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ジョジョの奇妙な大学教員こと亘理陽一
私自身も含めWebやSNS上で散々議論してきたことなので、いまさら書籍?と思うところもあったが、実に必要な一冊だった。問題が端的かつ切実に整理されている。

特に英語教育関係者以外に、コトの経緯と問題の確信を伝えるのに本書はうってつけだ。どの章もだいじだが、南風原先生と羽藤先生の章は特に刺さる。
November 28, 2023 at 2:31 AM
読了。時間があれば改めてレビューしたいが、こんな教育学(概説)のテキスト、とっても素敵で、本当に「これからの」やんという感じ。四半世紀前に本書を通じて教育学を学んでいたら、どうなっていただろうか。

>神代健彦・後藤篤・横井夏子 (2023). 『これからの教育学』有斐閣. amzn.to/3s9dhgP
October 25, 2023 at 2:37 PM
これは学生に薦められる良書。企画・構成が良い。対象レベル的に、ライティング指導を扱う授業の中で掘り下げて扱うことはできないが…(エッセンスは大井『「英語モード」でライティング』などをもとに伝えているつもりだけれども)。

>成田 あゆみ (2023).『新しい英文ライティングの実践力』DHC. amzn.to/3QyaZkV
October 25, 2023 at 2:35 PM
そんなにあれこれ見ているわけではないが、これは先生方に薦められる。いま一冊手に取るならこの本じゃないかな。

>福原将之(2023).『教師のためのChatGPT入門』明治図書. amzn.to/3PE6Utw
September 29, 2023 at 1:53 PM
神代健彦さん(京都教育大)にご恵投いただきました。ありがとうございます!拝読するのが楽しみです。来年度以降のゼミ・授業文献候補が増えて、嬉しい悩み。

>神代健彦・後藤篤・横井夏子(2023). 『これからの教育学』有斐閣. amzn.to/48qtfDx
September 22, 2023 at 4:16 AM
為末さんの言語化が明晰で、面白かった。引き合いに出される研究に今井先生色の強さはあるが、全体としては悪くない文献。

ただ、典拠を次々挙げるようなタイプの文献ではないことは承知しているけども、「これを私は『足場かけ』と呼んでいます」(p. 197)なんて辺りは、(先人に払うべき敬意の問題も含めて)おいおい大丈夫かよと思ってしまう。

『言語の本質』の宣伝期ということはあるにせよ、kotoba(2023秋号)の記事でも今井先生は「接地している」をのべつまくなしに、ゆるく使いすぎで勝手にちょっと心配だ。既に、「有意味学習」なんかの古い酒を新しい瓶に詰め替えただけの言葉になっているきらいが否めない。
September 13, 2023 at 7:38 AM
いただきもの。大津さん以外はタイトルに正面から答えきっていないように思った。至近要因として何をしなければならないかを語ってはいけないということはないが、「教室で何ができるか」はそれに尽くされるものではないだろう(難しく言えば、各自「教室で何ができるか」という問いの投射範囲を見誤っていないかという問題)。

松村さんの主張には理論的整理として賛同する部分が多いものの、やはり「教室で」の部分が弱いと感じる。そこを意外と(と言ったら失礼だけど)引き取ろうとしているのは白畑先生だが、教師の力量・問いかけが重要というのはSLAの知見に寄らずとも、今まで実践的に散々言い尽くされてきたことのように思われる。
September 13, 2023 at 7:28 AM
サクサク読めることもあって、ビジネスって大変だなあと他人事のように流してしまったところもあるが、研究プロジェクトや行政とのお仕事にも当てはまること少なからずで随所噛み締めた。

>尾花山 和哉・株式会社ホクソエム(編) (2023).『データ分析失敗事例集: 失敗から学び、成功を手にする』共立出版. amzn.to/3YGzezJ
August 18, 2023 at 2:19 AM
先日読んだ『思考の技術論: 自分の頭で「正しく考える」』で言及されていて、そういや読んでないなと移動中の読書。なるほど発刊からもう20年経つが、『思考の技術論』と繋がる。

