ブーレ
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クラシックと読書の感想を中心に書き連ねていこうと思っています。
札幌市教育文化会館では「教文能」と称して能の公演を行っているが、今日はその初日「熊野」を見に行った。能の一演目を通して見るのは初めてで、勢い関心は音楽の方に向く。オケは笛、小鼓、大鼓各1、合唱というか斉唱はバリトン6人という編成だ。オケの3人は謡いもして地謡同様、状況や心情描写をするといったところか。「熊野」でははじめは控えめだったが、宗盛邸を出て清水寺までの道行きから盛り上がり、熊野の舞いの場面まで活躍するのは明らかに演奏効果を考えている。熊野の謡いに地謡が応えるところは音楽効果として普遍的だなと思った。それにしても笛の鋭い一吹きは会場の空間全体を切り割くような効果があって強烈だった。
October 29, 2025 at 3:28 PM
ジョン・ロック「統治二論」は後篇に入って俄然面白くなってきた。所有権の話になり、労働価値説が述べられる。まさかこの本でこの説にお目にかかるとは思わなかった。なるほどアダム・スミスはもう少しの所まで来ているわけだ。日付が変わってしまったが、著者の命日に。
October 28, 2025 at 4:30 PM
ジョン・ロック「統治二論」ようやく前篇まで読み終えた。ちょうど半分だ。王権神授説論破のために聖書のアダム、ノアやモーゼの件を延々と読み解くものだから読み進めるのが大変だった。後篇に期待したい。
October 24, 2025 at 4:09 PM
札響定期1日目を聞いてきた。今回はデンマーク出身のダウスゴーさん指揮でお国物を中心にした選曲。ダウスゴーさんは2年前のPMFでブルックナーの第9番をSMPC完成版で演奏して大いに注目した人だ。今日あらためて聞いたが音楽の輝かしさや高揚感を見事な手腕で表現して感銘を受けた。一見、地味目の北欧音楽2曲というプログラムだったが終わってみればクールダウンのために座ったままの自分がいた。
October 18, 2025 at 2:36 PM
ナボコフが短篇『「かつてアレッポで・・・」』でタイトルからして「オセロ」を引用しているのは、これは単なる引用ではなくこの作品の肝になるんだと宣言していたわけだ。そうとわかっていれば振り回されずにすんだわけで、D.リンチが「マルホランド・ドライブ」で「見たままを信じるな」といった意味がこれでわかったような気がする。医者の目撃談まで持ち出すのはどうかと思うが、そう思うほど凝った作りのすばらしい作品だ。今日のナボコフ短篇読書会「移動祝祭日」は打ちのめされ続けた3時間だったが、それでもナボコフはますます面白くなってきた。これからリベンジしたいが、たぶん返り討ちにあうのだろうな。
October 12, 2025 at 2:06 PM
昨日は絶対音楽の最高峰ともいえるバッハの「音楽の捧げもの」を実演で初めて聞き、今日はバレエ「シンデレラ」をこれも初めて見るというなかなか得難い経験をした。聖俗併せ呑むというのはこういうことなのだろう(違)
October 5, 2025 at 4:25 PM
ぶり大根を圧力鍋で作った。今まで作るどころか食べたこともない。面取りとか霜降りもおぼえて、食べてみたら鰤もさることながら大根に味がしみていておいしかった。
October 2, 2025 at 10:33 AM
ホッブズ「リヴァイアサン」をなんとか読み終え、今度はジョン・ロック「統治二論」に挑む。苦行は続く。
September 26, 2025 at 3:06 PM
圧力鍋で秋刀魚の梅煮を作ってみた。焼くばかりでは能がないし、違った食べ方をしたかったのだが、ちょっと煮すぎた。最初なので良しとし、次回リベンジする。
September 25, 2025 at 10:46 AM
札響の定期演奏会でジョン・アダムズの「ハルモニーレーレ」(1985)が演奏された。指揮の下野竜也さんの選曲だが、これが聞いていて本当に面白かった。現代曲だが難解なところはあまりなく、むしろミニマリズムと言われるところは聞いていて楽しいと思えるところさえある。曲自体はその部分と伝統的な旋律主体の部分との対比でできているのだが、曲の最後では次第に積み重なっていく楽器の音が力を増してクライマックスを築く。これが非常に強烈で陶酔すら引き起こすのだ。こういう体験はなかなかできない。指揮が見事ならオケの力量もすばらしかった。4月から札響は大編成の曲に挑んでいるが、フルオーケストラ好きにはたまらない。
September 7, 2025 at 1:49 PM
ブルックナーを熱心に聞くという人ではないので今まではこの盤に関心が向かなかった。ふと思い出して聞いてみたら、なんとすばらしいではないか。以前聞いたときあまり気づかなかったのだが、テンポは結構速めだ。それにもかかわらず痩せた音楽にならずむしろ豊かに鳴っていることに驚く。ポンマー/札響は「ツァラトゥストラ」が大のお気に入りなのだが、これも加わることになる。
August 26, 2025 at 4:28 PM
