三山千日
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三山千日
@tokito3ym1oook.bsky.social
20↑"みやまちか"は一次創作の名義(二次創作では"刻斗."。脹と👓️🍑と猫と素朴なお菓子が好き)ブルスカでは一次創作文をメインに諸々※フォロバは基本しません/「いいね」は素敵、有益な情報、共感する発言にしています/🚫[禁止]無断転載 Reprint without permission/無断使用(生成AI学習) Unauthorized use/自作発言 Self-made statement[No!]🚫
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bluesky公開短編小説(#200字小説 )とタイッツーショートショート(#アドリブ文書きタイツ)をまとめた短編集『混沌から星屑を拾う』 ncode.syosetu.com/n5779je/
"小説家になろう"にて公開しています。

※『三山 千日』もしくは『刻斗.』の創作物(イラスト、文、画像、雑貨)は全文もしくは一部の無断転載、無断使用、生成AIの学習、盗作を固くお断りします。
※『混沌から星屑を拾う』は上記URLとbluesky、タイッツー以外では公開しておりません。
#200字小説
シンと静かな昼下がりの部屋とかに寂しさを覚えたときって大抵、お腹が減ってるもんなんだ、とばあちゃんは小麦粉を出しながら言っていた。

ボウルに薄力粉とほんのちょっとの塩を入れ、固さを見ながらぬるま湯で捏ねた生地。
最初は泥遊びみたいだけど、粉がひと塊になり、やがて表面がなめらかになってくると、命に触れているような奇妙な気分になるんだ。

生地は指の太さに小分けして、半時寝かせば、よく伸びる。
平たく伸して、熱湯で湯がいたものに黄粉と砂糖をまぶせば、ばあちゃんのおやつのできあがり。

寂しいとき、傍にいてくれたばあちゃんはもういないけど、ばあちゃんの味はちゃんと残ってる。
November 29, 2025 at 7:52 AM
#オリジナル小説 #一次創作小説
短篇集『混沌から星屑を拾う』
本日更新しました。
ncode.syosetu.com/n5779je/
『禍福の黒』
猫のような犬のような何もの出もないような真っ黒くろの何かに出会う話
※今回は不快指数高めの掌編になっておりますので閲覧にはくれぐれもご注意ください
ncode.syosetu.com/n5779je/77
https://ncode.syosetu.com/n5779je/禍福の黒https://ncode.syosetu.com/n5779je/77
November 27, 2025 at 11:04 AM
#200字小説
ふらりと出てきた青空市。
味噌の香りに釣られて向かったテントには『だんご汁』の張り紙があった。甘いのかしょっぱいのか想像に難い。

遠巻きに大鍋の中やら、客が持つ容器の中を盗み見ても、具だくさんの味噌汁にしか見えず、肌寒さと空腹と好奇心に負けて買ってみた。

一言で言えば、平たい麺の入った豚汁だ。
水面に薄く浮いた豚脂は甘く、こってりとした味噌が腹を温める。
だんごと呼ばれていたものは、練った小麦粉団子を手延べにしたものらしく、道理で腹持ちがいいわけだ。

初めて食す郷土料理に、冬のささやかな幸福を覚える。
November 25, 2025 at 3:29 PM
#200字小説
車屋さんに来た。相棒が欲しかったから。
いろんな形、大きさ、色、目の車があって、ぼくがふと足を止めて眺めていると、車屋さんがそいつがどんなふうに走るのかとか、どんな長所があるのか教えてくれる。

ぼくは小さな車がほしかった。
どんな空の色にも合う、黄色い車だとなお良い。
凄い機能がいっぱいあっても使いこなせる気がしないから、ごくシンプルを求めた。

「ね、ぼくとこの先、長く一緒にいて、色んな所に連れて行ってもいいよって思ってくれてる子がいたら教えて」

車屋さんの隅、小さな黄色い車が遠慮気味にクラクションを鳴らした。
うん。きみは間違いなくぼくの相棒だね。どうぞよろしく。
November 24, 2025 at 2:27 PM
当方があまりにもつたないので、どなたとは示しませんが…

