#長編文学試食会
むかし一時期韓国映画に狂ってたので、2010年代後半に韓国文学がはやり出した頃ハンガンと他なんか一冊手に取ってみたが、これが見事に性に合わんくて、その後韓国文学は全くの手つかず状態でいた。最近、翻訳文学試食会で登場した短編を再びちらほら読み出し、やっぱりどれもあんまり好みじゃないなぁと思いつつそれと同時に何作か長編読みだしたら、これがもうばっちり大興奮&どハマりの日々に!!!私が求めてたのはこういうのなのよ〜!!
大分前にチョ・ミョングァン『鯨』読んだ時も大興奮やったけど、その時なんで他のやつに手を出さなかったのか自分でも謎…
November 15, 2025 at 9:57 AM
翻訳文学試食会のリアル村上春樹読書会がきっかけで、生まれて初めて村上春樹の長編を読むのか……。いやぁ(w。
November 5, 2025 at 11:34 PM
#デカメロン #長編文学試食会
私は「語り手である七人の淑女、三人の紳士にも何か個性や動きがあるのかな」と思ったけれど、かろうじてパン姐さん、ディオくんが判別できるくらいで、他の人達はただの語り手だった。

最後にはボッカッチョによる結びの言葉。
「皆様の楽しみになるように頑張って書いてきましたよ」

色々ツッコミどころはありますが、中世イタリアの人々の暮らしは感じられました。身分や貧富のさもかなり多いですが、王侯貴族だからといって突然全てを失うことも日常。女性は「淑女」「おかみさん」として持ち上げられる反面現実的な立場は寄る辺ない。これなら逢引きくらい楽しみたくなるよね…と感じましたよ。
November 5, 2025 at 12:39 PM
#デカメロン #長編文学試食会
10日目。話題は「鷹揚豪奢に振る舞い立派なことをしてみせた話」。最終日なので華やかにまとめるようです。
魔法まで出てきて何でもありの様相に😲

9話は「戦争関係にあるキリスト教徒の騎士と、イスラム教徒のサラディンが、人と人としての敬意を持って交流する」良いお話だった。

そしてみんなの話が終わったら『デカメロン』もあっさりと終わった。
そろそろ潮時、フィレンツェに帰りましょうか。束の間の美しい日々を終えたのでした。
November 5, 2025 at 12:39 PM
#デカメロン #長編文学試食会
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9日目。
一同が森に散策する様子は「死によって打ち負かされることのない人たち。いや、もし死に打ち負かされたとしても幸せな人達」と思われるであろう様子だった。
ペスト吹き荒れるヨーロッパで、みんなが語るような理不尽なことが起きる人生でも、束の間の人生の休暇を楽しんでいる。

今日のお話は「テーマなし、自由に話す」。
おおらかな営みの話もありますが、ズルい人たちが人を騙す話はやっぱり楽しくない😑
淳水堂さんの感想・レビュー
淳水堂さんの平川祐弘『デカメロン 下 (河出文庫)』についてのレビュー:【8日目】今日の女王はラウレッタ。話題は...
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November 5, 2025 at 12:39 PM
#デカメロン #長編文学試食会
やっと下巻!!
8日目の話のテーマは「悪戯を仕掛けた話」だが、知恵の回る者が、あまり知恵の回らない者を騙す話が多いので、あまり愉快ではない😓

その中では9話目の翻訳が遊びまくっていて楽しい。
P138「二人は医師の羊さ加減というか馬鹿さ加減をみて」
⇒イタリア語では羊が愚か者を示すようです。いきなり「羊さ加減」って書いてあるから誤植かと思った😲

P141「梨実詰子姫(なしのみのつめこひめ)」
⇒エチオピア発音で王妃のことらしい?翻訳者が各国の翻訳を参照してこれにしたらしい・笑

しかしこの話の内容は、ものすごく、思いっきり、徹底的に「排泄物ネタ」です😅
November 5, 2025 at 12:45 AM
#長編文学試食会 #デカメロン 中巻
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・女性の結婚が認められるのは14歳
・女性は愛人との現場を夫に暴かれてはいけない。つまり暴かれなきゃやりましょう😅
・あまりに嫉妬深い夫は嫌われる
・翻訳家平川祐弘によると「フィレンツェと京都は似てる」😅

