岡﨑 晴輝
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岡﨑 晴輝
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九州大学の岡﨑晴輝研究室では、政治理論・政治制度・市民活動・日本政治・外国政治を専攻する修士課程・博士課程の大学院生を募集しています。演習は夜間(19:30~21:00)にオンラインで開講していますので、社会人の方や遠方にお住まいの方でも入学・修了可能です。入学を希望される方は、メールでご連絡ください(okazaki.seiki.882【at】m.kyushu-u.ac.jp)。

aktiv.sakura.ne.jp/students.html
Sen, Amartya (1999) "Democracy as a Universal Value," Journal of Democracy, 10(3), pp. 3-17.

民主主義の普遍的価値を唱えた論文。センによれば、……

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December 19, 2025 at 11:51 AM
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シュミット(2024)「ミニ・パブリックスにおける認識的不正義」

フリッカーの認識的不正義理論とヤングの内的排除概念を応用し、表面的・儀礼的な象徴的不正義に対し、構造的・潜在的な認識的不正義(更にその下位として証言的/解釈的不正義)を理論化し、それがミニ・パブリックスにおける内部排除の理解にとって重要であることを指摘する論文。その上で、市民参加型の議題設定、社会運動からの専門家招聘、積極的なファシリテーション、少数派の過剰代表などの対応策を提案する。

分類は直感的にわかりにくいが、正義と「社会の縮図」性をうまく両立させ、理想的なミニ・パブリックスを設計する難しさを考えさせられる。
Epistemic Injustice in Deliberative Mini Publics
The foundational principles of deliberation rest on citizens meeting as political and moral equals. If we take them seriously, we need to consider the exclusion that arises from power asymmetries. The...
delibdemjournal.org
December 19, 2025 at 12:23 AM
橋爪大三郎(1992)『民主主義は最高の政治制度である』現代書館。

同書に収められた「陳腐で凡庸で過酷で抑圧的な民主主義は人類が生み出した最高の政治制度である」(98-116頁)というエッセイでは、民主主義とは何か、なぜ民主主義が「最高の政治制度」であるのかを解説している。なぜ民主主義は、他の「対抗馬」(たとえば「優れた少数者による政治」)よりも優れているのか。橋爪の答えは、民主主義は民主化運動によって揺さぶられることがないため「安定」しているから、というものである(114-116頁)。しかし、……

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December 17, 2025 at 2:08 AM
Popelier, Patricia (2021) "Power-Sharing in Belgium: The Disintegrative Model," in Soeren Keil and Allison McCulloch, eds., Power-Sharing in Europe: Federalism and Internal Conflicts, Palgrave Macmillan, pp. 89-114.

ベルギーの権力分有(power sharing)を分析した論文。著者によれば、……

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December 16, 2025 at 1:01 PM
Williams, Howard (2001) "The Idea of a Liberal-Democratic Peace," in Mark Evans, ed., The Edinburgh Companion to Contemporary Liberalism, Edinburgh University Press, pp. 241-253.

カントの永遠平和論を経験的議論(=実証的議論)に引きつけて解釈するドイルやフクヤマを批判し、カントの永遠平和論が道徳的議論(=規範的議論)であると論じた論文。

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December 15, 2025 at 3:04 AM
Reposted by 岡﨑 晴輝
佐藤信(2025)『オーラル・ヒストリー入門』ちくま新書。

将来のインタビューへの準備として。

第I部は、一連のプロセス全般にわたっての実践・具体的ガイド。第II部は、いくつかの分野での専門家が、具体例とともにその分野ならではの苦労やノウハウを紹介している。
特に、権利関係の事前整理のための「聞き取りに関する合意書」や「記録音声等の公開に関する同意」の雛型(付録として収録)などは、重要だが見落としがちなポイントとして注意しておきたい。
『オーラル・ヒストリー入門』佐藤 信|筑摩書房
筑摩書房『オーラル・ヒストリー入門』の書誌情報
www.chikumashobo.co.jp
December 12, 2025 at 5:10 AM
Ladner, Andreas et al. (2024) "Parties and Party Systems," in Patrick Emmenegger et al., eds., The Oxford Handbook of Swiss Politics, Oxford University Press, pp. 317–336.

スイスの政党と政党システムに関する解説論文。

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December 12, 2025 at 1:56 AM
山口晃人(2025)『エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー ――代表制デモクラシーを再考する』名古屋大学出版会。

エレクトクラシー(選挙代表政)、エピストクラシー(知者代表政)、ロトクラシー(抽選代表政)を比較し、エレクトクラシーとロトクラシーの混合システムを提案した政治理論書(東京大学大学院総合文化研究科提出博士論文の加筆修正版)。……

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December 9, 2025 at 5:30 AM
Kolodny, Niko (2014a) "Rule Over None I" Philosophy & Public Affairs, Vol. 42, No. 3, pp. 195-229.
Kolodny, Niko (2014b) "Rule Over None II" Philosophy & Public Affairs, Vol. 42, No. 4, pp. 287-336.

【再読】社会的平等(social equality)により民主主義を正当化したペア論文。

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December 8, 2025 at 7:59 AM
『朝日新聞』の記事「デフレ下の削減より厳しい物価高 悲鳴あげる国立大、賃上げにも苦慮」に、私のコメントが掲載されています。
digital.asahi.com/articles/AST...
December 8, 2025 at 3:07 AM
三角政勝(2021)「「議会の大きさ」について――OECD諸国における比較」、『経済のプリズム』第207号、19-20頁。

現在、衆議院の定数を1割削減するか否かが争点になっているが、OECD諸国の「議会の大きさ」を比較した論考によれば、「我が国の国会は、米国を除く他の先進国の中では、 比較的小さな規模で運営されていると捉えることができる」(19頁。下線は引用者)。……

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December 7, 2025 at 8:09 AM
山口晃人(2025)『エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー――代表制デモクラシーを再考する』名古屋大学出版会。
www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978...