わあ! 久しぶりなかたがいいねをくださった。
もしここをご覧になっていらっしゃったら、ありがとうございます

うちの祖母がいなくなる前に拙作にいいねをよくくださるなと心の中でいつもお礼を言ってたら、あちらも大きな変化があって大変そうな中、(私が琴線にふれるような作品書けないのもあり)ふつりとお名前を見かけなくなったので気掛かりでした。
ひさびさにお名前を窺えてよかったのはもちろん、何とかいいねをいただけるようなものを書けたかなと励まされました。

たまに私の創ったもので、凝った心をほぐせるといいな。精進します。
どうぞご自愛ください。
November 23, 2025 at 5:55 AM
#200字小説
まどろみの五限目。
小春日和の日差しに誘われて、グラウンドを盗み見。
どっかのクラスがサッカーをしてる。

昼食後に走り回らされてご愁傷様、なんて中で手を合わせていると、一番はしゃぎ回ってる奴がゴールを決めた。
同色のゼッケンを着けた奴らにイイ笑顔でもみくちゃにされてると思ったら、幼なじみでやんの。

(犬だ)
元気いっぱい走り回るとことか、仲間に構われて更に元気倍増してるとことか。あと……
(こっち見んな、手ぇ振んなアホ)
目敏く校舎内の俺を見つけて、アピールするのも何もかもゼンブ。
(俺は手前の飼い主じゃねーぞ)
苦笑しながらの悪態は届かないが、きっとあいつならわかってる。
November 22, 2025 at 1:53 PM
#オリジナル小説
短編集ランクインついでにこちらもご紹介
『ひとりじゃなくふたり』
死期を悟った父親の告白により発覚した異母兄弟の存在
天涯孤独寸前だった二人が新米『兄弟』として過ごす、ぎこちなく、時に薄暗さもありつつ、少しずつ家族の絆を深めていく日常譚。『兄』は着々と『弟』の作る料理で胃袋を捕まれていく話でもあります。
更新はゆっくりですので、のんびり読んでいってください
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November 22, 2025 at 11:16 AM
#オリジナル小説
短編集『混沌から星屑を拾う』
久し振りに"なろう"純文学の日間でランクインしたそうで(すべて33位→45位、連載中6位から5位)、ご閲覧いただいた方、ありがとうございます。
今後も精進します……と言いつつ、300字小説の方はストックがちょうどなくなったんですけどねー
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November 22, 2025 at 11:08 AM
#オリジナル小説 #一次創作
短編集『混沌から星屑を拾う』
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昨日更新しました
『彼と彼の想いの形』
収録分全部BL要素7本。苦手な方はご注意ください。
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November 21, 2025 at 2:14 PM
まるでひしめくように林立、密集する築ン十年の民家群とその隙間を縫うように引かれた狭い道。
火事が起きたら怖いな、そうなった時、この辺はどうなるんだろうなと、歩いたり運転する度に思っていたら、その答えの経過をモニター越しに見ている。

知っているし多少の縁のある所の、緋色に染まった景色。知らぬ人達ではあるものの、避難所で意気消沈する姿を目にし、今晩の寒さに心配する、そんな夜。
November 18, 2025 at 3:06 PM
#一次創作小説
短編集『混沌から星屑を拾う』
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本日更新しました。
『秋とベランダ』
栗や秋祭りなど、秋にちなんだお話をまとめています。
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なろうユーザー様はよろしければ☆や一言コメントなど添えていただけましたらとても励みになります
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November 13, 2025 at 11:23 AM
#一次創作小説
大事にするということ。

外れたボタンを付け直す。
服のほつれを修繕する。
穴が空いたり擦り切れたら布をあてよう。
裂けたら接ぎ、刺繍をすれば傷も目立たない。
少し引っ掛けただけで裂けるのならば、細く長く裂いた紐を織り、分厚い布にしてあげる。
丈が合わない、小さいというのなら、誰かへおさがりか、別のものに仕立ててやろう。

いつになったらお暇をいただけるので? なんて、文句を言われるかもしれない。
それでも、使い捨てられるよりはマシでしょう。
この世に形あるものとして生まれたのなら。
November 6, 2025 at 3:06 PM
#200字小説
まどろみの中で、香ばしくて懐かしいにおいがした。
思考せずともそれがカキモチを焼くにおいだと即座に気付く。

