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本あつめ
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岡野八代『ケアの倫理』

フェミニズム史を踏まえながらギリガンを丁寧に読み直し、ケアと正義の関係を再定位しつつも最新の議論までフォローする充実した内容で勉強になった。

www.iwanami.co.jp/book/b638601...

#読書記録
ケアの倫理/岡野 八代|岩波新書 - 岩波書店
フェミニズムが紡ぎ出した新たな政治思想、ケアの倫理。女性たちが鍛え上げたこの倫理を第一人者があますところなく解説する。 岡野 八代 著
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November 16, 2025 at 3:23 AM
ボーヴォワール『離れがたき二人』(訳:関口涼子)

人と人との関係、変わりゆくものと変わらないもの、その中で揺れ動く精神、その繊細で複雑な諸相を丁寧に描いた作品。

「もしかしたらこの人はアンドレを彼女なりのやり方で愛しているのかもしれない。どんなやり方で? それこそが問題でした。わたしたちは、それぞれが自分のやり方で、彼女を愛していたのです。」(pp. 118-119)

www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000...

#読書記録
離れがたき二人
二〇世紀初頭のパリ。少女シルヴィーは、厳格な家庭で育ちながらも自分らしく自由を求めて生きる、ある少女と出会った。たがいに強く惹かれ合う二人の友愛は、永遠に続くはずだった――。一九五四年に執筆されるも、…
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November 14, 2025 at 10:11 PM
ケイリン・オコナー『不平等の進化的起源』(監訳:中西大輔)

異なるカテゴリー間の不平等が、慣習的で恣意的なものでありながらも、なぜ容易に発生し強固な粘着性を示すのかを、進化ゲーム理論のモデルを用いて説明する本。たいへん勉強になった。

www.otsukishoten.co.jp/book/b591839...

#読書記録
不平等の進化的起源 - 株式会社 大月書店 憲法と同い年
性別や人種によって社会が分割される理由と、それが不公平を生み出すメカニズムを最新の進化ゲーム理論で解明する画期的な研究。 ケイリン・オコナー 著
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November 14, 2025 at 9:29 PM
アクセル・ホネット『正義の他者』(訳:加藤泰史/日暮雅夫ほか)

大陸と英米や時代の別を問わずとにかく多種多様な論者の考えを的確に整理しながらも独自の見解を浮かび上がらせていく手際が見事で読んでいて楽しい。

www.h-up.com/books/isbn97...

#読書記録
正義の他者 〈新装版〉 | 法政大学出版局
セイギノタシャ ジッセンテツガクロンシュウ 978-4-588-09966-3 9784588099663 4-588-09966-3 4588099663 1310 正義の他者 〈新装版〉 実践哲学論集 叢書・ウニベルシタス ソウショウニベルシタス アクセル・ホネット 加藤泰史 日暮雅夫 ホネットアクセル カトウヤスシ ヒグラシマサオ (Axel Honneth) 1949年ドイツのエッセンで生
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November 14, 2025 at 12:09 AM
アントニー・D・スミス『ナショナリズムとは何か』(訳:庄司信)

ナショナリズムという概念が持つ曖昧さ・複雑さに正面から向き合いながらも、研究者たちの錯綜した議論状況について浩瀚な見取り図を与えてくれるなかなか読み応えのある本。

www.chikumashobo.co.jp/product/9784...

#読書記録
『ナショナリズムとは何か』アントニー・D・スミス|筑摩書房
筑摩書房『ナショナリズムとは何か』の書誌情報
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November 11, 2025 at 10:09 AM
ダイアン・コイル『GDP』(訳:高橋璃子)

GDPという数字はどこから来たのか、それは何者なのか、そしてどこへ行くのか、その判明な見通しを与えてくれる小著ながら内容豊かな良書。

www.msz.co.jp/book/detail/...

#読書記録
GDP | 〈小さくて大きな数字〉の歴史 | みすず書房
2013年のある日、アメリカの経済規模が突然3パーセントも大きくなったのはなぜか? 2008年、深刻な金融危機のさなかにイギリスの金融産業が大きく拡大したのはなぜか? これらの答えを握るのがGDPだ。この小さな数字は、ニュースをにぎわし、政治にも、日々の生活にも多大な影響を与え...
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November 10, 2025 at 10:54 AM
デイヴィッド・ガーランド『福祉国家』(訳:小田透)

福祉国家とはいかなるものかをその歴史的展開に沿って解説していく、読みやすく面白くて含蓄に富んだ入門書。

「[福祉国家の]設計精神にあるのは、資本主義という超巨大トラックを、社会的にまだ許容できそうなコースから外れないように操縦していくことである」(p. 20)。

www.hakusuisha.co.jp/book/b587421...

