鷲谷花
hwashitani.bsky.social
鷲谷花
@hwashitani.bsky.social
日本映像文化史、映画学が専門です。著書『姫とホモソーシャル:半信半疑のフェミニズム映画批評』(青土社)。 翻訳『ワンダーウーマンの秘密の歴史』(ジル・ルポール著、青土社)。
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JR柏駅前キネマ旬報シアターが、空調設備や配管など建物の基幹部分の老朽化により、閉館の危機に直面しているということで、リニューアル工事費支援のクラウドファンディングを始めています。わたしとしてもなくなると困る映画上映施設トップ5には入るので、ひとつ寄付して劇場スクリーンを貸し切って幻灯会を・・・現実にはコスト的に無理かもしれないですが、そのぐらいの魂の勢いで支援できればと思います。 cinefa.terraceside.jp/projects/3
この場所は街の宝物 みんなの力で映画館を未来へ - シネファ
はじめに...
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「私たちは、地上の事ども、特にまた結婚の結びつきを、とかく非常に長持ちのするものだと考えたがります。この結婚という点に関して言えば、私たちが劇場でいつもくり返し見ている喜劇が私たちをそういう間違った考えに導くのですが、こうした考えはこの世界の本来の歩みとは一致していないのです。喜劇においては結婚は最終目標であり、私たちがそこで見るのは、さまざまな障害で幾幕にもわたって引きのばされたあげく、その願いが実現するまでのいきさつです。その目標が達せられた瞬間、幕が下り、そのあと暫しの満足の思いがこちらの気持に残るという訳です。が、現実界ではそうではありません」(ゲーテ『親和力』、柴田翔訳)
古典的なロマンティック・コメディの究極の目標は婚姻、古典的な吸血鬼は婚姻と生殖をめぐる神聖な掟を否定し脅かすモンスターで「新妻の寝室」を狙いがち、一方メロドラマでは婚姻はヒロインの自由と財産を奪うための危険な罠、では『吸血鬼すぐ死ぬ』は・・・?「独身性癖コメディ」?(なんかスタンリー・カヴェル先生に分類しにきて欲しなったわ)
November 27, 2025 at 11:32 AM
罪の意識を負うのは耐えられないし、内なる罪の意識を他人に気づかれたら最後われは詰んで終わる。罪の意識を全部ひっかぶせられる「悪いやつ」を差し出してくれたら大喜びで血祭りにあげるのに。あと自分に罪の意識を感じさせるような存在は許さないうまいこと滅ぼす大義がほしい。ーーという人間の業を抑止するシステムとはあるのか、カトリックか、「罪の意識をコントロールするのに長けたシステム」というのは、それはそれで危険なのか
November 26, 2025 at 6:37 AM
むかしむかし、小学生の時分、「性欲」の何たるかの学び初めは高橋留美子先生のまんがだったような気もしますが、今は『吸血鬼すぐ死ぬ』あたりが近い役割なのかな、と、Y談おじさんだろうと吸血鬼マイクロビキニだろうと、すっかり平然と眺められるようになった末っ子様を眺めつつ考える晩秋でございます。しかし男性→女性のストレートでアグレッシブな性欲(矢印逆はある)だけは不在で、結果、みんなありとあらゆるフェティシズムに走る、という勢いが、なんか気にならないこともないです
November 24, 2025 at 7:15 AM
末っ子様の女子会はつつがなく開催され、上下ピンク着た女子たちがうちに集まって、最強王図鑑のアニメ見ながら、「クマは内臓からえものを食べるって〜」「おそわれた人の胴体が半分なくなってたんだよ」とくり広げるトークを小耳に挟みつつ書いた論文、きっと一皮むけたクオリティになる(←でも査読で精神がぽっきりの未来も幻視)
November 24, 2025 at 4:04 AM