大寒に撞いた餅を切って干した保存食でありお茶請け。
祖母は冬の間、よくオーブントースターの前に座ってカキモチを焼いていた。
だから、私にとってカキモチは祖母の思い出でもある。

でも、どうしてカキモチの香りがするんだろう?
大寒に餅を干す人はおらず、カキモチのストックも、それを焼く祖母もとうにいないというのに。

まどろみからうつつに移る頃にはもう、香ばしいにおいは感じられず、寂しさだけが起き抜けの脳を占拠していた。
もうじき祖母がよくカキモチを焼いていた冬が来る。
November 6, 2025 at 11:51 AM
#一次創作小説 #オリジナル小説
短編集『混沌から星屑を拾う』本日更新
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『雨のち曇り』
今回は憂いのあるお話多め
ベシャベシャに泣きじゃくった後に快晴が来るなんてことがないときもあるんだよってことです
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November 6, 2025 at 11:11 AM
#オリジナル小説
短編集『混沌から星屑を拾う』
本日更新しました。
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『ある人が初めて迎えるお彼岸』
お彼岸のしんみりする話をメインに収録しています。 ncode.syosetu.com/n5779je/73
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October 30, 2025 at 11:54 AM
#キミウチ(仮
毎月というわけではないけれど、気が向いたら足を運ぶ場所がある。
海辺の、いつなくなるとも知れぬ寂れた町。

バス停から約十分、海風に吹かれながら歩き、たどり着いたのは古びた墓石。
顔も声も輪郭を失いつつあるその人に手を合わせるだけが目的の小旅行。

目的が済めば、帰りの便まで待ち惚けを食らうはめになるけれど、その間は海を眺めたり、寂れる一方の町を散策したり、海岸で甘ったるい缶コーヒーを飲みながら読書に耽るなど、自由に過ごせた。
今日は電話をしている。

『次はウチも連れてって』
電話の相手との約束に、次、ここに来るのが既にして待ち遠しいなんて、浮かれすぎだと自分に苦笑した。
October 28, 2025 at 1:15 PM
#200字小説
気付けば、部屋か夜の闇に沈んでいた。
どっぷりと黒く、重く、カーテンの隙間に見る灰鼠のみが黒以外の色を報せる。

外からはゴウと風の唸りが聞こえ、剥き出しの肌は微かな冷気を感じていた。

来たばかりと思っていた秋が、眠ろうとする気配だ。
暗がりの奥深く、ひょろりと枯れた冬が、しんねりと出番を待っているのを肌がしかと感じていた。

今冬はどんなものになるだろう。
心に穴が空き、淵からボロリホロリと崩れる夏が過ぎ、泣き疲れた秋も寝床に就こうとしてる。
冬はどこまでつらくなるんだ?
それでなくとも、毎年、冬は心が凍えて泣かされるってのに。
October 27, 2025 at 11:46 AM
#200字小説
この世界の誰もが、私のことを知らなくなる日がいつか訪れるのだろう。
姿が見えて、声や足音、私が立てる物音が聞こえ、すれ違ったときのにおいを嗅いだとしても、誰も"その人間"が"私"だと認識できない世界が、未来が、いつか来る。

"今の私"がどんなに声を上げたって、『だから、何?』と振り向かれず、たくさんの物語を書いたって、見向きもされず、ただ通り過ぎるだけだからこそ、その未来を予測するのだ。

"私"という人間はいつか誰からも認識されなくなり、いないことにされる。
それでも、誰からも認識されない"誰か"は死ぬまで惨めに生きているのだろう。孤独に押し潰されながら。
October 24, 2025 at 1:47 PM
昔の――私がまだ小さかった頃の記憶がふと蘇った。

母が台所から離れている間に、オーブントースター庫内で火が上がるというちょっとした小火で、それを発見した私が母を大声で呼ぶというものだ。

それを家族に話したが、誰も知らないらしい。
「夢だったんじゃないか」と。
いや、あったわ、小火騒ぎ。
人をほら吹きか、夢とうつつの区別のつかない可哀相な奴みたいに扱うな。