#読書記録
福祉国家 - 白水社
福祉国家3・0へ 社会科学からみた「福祉国家」 エスピン=アンデルセン激賞!「他に類を見ない重量級の小著であり、福祉国家に関心を持つすべての人にとっての決定的入門書」工業化された世界で、公的支出のかな
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November 9, 2025 at 11:41 AM
ヴォーン・ロウ『かんがえる国際法』(監訳:庄司克宏)

やや読みづらいが国際法の基本が簡潔に抑えられていて勉強になる。

www.hakusuisha.co.jp/book/b643253...

#読書記録
かんがえる国際法 - 白水社
国際法はどこから来るのか?ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻は第二次世界大戦後の国際連合を中心とした国際秩序、ひいては国際法を根本から覆すものとなっている。また、中東におけるガザ危機も収束の見
www.hakusuisha.co.jp
November 9, 2025 at 5:08 AM
ダニエル・ベラン、リアン・マホン『社会政策の考え方』(訳:上村泰裕)

主に福祉政策について、コンパクトながらも福祉レジーム論やアイディア理論、さらにはケアや移民などといった広範な内容を扱っており、とても勉強になった

www.yuhikaku.co.jp/books/detail...

#読書記録
社会政策の考え方 -- 現代世界の見取図| 有斐閣
グローバル化や移民の波,ジェンダー規範や家族構造の変化など,世界が直面する現実に社会政策はどのように向き合うのか。古典のレビューとともに,アイディア重視の新たな分析枠組を示し,今おさえるべき論点をコンパクトに解説。※電子書籍配信中!
www.yuhikaku.co.jp
November 8, 2025 at 9:37 AM
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"20世紀後半のアメリカ哲学を代表する一人R. J.バーンスタイン(1932〜2022)が、希望としてのプラグマティズムの真髄を示す半ば自伝的な論考集。デューイやジェイムズらに始まる伝統が先取りしていた現代の多文化主義や公共圏の政治、民主主義と宗教の諸問題を、ローティやアーレント、ハーバーマスやテイラーらに対峙しつつ縦横に語る。哲学や批判理論の喫緊の重要性を示す16本のエッセイ"

リチャード・J.バーンスタイン/ 齋藤直子 訳 『プラグマティズム的邂逅』
www.h-up.com/books/isbn97...
プラグマティズム的邂逅 | 法政大学出版局
プラグマティズムテキカイコウ 978-4-588-01193-1 9784588011931 4-588-01193-6 4588011936 1310 プラグマティズム的邂逅 叢書・ウニベルシタス ソウショウニベルシタス リチャード・J.バーンスタイン 齋藤直子 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 20世紀後半のアメリカ哲学を代表する一人R. J.バーンスタイン(1932〜2022
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November 7, 2025 at 12:00 PM
イム・ソヌ『光っていません』(訳:小山内園子)

少し奇妙で時に切ないけれど、どこか暖かくて読むとふっと気持ちが軽くなるような作品集。「夏は水の光みたいに」と「冬眠する男」が特に好き。

www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784...

#読書記録
光っていません - イム・ソヌ/小山内園子 訳|東京創元社
光っていません 事故で2年間植物状態になっている恋人を見舞い続ける“私”の前に、分身を名乗る幽霊が現れる。自分そっくりな幽霊が一向に姿を消さないため、“私”は仕方なく一緒に暮らし始めるが……(「幽霊の心で」)。人間をクラゲにしてしまう、変種のクラゲが大量発生する。
www.tsogen.co.jp
November 6, 2025 at 2:36 AM
ミシェル・ド・セルトー『日常的実践のポイエティーク』(訳:山田登世子)

多くの内容が詰め込まれていてなかなか手強い本だけど、流麗な文章のおかげかぐいぐいと読ませる。趣旨としては、人々の日常的実践を、その人々自身のやり方に沿って明らかにするというもので、その点エスノメソドロジーと近い感触を得た。同時に、都市と言語の類比、消費することの創造性、引用の機能などセルトー独自の論題も多くて面白い。

www.chikumashobo.co.jp/product/9784...