 末っ子様が図書室から都市伝説の図鑑を借りてきて、あなたダイソーの百円本コーナーでUMAのごほん立ち読みしてこわくてしばらく夜泣きしたじゃん、それも絶対こわいから一気読みはやめといたら?と言ってみたのも聞かずに一気読みして、何事もなく夜はスヤスヤ寝て朝は機嫌良く起きてきたのに、精神力のめざましい成長を感じたのでした。アナベル人形とかも出てくるのにねえ
November 20, 2025 at 4:26 AM
『どっこい生きてる』(1951)の木村功の役はどうやらレッド・パージで職場を追われた日本共産党ー産別会議系の活動家らしいのに対し、中村翫右衛門の役の方は、製作当時の資料を読むと「民同的」と言われていて、日共ー産別側から見た「民同派」はそういう感じだったのか、という趣も深いので、みんなもっと『どっこい生きてる』も観ましょ。『軍旗はためく下に』といい、中村翫右衛門は「反動」の役をやる段になるとイキイキする気がします。「まず敵の研究!然る後に打倒!」て感じだったのかな。
『ラストマイル』の「労働組合の組織なきストライキで経営側が労働者側の要求を全面受け入れ」ファンタジー展開で、みんな揃って「社会派」的な納得を得てしまうのは、いささか危ういと思い、ここは『実録・総評結成』を超大作として製作してだなあ、冒頭は「共産党フラクの専横を許すな!」「民同派打倒!」「ワーーー!」のワーワー群衆場面から始まるのだ、などと構想を練ったりもしたのですが、絶対お客さん入らないですね。そもそも女性の役が作れない。いっそ全方位から罵られる覚悟で、「民同左派代表・高野みのり」とか、大物を女性に変更してだなあ・・・(←〆切仕事しましょう)
November 20, 2025 at 4:01 AM
学童で『生徒諸君!』を読む小二「マール死んだ」とけふの報告【地方都市の学童や児童館の図書室の本棚がまめに「アップデート」されることはまずないのでおのずと昭和の人気まんがとの出会いの場になるのよねの心をよめる】
November 16, 2025 at 8:59 AM
手術したりでバッタバッタしているうちに、いつしか末っ子様がおともだちと女子会をするといって予定表を作り、「のみものはピルクルと麦茶、どっちがいいかな〜」と思案しているので、成長ぶりにおどろきつつ、ピルクルがよさそ、と提案したり
November 15, 2025 at 12:23 PM
憂いつつ大島渚監督による1959年の仲代達矢ファンテキストを召喚。「御安心下さい。彼は転んでもひっくり返っても美しいのです」(「仲代達矢か、皇太子か」)
November 11, 2025 at 4:01 AM
出張ついでにたまたま2階B席が空いていた雪組大劇場公演へ、霧矢氏トップ体制の月組『アルジェの男』でクラブのダンサーやっていた頃くらいから、足りないのは身長と経営陣の押しの勢いだけ、という感じで認識していた朝美氏、その後タカラヅカも色々ありすぎたけれど、トップ就任はめでたいめでたい、と、しみじみ観るお芝居、「出自に恵まれないながら、美貌と野心で突き破れないはずの天井を突き破って上昇する男、だがしかし」ってアテ書きでした。 kageki.hankyu.co.jp/revue/2025/b...
雪組公演 『ボー・ブランメル~美しすぎた男~』『Prayer~祈り~』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
雪組公演 『ボー・ブランメル~美しすぎた男~』『Prayer~祈り~』の情報をご紹介します。
kageki.hankyu.co.jp
November 9, 2025 at 12:08 AM
nobodymag『旅と日々』特集に約7000字の論考を寄稿しました。 www.nobodymag.com/interview/ta...
特集『旅と日々』| nobodymag
www.nobodymag.com
November 7, 2025 at 9:49 PM
『月刊ホン・サンス』第1号のアンケートに回答しています。 mimosafilms.com/gekkan-hongs...