解説にて。
女性は、騎士道精神からは崇拝され、一部の説教師からは悪魔だとも言われた。そんな時代にボッカッチョは人間の自然な性の戯れや欲求を大切にした。
ボッカッチョが尊敬していたダンテは絶対の罪を罪と断罪するところがあるが、ボッカッチョは人間の良さも悪さも知り尽くして滑稽話、哀れな話、艶笑譚を記す。
淳水堂さんの感想・レビュー
淳水堂さんのジョヴァンニ・ボッカッチョ『デカメロン 中 (河出文庫)』についてのレビュー:上巻https://booklog.j...
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September 28, 2025 at 7:30 AM
#デカメロン #長編文学試食会

デカメロンのある話で「妻が愛人と寝室にいる場面を夫に見られたら処刑される」という法律があったと言っていた。
翻訳文学試食会課題本サガンの『ある決闘の結末』でも「夫が妻と愛人の現場見ちゃったから、めんどくさいけど決闘しなくちゃいけない」の話しだった。

国は違えども、上流階級では愛人を作らないといけないが、現場を抑えられたら命に関わるって風習だったのかな。
September 27, 2025 at 12:13 PM
#デカメロン #長編文学試食会
【第六日】2️⃣
六日目の話は小話のようなものが多く、ページ数もかなり短いです。
本書は翻訳者解説が充実しています。小ネタを。
フィレンツェは都市としても地形としても住民のメンタリティーも京都に似ている。フィレンツェの市民が図々しい相手に向かって、京都人で例えるなら「うちの上等な酒を貴族の召使のあなたごときに献上しろですって?鴨川の水でも組んでお帰りなはれ」と言った、との解説が・笑
September 27, 2025 at 12:13 PM
#デカメロン #長編文学試食会
五日目の夜、歌を歌うように指名されたディオくんは、即興で下ネタ歌を連発!さすがに怒らましたとさ😁

【第六日】1️⃣
話の課題は「冷やかされたがうまく言い返した人」
朝、年増の下女と下男の口論が勃発。話を聞くと下女が「このボンクラが、自分の女房にとっての男は自分だけだなんて言うんだよ!女をなんだと思ってんだい!生娘で嫁入りする女なんかいるもんかい!」という。
『デカメロン』では愛人話が多いけれど、女性にとって男性が夫しかいがないって恥なのか😅
するといままでの「二人は結ばれて幸せな生涯を」話も愛人作りながらなんだろうなあ
September 27, 2025 at 12:13 PM
#デカメロン #長編文学試食会
【五日目】②
女性の立場が不安定😓
財産でも女性でも力づくで奪えば正当な所有者になるが、やり過ぎはダメで、その匙加減は当時の人じゃないとわからなさそう。

私は河出版『デカメロン』を読んでますが、中巻の表紙はボッティチェリの絵画で、デカメロン五日目八話を連作の絵にしたもの。
www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...

女性を愛したが冷たくされて自殺した男と、その死を名誉と喜んだ女性があの世の刑罰を受ける。
それを利用してある男が自分につれない女を…という話。

しかし現世での女性の立場は不安定な上、男を振り回したら地獄の刑罰か😓
デカメロン 中 :ボッカッチョ,平川 祐弘|河出書房新社
デカメロン 中 ボッティチェリの名画でも有名なナスタージョ・デリ・オネスティの物語をはじめ、不幸な事件を経てめでたく終わる男女の話、機転で危機を回避した話など四十話を収めた中巻。無類の面白さを誇る物語集。
www.kawade.co.jp
September 24, 2025 at 12:20 PM
#デカメロン #長編文学試食会
【五日目】
本日のお話のテーマは「不幸な目にあったけれど、幸せになる恋人の話」。
前日の「不幸な恋人」の後に明るくしてきたようです。
しかしこの五日目は現代道徳的に「それ良いのか😅」とか、「さすがに無理矢理過ぎないか」という話が多かったです。

一話と二話では恋した女性のために男が海賊になって財産作ったり、女性の結婚式に乗り込んで大暴れしたり。

現代感覚ではこれだけ暴れておいて「お咎めなし、末永く幸せ☆」でいいのか😅

この時代、海賊は良い、必要な略奪と不要な略奪の差があったのかな。
September 24, 2025 at 1:11 AM
(続き)#デカメロン #長編文学試食会
デカメロン四日目より
二話:あるご夫人をモノにしたいと思ったならず者修道士は、大天使ガブリエルの名を語ってご夫人の寝所に入り込む。
男も女もあほーーー😅現代だと「芸能人からの連絡に引っかかって詐欺られる」

