無言フォロー失礼します。
誰も知らない場所で、誰もいない場所でひとり膝を抱えて座るウェ。
ねちゃってもいいかな、おわらせちゃってもいいかな。…もう、つかれた。
つめたいシーツに埋もれながらぼんやりと愛銃を見つめるウェ。
さよなら。さよならおれの、おれのーーーー
乾いた音と共に真っ白だったシーツに赤い花が咲いた。
誰も知らない場所で、誰もいない場所でひとり膝を抱えて座るウェ。
ねちゃってもいいかな、おわらせちゃってもいいかな。…もう、つかれた。
つめたいシーツに埋もれながらぼんやりと愛銃を見つめるウェ。
さよなら。さよならおれの、おれのーーーー
乾いた音と共に真っ白だったシーツに赤い花が咲いた。
「これでいい!……ごめん、言い方が悪かった。俺はこれがいいよ口-ガン。新しいのなんていらない。あんたの思いがこもったこのケーキがいいんだ」
ほんのりと赤く染まった目尻をウェがとろりと緩ませる。その姿に胸が甘く締め付けられた。
「皆には内緒で2人で食べちゃおっか。フォーク持ってくるから待ってて。あっ、アンタご自慢のフォークは使っちゃ駄目だからね」
耳元でそう俺に提案したウェの声は小さかったがどことなく弾んで聞こえた。
「これでいい!……ごめん、言い方が悪かった。俺はこれがいいよ口-ガン。新しいのなんていらない。あんたの思いがこもったこのケーキがいいんだ」
ほんのりと赤く染まった目尻をウェがとろりと緩ませる。その姿に胸が甘く締め付けられた。
「皆には内緒で2人で食べちゃおっか。フォーク持ってくるから待ってて。あっ、アンタご自慢のフォークは使っちゃ駄目だからね」
耳元でそう俺に提案したウェの声は小さかったがどことなく弾んで聞こえた。
「俺はお前のために買ってきたんだ、ウェ亻ド。代わりでもなんでもない。この店を見つけた時にお前の顔が浮かんだ。お前が喜ぶ顔が見たかったんだ」
「そ、うなの」
「あぁ、だが失敗した。言い訳がましくなるが店を出た後にごたついてな。ケーキはこの有り様だし、メ刂用に買ったクッキーは子どもに渡しちまった」
伝わってくれと念じながらウェの目を見つめる。
「俺はお前のために買ってきたんだ、ウェ亻ド。代わりでもなんでもない。この店を見つけた時にお前の顔が浮かんだ。お前が喜ぶ顔が見たかったんだ」
「そ、うなの」
「あぁ、だが失敗した。言い訳がましくなるが店を出た後にごたついてな。ケーキはこの有り様だし、メ刂用に買ったクッキーは子どもに渡しちまった」
伝わってくれと念じながらウェの目を見つめる。
「もしかして俺の代わりにお土産を買ってきてくれたの?」
「……代わり?」
「あれ違った?カラーリング的に4つケーキがあると思ったんだけど……あそこって犬用ケーキもあったよね。だからアノレと口ラとメ刂と口-たん用かなって」
なぜ、お前はそこに自分を入れないんだ。なぜ、元からお前がそこに入っているわけがないと思っているんだ。
「……違う」
「え、あ、ごめん。代わりだなんて言って」
「そうじゃない!」
そうじゃないんだ。俺はウェ、お前のために、お前が喜ぶ顔が見たくて買ってきたんだ。なのに、なのになぜお前は。
「……口-ガン?」
「もしかして俺の代わりにお土産を買ってきてくれたの?」
「……代わり?」
「あれ違った?カラーリング的に4つケーキがあると思ったんだけど……あそこって犬用ケーキもあったよね。だからアノレと口ラとメ刂と口-たん用かなって」
なぜ、お前はそこに自分を入れないんだ。なぜ、元からお前がそこに入っているわけがないと思っているんだ。
「……違う」
「え、あ、ごめん。代わりだなんて言って」
「そうじゃない!」
そうじゃないんだ。俺はウェ、お前のために、お前が喜ぶ顔が見たくて買ってきたんだ。なのに、なのになぜお前は。
「……口-ガン?」
「……それ、見てもいい?」
黙ったままの俺にウェが柔らかい声で問いかける。俺はなにも答えず箱をウェに差し出した。
「もしかしてこれって前に俺が言ってたケーキ屋の箱じゃない?あはっ、ンな驚いた顔すんなよダーリン。ほらここに店名が書いてある。……あーなるほど、中身が綺麗にシャッフルされてんね。ピンク、白、茶色、黄色、カラフルで俺は好きだよ」
