岡田一実
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岡田一実
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俳人・岡田一実。句集に『境界ーborderー』(2014)、『新装丁版 小鳥』(2015)、『記憶における沼とその他の在処』(2018) 、『光聴』(2021)、『醒睡』(2024) 単著に『篠原梵の百句』(2024)HAIKU,for its own sake.
「金など関係ない!芸術こそ至高!」と言える人は金銭的に余裕がある人です。俳句業界で言えば、医者、弁護士、学者、銀行家、電力会社、会社役員など。知的エリートの高所得者が多い……。
そうでなくても俳句を続けていけるようなシステムがあると良いよね……。

詩歌の世界は「勉強が得意な人」が権力を持ちがちで……。松下哲也の言っていることも、要は「勉強しろ/させろ」ということで……。
でも、本当にそれが一番なんですかね……。
November 17, 2025 at 6:23 PM
ちゃんと「入門」できる本が少ないんだよね……。山本健吉は古いし、川名大は読みづらいし……。堀田季何の入門本は読みやすくてオススメしやすいが、句数が足りない……。

結局、量を読み込んで、自分の推論をはたらかすのが早いんだよね……。「入門本」は演繹的だけれど、身につくのは帰納的態度だと個人的には思います。これは「作り手」としてね。「批評」はまた別だけれど、みんながみんな「批評」などしなくてもいいと思う……。
November 17, 2025 at 6:23 PM
結局、「作り手」としては、量を読み込んで、自分の推論をはたらかすのが早いんだよね……。「入門本」は演繹的だけれど、身につくのは帰納的態度だと個人的には思います。
これは「作り手」としてね。「批評」はまた別だけれど、みんながみんな「批評」などしなくてもいいと思う……。

俳句表現史は知っておくにこしたことはないが、でも知らなくてもいい俳句は書けるし、いい鑑賞もできるんだよね……。おそらく超短いが故に……。
「俳句総合誌」は俳句表現史を教えなくはないけれど、多くの読者は投稿欄に自分の俳句が載ったかどうかしか興味がない……。
November 17, 2025 at 6:23 PM
第11巻はラインナップを見たときに「読み通せるのだろうか……」と思ったのだが、好きでない句集もそれはそれで学びがあり、一つずつ読んでいけば、結果的には実りがあった。
こういう「大きな山の旅」を眼前に置き、ちょっとずつ登っていく旅はけっこう性に合っている……。
November 17, 2025 at 4:48 PM
この頃の句集は現代の一般的な句集に比べて句の数が多い。
現代の一般的な句集は300句ほど。この頃は1,000句とかけっこうある。まあ、読みますげどね。句が少なければ「洗練」されているとは限らないしね……。句の数が多いから、「些末」の良さが出ることもあるし……。
November 17, 2025 at 4:48 PM
8月1日から読んでいて、3ヶ月半かけて読んだことになる。
好きだったのは目迫秩父、百合山羽公、星野立子、久保田万太郎。立子に出会い直せたのは僥倖だった。
あと、途中「スラムツーリズム」という概念に出会って、「社会性俳句」の一部に感じる嫌らしさはそれと似るという捉え直しができたのは良かった。
November 17, 2025 at 4:24 PM
人の世の月日ながるゝ寒さかな
顔見世やおとづれはやき京の雪
短日や正直すぎし好き嫌い
梅寒しあとからあとゝ人の死に
そのころをかたりて倦まず桜餅
一トしぐれありたるさまに何もかも
手にうけて雪よりかるし雛あられ
何事も承知で言はず春の雲
はらのたつほど波たゝぬ日永かな
長茄子の味七夕もちかきかな
November 17, 2025 at 3:39 PM
正直の後手(ごて)に〳〵と寒きかな
ふる雨のおのづから春夕かな
人柄(ひとがら)と芸と一つの袷かな
またとでぬ役者なりとよ夏の月
雪さそふものとこそ聞け手毬歌
船つけて買ひにあがるや桜餅
雛あられ両手にうけてこぼしけり
春風やまこと六世歌右衛門
ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪
また話とぎれてしばし白魚鍋
はつ午や煮しめてうまき焼豆腐
仰山に猫ゐやはるわ春灯
あらたまの春のマスクや楽屋入
薫風や岩にあづけし杖と笠
雪国に来て雪をみずクリスマス
ふりしきる雪のあかるさ切山椒
まゆ玉をうつせる昼の鏡かな
あたゝかや煮上げて独活(うど)のやゝ甘(あま)く
手にのせて豆腐きるなり今日の月
November 17, 2025 at 3:39 PM
節分やたま〳〵とほる寄席のまへ
あまぐものまだ退(の)ききらぬ桜かな
葉桜や発(た)つときめたるときの雨
梅雨ふかし猪口にうきたる泡一つ
遠ざかりゆく下駄の音十三夜
短日や大きな声のうけこたへ
鍋に火のすぐきいてくるしぐれかな
悴みてよめる句に季のなかりけり
花にまだ間のある雨に濡れにけり
雨がちにはや三月もなかばかな
ときをりの風のつめたき桜かな
よみにくき手紙よむなり花曇
虹いでゝそらまめも茹であがりけり
夕月をいたゞきて夏やかたかな
盆提灯二つの一つ消えにけり
海をみて佇てば海より秋の風
うきぐもの雨こぼし去る夜長かな
たゝむかとおもへばひらく扇かな
皿は皿小鉢は小鉢年の暮
November 17, 2025 at 3:39 PM
懐手あたまを刈つて来たばかり
遮莫(さもあればあれ)餅搗けて来りけり
元日や海よりひくき小松原
あらたまの春着に着かへ用のなき
人情のほろびしおでん煮えにけり
歯の腫(は)れて冴返る日なりけり
春浅し空また月をそだてそめ
春浅しひく波よりもよする波
鶯に人は落ちめが大事かな
豆の花海にいろなき日なり
短夜のあけゆく水の匂かな
夏痩やほの〴〵酔へる指の先(さき)
盆の月ひかりを雲にわかちけり
蕎麦よりも湯葉(ゆば)の香をまづ秋の雨
とりもちて膝にしづかや秋扇
二階からみて山茶花のさかりかな
ゆく年やしめきりてきく風の音
七草の雨あたゝかや伊豆を発(た)つ
初午や坂にかゝりてみゆる海
November 17, 2025 at 3:39 PM
「認知のクセ」「状況」「感情」という3点の切口で、損失を過大に恐れる、選択肢が多いほど迷う、現在の利益を優先して将来を軽視する、といった典型的なパターンを具体例で示しながら、それらを生活・仕事・お金・人間関係にどう応用できるかを伝える。
また、行動経済学の視点を身につけることで、衝動買いや先延ばし、無駄な選択の負荷などを減らし、より納得度の高い判断を行うための「仕組み作り」が可能になると説く。

