#読了
桶狭間から始まって本能寺まで。架空キャラの主人公が歴史上の人物達とがっつり自然な情感で絡んで、尚且つ架空キャラ自身も歴史の流れの中で成長・変化するユーモアも哀切もある歴史4コマここに完結。8巻か9巻の刊行くらいから合流して長い旅がここに終了。
こんなに本能寺が来てくれるなとおもった、願った信長ものはなかった。しかし主人公千鳥が「その時」どこにいるのか、何を言うのか、どう受け止めるのか、ずっと知りたくもあった。
千鳥の涙と、最後の微笑みをだいぶ重い気持ちで受け止めながら、それでも爽やかな読了感でいっぱいです。
本当に長い長い物語、お疲れ様でした。
#読了
桶狭間から始まって本能寺まで。架空キャラの主人公が歴史上の人物達とがっつり自然な情感で絡んで、尚且つ架空キャラ自身も歴史の流れの中で成長・変化するユーモアも哀切もある歴史4コマここに完結。8巻か9巻の刊行くらいから合流して長い旅がここに終了。
こんなに本能寺が来てくれるなとおもった、願った信長ものはなかった。しかし主人公千鳥が「その時」どこにいるのか、何を言うのか、どう受け止めるのか、ずっと知りたくもあった。
千鳥の涙と、最後の微笑みをだいぶ重い気持ちで受け止めながら、それでも爽やかな読了感でいっぱいです。
本当に長い長い物語、お疲れ様でした。
#読了
序盤から名前が出てどんなに恐ろしい存在なのだろう、こいつとムーミン達はどう立ち向かうのか!?とドキドキ戦々恐々とさせてきた飛行おにだけが良いやつだった。飛行おにが最後に出てこなかったら「やっぱり前作で彗星が衝突してた方が良かったんじゃね?」と思ったまま終わっていた。
昔見たアニメの元ネタが満載の一冊であり、「アニメは道徳的にマイルドにしていたんだな…」と何十年ぶりかに答え合わせとなった。
#読了
序盤から名前が出てどんなに恐ろしい存在なのだろう、こいつとムーミン達はどう立ち向かうのか!?とドキドキ戦々恐々とさせてきた飛行おにだけが良いやつだった。飛行おにが最後に出てこなかったら「やっぱり前作で彗星が衝突してた方が良かったんじゃね?」と思ったまま終わっていた。
昔見たアニメの元ネタが満載の一冊であり、「アニメは道徳的にマイルドにしていたんだな…」と何十年ぶりかに答え合わせとなった。
美術の世界でゴッホが今のゴッホとなったのは、ゴッホの死後半年足らずで病死したゴッホの弟テオの妻とその息子が相続したゴッホの絵を戦略的に展覧・売却して名を立たしめたから。ゴッホの絵の権威を高める為に身を切るように英国のナショナルギャラリーに「ひまわり」を売却するなどするテオの妻ヨーの名プロモーターぶりには圧倒されるばかりだった。
売れない画家どころか実態は絵ばかり描く無職から、美術史の世界において燦然と輝く不世出の星となった残された家族の愛を感じる展覧会だった
美術の世界でゴッホが今のゴッホとなったのは、ゴッホの死後半年足らずで病死したゴッホの弟テオの妻とその息子が相続したゴッホの絵を戦略的に展覧・売却して名を立たしめたから。ゴッホの絵の権威を高める為に身を切るように英国のナショナルギャラリーに「ひまわり」を売却するなどするテオの妻ヨーの名プロモーターぶりには圧倒されるばかりだった。
売れない画家どころか実態は絵ばかり描く無職から、美術史の世界において燦然と輝く不世出の星となった残された家族の愛を感じる展覧会だった
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今まで読んだことがあるムーミン作品というと「ムーミン谷の冬」だけだったので順番通りに読んでいってみるかと手に取る。「冬」は大好きなのにこれはなかなか進まないぞ…?と思ったがそれはそうだ。「冬」はなぜか冬に起きてしまったムーミンが、スナフキンは旅立ち家族は眠りの中にいる冬景色の中、眠りつかない人や動物と過ごす話しなので、スニフもパパもスノーク兄妹もいない。そう、いるのは頭の回転が早く話の分かる人ばかり。スニフの欲望と怨みがましい愚痴が終始伴奏する中の週末小説で、これを読んでムーミン谷に移住したいという願いは爆散した。
#読了
今まで読んだことがあるムーミン作品というと「ムーミン谷の冬」だけだったので順番通りに読んでいってみるかと手に取る。「冬」は大好きなのにこれはなかなか進まないぞ…?と思ったがそれはそうだ。「冬」はなぜか冬に起きてしまったムーミンが、スナフキンは旅立ち家族は眠りの中にいる冬景色の中、眠りつかない人や動物と過ごす話しなので、スニフもパパもスノーク兄妹もいない。そう、いるのは頭の回転が早く話の分かる人ばかり。スニフの欲望と怨みがましい愚痴が終始伴奏する中の週末小説で、これを読んでムーミン谷に移住したいという願いは爆散した。
日本丸の展帆!