ウェの言葉に詰まっていた息を吐き出す。
「……それ、見てもいい?」
黙ったままの俺にウェが柔らかい声で問いかける。俺はなにも答えず箱をウェに差し出した。
「もしかしてこれって前に俺が言ってたケーキ屋の箱じゃない?あはっ、ンな驚いた顔すんなよダーリン。ほらここに店名が書いてある。……あーなるほど、中身が綺麗にシャッフルされてんね。ピンク、白、茶色、黄色、カラフルで俺は好きだよ」
ウェの言葉に詰まっていた息を吐き出す。
「……ただいま」
かろうじて口から転げ出た言葉はひどく弱々しいものだった。
「おかえりピーナッツ。その逞しいお手々に握られてる箱どうしたの?凹んだりしてるけどソイツが今日の相棒だった感じ?」
「……ただいま」
かろうじて口から転げ出た言葉はひどく弱々しいものだった。
「おかえりピーナッツ。その逞しいお手々に握られてる箱どうしたの?凹んだりしてるけどソイツが今日の相棒だった感じ?」
『口-ガン』
俺の名を呼ぶウェの声は心地良い。ここにいてもいいのだと感じさせてくれる。その感謝を少しでもしたいと思った。ほんの数分迷いはしたがロガは身体をケーキ屋に向けてゆっくりと近づいて行った。
〜〜〜
デカい舌打ちを鳴らす。クソったれ!何もかも予想外なことばかりだ。店で4人分のケーキと犬でも食べられるクッキーを買ったとこまではよかった。だが問題は次だ。店を出てしばらくした後に助けを求める悲鳴が聞こえた。
『口-ガン』
俺の名を呼ぶウェの声は心地良い。ここにいてもいいのだと感じさせてくれる。その感謝を少しでもしたいと思った。ほんの数分迷いはしたがロガは身体をケーキ屋に向けてゆっくりと近づいて行った。
〜〜〜
デカい舌打ちを鳴らす。クソったれ!何もかも予想外なことばかりだ。店で4人分のケーキと犬でも食べられるクッキーを買ったとこまではよかった。だが問題は次だ。店を出てしばらくした後に助けを求める悲鳴が聞こえた。
「え!?」
「愛してるんだ、ウぇイド」
「あの、えっと、その、あれは囮で」
「愛してる」
「まって!とまって!とまれってば!」
この後はしっかりがっつり愛を自覚したロガがウェにめちゃくちゃアピールします。周りは急に立場が逆転した2人を不思議に思いながら(一部T\/A職員はやっぱりこうなったかと頭を抱えながら)見守ります。なんだかんだ言ってウェはロガの事が好き(友愛以上)なので自覚すればくっつきます。
「え!?」
「愛してるんだ、ウぇイド」
「あの、えっと、その、あれは囮で」
「愛してる」
「まって!とまって!とまれってば!」
この後はしっかりがっつり愛を自覚したロガがウェにめちゃくちゃアピールします。周りは急に立場が逆転した2人を不思議に思いながら(一部T\/A職員はやっぱりこうなったかと頭を抱えながら)見守ります。なんだかんだ言ってウェはロガの事が好き(友愛以上)なので自覚すればくっつきます。
「…………クソったれ」
もう前までの関係じゃ満足できない。ウぇイドを手放すなんて考えたくもない。あんなにも俺に惜しみなく愛を与えておいて放り出すなんて絶対に許してやるものか。
今更自覚なんてしやがって、鈍すぎて我ながら呆れる。こんな感情をまた誰かに向けるなんざもうないと思ってたってのに。あぁ、そうだ。俺はウぇイドに友愛なんて抱いてない。
「好きだ」
「ん?さっきも言ったけど俺も好きだよ」
「…………クソったれ」
もう前までの関係じゃ満足できない。ウぇイドを手放すなんて考えたくもない。あんなにも俺に惜しみなく愛を与えておいて放り出すなんて絶対に許してやるものか。
今更自覚なんてしやがって、鈍すぎて我ながら呆れる。こんな感情をまた誰かに向けるなんざもうないと思ってたってのに。あぁ、そうだ。俺はウぇイドに友愛なんて抱いてない。
「好きだ」
「ん?さっきも言ったけど俺も好きだよ」
「……じゃあ、お前は俺が嫌いなのか?」
「んぇ?なんでそうなったの?お前はアンタの事が好きだよ。めっちゃ好き大好き!もちろん友人、相棒としてね。あのアピールは犯人を誘き寄せる餌。だから言ったろ?アンタは今までで通りでいいって」