私しか覚えていないその事象。
覚えていない人間が多くなると、なかったことにされる事象。

人に認識されないと、
人の記憶に残っていないと、
『そんなものはなかった』と消されてしまう存在に憂う。

私はきっと、『いなかった』人間だから。
October 24, 2025 at 10:55 AM
#短編小説
短篇集『混沌から星屑を拾う』
本日更新です
ncode.syosetu.com/n5779je/
『こいぶみ』(再掲)
電脳空間という遠距離恋愛
ncode.syosetu.com/n5779je/72
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October 23, 2025 at 11:44 AM
#200字小説
カンカンカン警告音。
「ここでキスして」
君は強請る、線路のど真ん中。
降りる遮断機、掴まれたネクタイ、涙の池に沈む君の瞳。

無茶を言う。試されている。
正解なんてわからない。だって、ハナからないもの。
僕の答えはすべて誤答に決まっている。
面白い答えもわからないから、一番、つまらない返事を敢えてした。

「した途端に別れることになってもいいのなら」
僕らが。それに、この世と。
「それが嫌なら着いておいで」
閉じた遮断機の向こうに、君の望む恋路はまだ続いてる。警告音はしばらく鳴りっぱなしだろうけど。

そうして僕らは遮断機を潜る。
キスはしなかった。大勢に見られる趣味はない。
October 21, 2025 at 5:08 PM
#オリジナル小説
『ひとりじゃなくふたり』
最近『兄弟』になったばかりの『兄貴』と『弟』の日常譚
ncode.syosetu.com/n6529ik/
本日、本編更新しました。
『謎の女と難しそうな話』 ncode.syosetu.com/n6529ik/33
"クソ親父"の四十九日法要と突如として現れた謎の女性の話はまだまだ続きそうです。
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October 21, 2025 at 11:07 AM
#キミウチ(仮) #一次創作小説
よりよりこよこよちまちまと、こよりを紡ぐ。
苦手な授業の時間を捧げたこよりは、次の休み時間でキミの手首に巻いた。

「何、してるんですか」
半眼での質問の意味は、きっと困惑と呆れの二通りある。
それでもキミは抵抗することなく、手首をウチに差し出してくれるんだ。

「お昼休みまで外しても、うっかりちぎってもダメだから」
こよりの両端を結ぶのって、結構難しい。強く締めると切れそうだし、緩くてもほどけそう。
「四限目、体育なんですけど」
「気をつけたまえよ。外した罰は昼休み中、ウチと手繋ぎだからね」
「えぇー」

結び目を気持ち緩くしたのは秘密。
October 19, 2025 at 2:14 PM
#小説
「ちょっと、愛を囁いてみて」
と付き合って一年目の彼氏の耳元で頼んでみる。

まず、蚊でもいたの? って勢いで、声を掛けた方の耳を平手打ちしてた。
それから、真っ赤な顔して部屋の隅まで後ずさって、ベッドに乗り上げ、カーテンにくるまる。
……愛の言葉がめちゃくちゃ遠ざかっちゃったんだけど。

なんか、巻きカーテンの中からボソボソ言ってるから聞き耳を立ててみた。

「あいしています」

愛を囁いてる。
確かに囁けと言ったよ。けど、恋人の耳元じゃなく、カーテンの中で囁くのは流石に反則だと思うわけ。
だから、こっちも巻きカーテンの中に頭を突っ込んで、愛をしこたま囁いてやった。
October 19, 2025 at 1:21 PM
#200字小説
道の駅で買った獅子唐が、今のところ十割の確率で辛い。
それも、名に冠する獣の王だか霊獣に相応しい、一口食べれば悶絶し咳き込むほど暴力的な辛さだ。
焼いても、種を取っても、おひたしにしても、彼奴め暴虐の限りを尽くしやがる。

そういうわけで、恨みを込めて種子を除き、こま微塵にして、油で炒め尽くす。
断末魔か反撃ののろしか、獅子唐の身を焦がす煙は喉と鼻を刺激する凶器となった。
そこに砂糖と味醂と料理酒と味噌を入れ、練り、出来上がったのが本日のご飯のともである。

一舐めで噎せた。こいつ何してもダメだ。
茶匙一杯の獅子唐味噌は茶碗のご飯を道連れに胃へと消えた。
October 19, 2025 at 10:03 AM