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140字小説をぽいぽい投げ込んでおくところです
たまにBL

#140字小説 #twnovel
酒も恋も今日の運勢も気休めにしかならない。掻き毟ったささくれがじくじくと痛むのに傷ついて、なんでもないって顔すら出来なくなってる。今の続きが明日だなんて信じたくはない、そんな未来は望んじゃいない。おまえのいない日々なんて考えられない。世界平和の果てで喪失を泣けないなんて、嘘だ。

#twnovel #140字小説
October 28, 2024 at 11:46 AM
踵を鳴らして歩いた先で、捨てられた貴方に会いました。服も体もぼろぼろで本当に可哀そう。だからわたくし、魔女の杖で顎をすくって問いましたわ。「ねえ黒い毛に金色の瞳の貴方、飼い猫になりませんこと?」必死でうなづく貴方のまあかわいらしいこと。生に貪欲な黒猫さんだもの。まずは食事からね?

#twnovel #140字小説
October 26, 2024 at 3:51 AM
不幸話はキライだって言うこの口で世界を呪う。天高く吐き出した愚かな願いが雨になって、僕の頬を濡らす。どうしたって叶えられない。手をのばしたって届かない。一番星は見えなくてここがどこかもわからない。ぜんぶ壊したくなって、やわらかい掌に爪をたてる。悪役になりきれれば幸せだっただしら。

#twnovel #140字小説
October 26, 2024 at 3:38 AM
窮屈な襟元からのぞく首はすらりと白い。そんな委員長の長い指がページをめくる。対面に座る俺は頬杖をついて、彼の繊細な睫毛を見つめる。ちらりとすら視線もよこさない。それが妙に好ましくて「好きだなあ」気づけばぼやいていた。委員長がぎろりと睨む。「不意打ちで言うのはやめていただけますか」

#twnovel #140字小説 #さくごとBL
October 26, 2024 at 3:22 AM
「かなしい物語の続きを歩け」冗談じゃない。骨の髄から愛した花を枯らしてしまったから、罰みたいにジクジク心は痛む。いつか忘れてしまうとしても。かさぶたを毟って思い出さなきゃいけない。そう思い込んで。朝を忘れたら君に叱られるかな。それでも食事をして、夜は眠り、朝を迎える。続いていく。

#twnovel #140字小説
September 17, 2024 at 12:49 AM
頭蓋の底から浮かぶ音楽。片手拍子の休符に落ちたビー玉。はじける炭酸と入道雲の先。冷えた指先でなぞった偶像の祈りに歌う鳥。慟哭と嘲笑の隙間に落ちた哀れな愚者に手を差し伸ばして、十字を切る。まやかしは重く。真実は腐る。綺羅星へ告げろ。問いはすべて明日になる。お前を知るものは風だけだ。

#twnovel #140時小説
August 1, 2024 at 12:36 AM
炎の中で蹲る子どもはもういない。煤けた理想も灰になった正義も、風に吹かれて消えただろう。どうせ届きやしないのだから、手を伸ばすことをやめた。月夜に紫煙をくゆらせる。名も知らぬ女は夜になると優しかった。ぬるま湯の包容に動く心臓がないから、答えられる言葉も持たない。酷い男だ。笑える。

#twnovel #140字小説
July 11, 2024 at 11:37 AM
白い朝と青い夜の静寂を泳ぎきったら合図を下さい。君のために用意した茶葉があるんです。世界の半分を敵に回した頑張り屋さんの君だから、朝露を集めたやさしい一杯を贈りたい。臓腑に落ちる甘露に孤独を好む賢人は百年ぶりの溜息をついたというからきっと気に入るはずだ。君は私の我儘が好きだろう?

#twnovel #140字小説
July 11, 2024 at 11:36 AM
朝焼けの差す眦。梳かした前髪を抜ける五月の風。先へ進む君は初夏の向こうへ消えた。拳を握る。安っぽい励ましはいらない。足踏みをしているのは私だ。そっと背を押すひとつの言葉をよく噛んで食べる。君は言った。「また会おう」迷いは手放そう。君を探すのは一苦労だけど、いつかまたあの三叉路で。

#twnovel #140字小説
July 11, 2024 at 11:35 AM