明らかにノリにノッて書かれた血みどろのスプラッタ小説だし、とんでもなく美しく精緻に人体を表現した官能小説でもあるからね。
というか、切腹のとんでもない痛みや、ある種の汚さ(あふれる臓物、血液、吐瀉物)をあれほど克明にイメージして書き、映画『憂国』『人斬り』で演じながら、実際にハラワタがはみ出るほどの切腹をやってのけるところに三島の凄みがある。
(少なくとも短刀のかわりに扇子を使う「扇腹」が主流だったという江戸時代中期以降の侍に比べれば、段違いの凄まじさだ)
僕なんかとても駄目だ。
腹のムダ毛を抜くだけでも痛いんだから。
明らかにノリにノッて書かれた血みどろのスプラッタ小説だし、とんでもなく美しく精緻に人体を表現した官能小説でもあるからね。
というか、切腹のとんでもない痛みや、ある種の汚さ(あふれる臓物、血液、吐瀉物)をあれほど克明にイメージして書き、映画『憂国』『人斬り』で演じながら、実際にハラワタがはみ出るほどの切腹をやってのけるところに三島の凄みがある。
(少なくとも短刀のかわりに扇子を使う「扇腹」が主流だったという江戸時代中期以降の侍に比べれば、段違いの凄まじさだ)
僕なんかとても駄目だ。
腹のムダ毛を抜くだけでも痛いんだから。
「憂国」と「英霊の声」を書いちゃったからだ!
というのもおもしろい(というか何というか…)
「英霊の声」ってあんまり好きじゃない(そのわりに河出文庫の「オリジナル版」と「朱雀家の滅亡」が入った版の2バージョンがある)んだが、読み直してみようかな?
「憂国」と「英霊の声」を書いちゃったからだ!
というのもおもしろい(というか何というか…)
「英霊の声」ってあんまり好きじゃない(そのわりに河出文庫の「オリジナル版」と「朱雀家の滅亡」が入った版の2バージョンがある)んだが、読み直してみようかな?
これがゴダ語ゆえなのか、翻訳機能がポンコツだからなのか……。
自動筆記の詩でも読むつもりでかからなければ。
それか、フランス語の参考書でも買う?
これがゴダ語ゆえなのか、翻訳機能がポンコツだからなのか……。
自動筆記の詩でも読むつもりでかからなければ。
それか、フランス語の参考書でも買う?
奥村昭夫の名訳が光る「ゴダール 映画史」がすでに我が家にはあるのだし、原書などはまあ不要かと思ってパラパラしてみると、どうやらあの映画『映画史』の本バージョンであった。
写真多めで目のさめるようなカラー。文字は少ない。これスマホかざしたら読めるんじゃねぇかと思って買った。
奥村昭夫の名訳が光る「ゴダール 映画史」がすでに我が家にはあるのだし、原書などはまあ不要かと思ってパラパラしてみると、どうやらあの映画『映画史』の本バージョンであった。
写真多めで目のさめるようなカラー。文字は少ない。これスマホかざしたら読めるんじゃねぇかと思って買った。
ラジオはヒゲダン。やたら陽気な歌うたいやがって。
ラジオはヒゲダン。やたら陽気な歌うたいやがって。
前半をちょろっと読んだ感じ、紀州に生まれた女の子のエロティックな一代記に過ぎないのだろうと思って敬遠していたが。
実は、路地の崩壊を描いた作品のようなのだ、「枯木灘」と「地の果て…」の間に位置する。
前半をちょろっと読んだ感じ、紀州に生まれた女の子のエロティックな一代記に過ぎないのだろうと思って敬遠していたが。
実は、路地の崩壊を描いた作品のようなのだ、「枯木灘」と「地の果て…」の間に位置する。
秋幸が対峙する生物学的な父親の蠅の王・浜村龍造も、なかなか真意を読ませないが、そんな2人が10日間の山暮らしをするシーンは今回、感動的だった。
思わず何度か繰り返して読んだ。
「秀雄のこと怒っとるかい」という秋幸の問いかけから始まる2人の会話と、それに続く、はからずも親子水入らずの交流に見えてしまうシーンは、小説の前半における佳境である。
秋幸が対峙する生物学的な父親の蠅の王・浜村龍造も、なかなか真意を読ませないが、そんな2人が10日間の山暮らしをするシーンは今回、感動的だった。
思わず何度か繰り返して読んだ。
「秀雄のこと怒っとるかい」という秋幸の問いかけから始まる2人の会話と、それに続く、はからずも親子水入らずの交流に見えてしまうシーンは、小説の前半における佳境である。
優れた映画作家で批評家でもあった青山真治は、どこかで中上による映画評を称揚し、「中上は『小説が映画に勝てないところがあるとすれば人の表情だ』と言った、『文章ではあの曰く言い難い人間の表情を描くことは難しい』と。しかし我々は知っている、中上の描いた竹原秋幸という男は見事に表情を読ませない」みたいなことを言ってたんだよね。
(うろ覚えだし、実はまったく違うことを言ってたのかも汗)
優れた映画作家で批評家でもあった青山真治は、どこかで中上による映画評を称揚し、「中上は『小説が映画に勝てないところがあるとすれば人の表情だ』と言った、『文章ではあの曰く言い難い人間の表情を描くことは難しい』と。しかし我々は知っている、中上の描いた竹原秋幸という男は見事に表情を読ませない」みたいなことを言ってたんだよね。
(うろ覚えだし、実はまったく違うことを言ってたのかも汗)