S4→S5→S1→S3→S2の順で好きだな
S4→S5→S1→S3→S2の順で好きだな
ヌーヴェルヴァーグ版『アベンジャーズ』
変に神性を持たせず、トリュフォーやシャブロルといった同世代より出遅れた、若き作家として苦悩する等身大のゴダール像を描くことに、当時のヌーヴェルヴァーグの精神を掘り起こそうという心意気が見えて良かった
予定調和なセミドキュメンタリー調なので食い足りなさはある
ヌーヴェルヴァーグ版『アベンジャーズ』
変に神性を持たせず、トリュフォーやシャブロルといった同世代より出遅れた、若き作家として苦悩する等身大のゴダール像を描くことに、当時のヌーヴェルヴァーグの精神を掘り起こそうという心意気が見えて良かった
予定調和なセミドキュメンタリー調なので食い足りなさはある
45回マクドナルド強盗をし脱獄した男が、半年もの間トイザらスで密かに暮らし、そこで働く店員と恋に落ちる実録犯罪もの
他者に何かを与えることでしか繋がれないと思い込み盗みを繰り返す、結局は自分の幸せしか考えていない愚かな男を、優しくも時に突き放し捉えている
誰とも繋がりを得られず、己の屋根を持たない”ルーフマン”は、不敵に悪意無く他者の軒下へと侵入してくる
主人公と関わった人の多くが「彼は良い奴だった」と評するが、監視カメラを使い羨むように人々を孤独に眺める、ありのままの人物像も映してる辺り、単に美談にはしない作り手の意図が見える
45回マクドナルド強盗をし脱獄した男が、半年もの間トイザらスで密かに暮らし、そこで働く店員と恋に落ちる実録犯罪もの
他者に何かを与えることでしか繋がれないと思い込み盗みを繰り返す、結局は自分の幸せしか考えていない愚かな男を、優しくも時に突き放し捉えている
誰とも繋がりを得られず、己の屋根を持たない”ルーフマン”は、不敵に悪意無く他者の軒下へと侵入してくる
主人公と関わった人の多くが「彼は良い奴だった」と評するが、監視カメラを使い羨むように人々を孤独に眺める、ありのままの人物像も映してる辺り、単に美談にはしない作り手の意図が見える
S4がヒッチコック的な巻き込まれサスペンスで、全編通して一番好きかな
S4がヒッチコック的な巻き込まれサスペンスで、全編通して一番好きかな
話はほぼ『コマンドー』×『天国と地獄』
全体の2/3が追走劇の異常な構成で、『フレンチ・コネクション』以降の街中での危険なカーチェイスが盛りだくさん(途中のプエルトリコ系ギャングに追われるくだりは意味分からないが)
後半チェイスが途切れてからはハマらなかったが、良い映画
都合の良い展開ではあるが、後半は善意で主人公に力を貸す女性二人のキャラが登場し、カッコよく印象深い
反面、全編通して出る犯人の造形は、描写の多さに比べてやや一面的で、もう少し多層的に掘り下げてほしかった(80年なのでサイコパス像はまあこんなものかもしれない)
話はほぼ『コマンドー』×『天国と地獄』
全体の2/3が追走劇の異常な構成で、『フレンチ・コネクション』以降の街中での危険なカーチェイスが盛りだくさん(途中のプエルトリコ系ギャングに追われるくだりは意味分からないが)
後半チェイスが途切れてからはハマらなかったが、良い映画
都合の良い展開ではあるが、後半は善意で主人公に力を貸す女性二人のキャラが登場し、カッコよく印象深い
反面、全編通して出る犯人の造形は、描写の多さに比べてやや一面的で、もう少し多層的に掘り下げてほしかった(80年なのでサイコパス像はまあこんなものかもしれない)
劇中劇内の河合優実の雄弁さとは裏腹に劇中の反応は芳しくなく、人の儚い死は素っ気ない程嘘臭い
眼差す側の不確かさのナラティブから始まり、フレーム外のものがフレームに映ることでオチがつく小噺に続き、そして映ることがなかった足跡がフレームに収まるに至る
綺麗な映画だった
劇中劇内の河合優実の雄弁さとは裏腹に劇中の反応は芳しくなく、人の儚い死は素っ気ない程嘘臭い
眼差す側の不確かさのナラティブから始まり、フレーム外のものがフレームに映ることでオチがつく小噺に続き、そして映ることがなかった足跡がフレームに収まるに至る
綺麗な映画だった
面白い
前作で負ったトラウマが癒えぬまま成長した兄妹の前に、死んだ殺人鬼グラバーが復讐の為再び現れる
妹が見る”過去”と繋がる(そしてグラバーとも)夢世界は8mフィルムのフッテージで表現され、『エルム街の悪夢』でありながら監督過去作の『フッテージ』も彷彿とさせる
現実と隔たれた過去、電話ボックスの内と外、映画と観客を分断するスクリーンを示す様な8mフィルム調の夢、そして湖の底に眠る秘密を遠ざける分厚い氷…
これら全てを超える瞬間がクライマックスにあると言う、あまりに巧い構成に唸ってしまった
面白い
前作で負ったトラウマが癒えぬまま成長した兄妹の前に、死んだ殺人鬼グラバーが復讐の為再び現れる
妹が見る”過去”と繋がる(そしてグラバーとも)夢世界は8mフィルムのフッテージで表現され、『エルム街の悪夢』でありながら監督過去作の『フッテージ』も彷彿とさせる
現実と隔たれた過去、電話ボックスの内と外、映画と観客を分断するスクリーンを示す様な8mフィルム調の夢、そして湖の底に眠る秘密を遠ざける分厚い氷…
これら全てを超える瞬間がクライマックスにあると言う、あまりに巧い構成に唸ってしまった
PRIDE黎明期に活躍した総合格闘家マーク・ケアーのセミドキュメンタリー的半自伝映画
