Twitter(X)アカウントはこちら https://twitter.com/masato009
本作を読み始めた人なら誰しも「詩的」という印象を抱くだろう。しかしある作品を「詩的」と決めつけた瞬間、全てをイメージ優先で受け流し、論理的な理解を疎かにする落とし穴が待っている。確かに読んでいて「ん?」と思う部分はあったのだが、それを「詩だから」という理由で流してしまったのは間違いだった。
本作を読み始めた人なら誰しも「詩的」という印象を抱くだろう。しかしある作品を「詩的」と決めつけた瞬間、全てをイメージ優先で受け流し、論理的な理解を疎かにする落とし穴が待っている。確かに読んでいて「ん?」と思う部分はあったのだが、それを「詩だから」という理由で流してしまったのは間違いだった。
いや、それははたして残酷と言えるのだろうか。残酷だとすれば、それは誰にとって、どのように残酷なのか…「ひとりの人間が今生きてここにいること」の不思議さと不条理に、頭がクラッとする。
いや、それははたして残酷と言えるのだろうか。残酷だとすれば、それは誰にとって、どのように残酷なのか…「ひとりの人間が今生きてここにいること」の不思議さと不条理に、頭がクラッとする。
『夜明けのすべて』に溢れる優しさは、宇宙空間を思わせるような孤独と無常観の裏返しなのだ。その厳しさと奥深さが、この映画を特別な存在にしている。
『夜明けのすべて』に溢れる優しさは、宇宙空間を思わせるような孤独と無常観の裏返しなのだ。その厳しさと奥深さが、この映画を特別な存在にしている。
しかし少し視点を変えれば、こうも言える。
「どんなに宇宙が広大で美しくても、それは今自分の前にある悩みや苦しみには一切何の関係も無い(=何の救いにもならない)のだ」と。
夜空に輝く星々の光は、何百年何千年年も前のもの。今目に見えている星の中には、すでにこの世に存在しないものもある…そこに壮大なロマンを感じることもできるが、果てしない虚無と孤独を感じるのも間違った感性ではないだろう。
しかし少し視点を変えれば、こうも言える。
「どんなに宇宙が広大で美しくても、それは今自分の前にある悩みや苦しみには一切何の関係も無い(=何の救いにもならない)のだ」と。
夜空に輝く星々の光は、何百年何千年年も前のもの。今目に見えている星の中には、すでにこの世に存在しないものもある…そこに壮大なロマンを感じることもできるが、果てしない虚無と孤独を感じるのも間違った感性ではないだろう。