三話:三人の娘と、三人の若者が楽しく駆け落ちするんだけど、一人の若者が他の女性に目を付けたことから全員大破滅に。あまりに全員がアホ過ぎて、酷い末路ではあるんだけど「あほー😓」としか思えない。

五話:秘密の恋人を兄たちに殺された妹が、恋人の首を植木鉢に隠してバジリコを飢えて涙で育てる。
弱い者が虐げられるけれど、生首のインパクト強すぎて😅
September 16, 2025 at 6:07 AM
#デカメロン #長編文学試食会

やっと中巻読み始めました。
この「デカメロン」はある程度書いては発表でしょうか、読者から恋愛沙汰についての批判が来たようです。それに対してまずはボッカッチョが「色恋の感情は人間の根本でしょ!?」というような小話を入れてきます。

四日目のお話のテーマは「不幸な結末を迎えた恋」。

現代との違いで言えば「教会法で定められた女性の結婚適齢期は14歳」なのだそうで、今日語られるカップルのいくつかはまさにロミオとジュリエットです。その若さの一途さだからこそ悲恋になるのかな。

(続く)
September 16, 2025 at 6:07 AM
なお、別にいつ辞めてもいつ始めても自由ですが、一応第2弾は10月終わりごろから始めたいと思います!私の心の積読書も積みっぱなしですが、よければ皆さまの積読リストからご紹介くださいますとありがたいです。従い、皆様の積読リストをゆるりと募集します。
ただ、長編といいつつ、『失われた時を求めて』や『三国志』など、あまりに長すぎるものは、(読み終えることが主目的ではないものの、)挫折を味わうことが目に見えておりますので、対象からは外したいと思います。目安として、200頁~文庫本で上・中・下の3巻本ぐらいの範囲の作品を、対象作品とお考え下さいませ。 #長編文学試食会
September 14, 2025 at 3:39 PM
全体を通じた感想とすれば、いつの世も性的な話は人々をもっとも盛り上げるんだな、ということ、また、一夫一妻制、禁欲して神に奉仕するといった制度が、いかに人間の本能と相容れないか、(逆の言い方をすれば、本能を理性で統制するために生まれた制度なのか、)ということを理解した。#ボッカチオ #長編文学試食会
September 14, 2025 at 3:31 PM
booklog.jp/users/junsui...
#翻訳文学試食会 #海外文学 #読書
『特別な友情 フランスBL小説セレクション』①
フランス文学の中からBL耽美描写アンソロジー。長編の一部分を抄訳したものが多いです。
男性同士の恋愛だけでなく、性別崩壊のようなものも含まれます。

しかし年下の思春期少年少女が積極的なものが多くて、年上にあたる主人公格が「お互い合意で楽しんだよね☆」って感じなんですが、私としては「思春期入口の子供の冒険心虚栄心を利用するなよ…😓」と思う。
淳水堂さんの感想・レビュー
淳水堂さんのアンソロジー『特別な友情 フランスBL小説セレクション (新潮文庫)』についてのレビュー:<翻訳文学...
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September 5, 2025 at 7:01 AM
#翻訳文学試食会 予習で『特別な友情 フランスBL小説セレクション』を読んでいるんだけど、とりあえず冒頭の「特別な友情」が長編の抜粋のため読みづらい読みづらい😵
原作の物語が数ページ⇒[ ]書きで途中のあらすじ紹介⇒そのあとまた原作の物語を数ページ⇒[ ]であらすじ…って感じです。

原作全部読めば細かい心理描写とかされているのかもしれないけど、あらすじ説明だけなので、主人公が移り気で勝手なやつとしか思えない😓

他の収録作品も抜粋のようだけど、こんな感じなのだろうか…
August 31, 2025 at 3:28 AM
#デカメロン #長編文学試食会
【三日目】その①
滞在中の別荘から場所移動。
お話の主題は「欲しかったものを手に入れた人、なくしたものを取り戻した人」

第一話
今まで「坊さん」の堕落は語られてきたけれど、ついに「尼さん」の堕落😅

第二話、第三話
お互いに気心も知れてきたのか、淑女による艶話も行われるように。
話が終わった後の話者の「結び」でも「こんな素敵な夜を望むキリスト教徒たちの願いが叶いますように☆」と、性的な望みを天に祈るというあけっぴろげさ。
都会の悲惨なペスト禍から長閑な田舎でゆったり日々を過ごすためだけに集まっている、という事情から、おおらかな人生讃歌の気分かな。
August 20, 2025 at 5:29 AM
#デカメロン #長編文学試食会
【二日目】
提供するお話のテーマが「悪運に翻弄されながらも最後は幸福を得た」のため、一つのお話のなかでも多岐に渡るし波乱万丈😳

