吉野 葛彦
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吉野 葛彦
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でも「憂国」はね、僕は好き。
明らかにノリにノッて書かれた血みどろのスプラッタ小説だし、とんでもなく美しく精緻に人体を表現した官能小説でもあるからね。

というか、切腹のとんでもない痛みや、ある種の汚さ(あふれる臓物、血液、吐瀉物)をあれほど克明にイメージして書き、映画『憂国』『人斬り』で演じながら、実際にハラワタがはみ出るほどの切腹をやってのけるところに三島の凄みがある。
(少なくとも短刀のかわりに扇子を使う「扇腹」が主流だったという江戸時代中期以降の侍に比べれば、段違いの凄まじさだ)
僕なんかとても駄目だ。
腹のムダ毛を抜くだけでも痛いんだから。
December 3, 2025 at 5:38 AM
著者のまっちゃんが最高傑作とする「金閣寺」には、戦後を生きようとする意志が込められていた……はずなのに、なぜ、自衛隊市ヶ谷駐屯地総監室の床を内臓とおびただしい血で汚して死んじまったのか?
「憂国」と「英霊の声」を書いちゃったからだ!
というのもおもしろい(というか何というか…)

「英霊の声」ってあんまり好きじゃない(そのわりに河出文庫の「オリジナル版」と「朱雀家の滅亡」が入った版の2バージョンがある)んだが、読み直してみようかな?
December 3, 2025 at 5:15 AM
しかし……いやはや。
これがゴダ語ゆえなのか、翻訳機能がポンコツだからなのか……。
自動筆記の詩でも読むつもりでかからなければ。
それか、フランス語の参考書でも買う?
November 8, 2025 at 10:49 AM
ブックオフなんもねぇなーと思いつつ洋書の棚を横目でみると、JEAN-LUC GODARDの「Histoire(s) du cinéma」という分厚いカスタードクリーム色の書物があったのだ。

奥村昭夫の名訳が光る「ゴダール 映画史」がすでに我が家にはあるのだし、原書などはまあ不要かと思ってパラパラしてみると、どうやらあの映画『映画史』の本バージョンであった。

写真多めで目のさめるようなカラー。文字は少ない。これスマホかざしたら読めるんじゃねぇかと思って買った。
November 8, 2025 at 10:43 AM
井上陽水か。
ラジオはヒゲダン。やたら陽気な歌うたいやがって。
October 20, 2025 at 12:14 PM
この勢いのまま、次は積読の山にながらく埋まっていた「紀伊物語」を読みたい。
前半をちょろっと読んだ感じ、紀州に生まれた女の子のエロティックな一代記に過ぎないのだろうと思って敬遠していたが。
実は、路地の崩壊を描いた作品のようなのだ、「枯木灘」と「地の果て…」の間に位置する。
October 16, 2025 at 5:26 AM
その表情を読ませない男・秋幸は、しかしもちろん全編を通して無表情なわけではなく、感情的になる場面も多々ある。
秋幸が対峙する生物学的な父親の蠅の王・浜村龍造も、なかなか真意を読ませないが、そんな2人が10日間の山暮らしをするシーンは今回、感動的だった。
思わず何度か繰り返して読んだ。
「秀雄のこと怒っとるかい」という秋幸の問いかけから始まる2人の会話と、それに続く、はからずも親子水入らずの交流に見えてしまうシーンは、小説の前半における佳境である。
October 16, 2025 at 5:21 AM
ところで、“表情の読めない男”というのは、青山真治が言ってたことだ。
優れた映画作家で批評家でもあった青山真治は、どこかで中上による映画評を称揚し、「中上は『小説が映画に勝てないところがあるとすれば人の表情だ』と言った、『文章ではあの曰く言い難い人間の表情を描くことは難しい』と。しかし我々は知っている、中上の描いた竹原秋幸という男は見事に表情を読ませない」みたいなことを言ってたんだよね。

(うろ覚えだし、実はまったく違うことを言ってたのかも汗)
October 16, 2025 at 5:09 AM