ウェの声にもう前みたいな甘さは含まれていない。自分が望んでいたことが叶ったはずなのにあの時間は嘘だったのだと突き付けられて胸が苦しくなる。
「……じゃあ、お前は俺が嫌いなのか?」
「んぇ?なんでそうなったの?お前はアンタの事が好きだよ。めっちゃ好き大好き!もちろん友人、相棒としてね。あのアピールは犯人を誘き寄せる餌。だから言ったろ?アンタは今までで通りでいいって」
ウェの声にもう前みたいな甘さは含まれていない。自分が望んでいたことが叶ったはずなのにあの時間は嘘だったのだと突き付けられて胸が苦しくなる。
「離せっ!」
「お前、自分がなにしたか分かってる?ファンならファンらしく大人しくしてろよ」
「うるさい!お前みたいな化け物があの人の隣にいていいはずないんだ!あの人はとても素敵でかっこよくて_」
「あーはいはい。んなもん俺もわかってるっての。……でもな、勘違いすんなよ。俺はあいつの、ローがンの相棒として隣に立ってんだ。それをお前にとやかく言われる筋合いはない」
これで会話は終わりだと男を絞め落としたウェは苦笑いをしつつロガに軽く手を振った。
実はロガに内緒で自分を囮にしていたウェ。捕まえた男はT\/Aの職員でロガに異常な愛情を向けていた。
「離せっ!」
「お前、自分がなにしたか分かってる?ファンならファンらしく大人しくしてろよ」
「うるさい!お前みたいな化け物があの人の隣にいていいはずないんだ!あの人はとても素敵でかっこよくて_」
「あーはいはい。んなもん俺もわかってるっての。……でもな、勘違いすんなよ。俺はあいつの、ローがンの相棒として隣に立ってんだ。それをお前にとやかく言われる筋合いはない」
これで会話は終わりだと男を絞め落としたウェは苦笑いをしつつロガに軽く手を振った。
実はロガに内緒で自分を囮にしていたウェ。捕まえた男はT\/Aの職員でロガに異常な愛情を向けていた。
とうとうロガが我慢できなくなってウェに話を切り出す。
「もうやめてくれ。俺はお前と同じモンを返せない」
「返さなくていいよ。アンタが俺をどう思ってようと俺がアンタを好きなのは変わらないからさ。だから気にしないでよピーナッツ。アンタは今までで通りでいいんだから」
ウェは買い物に行ってくる、と部屋を出ていってしまった。どうしろってんだとロガがため息をついてソファに座ろうとした時、銃声が聞こえ嗅ぎなれた血の匂いが鼻を刺激した。
「ウぇイドっ…!」
ドアを蹴破る勢いで開け、急いで外にでると
とうとうロガが我慢できなくなってウェに話を切り出す。
「もうやめてくれ。俺はお前と同じモンを返せない」
「返さなくていいよ。アンタが俺をどう思ってようと俺がアンタを好きなのは変わらないからさ。だから気にしないでよピーナッツ。アンタは今までで通りでいいんだから」
ウェは買い物に行ってくる、と部屋を出ていってしまった。どうしろってんだとロガがため息をついてソファに座ろうとした時、銃声が聞こえ嗅ぎなれた血の匂いが鼻を刺激した。
「ウぇイドっ…!」
ドアを蹴破る勢いで開け、急いで外にでると
「うん!」
「だとよ!置いてくぞクソジジイ!」
モブ幼女を抱えながら走り出すカウプ。
「は?…おい!」
それを追いかける老ウル。モブ幼女はカウプの腕の中で笑っていた。
4/1を知らなかったモブ幼女に老ウルが「アイツが嬢ちゃんの好きなもん、たらふく作ってたぞ(嘘)」なんて軽い気持ちで言ってしまって、さぁ大変な小話。でもカウプがお菓子作ってたのは本当(たまたま)だったのであながち嘘ではなかった。
「うん!」
「だとよ!置いてくぞクソジジイ!」
モブ幼女を抱えながら走り出すカウプ。
「は?…おい!」
それを追いかける老ウル。モブ幼女はカウプの腕の中で笑っていた。
4/1を知らなかったモブ幼女に老ウルが「アイツが嬢ちゃんの好きなもん、たらふく作ってたぞ(嘘)」なんて軽い気持ちで言ってしまって、さぁ大変な小話。でもカウプがお菓子作ってたのは本当(たまたま)だったのであながち嘘ではなかった。