#読書記録
『日常的実践のポイエティーク』ミシェル・ド・セルトー|筑摩書房
筑摩書房『日常的実践のポイエティーク』の書誌情報
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November 2, 2025 at 3:03 AM
ジグムント・バウマン、ティム・メイ『社会学の考え方』(訳:奥井智之)

社会学の重要概念の解説を通して、社会がどのように成り立っているのか、そして特にそれが近代化を経てどのように変容しているのかに光をあてる秀作。20年以上前の本だけど、現代日本の諸問題とも重なる論点が多くて興味深く読めた。

www.chikumashobo.co.jp/product/9784...

#読書記録
『社会学の考え方〔第2版〕』ジグムント・バウマン|筑摩書房
筑摩書房『社会学の考え方〔第2版〕』の書誌情報
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November 2, 2025 at 12:00 AM
グカ・ハン『砂漠が街に入りこんだ日』(訳:原正人)

静かで物悲しく素っ気ない、でもどこか美しい。不思議な魅力を湛えた作品集。特に「雪」が好き。

littlemore.co.jp/isbn97848981...

#読書記録
砂漠が街に入りこんだ日 | リトルモア
フランス各誌が驚愕! 「大事件」とまで評された、鮮烈なデビュー作。   こ の 距 離 が、 私 を 自 由 に し た。 あら…
littlemore.co.jp
October 31, 2025 at 4:36 AM
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"奇妙で重要な言い回しの正体"

"今日の夕飯は何を食べるべきか、目の前の他者を助けるべきか、どの職業を選ぶべきか――。大小を問わず私たちは日々「べき」という指針に基づき無数の選択をしながら生きている。「べき」という言葉によって表されているものは一体何か。私たちの生を貫いている言葉の核をていねいに解きほぐす、気鋭による入門書"

鴻浩介 『どうしてそうする「べき」といえるのか 規範性をめぐるメタ倫理学』
www.seidosha.co.jp/book/index.p...
青土社 ||哲学/思想/言語:どうしてそうする「べき」といえるのか
www.seidosha.co.jp
October 30, 2025 at 10:31 AM
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"「代表制の危機」を乗り越えるために ——。私たちが自明視してきた選挙による議員の選出は、いまや様々な批判にさらされている。では、より望ましい政体として何がありうるのか。有力視される抽選代表政や知者代表政と比較し、理想化されたモデルを超えて包括的に検討。混合システムとしての新たな構想を提示する"

山口晃人 『エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー 代表制デモクラシーを再考する』
www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978...
エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー « 名古屋大学出版会
www.unp.or.jp
October 28, 2025 at 8:48 AM
ケン・プラマー『21世紀を生きるための社会学の教科書』(監訳:赤川学)

社会学的想像力から始まり、社会理論や社会学史に方法論を経て現代の課題まで、基本的かつ包括的で親切な教科書。

外的構造の発見/内的意味の理解という社会学の二側面の両方を視野に入れながらも、行き届いた平易な説明でよくまとまっている。

www.chikumashobo.co.jp/product/9784...

#読書記録
『21世紀を生きるための社会学の教科書』ケン・プラマー|筑摩書房
筑摩書房『21世紀を生きるための社会学の教科書』の書誌情報
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October 26, 2025 at 7:28 AM
フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』(訳:澤田直)

多くの作家に評価されるのも頷ける、洗練された文章と非凡な感性で綴られた思索と夢想の連なり。その思弁的でありながら物質的でもある不思議な手触りの魅力に引き込まれる。すごく好き。

www.heibonsha.co.jp/book/b160971...