三話。
淑女話者初の艶っぽい話は「男性同士!?」かと思った😅

六話。
すべてを失い無人島で生きると決めたご夫人は、ボロ服でも野性的で美しかっただろう

七話。
「運命に翻弄されながらそれはそれで受け入れる☆」今までで一番大っぴらな性のお話😳

九話。
亭主は「どうせ女房は俺達の留守に好きなこと(不倫)してるんだから、俺達もお楽しみは当然」って、バレなきゃ女房の不倫は許容か。「崇拝者」「公式愛人」「バレたらまずい恋」がよくわからない😅
August 18, 2025 at 12:37 PM
翻訳文学試食会という、短編を読んでおしゃべりするPodcastをよく聞いてるんだけど、最初は1回目から追いつこうと聴いてて(毎週案外長くて100回分くらい頑張って聞いた)半年くらいでほぼ追いついたので寝ながら聴いた過去回を改めて聴いたりしてる。今、1月頃の、映画「マルティニークの少年」(むかーし見た!)の原作「黒人小屋通り」の回を聴いてて、植民地の問題についての考え方など安心して聴けてホッとする。いやな世の中だけどまともな人たちがいて、文学で鎮魂ということはとても大事なんて言うからグッときて泣きそうになった。
わたしは長編を頑張って読むのにハマってるけど、また短編もたくさん読みたいものです。
August 17, 2025 at 11:57 PM
#デカメロン #長編文学試食会
【一日目】
のっけから!キリスト教の欺瞞やら坊主たち(坊主、って訳しているところがまた生臭っぽい)への皮肉が利きまくり!
「坊様が率先してキリスト教を潰そうとするかのような振る舞いをしているのに、キリスト教は栄えるばかり。キリスト教こそが真実だからに違いない」とか😅

「ユダヤ教、イスラム教、キリスト教のどれが一番真理?」に対する「三つの指輪」はうまいこというなあと思った。昔から言われている例えなんですかね?

一日目は、艶話は少なく、やり込め話(けちん坊をぎゃふんと言わせる話)が多かったです。
August 15, 2025 at 11:45 PM
#デカメロン #長編文学試食会
「あとがき・解説」③

なお、冒頭の「別名を『ガレオット公』という」のガオレット公は、アーサー王伝説のグィニヴィア王妃と騎士ランスロットとの仲をとりもった人物の名前。「恋の仲立ちを」意味しているということです。
でもグィネヴィア王妃と騎士ランスロットの不倫のせいで大騒動が起きまくるよね😅 (アーサー王関係は簡易版しか読んでませんが)

次こそ「第一日目」本編に入りますーー📖
August 12, 2025 at 9:31 AM
#デカメロン #長編文学試食会
「あとがき・解説」②
翻訳にあたっての工夫や、考え方もかなり詳しく書かれていて、読者相手の講義のようです。

原語発音にどこまで合わせるか、日本人読者にとって漢字とカタカナの記憶への留まり方の違いを翻訳にどのように活かすか。
その時その時のポリティカル・コレクトネスが、原書本来の良さや主題を曲げたり、変えたことにより却っておおらかさがなくなり変におかしくなっちゃったり、行き過ぎてただの言葉狩りになったり、いやそもそも何が禁止用語って判断者の主観になっちゃうのはマズイでしょう、ということ

翻訳って、言葉を訳するだけでなく、倫理規範と問題もあるんだとわかりました。
August 12, 2025 at 9:31 AM
#デカメロン #長編文学試食会
「あとがき・解説」①

jinさんオススメの通り、翻訳者平川祐弘先生による「あとがき・解説」から先に読みました。
デカメロンについて、時代背景、翻訳というものについてなど多岐にわたってとても内容が濃く、こだわりが詰まっている!

『デカメロン』の多岐にわたる語りの元になった14世紀のフィレンツェのこと。ペストの被害と、反動のような生命力の爆発。
ダンテとボッカッチョの相違点(ボッカッチョは『神曲』の熱心な読者)。
そして『デカメロン』が不道徳とか神聖冒涜とか言われたこともある。でもボッカッチョは、宗教者の堕落頽廃よりも原理主義的徹底性が危険という認識ということ。
August 12, 2025 at 9:31 AM