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"The Ministry of Time" 読了。ライトなエンタメ小説が読みたかったものの手元になく、オバマの推薦ともあり空港で購入。一部不満はあるもののデビュー作とは思えない程に洗練された筆致とストーリー構成に魅せられた。

タイムトラベルを可能にするドアの発見と共に新設されたイギリスの「時間省」に勤務する主人公。彼女をはじめとする「ブリッジ」の主な担務は、過去から呼び寄せられた「時間難民」が現代に馴染めるよう生活を共にし、支援する事。本来は北極海探検航海途中に死ぬはずだったものの、「時間省」に召喚されたイギリス海軍士官の担当となった主人公だったが…。

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The Ministry of Time: The romantic, sci-fi, comedic, literary, genre-defying bestseller
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December 8, 2025 at 1:16 AM
ジョン・クラカワー『空へ』読了。著者のルポ『荒野へ』は傑作だったし、普段から登山をしエベレストにも興味があったので、以前からずっと気になっていた一冊。フォントがかなり小さく怯んだが、前作と同様あっという間に引き込まれいつの間にか読み終えてしまっていた。1996年、著者も加わったエベレスト登頂隊はなぜ大量遭難に至ったのか。様々な人物への丁寧な聞き取りから、登山の商業化の流れの黎明期に起きた大惨事が、主催者や参加者の見落とし、怠慢、欲による目算の誤りの積み重ねで起こるべくして起きた、ある意味人災だったと知った。
December 1, 2025 at 6:14 AM
今村昌弘『屍人荘の殺人』読了。飛行機の中で時間を潰すために、ミステリ好きの父と共有しているKindleのアカウントにあったので。なんの前知識もなく読んだがパニックホラー映画のような環境の中で起きる連続殺人ものだったとは…エンタメ性が高く人気が出たのも頷ける。事件のトリックもその環境を十全に活用していて良かった。しかし登場人物の名前といい、探偵少女の「特性」といい、自分にはあまりにもフィクション感が強く、暇潰し以上の感慨は得られなかった…。
November 20, 2025 at 12:34 AM
飯田進『地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相』読了。第二次世界大戦のニューギニア戦線に関して詳しく知りたく、まずはその足掛かりとして。当時の状況の過酷さが、様々な体験談からの抜粋から伝わってくる。登山・沢登りをやってると余計に分かるそのヤバさ。先日経験した息も絶え絶えの4000m級の山越えや、碌な道もない熱帯の樹林を、数十キロの荷物を背負いながら、僅かな食料で、熱病や蛭に襲われながら行軍する狂気。現代の登山用具で登るならまだしも、その様な事が想定されていないであろう装備でするなんて…。
November 19, 2025 at 1:38 AM
なんで読んだか忘れたけど『サタンタンゴ』は結構好きだったな

昔のXアカウントから(4/2/21):

クラスナホルカイ・ラースロー『サタンタンゴ』読了。タル・ベーラ監督による7時間超映画の原作小説としても有名。そんなの見たら首と肩が爆発してしまうので本で読めて良かった。時代に取り残され、世間から見放された村に姿を現した男は、死者の内から蘇った救世主か、地獄の底へと誘う悪魔かー。
October 9, 2025 at 12:16 PM
お、クラスナホルカイ・ラースローか まーた欧人かい
October 9, 2025 at 12:16 PM
横溝正史『死仮面』読了。岡山のマーケットで女の腐乱死体とデスマスクが発見される。容疑者の男は逃亡後、行方不明。その後、妹の顔のデスマスクが届けられたと訴える女が金田一の元を訪れるが…。描写がグロいという訳ではないが、なんだか惨憺とした印象が強い短編。登場人物が比較的多い割にトリックもあまり捻りがなくそこまで好きではないかも。

同じく春陽文庫の本著に収録されていた「黄金の花びら」は、仏像の強盗を撃ち殺した際の状況を検証する短編。短いながらもドラマチックで好き。
August 22, 2025 at 3:39 PM
吉行淳之介『技巧的生活』読了。ある事がきっかけで銀座の会員制クラブで働き出した女、葉子。同じ「よう子」が既に店で働いているから、と新しく「ゆみ子」という源氏名を与えられるが、それは二年前に男に捨てられ自死した女の名だった。情を貫き死んだ「ゆみ子」か、情を捨て男を利用し強かに生きる「よう子」か。葉子は二つの存在の間を揺れ始める。酒場で働く女と客の男の駆け引き、彼らが相手の輪郭を捉えたと思いきや、次の瞬間には曖昧模糊となり困惑する様子を第三者の視点から傍観できる面白さがあった。お馴染みの性描写も「癖」があるものの、今回は未成年を含むものではなく胸を撫で下ろした。
August 4, 2025 at 5:36 AM
gomibon.hatenablog.com/entry/2024be...