まだ先の話になりますが、『政治研究』第74号(2027年3月)に英文書評を寄稿する予定です。
December 6, 2025 at 3:45 AM
エレーヌ・ランデモア(2025)『民主的理性――みんなで決める政治の正しさ』上下、福家佑亮/小林卓人/小須田翔/田畑真一/山口晃人訳、勁草書房。

認識的民主主義論(epistemic democracy)の代表的著作。ランデモアによれば、……

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December 6, 2025 at 12:41 AM
【スイス】 2025年11月30日施行の国民投票で、徴兵制改革案も相続税導入案も大差で否決された。
www.swissinfo.ch/jpn/%e3%82%b...
December 5, 2025 at 2:57 AM
アメリカ関連文献
📖西川隆行(2025)「2024年アメリカ大統領選挙の分析」、『成蹊法学』第102号、57-83頁。https://doi.org/10.15018/0002001657
📖渡辺将人(2025)「2024年大統領選挙における候補者指名過程――予備選挙と政治参加の視点から」、『東京大学アメリカ太平洋研究』第25号、7-16頁。http://hdl.handle.net/2261/0002014026
📖Perry, Luke, ed. (2025) The 2024 Presidential Election, Palgrave Macmillan.
December 3, 2025 at 7:30 AM
Przeworski, Adam (1999) "Minimalist Conception of Democracy: A Defense," in Ian Shapiro and Casiano Hacker-Cordón, eds., Democracy’s Value, Cambridge University Press, pp. 23-55.

【再読】対立を平和的に解決できるという理由によって民主主義を擁護した論文。……

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December 2, 2025 at 2:25 AM
Estlund, David M. (2008) Democratic Authority: A Philosophical Framework, Princeton U. P.

認識的民主主義論の画期となった研究書。著者によれば、規範的民主主義理論は民主主義の手続的価値を重視してきた。その一つである「公正な手続主義」は、民主主義が正統性・権威性を有するのはそれが公正な手続きであるからだとするが、コイントスによる決定も許容してしまいかねない。これにたいして、エストランドの「認識的手続主義」は、民主主義の認識的価値を重視する。

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December 1, 2025 at 6:42 AM
ドイツ連邦議会の市民討議会事務局を解体したことに抗議する人道主義連盟(Humanistische Union)の記事。記事によれば、ドイツ連邦議会附設の市民討議会を所掌する事務局が解体された。CDU=CSUが市民討議会に拒否反応を示していることに加えて、ユリア・クレックナー連邦議会議長も、市民討議会が連邦議会を脅かすという印象を与えるのを避けるべきだと考えているからである。……

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November 30, 2025 at 2:31 AM
『IDE 現代の高等教育』第669号=2025年4月号。

「国立大学の授業料――葛藤の構図」の特集号。本特集号に収められた諸論文を読むと、国立大学の授業料の値上げが直ちに悪いわけではないことに気づくであろう。それらによれば、日本の大学生の8割が私立大学に通っている。そして、高所得者層の子どもほど、入学難易度の高い高校に進学し、次いで国立大学に進学する傾向がある。たしかに、国立大学の低い授業料は高等教育の機会均等に寄与しているが、その効果は限定的である。それどころか、低い授業料の恩恵を被っているのは、むしろ高所得者層である。……

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November 27, 2025 at 9:14 AM
オーストラリア関連文献
📖永野隆行監修(2025)『一冊でわかるオーストラリア史』河出書房新社。
📖杉田弘也編(2025)『現代オーストラリア政治』法律文化社。
📖Australian Electoral Committee (2025) Your Official Guide to the 2025 Federal Election.
www.aec.gov.au/election/fe2...
📖Australian Electoral Committee (2025) 2025 Federal Election Report.
www.aec.gov.au/Elections/fe...
November 27, 2025 at 2:11 AM
Reposted by 岡﨑 晴輝
関西学院の「月と窓」に登場しました。https://tsuki-mado.jp/860/?st=sc860
政策が意図しない結果も招く? 「政策フィードバック」で長期的な視点から影響を捉える | 月と窓 ―豊かな未来に、光をあてる。―[関西学院]
tsuki-mado.jp
November 8, 2025 at 4:12 PM
「キリスト教民主・社会同盟と社会民主党の連立政権は、〔ドイツ連邦議会に附属する〕更なる市民討議会を設置するつもりはなく、クレックナー連邦議会議長(キリスト教民主同盟)は市民評討議会の事務局を解散した。我々は、この解散は致命的なシグナルだと考える」とのこと。一歩後退。
November 26, 2025 at 12:05 PM
Christiano, Thomas (1996) The Rule of The Many: Fundamental Issues in Democratic Theory, Westview Press, Chapter 2: Equality.

【再読】民主主義の内在的価値を「利益の平等な考慮」(equal consideration of interests)に求めた章。クリスティアーノによれば、……

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November 25, 2025 at 4:53 AM
なぜ民主主義が望ましいかという根本問題に取り組んだ論文を書き終えました。査読対応と細部点検の後、1月中旬にゲラを作成、3月末に公表する予定です。続編では、いかにして民主主義の決定の質を高めるかを制度論的に考察するつもりです。このままでは、日本は財政破綻してしまいますから。
November 24, 2025 at 7:45 AM