大分前にチョ・ミョングァン『鯨』読んだ時も大興奮やったけど、その時なんで他のやつに手を出さなかったのか自分でも謎…
大分前にチョ・ミョングァン『鯨』読んだ時も大興奮やったけど、その時なんで他のやつに手を出さなかったのか自分でも謎…
私は「語り手である七人の淑女、三人の紳士にも何か個性や動きがあるのかな」と思ったけれど、かろうじてパン姐さん、ディオくんが判別できるくらいで、他の人達はただの語り手だった。
最後にはボッカッチョによる結びの言葉。
「皆様の楽しみになるように頑張って書いてきましたよ」
色々ツッコミどころはありますが、中世イタリアの人々の暮らしは感じられました。身分や貧富のさもかなり多いですが、王侯貴族だからといって突然全てを失うことも日常。女性は「淑女」「おかみさん」として持ち上げられる反面現実的な立場は寄る辺ない。これなら逢引きくらい楽しみたくなるよね…と感じましたよ。
booklog.jp/users/junsui...
9日目。
一同が森に散策する様子は「死によって打ち負かされることのない人たち。いや、もし死に打ち負かされたとしても幸せな人達」と思われるであろう様子だった。
ペスト吹き荒れるヨーロッパで、みんなが語るような理不尽なことが起きる人生でも、束の間の人生の休暇を楽しんでいる。
今日のお話は「テーマなし、自由に話す」。
おおらかな営みの話もありますが、ズルい人たちが人を騙す話はやっぱり楽しくない😑
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9日目。
一同が森に散策する様子は「死によって打ち負かされることのない人たち。いや、もし死に打ち負かされたとしても幸せな人達」と思われるであろう様子だった。
ペスト吹き荒れるヨーロッパで、みんなが語るような理不尽なことが起きる人生でも、束の間の人生の休暇を楽しんでいる。
今日のお話は「テーマなし、自由に話す」。
おおらかな営みの話もありますが、ズルい人たちが人を騙す話はやっぱり楽しくない😑
やっと下巻!!
8日目の話のテーマは「悪戯を仕掛けた話」だが、知恵の回る者が、あまり知恵の回らない者を騙す話が多いので、あまり愉快ではない😓
その中では9話目の翻訳が遊びまくっていて楽しい。
P138「二人は医師の羊さ加減というか馬鹿さ加減をみて」
⇒イタリア語では羊が愚か者を示すようです。いきなり「羊さ加減」って書いてあるから誤植かと思った😲
P141「梨実詰子姫(なしのみのつめこひめ)」
⇒エチオピア発音で王妃のことらしい?翻訳者が各国の翻訳を参照してこれにしたらしい・笑
しかしこの話の内容は、ものすごく、思いっきり、徹底的に「排泄物ネタ」です😅
booklog.jp/users/junsui...
・女性の結婚が認められるのは14歳
・女性は愛人との現場を夫に暴かれてはいけない。つまり暴かれなきゃやりましょう😅
・あまりに嫉妬深い夫は嫌われる
・翻訳家平川祐弘によると「フィレンツェと京都は似てる」😅
解説にて。
女性は、騎士道精神からは崇拝され、一部の説教師からは悪魔だとも言われた。そんな時代にボッカッチョは人間の自然な性の戯れや欲求を大切にした。
ボッカッチョが尊敬していたダンテは絶対の罪を罪と断罪するところがあるが、ボッカッチョは人間の良さも悪さも知り尽くして滑稽話、哀れな話、艶笑譚を記す。
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・女性の結婚が認められるのは14歳
・女性は愛人との現場を夫に暴かれてはいけない。つまり暴かれなきゃやりましょう😅
・あまりに嫉妬深い夫は嫌われる
・翻訳家平川祐弘によると「フィレンツェと京都は似てる」😅
解説にて。
女性は、騎士道精神からは崇拝され、一部の説教師からは悪魔だとも言われた。そんな時代にボッカッチョは人間の自然な性の戯れや欲求を大切にした。
ボッカッチョが尊敬していたダンテは絶対の罪を罪と断罪するところがあるが、ボッカッチョは人間の良さも悪さも知り尽くして滑稽話、哀れな話、艶笑譚を記す。
五日目の夜、歌を歌うように指名されたディオくんは、即興で下ネタ歌を連発!さすがに怒らましたとさ😁
【第六日】1️⃣
話の課題は「冷やかされたがうまく言い返した人」
朝、年増の下女と下男の口論が勃発。話を聞くと下女が「このボンクラが、自分の女房にとっての男は自分だけだなんて言うんだよ!女をなんだと思ってんだい!生娘で嫁入りする女なんかいるもんかい!」という。
『デカメロン』では愛人話が多いけれど、女性にとって男性が夫しかいがないって恥なのか😅
するといままでの「二人は結ばれて幸せな生涯を」話も愛人作りながらなんだろうなあ
【五日目】②
女性の立場が不安定😓
財産でも女性でも力づくで奪えば正当な所有者になるが、やり過ぎはダメで、その匙加減は当時の人じゃないとわからなさそう。
私は河出版『デカメロン』を読んでますが、中巻の表紙はボッティチェリの絵画で、デカメロン五日目八話を連作の絵にしたもの。
www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...
