Isami Sawai Lab
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Isami Sawai Lab
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Father of one/ Associate Professor, Institute of Science Tokyo (former Tokyo Tech)/ PhD in International History (LSE)/ Modern Japanese History, International History of East Asia/ 澤井勇海研究室 専ら告知用
たとえば、“従来の延長線上で云々”といえばすむところを、“このプロセスの解析接続で云々”といえば、文系教授は深追いしてこなかった。永井・江藤両教授は強度の数学コンプレックスを患っていたから、そこを少しつついてやればいいのである。主任として1年を過ごすうちに、私はスター教授たちのロゴスとエートス、そして弱点を知った。」

今野浩『すべて僕に任せてください 東工大モーレツ天才助教授の悲劇』新潮社、2009年、14-16頁
August 17, 2025 at 12:50 AM
三角形の第三辺にあたる永井教授と吉田教授の関係もこじれていたが、これは情緒と論理の対立といえば良いであろう。
[…]
着任してまだ2年にしかならない若輩者が、学科主任を務めることになったのは、三巨頭の誰とでも適当にやれるのは、無原則・無節操なエンジニアだけだったからである。
はじめのうち、文系教授のレトリックにやられっ放しだった私だが、3年目にはボロ負けすることはなくなった。彼らがマックス・ウェーバーやジョン・メイナード・ケインズなどを引き合いに出して、理系人間を眩惑しようとする時には、数学者バートランド・ラッセルやジョン・フォン・ノイマンに応援を求めた。
August 17, 2025 at 12:49 AM
文系大物集団に紛れ込んだ“純真な”エンジニアは、最初の1年間、互いに反目しあう大物教授たちのバトルに翻弄され続けた。学科会議でいつも隣の席に座る奥脇[直也ー引用者注]助教授(法学)は「ほらほら、また始まったぞ」と、飛び交う言葉の矢を楽しんでいたが、私には何が問題なのかすらわからなかった。
吉田教授と江藤教授が犬猿の仲であることは、はじめから知っていた。これは保守本流同士の確執である。一方、永井教授と江藤教授の折り合いの悪さも半端ではなかった。江藤教授を口説いて連れてきたのは永井教授だが、文学が専門だったはずの江藤教授が領空侵犯して、政治問題に口を出すようになって以来、衝突を繰り返していた。
August 17, 2025 at 12:49 AM
先日の座談会記事の短縮版が、吉田育英会事業概要(2025年版)に掲載されました。
様々な分野でご活躍されている財団の諸先輩方に比べるとまだまだな立場なので、引き続き精一杯努力してまいります。
August 4, 2025 at 1:19 PM
Reposted by Isami Sawai Lab
ゼミ十回目終了(7月28日。途中から数え間違えていました)。
今回は第二回実務家講義回として、大学の先輩でもある国土交通省の酒井達朗氏をお招きし、ご自身のキャリアやご担当された仕事、官僚という仕事のやりがいや誇りなどについて、熱くかつ柔らかく語っていただき、議論しました!

「歴史と政治を読み破る」ゼミですが、私個人の事情等のため、今年度は今回で最終回となります。
無事完走された皆様、お疲れ様でした。初めての試みで至らない部分もあったかと思いますが、私としては非常に楽しく、毎回元気をもらっていました。

来年度3Qから再開予定です。奮ってご参加ください!
July 31, 2025 at 8:22 AM
ゼミ十回目終了(7月28日。途中から数え間違えていました)。
今回は第二回実務家講義回として、大学の先輩でもある国土交通省の酒井達朗氏をお招きし、ご自身のキャリアやご担当された仕事、官僚という仕事のやりがいや誇りなどについて、熱くかつ柔らかく語っていただき、議論しました!