具体例がいつもの如く面白く、論文の書き方を説く文献ではそんなにこってり語らないよというぐらい紙幅を割いて語られている。マニュアル的な使い方には向かないが、それがいい。

4年の卒論課題のために、あるいは秋学期のゼミで3年生に参考文献として紹介してあげたい部分がいくつか。

>鹿島 茂 (2003).『勝つための論文の書き方』文藝春秋. amzn.to/4579H5a
August 14, 2023 at 2:03 PM
半数の著者の個別の論考は読んだことがあったが、「ナチュラル・ペダゴジー」に関する文献をまともに読んだのは初めて。NP理論に対する批判も含め、様々な角度からの検討を読めて良かった。

>安藤 寿康(編) (2023).『教育の起源を探る: 進化と文化の視点から』ちとせプレス. https://amzn.to/45iiOj3
August 7, 2023 at 3:48 AM
とても良いシリーズのとても良い本。特に第2章まで、語学の目的や文化の捉え方については、英語教育界隈の議論で目にすることはなく、それ故に英語教師の口から語られることも少ないであろう、それだけに英語教師やそれを目指す学生たちに読んでほしい文章だ。

ちょうど翻訳の仕事をしているので、後半のやや専門的な翻訳の話は、説教を受けている気持ちになって心の中で正座しながら読みました。おっしゃる通りで心洗われた。

>奈倉 有里 (2023).『ことばの白地図を歩く: 翻訳と魔法のあいだ』創元社. https://amzn.to/452UPVy
August 6, 2023 at 3:51 AM
淡々とした文章でそれほど読みやすいとは言えないが、教科書的な通史程度では出てこない関係者の名前や当時の教師・子どもの声など、経緯や事情が比較的詳しく書かれており、教育学を学ぶ者は一読して損はしない。数字や引用も豊富。たとえば教科書採択の広域化のくだり(pp. 97−98)などは、広域採択制自体は知っていても、種類数の変遷のデータと併せて素直になるほどなと思った。

>小国 喜弘 (2023).『戦後教育史: 貧困・校内暴力・いじめから、不登校・発達障害問題まで』中央公論新社. https://amzn.to/3Qsbg9b
August 5, 2023 at 1:44 PM
ちょっと前にテッド・チャンとアンディー・ウィアーを混同したまま彼らの小説と映画について話をすることがあって、あとで混同に気づいて「『メッセージ』は良い映画にせよ、私は小説はアンディー・ウィアーのほうが好きなのにテッド・チャン大好きみたいな話し方をしてしまった...」と後悔したのだが、つい先日文庫版が出た『息吹』を手に取ってみると、嗚呼テッド・チャンすごいわと思った。冒頭の作品だけでもその辺の長編にはない深みを味わえる。

>テッド・チャン(大森望(訳))『息吹』早川書房. https://amzn.to/43Z0gTM
August 5, 2023 at 10:15 AM
堂々と自立する574ページ。卒論から研究者人生まで、という感じでお腹いっぱいだ。もちろん幸福な満腹感。

前半、デカルト『方法序説』の4原則の詳細な読み解きから始まり、コンディヤックの『論理学』が並置され、なかなか読みあぐねるかもしれない。しかし、そこをくぐり抜けると抜群に面白く、前半の検討が必要なものだったことも実感できる。

>鹿島 茂 (2023).『思考の技術論: 自分の頭で「正しく考える」』平凡社. amzn.to/45hKGDS
August 5, 2023 at 9:59 AM
放送大学の授業に基づくもの。教職課程の教育心理系科目で触れられている内容だとは思う(そう信じたい)が、著者自身が議論の当事者ということもあり、学習指導要領等の変化と関連づけながら主要概念がコンパクトに解説されているので、学生は手に取って損はしない。

教育心理系科目の授業が難解に過ぎるか薄っぺらで教職に何の関係があるのか不明だったという者は特に一読しておくとよいだろう。著者自身のが多過ぎるとは言え、各章の参考文献の案内も親切。

>市川 伸一 (2023).『これからの学力と学習支援: 心理学から見た学び』左右社. https://amzn.to/3QmSTmf
August 2, 2023 at 4:52 AM
タイトルと編者の名前から読みやすい幼児教育本を期待するかもしれないが、論じていることはかなり抽象的で難解。