ホン・サンス監督30周年記念「月刊ホン・サンス」公式サイト
「月刊ホン・サンス」2025年11月1日(土)より、ユーロスペースほかにて新作を5カ月連続で順次公開
mimosafilms.com
November 6, 2025 at 11:57 PM
中央大学出版部『中央評論』の映画特集号「映画を批評する」に、1930年代前半の『令女界』の読者投稿欄のスターのひとりで、『キネマ旬報』の読者投稿映画評欄に7本の映画評が掲載され、映画監督を志してJO〜東宝でスクリプターを務めた、名前がいくつもある女性についての文章を寄稿しました。伊藤洋司先生責任編集の『中央評論』映画特集号には、これまでたびたび豪華メンバーの間に混ぜていただきましたが、伊藤先生は本333号を最後に『中央評論』編集を退かれるということです。映画について好きなように長文を書いていい貴重な場を提供していただいたことに、改めて感謝申し上げたいです。
November 1, 2025 at 9:24 AM
というわけで午後はしばし本と喫茶サッフォーにてはがき書き、本日は1名様にご協力いただき、深謝申し上げます。
October 26, 2025 at 7:42 AM
「魔女裁判」と「ホラー」は混ざりやすいけれど相容れないところがあると思っていて、「過去の時代の魔女裁判では数多くの無辜の女性が迫害されて虐殺された・・・それはそうとセイレムに実在していた魔女が蘇り再び殺戮を!」と来られると、(「無辜の」をなかったことにするのかオイ!)と椅子からずり落ちがちなのですが、クリステンセン『魔女』やドライヤー『怒りの日』など北欧クラシック勢は、そのあたりきっぱりしている、『怒りの日』の「魔女は実在した」「そして魔女に対する迫害は罪悪であった」の聳え立つきっぱり感、などと思うのですが、どちらも「ホラー」ではないのかもしれません
October 24, 2025 at 3:46 AM
ガザ情勢も大きく変動し、組閣も成ったことで、今週末をめどに名簿とはがき文案を大幅改訂する予定です。
21日日曜午後2時より、2時間ほど本と喫茶サッフォー店内ではがき書き作業をする予定です。切手を貼ったはがきと、議員・閣僚名簿及び文案数パターンのファイルにアクセスできるQRコード付の資料は、サッフォーの店内で預かっていただいていますので、21日ではなくても、お立ち寄りの際はご協力いただけるとありがたく存じます。現閣僚に向けては最後のお願いの機会となりそうです。
October 23, 2025 at 3:33 AM
IVCから11月28日にDVD・BDが発売されるバーブラ・ストライサンド監督・主演『愛のイエントル』HDマスター版の解説を執筆しました。『デッドプール2』や『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』など、近年言及される機会が増えてきていたこともあり、待望の新規ソフト化です。 ivc-tokyo.co.jp/ivc/%e6%84%9...
愛のイエントル バーブラ・ストライサンド – IVC|株式会社アイ・ヴィー・シー
ivc-tokyo.co.jp
October 17, 2025 at 2:13 AM
「昭和残侠伝」シリーズの池部良の役名「風間重吉」は、戦前にソ連のクートヴェ留学から帰って日本共産党中央委員長になった風間丈吉と、漢字も読みがなも一字ちがい、というのがなんだか気になってたのですが、笠原和夫脚本「実録・共産党」の映画化が実現していたら、池部氏が風間丈吉役だったりした・・・?と、『実録・総評左転』の構想を練るついでにふと思うものの、〆切に向けて地に足をつけた仕事をするべき自分!
