FWD生命の樋口知比呂氏が登壇するオンラインセミナーが2026年に開催。働きがいと企業価値を高めるノウハウが学べます。

FWD生命の樋口知比呂氏が登壇するオンラインセミナー『エンゲージメントモデル』。働きがいを高める秘訣を解説します。

LDcubeが、コンプライアンスをテーマにしたウェビナーを12月18日に開催！参加無料で、心理的安全性の確保や組織の健全性を高める方法を学べます。

現代社会の複雑な課題を前に、個人の能力を超えた「集団の力」が注目されています。この力の源泉こそ、近年、認知科学、社会心理学、そして経営学の交差点で急速に発展している分野、すなわち「多様性の科学」が解き明かす主題です。 「多様性」という言葉は、しばしば倫理的・社会的な側面から語られがちですが、この科学はそれを「イノベーションと生産性を最大化する客観的なメカニズム」として捉え直します。その核心にあるのは、単に人種や性別といった「表層的」な違いではなく、認知スタイル、経験、知識基盤といった「認知的多様性（Cognitive Diversity）」の戦略的な活用です。 組織を駆動する「認知的摩擦」の力 画期的な研究は、同質な集団が効率的な一方で、既存の枠組みから脱却できず、結果として重大な誤りを犯しやすいことを示しています。一方、多様な視点を持つ集団は、初期段階で認知的摩擦や意見の対立を生みやすいものの、この摩擦こそが創造性の火花を散らします。 例えば、経済学者スコット・ペイジの研究は、問題解決能力において、「最高の専門家」ばかりを集めたチームよりも、「平均的な能力だが多様な視点を持つ」チームの方が、統計的により優れた結果を出すことを数学的に証明しました。これは、問題解決において、個人の「能力」の高さよりも、集団が持つ「視点」の幅が決定的な要因となることを示しています。多様な視点が、一見合理的に見える選択肢の潜在的な欠陥を露呈させ、よりロバスト（堅牢）な解決策への道を開くのです。 Kindle Unlimited 無料体験に登録 多様性を「機能」させるための心理的安全性 しかし、多様性はただ集めただけでは機能しません。この科学は、多様な集団がその潜在能力を発揮するための決定的な鍵が、「心理的安全性（Psychological Safety）」であることを明らかにしています。 異なる意見を持つメンバーが、嘲笑や報復を恐れることなく、自由に異論を唱え、質問し、弱さをさらけ出すことができる環境。この心理的な土壌があって初めて、認知的摩擦は建設的なものとなり、集団知として結晶化します。Googleの「Project Aristotle」をはじめとする数々の実証研究は、チームの構成要素以上に、この「場」の質こそが、組織のパフォーマンスを最も強く予測する因子であることを裏付けています。 「多様性の科学」は、単なる組織論を超え、進化の歴史、認知の限界、そして人間の創造性の本質に迫るものです。私たちが直面するグローバルな課題、気候変動からパンデミックまで、前例のない問題群への解答は、一人の天才ではなく、異質な知性の繋がりの中に存在します。この科学は、現代のリーダーシップと組織変革の設計図であり、未来を創造するための最も強力なツールとなり得るでしょう。

現代社会の複雑な課題を前に、個人の能力を超えた「集団の力」が注目されています。この力の源泉こそ、近年、認知科学、社会心理学、そして経営学の交差点で急速に発展している分野、すなわち「多様性の科学」が解き...

著者：桜庭 理音(著)　個人出版　2025/11/26(水)配信

著者：山浦一保(監修)　出版：宝島社　2022/3/10(木)配信

2025年12月22日 月曜日 発売 働きがいの産業・組織心理学 樋口知比呂 春風社 単行本

「成功する人には才能がある」「失敗するのは意志が弱いから」――。こんな話を見聞きしたことはないだろうか。しかし、人の能力は個人の資質や意志だけでは決まらない。組織心理学者ベンジャミン・ハーディが歴史学と心理学の知見から「環境が人を作る」メカ...

11月19日に行われる『夫婦ONE TEAM思考』に関するセミナーでは、チームビルディングや心理的安全性について学べます。参加は無料。

10月30日、株式会社イマジナが福岡で経営者向けのセミナーを開催し、多くの参加者が集まりました。心理学と組織設計の重要性を学ぶ貴重な機会となりました。

博多で開催された株式会社イマジナ主催のセミナー。経営者が心理学を学び、組織変革に繋げるきっかけとなるイベントとなりました。

2026年1月19日 月曜日 発売 カウンセリングに役立つ産業・組織心理学 小玉一樹 金子書房 その他

■１．「会社教」のあとに残るもの 「この会社は家族みたいな存在です」「上司を信じれば必ず報われる」 ──そう信じていた時期が、誰にでもある。でも実際は、それが最も危険な洗脳の始まりや。 かつて俺...