内容はタイトルの通りなのだが、『中動態の世界』等を併せて読み進めるか事前に読んでいないと読み通しても腑に落ちた感覚は得られないだろう。

それでも第1部はかなり丁寧な書き方で、比較的読ませる文章だとは思う。関係者は第2部の佐伯論文も必読。読んでいて、タモリさんの「真剣にやれよ!仕事じゃねえんだぞ!」という名言を思い出した。

>佐伯 胖(編) (2023).『子どもの遊びを考える: 「いいこと思いついた!」から見えてくること』北大路書房. https://amzn.to/3KjJM1G
August 1, 2023 at 1:40 PM
一つひとつの記事はコンパクトにまとまっていて驚くほどサクサク読めるにもかかわらず、どれもinformativeでとても良い本。英語に興味のある学生に広く薦めたい。

帯の言う通りで、英文を取り上げて構造や解釈の仕方を解説をする際、こうやって文化的背景を加えて解説してくれるほうが圧倒的に好みだし、中上級者には本書から原著や引用記事をあたってどんどん広げていってもらいたい。

>北村 紗衣 (2023).『英語の路地裏: オアシスからクイーン、シェイクスピアまで歩く』アルク. amzn.to/3Oa1lT0
July 31, 2023 at 2:37 PM
In the summer.
July 30, 2023 at 2:52 AM
・ただし、入浴頻度情報が自己報告だとすれば元のデータの精度の問題は残る(加えて65歳以上の自立していない人はこの研究では対象としていない)。

・原因が別にある可能性はチェーンかつコライダーがあるかどうかだが(後者はランダム抽出であれば問題なし)、仮にチェーンと捉えても、「毎日お風呂に浸かりましょう」というのは比較的どうにかしやすく、この程度の因果効果でもそれほど悪くない媒介変数であるように思える。
July 28, 2023 at 4:18 AM
・ただし従属変数に関して、GDS4点以下だった者が5点以上になったかどうかで「うつ発症割合」としていることがどの程度妥当なのかはドメイン知識がないので評価できない。

・(おそらく元データの調査で知りうる限りの)他の要因(年齢や治療中の病気の有無など)の影響は考慮=調整されている。

・2群がランダムに分布しているのだとすれば他の要因は相殺されるはずで、「週7回以上入浴する習慣」の効果について「原因が別のところにある可能性がある」かどうかは、網掛けしていない人をサンプル集団に含めることができているかどうかということになる。
July 28, 2023 at 4:16 AM
これまでは勿論、ここ数年だけでみても村田先生の仕事ぶりにはただただ敬服するばかりだけど、そのダイジェストが比較的読みやすくまとめられている印象。新書に、専門的な記号付きの会話のスクリプトが載せられているのが新鮮。

考察の対象は、ビジネスミーティングや、地域住民活動のファシリテーター、政治家の記者会見と多岐に渡るが、特に3章までの内容は外国語教育にとっても参考にすべき点が多いと思う。

>村田 和代(2023).『優しいコミュニケーション: 「思いやり」の言語学』岩波書店. https://amzn.to/3QckMx0
July 26, 2023 at 2:33 PM
音と意味の関係とか、子どもの語彙獲得の話として面白い部分もあったけど、狭い意味での文法(統語規則)がなぜそうなっているのかについてはほとんど触れていないわけで、タイトルは『言語的記号の諸条件』ぐらいじゃないかな、と思った。

>今井むつみ・秋田喜美(2023).『言語の本質: ことばはどう生まれ、進化したか』中央公論新社. https://amzn.to/43x9cj5
July 19, 2023 at 10:11 AM
巻頭座談会で渡辺さんが拙論にがっつり言及してくださって恐縮。それにしても、渡辺さんがいなかったらどうなっていたんだろうという座談会である。

>ネットワーク編集委員会(編)『授業づくりネットワーク: 「個別最適な学びと協働的な学び」を考える』45, 学事出版. amzn.to/44Lp0jX
July 19, 2023 at 10:05 AM