今回も熱い名演を聞かせてくれて感動の面持ちで帰宅した。思えば「田園」、シベリウスの2番と少し前の演奏会でも広上ワールドとしかいいようのない音楽でそのすばらしさに多幸感に包まれたものだ。不思議なもので作曲家がどうのとか演奏のスタイルがどうのという次元を超えたところで音楽が鳴っているように思える。そういう指揮者なのだと思う、広上さんは。今日は初演を務め思い入れがある尾高惇忠のヴァイオリン協奏曲をこれも初演した米元響子さんのソロで演奏した。後半はラフマニノフの交響曲第2番というプログラム。
December 23, 2025 at 4:21 PM
エリック・H・クライン「B.C.1177」(2014、安原和見訳、筑摩書房)を読んだ。元々ヒッタイトに興味があり、高校では「海の民」について習わなかったこともあって手に取った。地中海世界や中近東は紀元前15世紀から外交、交易を通じて巨大な経済圏を作り上げていたことに驚くが、この地域を時代ごとに輪切りにして解説しているので個々の王国の出来事が全体としてつながるので非常に面白かった。それにしても繁栄を謳歌したこの経済圏も前12世紀に入ると一斉に崩壊・衰退する。原因は特定できないが、干ばつなどの気候変動と地震もその一つにあるとか。グローバルな経済圏の崩壊が重なるようで気になる。
December 20, 2025 at 2:26 PM
毎年今どきになると必ず聞いているのがボストン響+小澤の「くるみ割り人形」。クリスマスものといえばそれまでだが、個人的には思い入れがある曲と演奏なのだ。今日はとりわけ感動した。先日の札響+下野の第9もじ〜んとくるものがあった。最近、音楽を聞いていてあまり感動することがなくなったなと寂しい思いをしていたが、なんのなんのまだまだ聞く喜びに浸れるではないかと安心した次第。
December 19, 2025 at 4:05 PM