October 12, 2025 at 12:32 AM
山形には行けないのでせめて芋煮を作りましょう、と、里芋むきはじめたら、末っ子様がぬいぐるみを並べて「これからどうぶつコンサートで〜す!」といきなり宣言するので、ひとしきり吹替で歌い、「それじゃ次はおかあさんもどうぞ〜!」と振られて歌ったところ、学校持ち帰り端末で録音までしていて、事後に再生して聴きながら「どうぶつの子たちの歌声が・・・、全部おかあさんだわ」言うのですが、あなた今さら何をそんな。
October 11, 2025 at 9:09 AM
『スタントマン 武替道』観て、テレンス・ラウ劉俊謙氏は異性と愉快に交際(←狭義の「結婚を前提にー」というやつじゃなくて、「自治体と自治体」「国と国」まで含む広義の「交際」ね)する場面がもっと増えれば、「東宝好青年」宗家を襲名できる・・・、と考えては、だがいまの時代求められるのはそれじゃねえらしいんだ!と思い知るループにまたしても陥りかけたのでした
テレンス・ラウ劉俊謙氏の、クセ、アク、アカといったものの限りなく薄いきれいなお顔に、「東宝好青年」のおもかげを見たりもしたのですが、今どきの映画の好青年は、好青年と好青年で仲良くするほうの需要が大きいらしく、「下心抜きで異性(年齢問わない)と楽しく会話できて遊べてなんなら一緒に歌ってくれる好青年」の需要って、今はあまりないのかな、と、いささか寂しく思うことたびたび。
October 11, 2025 at 6:48 AM
Reposted by 鷲谷花
らんたん・そさえてのzine「りんどう」を、京都府京都市にあるレティシア書房さんで取り扱っていただけることになりました。京都や近郊にお住まいの方にもぜひ読んでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
October 10, 2025 at 2:10 PM
昔々、小学生の時分、母の仕事に連れられて山の宿に行き、母はフィールドワークに出て留守中、外は雨降りでやることがないので、宿の本棚から適当にマンガを抜いて読んでいたら、つげ義春「大場電気鍍金工業所」に突き当たった、という出来事が、その後の進路をけっこう左右しているような気がしないでもないです。床板の割れ目から腐敗した内臓を排泄する人が出てくる、マンガってそういうもの、と、そこで受け入れてしまったので。ほかに「紅い花」「沼」なども読み、つげ義春先生といえば思い出す八ヶ岳山中の雨。
October 10, 2025 at 1:54 AM
誰かが安全地帯の《瞳を閉じて》を歌うと、「ハァ?おめ瞳を開いたり閉じたりできるんか?ホレやってみ?あー、おめが今閉じたのは瞳じゃねえ、まぶただなあ、瞳は人間が閉じようと思って閉じられるもんじゃなかろうがよ」と責め立てにくる、「瞳を閉じて自警団」というネタを大昔思いつき、全く使いどころがないので封印していたところ、最近末っ子様がねこねこ日本史のアニメの歌の♪ひとみをとじて〜♪をよく歌うので、瞳を閉じて自警団も解禁、というか初披露することにしようか、と思いつつ、ねこの瞳孔は開いたり閉じたりしたかもしれない
October 8, 2025 at 9:04 AM
民主主義の政治の理想は「自分とはいろいろ違っている民の望みもかなえる可能性を広げる」だとしても、実際に政治に期待されるのは「なんか気に食わん奴らに痛い目見せる」ほうで、「よっしゃ痛い目見せたる待ってて」と思わせたほうが勝てる、となると、『生きる』が「名作」と讃えられることができた時代とはまことに儚いもの、人に夢と書いて儚い、とか思う今日このごろですが、「不治の病もの」としての感動がすたれないのかな。
October 7, 2025 at 10:16 AM
末っ子様「まだ門があいてないくらい早めに学校に行って、門があくまで空想にふけるのが楽しいの〜!」そーかそーか、楽しいなら何より、どんな空想? 末っ子様「斉木楠雄の超能力者の人グループにわたしもまじったら、どんなかな〜、って、ウフフ」・・・またしても意表を突くお答え、斉木くんに邪険にされて泣いちゃったりしない?
October 7, 2025 at 4:56 AM