アホみたいに遅くなったけど昨年のベスト本の記事書いた
2024年読んで良かった本ベスト5 - ゴミ本なんてない
2024年読んで良かった本ベスト5を紹介しています。
gomibon.hatenablog.com
August 4, 2025 at 3:50 AM
うわ絶対欲しい

「アレクサンドリア図書館、ネモ船長の図書室、ヒトラーの蔵書、ボルヘスの書棚……古今東西、現実と架空の〈書物の宇宙〉をめぐる旅。」

www.hakusuisha.co.jp/smp/book/b66...
図書館 愛書家の楽園[新装版] - 白水社
アレクサンドリア図書館、ネモ船長の図書室、ヒトラーの蔵書、ボルヘスの書棚……古今東西、現実と架空の〈書物の宇宙〉をめぐる旅。【著者略歴】アルベルト・マンゲル Alberto
www.hakusuisha.co.jp
June 20, 2025 at 12:47 AM
横溝正史『八つ墓村』読了。ついに、ついに!この歳まで一切ネタバレせずに読めたの奇跡だと思う、本当に面白かった~ 

財宝目当ての村人達に殺された八人の落ち武者が眠る「八つ墓村」。その祟り故か、村人の首謀者だった田治見の家の者も後に発狂し、32人殺しに手を染め、失踪。神戸で育てられ、自身の生い立ちに関して一切知らされていなかったその息子は村へと呼び戻されるも、目の前で毒殺事件が発生し…。
June 3, 2025 at 3:04 AM
鵜飼正樹『見世物小屋の文化誌』読了。

今やその存在も忘れられつつある見世物小屋に関する様々な文献をまとめた素晴らしい一冊。見世物小屋興行社の組織、「荷主」と「歩方」の役割、客を効率よく回転させるための舞台設計、呼び込みの種類、演目の種類や構成、切っても切れない障害者との関係、二人の画家によって描かれていた絵看板、中国・インド・スコットランドの見世物などなど。人間ポンプで知られる安田興行の舞台裏に光を当てたドキュメンタリーの書き起こしには、その後の業界の衰微も知っている身としてはウルっと来るものがあった。社会に馴染めなかった人々の受け皿として見世物小屋が機能していたことも窺える。
May 27, 2025 at 3:32 AM
横溝正史『夜歩く』読了。とあるキャバレーでの佝僂(せむし)の男の狙撃事件を皮切りに、古神家に次々と惨劇が襲いかかる。友人の助けにならんと三文推理小説家の「私」は古神家に泊まり込むが、一家に纏わる因縁、佝僂と夢遊の病、血に塗れた日本刀、首のない遺体と、明かされる度に謎が謎を呼び…。

とにかく一家の「呪い」の設定が凝っていて、登場人物も全員一癖も二癖もある「濃さ」でかなり面白かった!!!今までの長編『本陣殺人事件』『獄門島』よりも妖しくて好きかもしれない。しかしいかんせん謎解きの部分で力が抜ける〜。
May 5, 2025 at 2:28 PM
引き続き金田一耕助シリーズの短編を読む。

「殺人鬼」未解決の連続殺人事件が世間を騒がす中、怪しい義足の男に付き纏われている女性を助けた主人公。なんとその男は、女の復員後の夫だと言うが…。こういうクセのある登場人物の一人称視点の短編好きだな。最後の一捻りが好き。

「黒蘭姫」百貨店の宝石売り場で、顔を黒いヴェールで覆った女はその怪しい動きを見咎められるも…。割と納得感がある動機。
April 21, 2025 at 1:27 AM
吉行淳之介『砂の上の植物群』読了。中年のセールスマン伊木は、教師時代の教え子と重ねながら、行きずりの18歳の少女と肉体関係を持つ。更にその姉への「復讐」を依頼されるが…。『原色の街・驟雨』を読んで感動する前、元々著者に持っていた悪感情はこちらの作品に由来するものだったと思う。中年男の妄想みたいな内容に「キモイィィ」という気持ちを何とか抑えられたので、一番初めに読まなくて良かった…。そもそも表紙の挿画が気に入りメルカリで買った氏の新潮文庫一式に、この一冊だけ無かった理由が今更ながら気になった。
April 19, 2025 at 5:25 AM
旅先で読んだ『レタースペーシング タイポグラフィにおける文字間調整の考え方』も凄く良かったー 今まで感覚では理解出来ていたけど合っているか不安だったことを後押しして貰ったような感じ。デザインはど素人だけど知っていて損はない内容。カフェの店員さんが「僕も読んでます!」と声を掛けて下さったのが面白かった。