女性を愛したが冷たくされて自殺した男と、その死を名誉と喜んだ女性があの世の刑罰を受ける。
それを利用してある男が自分につれない女を…という話。
しかし現世での女性の立場は不安定な上、男を振り回したら地獄の刑罰か😓
【五日目】②
女性の立場が不安定😓
財産でも女性でも力づくで奪えば正当な所有者になるが、やり過ぎはダメで、その匙加減は当時の人じゃないとわからなさそう。
私は河出版『デカメロン』を読んでますが、中巻の表紙はボッティチェリの絵画で、デカメロン五日目八話を連作の絵にしたもの。
www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...
女性を愛したが冷たくされて自殺した男と、その死を名誉と喜んだ女性があの世の刑罰を受ける。
それを利用してある男が自分につれない女を…という話。
しかし現世での女性の立場は不安定な上、男を振り回したら地獄の刑罰か😓
デカメロン四日目より
二話:あるご夫人をモノにしたいと思ったならず者修道士は、大天使ガブリエルの名を語ってご夫人の寝所に入り込む。
男も女もあほーーー😅現代だと「芸能人からの連絡に引っかかって詐欺られる」
三話:三人の娘と、三人の若者が楽しく駆け落ちするんだけど、一人の若者が他の女性に目を付けたことから全員大破滅に。あまりに全員がアホ過ぎて、酷い末路ではあるんだけど「あほー😓」としか思えない。
五話:秘密の恋人を兄たちに殺された妹が、恋人の首を植木鉢に隠してバジリコを飢えて涙で育てる。
弱い者が虐げられるけれど、生首のインパクト強すぎて😅
デカメロン四日目より
二話:あるご夫人をモノにしたいと思ったならず者修道士は、大天使ガブリエルの名を語ってご夫人の寝所に入り込む。
男も女もあほーーー😅現代だと「芸能人からの連絡に引っかかって詐欺られる」
三話:三人の娘と、三人の若者が楽しく駆け落ちするんだけど、一人の若者が他の女性に目を付けたことから全員大破滅に。あまりに全員がアホ過ぎて、酷い末路ではあるんだけど「あほー😓」としか思えない。
五話:秘密の恋人を兄たちに殺された妹が、恋人の首を植木鉢に隠してバジリコを飢えて涙で育てる。
弱い者が虐げられるけれど、生首のインパクト強すぎて😅
ただ、長編といいつつ、『失われた時を求めて』や『三国志』など、あまりに長すぎるものは、(読み終えることが主目的ではないものの、)挫折を味わうことが目に見えておりますので、対象からは外したいと思います。目安として、200頁~文庫本で上・中・下の3巻本ぐらいの範囲の作品を、対象作品とお考え下さいませ。 #長編文学試食会
ただ、長編といいつつ、『失われた時を求めて』や『三国志』など、あまりに長すぎるものは、(読み終えることが主目的ではないものの、)挫折を味わうことが目に見えておりますので、対象からは外したいと思います。目安として、200頁~文庫本で上・中・下の3巻本ぐらいの範囲の作品を、対象作品とお考え下さいませ。 #長編文学試食会
#翻訳文学試食会 #海外文学 #読書
『特別な友情 フランスBL小説セレクション』①
フランス文学の中からBL耽美描写アンソロジー。長編の一部分を抄訳したものが多いです。
男性同士の恋愛だけでなく、性別崩壊のようなものも含まれます。
しかし年下の思春期少年少女が積極的なものが多くて、年上にあたる主人公格が「お互い合意で楽しんだよね☆」って感じなんですが、私としては「思春期入口の子供の冒険心虚栄心を利用するなよ…😓」と思う。
#翻訳文学試食会 #海外文学 #読書
『特別な友情 フランスBL小説セレクション』①
フランス文学の中からBL耽美描写アンソロジー。長編の一部分を抄訳したものが多いです。
男性同士の恋愛だけでなく、性別崩壊のようなものも含まれます。
