ラムの大通り        (映画の記憶)
banner
eiganokioku.bsky.social
ラムの大通り        (映画の記憶)
@eiganokioku.bsky.social
映画の記憶を軸に、猫や旅、ガーデニング、料理など、穏やかな日々を綴ります。
『パスト ライブス/再会』

「12歳の少女を置いてきた」。

初恋の思い出に生きる男と、新しい土地で人生の夢を叶えることに賭ける女。「『エターナル・サンシャイン』は観た?」というセリフが象徴するようにこれはあまりにも切ない「愛と記憶」の映画。

男と女の立ち位置を逆転させ、しかも透明感のある色合いで繊細に丁寧に紡ぐところなど70年代のニューシネマの洗礼を受けた者にとってはたまらない

ロッテントマトで98%の高評価。全米有力ベストムービーにも続々選出。アカデミー作品賞はおそらく『オッペンハイマー』に行くのだろうが、こういう映画もノミネートされるところに裾野の広さを感じずにはいられない。
March 9, 2024 at 11:13 AM
U-NEXTで是枝監督『怪物』を再見。母親、教師、子供たち。それぞれの立場から、まるでクリストファー・ノーラン映画のように時制をシャッフルしつつ「ことの次第」が語られる。テーマが後半、「LGBTの目覚め」へ思わぬ急旋回を見せたこともあり、最初観たときはラストの突き抜けたような明るさが現実のものとは思えず。それもあって今回は、青空の下、緑の中を駆け抜ける子供たちの服の汚れなどに目を凝らしてしまった。
February 22, 2024 at 1:57 PM
『#ボーはおそれている』。母の訃報で帰省するはずの男ボーの前に次々と立ちはだかる不可思議な出来事ーー。彼の「妄想の地獄めぐり」は監督アリ・アスターの映像マジックにより、行く先々でそのルックを変えて、あたかも何本もの映画を観ているような気にさせられる。ただそれだけならシュールなロードムービーにすぎなくなってしまうのだが、この映画、最後の最後にとんでもない結末を用意している。アリ・アスター、心底意地が悪い。
February 16, 2024 at 12:32 PM