シルヴィア・ビーチ「シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店」を読み終えた。「ユリシーズ」を出版したところだけあってジョイスの話題が豊富だ。生身の作家の姿を読むのは初めてとあって興味津々。追い詰められた「ユリシーズ」の出版を実現したくだりは驚きの連続だった。しかし、その後の著者とジョイスの関係には胸を痛める。本はパリ解放で終わるが、ジョイスの死には触れていない。
August 14, 2025 at 2:06 PM
若島正先生によるナボコフ短篇読書会「移動祝祭日」の準備会に参加した。ナボコフ(というか短編小説)を読み解くキーワードが紹介されてちょっとやる気が出てきた。それまではどこまで読み解けるか全然自信がなかったので。それにしても最後のところ母親を見るニコライの思いだが、結末と合わせると「この麗しい場面で」でという表現から冷めた目で見ていたと考えたのだが、ロシア流に喉を鳴らすことやコートを床に置くことから暖かい思いでいるとの指摘はなるほどと思ったものだった。
August 10, 2025 at 7:59 AM
ホッブズ「リヴァイアサン」を読んでいるが、4冊もあって読み始めたときにはどういう内容なのだろうと気になっていた。しかし意外に面白い。社会・政治論だと思っていたが、人間とはというところから始まっている。今まで読んできた中では少しだけ抽象度が低く論述が少し緩いかなとは思うが(対案はない)、なるほどと思う所も多くなんとか読み進めているところ。
July 20, 2025 at 2:52 PM
ホッブズ「リヴァイアサン」を読み始めた。読書は楽しくてためになるのが良いと誰だかが言ったそうだけど、こちらは最近、苦行のような読書が続いている。これも文庫で全4巻。どうなることやら。
ところで読んでいると漢字をあてずひらがなをたようしているのが気になっている。どういういとがあるのだろう。
July 13, 2025 at 1:50 PM
モンテスキュー「ペルシア人の手紙」をようやく読み終えた。読み始めたときハーレムの管理で悩んでいる主人公に冷たい眼差しを向けたが、最後のところになってこれが回帰してきた。妻の一人の復讐とハーレム崩壊でこの著作は終わる。女性差別的な表現があるらしいのだが、著者の女性への眼差しはそれほどではないように思う。女性を隷従させるハーレムには厳しい。女性の性的な面の開放を表現しているところもあってかなりさばけた人だと思った。一方で、ヨーロッパにあるイスラムへの偏見もこの本が影響しているのかなと思ったり。
July 12, 2025 at 2:10 PM
当地ではPMFが始まった。11日はPMFウィーン演奏会と題してキュッヒルさんはじめウィーンの弦奏者が登場。後半はBPOの木管と打楽器奏者が加わってシュトラウス一家の音楽を演奏するという稀有な演奏会になった。選曲の良さと練られた曲順がすばらしい。ワルツやポルカを楽しむ夏の夜の夢といえる音楽会だった。
July 11, 2025 at 3:58 PM
玄関先に咲いていた。ヤマアジサイというらしい。
June 30, 2025 at 3:25 PM
グランディさん指揮する札響定期を聞いてきた。「ドン・キホーテ」と「ダフニス」第1,第2組曲という大編成の曲を2曲というプログラム。あまりにすばらしい演奏で、フル・オーケストラの魅力を存分に堪能できた演奏会だった。この指揮者は本当に凄い。
June 28, 2025 at 3:14 PM
今、モンテスキューの「ペルシア人の手紙」を読んでいる。現在の中東情勢はたまたま。フランス人である著者がペルシア人の目でヨーロッパを見つめるという趣向の書簡体の小説になっていて面白い。モンテーニュに始まる文化相対化の流れだろうか。今読んでいるところはパリにやって来たところで、芝居やオペラの様子をペルシア人の目で描いている。ハーレムの管理運営の悩みも出てくるが、全然同情する気になれない(笑)
June 24, 2025 at 11:34 AM
シベリウスの4,5,7番を尾高/札響で聞く。当初は最初の2曲だけのつもりだったが、あまりにすばらしくて追加で聞いた。尾高さんは札響と2013年から2015年にかけてシベリウスの全曲を演奏していて、この時ようやく3番以降の曲に開眼した思い出がある。CDはこの時のライブ録音で時折かけて聞く愛聴盤になっている。
June 20, 2025 at 3:29 PM
最高気温27℃になる中、北大植物園に行ってきた。この時期は色んな花が咲き誇りいくら時間があっても足りないくらいだ。バラも咲き始めたが、今日はエゾアジサイとスイレンを。
June 17, 2025 at 4:47 PM
8日に札響名曲シリーズがKitaraであり聞いてきた。終演後には中庭でビールを飲んだ後、Kitaraがある中島公園を歩いた。一年で一番良い季節を楽しむ。
June 10, 2025 at 3:43 PM
前祝いに(?)にサッポロ クラシック(良いネーミングだ!)「夏の爽快」を美味しくいただく。
June 6, 2025 at 9:09 AM
「ナボコフ全短篇」を買ってきた。若島先生が読書会を再開するというので参加しようかと思っている。どこまでついていけるか自信がないのだが。
June 6, 2025 at 8:12 AM