しかし年下の思春期少年少女が積極的なものが多くて、年上にあたる主人公格が「お互い合意で楽しんだよね☆」って感じなんですが、私としては「思春期入口の子供の冒険心虚栄心を利用するなよ…😓」と思う。
原作の物語が数ページ⇒[ ]書きで途中のあらすじ紹介⇒そのあとまた原作の物語を数ページ⇒[ ]であらすじ…って感じです。
原作全部読めば細かい心理描写とかされているのかもしれないけど、あらすじ説明だけなので、主人公が移り気で勝手なやつとしか思えない😓
他の収録作品も抜粋のようだけど、こんな感じなのだろうか…
原作の物語が数ページ⇒[ ]書きで途中のあらすじ紹介⇒そのあとまた原作の物語を数ページ⇒[ ]であらすじ…って感じです。
原作全部読めば細かい心理描写とかされているのかもしれないけど、あらすじ説明だけなので、主人公が移り気で勝手なやつとしか思えない😓
他の収録作品も抜粋のようだけど、こんな感じなのだろうか…
【三日目】その①
滞在中の別荘から場所移動。
お話の主題は「欲しかったものを手に入れた人、なくしたものを取り戻した人」
第一話
今まで「坊さん」の堕落は語られてきたけれど、ついに「尼さん」の堕落😅
第二話、第三話
お互いに気心も知れてきたのか、淑女による艶話も行われるように。
話が終わった後の話者の「結び」でも「こんな素敵な夜を望むキリスト教徒たちの願いが叶いますように☆」と、性的な望みを天に祈るというあけっぴろげさ。
都会の悲惨なペスト禍から長閑な田舎でゆったり日々を過ごすためだけに集まっている、という事情から、おおらかな人生讃歌の気分かな。
【二日目】
提供するお話のテーマが「悪運に翻弄されながらも最後は幸福を得た」のため、一つのお話のなかでも多岐に渡るし波乱万丈😳
三話。
淑女話者初の艶っぽい話は「男性同士!?」かと思った😅
六話。
すべてを失い無人島で生きると決めたご夫人は、ボロ服でも野性的で美しかっただろう
七話。
「運命に翻弄されながらそれはそれで受け入れる☆」今までで一番大っぴらな性のお話😳
九話。
亭主は「どうせ女房は俺達の留守に好きなこと(不倫)してるんだから、俺達もお楽しみは当然」って、バレなきゃ女房の不倫は許容か。「崇拝者」「公式愛人」「バレたらまずい恋」がよくわからない😅
わたしは長編を頑張って読むのにハマってるけど、また短編もたくさん読みたいものです。
わたしは長編を頑張って読むのにハマってるけど、また短編もたくさん読みたいものです。
「あとがき・解説」②
翻訳にあたっての工夫や、考え方もかなり詳しく書かれていて、読者相手の講義のようです。
原語発音にどこまで合わせるか、日本人読者にとって漢字とカタカナの記憶への留まり方の違いを翻訳にどのように活かすか。
その時その時のポリティカル・コレクトネスが、原書本来の良さや主題を曲げたり、変えたことにより却っておおらかさがなくなり変におかしくなっちゃったり、行き過ぎてただの言葉狩りになったり、いやそもそも何が禁止用語って判断者の主観になっちゃうのはマズイでしょう、ということ
翻訳って、言葉を訳するだけでなく、倫理規範と問題もあるんだとわかりました。
「あとがき・解説」①
jinさんオススメの通り、翻訳者平川祐弘先生による「あとがき・解説」から先に読みました。
デカメロンについて、時代背景、翻訳というものについてなど多岐にわたってとても内容が濃く、こだわりが詰まっている!
『デカメロン』の多岐にわたる語りの元になった14世紀のフィレンツェのこと。ペストの被害と、反動のような生命力の爆発。
ダンテとボッカッチョの相違点(ボッカッチョは『神曲』の熱心な読者)。
そして『デカメロン』が不道徳とか神聖冒涜とか言われたこともある。でもボッカッチョは、宗教者の堕落頽廃よりも原理主義的徹底性が危険という認識ということ。