「歴史と政治を読み破る」ゼミですが、私個人の事情等のため、今年度は今回で最終回となります。
無事完走された皆様、お疲れ様でした。初めての試みで至らない部分もあったかと思いますが、私としては非常に楽しく、毎回元気をもらっていました。

来年度3Qから再開予定です。奮ってご参加ください!
July 31, 2025 at 8:22 AM
ゼミ八回目終了。
課題書は、原武史『象徴天皇の実像 「昭和天皇拝謁記」を読む』岩波新書、2024年
お題は「あなたにとって天皇とは何か?」
「昭和天皇拝謁記」に見られる天皇の発言などを通じて、象徴天皇とは何か、今後の天皇(制)についてどのように考えるかなど、今回も3時間弱議論しました!
July 14, 2025 at 11:12 AM
I learned a lot from all the panelists’ presentations. As the only historian not specialising in Korean history, I tried to offer a comparative perspective, especially from Japanese history. I hope we will have another chance to work together again soon!
July 10, 2025 at 1:28 PM
ゼミ七回目終了(7月7日)。
課題書は、木澤佐登志『闇の精神史』ハヤカワ新書、2023年
お題は「現代を生きるあなたにとってのオルタナティヴな未来とは何か?」
ロシア宇宙主義・アフロフューチャリズム・サイバースペースなど、科学技術とSF・思想などが入り混じる領域を扱う本。著者のSF文体に苦戦しつつ、(相対的に)理系よりの内容もあって、学生に響く部分も多かったようです。今回も3時間弱議論しました!
July 10, 2025 at 12:24 PM
7月5日(土)に、国立国会図書館周辺見学のイベント(自由参加)を実施しました。

国立国会図書館について職員の説明を受けた上で、ひととおり使用法を体験しました。国会図書館デジタルコレクションを初めて触り、夢中になる学生もいました。食堂で昼食後、衆議院・憲政記念館を見て回りました。

とりあえず夏にやるものではない(衆議院など冷房が十分に効いておらず、蒸し風呂状態)ことがわかったので、来年度以降も実施する場合には、時期は再検討しようかと思います。
July 10, 2025 at 12:23 PM
ゼミ六回目終了。
課題書は、ブレイディみかこ『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』文芸文庫、2024年
お題は、「エンパシーをどう考えるか。エンパシーは現代社会を変えるか」
著者のアナーキック・エンパシーに(意外にも?)共振する学生が多く、それぞれの直面する状況(大学、サークル、家庭etc)の中でどのようにエンパシーを考えるかなどにも議論が発展し、今日も3時間ほどの議論となりました。
June 16, 2025 at 11:39 AM
ゼミ五回目終了(一昨日)。
この日の課題書は、マックス・ウェーバー『職業としての政治』岩波文庫、2020年/『職業としての学問』岩波文庫、1980年。
お題は、「政治家とは何か。学者とは何か」
古典特有の難しさと格闘しつつ、あるべき政治家像、あるべき学者像について、3時間弱議論しました!
June 11, 2025 at 12:19 PM
ゼミ四回目終了(5/26)。
この日は実務家講義回として、大学以来の友人のしのはらりか都議をお招きし、政治家を目指したきっかけや、都議会での活動などについて講義していただきました。
政治家のあり方やキャリアプランについてなど学生の質問も多く、議論が盛り上がりました!
June 11, 2025 at 12:18 PM
ゼミ三回目終了。
課題書は、木村幹『誤解しないための日韓関係講義』PHP新書、2022年。
お題は「日韓関係はどうすれば良くなるのか」
日韓関係に関する著者の関節を決めたような指摘に驚きつつ、韓国語やKPOPなどの広がりなどを踏まえ、日韓関係は良くなるのか、良くする必要があるのか、実は言うほど悪くないのでは等々、さまざまに脱線しつつ3時間強議論しました!
May 19, 2025 at 2:25 PM
ゼミ二回目終了。
課題書は、川端美季『風呂と愛国』NHK出版新書、2024年
お題は「日本人はキレイかキタナイか」

清潔さとナショナリズム・国民性との歴史的関係、欧米の入浴習慣との比較などからみる政治性など、今回も3時間弱、思い思いに議論しました!
May 12, 2025 at 10:53 PM