#読書記録
新編 不穏の書、断章 - 平凡社
新編 不穏の書、断章詳細をご覧いただけます。
www.heibonsha.co.jp
October 20, 2025 at 4:25 AM
ピーター・S・ビーグル『最後のユニコーン:旅立ちのスーズ』(訳:井辻朱美)

前作と比べるとこちらはストレートな冒険譚という趣。いずれにせよ変わらず詩情に満ちた綺麗で繊細な物語で、読み終えるとうっとりしてしまう。

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#読書記録
最後のユニコーン 旅立ちのスーズ
9歳の少女スーズは、子どもたちを襲う怪物グリフィンから村を守るため、ひとりで旅に出る。そして、かつてユニコーンに愛されたという老王リーアに助けを求めるが……。ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞の「二つの心臓…
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October 18, 2025 at 5:10 AM
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╋━━━━━━
 🦉ヒグチユウコが選ぶ
 河出文庫BEST OF BEST🦉
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河出文庫のロングセラーを一挙お届けする秋の恒例フェア。

2025はヒグチユウコさんと全面コラボ✨

ヒグチさんの選ぶ📚5冊が期間限定✨ヒグチカバーでGetできます🎁
それだけでなく、ヒグチさんの絵で彩られた特製ノートが必ず貰えます📒

どちらも描き下ろし!!🎨

詳細▼
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October 15, 2025 at 6:06 AM
バーリン『マキアヴェッリの独創性(他三篇)』(編訳:川出良枝ほか)

西洋思想についての該博な知識と教養、それらを見事に整理する鋭く鮮やかな対比、そして思想史と政治哲学との高度な統合、どれをとっても卓越した技が光るバーリンの論考集。とにかく面白い。

www.iwanami.co.jp/book/b599111...

#読書記録
マキアヴェッリの独創性 他三篇/バーリン, 川出 良枝|岩波文庫 - 岩波書店
バーリンが擁護した多元主義。その思想史的起源をマキアヴェッリやヴィーコ、モンテスキューに探った作品群。 バーリン 著
www.iwanami.co.jp
October 14, 2025 at 10:28 AM
田中将人『平等とは何か』

民主的平等の構想とその根底にある平等主義的リベラリズムの問題意識を一般向けにわかりやすく解説する良書。

「自尊の社会的基盤」にせよ「財産所有のデモクラシー」にせよ、ロールズが生涯をかけて取り組んだ、リベラルな社会の安定性の問題は今ますます重要になっていると感じる。

www.chuko.co.jp/shinsho/2025...

#読書記録
平等とは何か 運、格差、能力主義を問いなおす -田中将人 著|中公新書|中央公論新社
一億総中流といわれてきた日本。いまや格差が広がり、社会の分断も進んでいる。人生が親ガチャ・運しだいでよいのか。能力主義は正しいか。そもそも不平等の何がわるいのか。日本の「失われた30年」を振り返り、政治哲学と思想史の知見から世界を覆う不平等に切り込み、経済・政治・評価の平等を問いなおす。支配・抑圧のない、自尊を下支えする社会へ。財産が公平にいきわたるデモクラシーの構想を示す。
www.chuko.co.jp
October 13, 2025 at 12:14 PM
ジョセフ・ラズ『自由と権利』(編訳:森際康友ほか)

「自律」と「権威」を基礎にしたラズ独特の道徳・政治哲学が愚直とすら言えるほど丁寧に論じられていく卓越した論文集。その入り組んだ文章は、読んで理解し飲み込むまで時間がかかるけれど、苦労した分だけ多くのことを学べる。

www.keisoshobo.co.jp/book/b581395...

#読書記録
自由と権利 新装版 - 株式会社 勁草書房
民主的な権威概念の可能性を軸に、自由と権利の根底にある公的かつパーソナルなものを開示する。 ジョセフ・ラズ 著
www.keisoshobo.co.jp
October 12, 2025 at 6:59 AM
キム・チョヨプ『この世界からは出ていくけれど』(訳:カン・バンファ、ユン・ジヨン)

壮大なSF的舞台設定と回想という一人称的語りのなかで、コミュニケーションというものの空しさと温かさを丁寧に繊細に描いた作品たちは、どれもどこか哀しくて同時にどこか心地よい。著者の長編も読みたくなった。

「愛と理解は同じじゃない」(p. 103)

www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005...

#読書記録
この世界からは出ていくけれど
人より何十倍も遅い時間の中で生きる姉への苛立ちを抑えられない妹の葛藤を描く「キャビン方程式」、幻肢に悩まされ三本目の腕の移植を望む恋人を理解したい男の旅路を追う「ローラ」――社会の多数派とそうなれない…
www.hayakawa-online.co.jp
October 12, 2025 at 3:46 AM