東京科学大と京大の労働環境がどうなるか。あわせて東北大のいまも私の関心対象です。

続）そんなこんなで私は「セックスしないと出られない部屋」ネタを見るたびに「すれば出られるならすればいいじゃないか」「大問題なのはセックスしたのに死ぬまで輪姦されて生きては帰れない拉致監禁事件とかだろ」などと思ってしまい、モラルハザード由来の面白さを感じられないのであった。似た話で、満員電車通学で幼少から痴漢にも遭い続けてきたので「触られているうちに気持ちよくなる」描写全般に「パンツに指つっこまれた経験も無い奴が嘘を描くな」と思ってしまうため、レディースコミックやボーイズラブでさえなかなか「ロマンチック」と思えず難儀なものです。今で言うアセクシュアルの亜種なのだろうが自分ではわからんですからね。

続）若い頃は深く考えていないため、「ああ今回もホテル代をケチるのか、この後はセックスさえすればもうそれで家に帰れる、こんなに誰もいないところで事故でも起きたら怖いし（※たとえば相手が性交中にいきなり心臓麻痺で死んだりしたら、携帯電話は圏外だし私は運転できないしで助けを呼べない）、とっとと終わらせて人里に戻ろう」くらいの感覚だったが、普通に考えて「罪に問える」ことをされていたよな。一人は終盤ストーカー化したので「おまえ政治家志望とか偉そうなことゆってるくせに今ここで私に警察呼ばれてええんか！？」を繰り返すことでどうにか別れられた。出馬を楽しみに手ぐすね引いて待ってるのに全然ならんのでつまらない。

続）ちなみに「その心の無さはきっと仕事にできる、セックスワーカーに向いているのではないか」みたいに言われたことがあるんですけど（もちろん男性から）、これは「性暴力被害者ほどトラウマを抱えたままそれを上書きするようにセックスワークに行き着く」というのを裏打ちするような物言いであり、そして、現代日本社会において生まれて死ぬまでただの一度も性被害に遭わない女性など実質皆無なことを考えると供給源は無限大、「なるほど、こいつらがその道を善意で舗装してるんだなー！」と感心しつつ（褒めてない）、我々は本当に「セックスしない」自己決定権を与えられずに生きてるんだなと気づくし、気づいたからには行使していきたい。

続）「胸に手を当てて考えてみると、自分から自発的に、誰かとどうしてもセックスしたくてしたくてたまらないと思ったことが、無い……こんなにエロが好きで場数を踏んでセックスのカードも切ってきたのに……！？」と、ようやく気づくのに約三十年くらいかかり、気づいた頃にはすでに信頼と実績とトラウマのある既婚のヘテロセクシュアルという椅子に座らされている、ただシステムに載せられて運ばれていただけなのにね、というような感じであって、たとえば初潮前に受ける性教育でセクシュアルマイノリティについて正しく学ぶ機会があれば、「なるほど私はこっちか」とアセクシュアル自認を得て生きたかもしれない。時計は巻き戻らないですが。

続）ここ最近ずっと同じこと書いているのだが、おそらく我々は「キレッキレの奴らとずっと面白い話がしていたい」「ノリについてこられない退屈な連中のことは見限って閉め出したい」みたいな強い感覚のほうが先にあって、その語らいのターゲットとなるコンテンツは後からついてくる、まであるんだと思う。良いか悪いかでいうと良い面より良くない面が多そうでもあり、そして性別はほとんど関係無さそうだ。男オタクだらけのサークルがミソジニスティックになるのと同じことが、女オタクだらけのサークルにおいて（男性とは別のかたちでそっくりの同質性と排他性をもって）発生することはあり、オタク間の派閥争いの正体ほとんどそれだよね、と。

続）私には一貫女子校での思春期しか経験がないという異様な偏りがあり、「生涯オタクでいたければ揺るがぬ財力を得るために最低でも東大くらいは出とかないとね……『将来の夢はお嫁さん』と花嫁修業しながら家事手伝いにおさまっていられるのは無趣味な女だけだよ……」みたいな人生設計の語らいしか知らんのだよ。もちろんそう語る全員がその道を選択したわけではないし、このマッチョイズム大変よくないよねって話は浪費女子ブームのときもさんざんしたが。

しかし「妻子を養いながらも余ったカネを夜遊びに注ぎ込むことがやめられない高学歴男」はお咎め無しで「地下アイドルに狂う高学歴女」はギャーギャー言われるよねえ、とかはある。

続）「イケイケのバブルの波に乗ってサラリーマン家庭でありながら稼ぎを子供の教育費に全振りして身の丈を超える学歴ロンダリングに成功した」というのは、うちの両親のストーリーであって、その従属物であった私自身のアイデンティティではないのだが、推しに導かれてライブパフォーマンスを鑑賞したり合気道に月謝を払ったりしながらその支出を文字通り己が「血肉」としていったのは私自身のストーリーなのでな……、みたいな話ができない人たちとは学歴の話はできないだろう。三十過ぎて「貴君の全国模試最高偏差値はいかほどか？」とかやってんの「てめえドコ中だよ？」と同じがそれ以上に恥ずかしくないですか。というわけでもう見ないぞ。

続）特定分野の研究や教育にはずっと興味があるけど、しかし今の私に胸張って教えられることは「誰でもできる！ 運動神経ゼロからの前回り受け身」くらいですので……黒帯もきっとまた、取ればすぐに「持ってたから何なんですか？」になる。そして、黒帯締めてるくせに基本技の指導どころか本人の実践もできてない連中ほど恥ずかしいものはない。学歴もそういう話だと思います。アッ、私また物言いがマッチョになってます？ やめやめ！ 脱マッチョ！ 「相手を倒すために必要なのは筋力や腕力ではない」「力とは力ではない」をやってるので！ 合気道はいいぞ文字数

続）あと真面目な話、海外でそれなりの仕事に就くとき提出する経歴書においては、日本の大学の知名度なんぞ頂点から底辺まで一律でマジの「無」なので、旧帝大学部卒よりは修士修了のほうがまだしも有利、というか、これでスタートラインなのだなぁと思いましたし、そんなの関係無いと言い切れる人たちは、もっとずっと別の資格とかガッチリ持ってるわけですよ。私だってもし何かでビザ剥奪されてしまうような有事を想定したら博士号より鮨握れるか髪切れるかついでに水道修理できるようにもしといたほうがいいのでは、グリーンカード持ちの美容師でも今からスシスクール通おうかと言ってるこんな世の中じゃ……学歴？ 学歴の話ってこうですか？