本書の設計も「行動経済学」に則って「情報/選択のオーバーロード」を避けていて、非常にサックリと読めるつくりになっている。
#読書
November 16, 2025 at 8:11 AM
労働組合や地域共同体が弱体化した結果、労働者階級の声が政治に届かず、エリート支配が固定化したと指摘する。その反発としてポピュリズムが台頭しているが、これは民主主義の機能不全への「症状」であると見る。リンドは、労働者階級が集団的に交渉できる制度の再建、新しい「民主的多元主義」を現代においてつくり出すことこそが、問題の解決に不可欠と論じる。

右派左派ともに「新自由主義的構造改革」を推し進めてきた日本を考える上でも、参考になった。

#読書
November 15, 2025 at 7:36 AM
初午や海近ければえびさゞえ
うつゝなや水行く雲にまんじゆさげ
お彼岸の鐘が渡るよ水の上
人うつくしと見しは芽ぶきし山の宿
紅葉の湖のさかなは食べて名忘れぬ
蜩の声身に徹し虚に徹す
ほのかなるトマトのぬくみ草に置く
降(お)り立ちてたちまち暮るゝ秋ざくら
蜩に覚め仏鈴を鳴らしもす
落葉掃く或(ある)は真白のさゞんくわも

#読書
November 11, 2025 at 4:46 PM
こういう長巻物はいつも旅のようだと思う……。嵐もあり、平坦な凪もあり、麗しい草原もある……。雨なら雨で、晴れたら晴れで、ゆるゆる楽しみましょう……。
November 5, 2025 at 5:00 PM
この頃の「ホトトギス」俳人達は、波多野爽波が言うまでもなく、「多作多捨」だったのだと思う。その方法でしか得られない軽やかな本質があるように思う。あるいは「本質」からややずれたところにある妙味。この変さ!可笑しみ!とても好き。虚子選の「ホトトギス」は面白みの息が長い……。
#読書
November 5, 2025 at 4:37 PM
『実生』はむかし朝日文庫の抄出を読んで「立子もふううになったな……」と思ったのだが、今読むと全然違う。ちっとも「ふつう」じゃない……。すげーです。あと、時代ね!「社会性俳句」などものともせず、「ホトトギス」をやっている性根の座ったところよ!しかも、面白い!
#読書
November 5, 2025 at 4:27 PM