既に破綻した夫婦生活、闘い続けることへの恐怖、言語の通じない日本により摩耗して行った男が、勝負の世界から降りる事で解放される、控えめではあるがサフディらしい作品だった
終盤主人公がスキンヘッドにするくだりがあるが、もうほぼただのドウェイン・ジョンソンだった
PRIDE黎明期に活躍した総合格闘家マーク・ケアーのセミドキュメンタリー的半自伝映画
既に破綻した夫婦生活、闘い続けることへの恐怖、言語の通じない日本により摩耗して行った男が、勝負の世界から降りる事で解放される、控えめではあるがサフディらしい作品だった
終盤主人公がスキンヘッドにするくだりがあるが、もうほぼただのドウェイン・ジョンソンだった
国家ファシスト党の成立からいかに独裁者ムッソリーニが誕生していくかという話だが、それらを敢えて大仰とした演技臭い演技でこちらに語りかける事で、ある種回顧録的な視点を持って俯瞰してるように見える
『ウィンストン・チャーチル』を撮ったジョー・ライトが監督してるのも重要か(チャーチルはかつてムッソリーニを大変評価していた)
国家ファシスト党の成立からいかに独裁者ムッソリーニが誕生していくかという話だが、それらを敢えて大仰とした演技臭い演技でこちらに語りかける事で、ある種回顧録的な視点を持って俯瞰してるように見える
『ウィンストン・チャーチル』を撮ったジョー・ライトが監督してるのも重要か(チャーチルはかつてムッソリーニを大変評価していた)
借金に借金を重ねてどんどん首が回らなくなっていく様子はやはりサフディ兄弟作品を連想する
借金に借金を重ねてどんどん首が回らなくなっていく様子はやはりサフディ兄弟作品を連想する
面白い
とある学校の一クラス分の子供が全員失踪し、それを追う各大人達の視点で展開していく…『ハーメルンの笛吹き男』的な話だが、そこから更にレイヤーがいくつかある仕掛け
ホラー/サスペンスというよりはミステリーだが、種明かしからのコメディっぷりが凄まじい
一瞬挿し込まれる冬虫夏草のイメージ、兵器化される大人達、『死霊のえじき』オマージュから考えると、思考を奪われ組織化/ファシズム化に陥る恐怖がテーマかなと思う
面白い
とある学校の一クラス分の子供が全員失踪し、それを追う各大人達の視点で展開していく…『ハーメルンの笛吹き男』的な話だが、そこから更にレイヤーがいくつかある仕掛け
ホラー/サスペンスというよりはミステリーだが、種明かしからのコメディっぷりが凄まじい
一瞬挿し込まれる冬虫夏草のイメージ、兵器化される大人達、『死霊のえじき』オマージュから考えると、思考を奪われ組織化/ファシズム化に陥る恐怖がテーマかなと思う
現在ガザには外国人ジャーナリストは立ち入れない為、イスラエル左派/平和グループとの対話が大半で予想と違う内容だったが、イスラエルのリベラルな若者世代の等身大が見れたのは良かった
パレスチナの人々が文化水準を保つ事で生きる希望を持とうとする姿が印象に残る
現在ガザには外国人ジャーナリストは立ち入れない為、イスラエル左派/平和グループとの対話が大半で予想と違う内容だったが、イスラエルのリベラルな若者世代の等身大が見れたのは良かった
パレスチナの人々が文化水準を保つ事で生きる希望を持とうとする姿が印象に残る
初グレッグ・アラキ
エイズへの恐怖と終末思想の蔓延にティーン・エイジャーの行き場の無さが合わさった、90年代暗黒青春映画
当時は日本でセカイ系が流行ってたが、その真逆を行くニューシネマ的なオチがドライで沁みる
『ノーウェア』はエイリアンが可愛いのと最後のベッドシーンがどエロくて最高(最終的にしないのが良い)
『ドゥーム・ジェネレーション』はセックス、食事、就寝三昧だった主人公たちがそれらを手放すラストが最高
初グレッグ・アラキ
エイズへの恐怖と終末思想の蔓延にティーン・エイジャーの行き場の無さが合わさった、90年代暗黒青春映画
当時は日本でセカイ系が流行ってたが、その真逆を行くニューシネマ的なオチがドライで沁みる
『ノーウェア』はエイリアンが可愛いのと最後のベッドシーンがどエロくて最高(最終的にしないのが良い)
『ドゥーム・ジェネレーション』はセックス、食事、就寝三昧だった主人公たちがそれらを手放すラストが最高
ソ連統治下のウクライナで起きた人為的大飢饉、ホロドモールの真実を追った記者の伝記
スペイン内戦に参加する以前、共産主義の肩を持つジョージ・オーウェルを語り部に据え、何故彼が反共になり『動物農場』を執筆に至ったか、という脚色が面白かった
ヴァネッサ・カービーとのロマンスが要らなかったり雑多な印象も受けるが、スターリニズムに取り込まれたデュランティ(NYタイムズのモスクワ支部長)のエピソードや、ウクライナに入ってからのソ連映画的な荒涼とした画作りは良かったな
ソ連統治下のウクライナで起きた人為的大飢饉、ホロドモールの真実を追った記者の伝記
スペイン内戦に参加する以前、共産主義の肩を持つジョージ・オーウェルを語り部に据え、何故彼が反共になり『動物農場』を執筆に至ったか、という脚色が面白かった
ヴァネッサ・カービーとのロマンスが要らなかったり雑多な印象も受けるが、スターリニズムに取り込まれたデュランティ(NYタイムズのモスクワ支部長)のエピソードや、ウクライナに入ってからのソ連映画的な荒涼とした画作りは良かったな