amzn.to/4lSaeRk
レタースペーシング タイポグラフィにおける文字間調整の考え方
タイポグラフィにおける「レタースペーシング(文字間調整)」に焦点を当て、 今まで感覚的に処理されてきたレタースペーシングを論理的に考察し、 図と文章で丁寧に解説した書籍です。 誰もが悩むけれども正解がない、文字と文字の間の詰め具合、空け具合について、 デザイナーである筆者が具体的に解説。 ロゴタイプやタイトルのスペーシングに悩むすべての人にヒントを与えてくれます。 本書は3つのパートで構成され...
amzn.to
April 19, 2025 at 1:55 AM
横溝正史『獄門島』読了。『本陣殺人事件』以来のシリーズ長編で嬉しい。戦友の遺言で示唆された不穏な内容を未然に防ぐため、瀬戸内海の離島である「獄門島」を訪れた金田一耕助。しかし彼の努力虚しく、第一の被害者が木に吊るされた状態で発見される。犯人は?そして目撃者が発した「きちがいだが仕方がない」の真意とは…?
April 17, 2025 at 11:30 PM
有吉佐和子『女二人のニューギニア』読了。太平洋戦争に関する本を読む中で、ニューギニア戦線に興味が湧くも立て続けに戦争ものを読む気力が続かず、息抜きに。有吉佐和子ブームのあおりか重版がかかっていたらしく手に入れるのに少し時間がかかった。ひょんなことから作家有吉氏は、旧友でありニューギニアでフィールドワークを行う人類学者の畑中さんに会いに行くことに。軽い気持ちでいたものの、待ち受けていたのは険しいジャングルを数日間歩き続ける強行軍で…。慣れない環境にヘロヘロになり、碌に口もきけない筆者に鞭打ち続けるマシンガントークの畑中さんのコンビに終始笑いが止まらなかった。電車で読むのは危険。
April 9, 2025 at 10:43 AM
小林エリカ『女の子たち風船爆弾をつくる』読了。銃後の女性の視点からの作品を読みたくて。大戦末期、和紙と蒟蒻糊で出来た風船爆弾の製造に携わった少女達の戦前から戦後までを追う。何人もの少女達の夢と青春を犠牲にしながら、なんて馬鹿なものを造ったんだ、とやるせない思いに駆られたし、それでもピクニックに出掛けていた妊婦と子供達が犠牲になったと知り、更に居た堪れない気持ちに。あの戦争全体を象徴するかのようだ。
March 12, 2025 at 5:01 AM
国際ブッカー賞のロングリストに川上弘美の『大きな鳥にさらなわれないよう』も入ってるのか、ディストピア作品だから読んだやつ。多和田葉子の『献灯使』も小川洋子の『密やかな結晶』もそうだけど 女性作家のディストピア作品は英語圏で賞受けがいい気がする

thebookerprizes.com/the-booker-l...
The International Booker Prize 2025 | The Booker Prizes
The longlist of 12 or 13 books will be announced on Tuesday, 25 February 2025 at 2pm (GMT).
thebookerprizes.com
February 26, 2025 at 4:02 PM
横溝正史「暗闇の中の猫」読了。「金田一耕助シリーズ」を順番通りに読む試みの一環として。昭和22年、70万円を銀行から強奪した二人の実行犯のうち、一人が殺され、もう一人が瀕死の状態で発見される。その後は真犯人も、70万円の行方も分からないままだったが…。
February 9, 2025 at 4:54 AM
三島由紀夫『美しい星』読了。海外で再注目されている、とどこかで見た気がするのと、手近にあった昭和期の本だったので。父は火星、母は木星、兄は水星、妹は金星から来たと自認する宇宙人一家。核戦争の危機を前にして、世界平和に向けた活動を開始するも、未知の惑星から来たという男らに阻まれ…。
January 27, 2025 at 5:51 AM
塚本邦雄 『琥珀貴公子』読了。中井英夫の古本を探している時に見かけ、装丁も内容も好きそうだったので。閏月を含む十三ヶ月分の漢詩に合わせた不穏で耽美な短編集。どれも短いながらも舞台設計が抜群に巧い。たった数行で登場人物の性格や関係性が手に取るように判る。腹に一物抱えている彼らの魂胆は。巡る季節毎に咲き乱れる花々を背景に、城や離島、別荘地という豪華な舞台で愛憎劇が展開する。それこそウイスキーを飲むように少しずつ、時間をかけてゆっくり鑑賞した。かなり好きだったので著者の他の作品も読みたい。
January 15, 2025 at 1:02 PM
ようやく『鵺の碑』の聖地巡礼記録と、ついでに『百器徒然袋ー風』の「五徳猫」に登場する豪徳寺の記述を追加しました!!! 

gomibon.hatenablog.com/entry/kyogoku
京極夏彦「百鬼夜行シリーズ」の聖地巡礼をしてみた - ゴミ本なんてない
京極夏彦「百鬼夜行シリーズ」の聖地を、物語の時期に合わせて、訪問してみました。
gomibon.hatenablog.com
January 5, 2025 at 2:40 PM
ミハル・アイヴァス『黄金時代』読了。好きだった書評家の方が薦めていて、フラヌール書店で半額だったので。カーボベルデとカナリア諸島の間に位置する、名もなき島の独特な習俗と価値観、そして一冊の「本」について。前半と後半の趣きが異なり戸惑ったがどちらも大いに楽しめた。
November 28, 2024 at 12:36 PM