ずっと見たかったにも関わらず機会を逸し続けて今日ようやく目にすること叶った!
そして帆船の帆って貴婦人のドレスの裾のようなイメージでいたが帆を広げた日本丸は女性的な印象は受けず壮健で雄々しかった。
日本丸の展帆!
ずっと見たかったにも関わらず機会を逸し続けて今日ようやく目にすること叶った!
そして帆船の帆って貴婦人のドレスの裾のようなイメージでいたが帆を広げた日本丸は女性的な印象は受けず壮健で雄々しかった。
#読了
ベルリン在住の小説家さんのエッセイ。1月1日から1週間ごとに一年間書かれているので、著者を取り巻く春夏秋冬の移り変わりが体感できる。ベルリンの地で料理を作り、語学教室に通い切り、ヨガやサウナに行き、仕事をし、たまに旅行へ赴く。ベルリンを目当てに手に取ったが、誠実に根を張って暮らしているためかベルリンという街に愛着はあれど日常になっているようで取り立ててベルリンの目新しい面白情報があるわけではなかった。しかし著者の生活ぶりに、綺麗に拭き清められている禅寺を見るような居住いの良さを感じて自室に戻ったら床をクイックルワイパーをかけようと思わせられた
#読了
ベルリン在住の小説家さんのエッセイ。1月1日から1週間ごとに一年間書かれているので、著者を取り巻く春夏秋冬の移り変わりが体感できる。ベルリンの地で料理を作り、語学教室に通い切り、ヨガやサウナに行き、仕事をし、たまに旅行へ赴く。ベルリンを目当てに手に取ったが、誠実に根を張って暮らしているためかベルリンという街に愛着はあれど日常になっているようで取り立ててベルリンの目新しい面白情報があるわけではなかった。しかし著者の生活ぶりに、綺麗に拭き清められている禅寺を見るような居住いの良さを感じて自室に戻ったら床をクイックルワイパーをかけようと思わせられた
#読了
先に読んだ「スワイプ厳禁」と対になる…そして解題編とでもいう作品。しかしホラーとして楽しむなら「スワイプ厳禁」でとどめておいた方が好みだった。解題された内容が怖いといえば怖いが、人より怪異の方が怖くあって欲しい派閥なので、こちらは別派閥の飲み会に参加してしまったような気持ちになった。
#読了
先に読んだ「スワイプ厳禁」と対になる…そして解題編とでもいう作品。しかしホラーとして楽しむなら「スワイプ厳禁」でとどめておいた方が好みだった。解題された内容が怖いといえば怖いが、人より怪異の方が怖くあって欲しい派閥なので、こちらは別派閥の飲み会に参加してしまったような気持ちになった。
#読了
初の知念実希人さん。知念実希人とは現在のミステリー界の主要道を行く作家というイメージだったので、書店の平積でスマホのような特殊な版型とコンビニのムック本のようなケレンのある作品を出すことにまず興味を惹かれて手に取った。
修理から戻ってきたスマホの電源を入れたら恋人や先輩から届いていたメッセージを確認することで始まるホラーサスペンス。カクヨムっぽい簡潔一人称の本文を見開きの左ページに、主人公が操作するスマホ画面を右に配置して話が進んでいく構成は、書籍でありながら動画ノベルっぽい没入感であっという間に読み切ってしまった。違和感に答えが出た時、鳥肌がたった
#読了
初の知念実希人さん。知念実希人とは現在のミステリー界の主要道を行く作家というイメージだったので、書店の平積でスマホのような特殊な版型とコンビニのムック本のようなケレンのある作品を出すことにまず興味を惹かれて手に取った。
修理から戻ってきたスマホの電源を入れたら恋人や先輩から届いていたメッセージを確認することで始まるホラーサスペンス。カクヨムっぽい簡潔一人称の本文を見開きの左ページに、主人公が操作するスマホ画面を右に配置して話が進んでいく構成は、書籍でありながら動画ノベルっぽい没入感であっという間に読み切ってしまった。違和感に答えが出た時、鳥肌がたった
ゴージャスな量のクリームを添えたホロホロの大きめスコーン2個、一口サイズとはいえ8切れもあるサンドイッチ、通常メニューのケーキを一切れに継ぎ足し用のお湯もくれるポットサーブの紅茶。それを1912年竣工の素敵な建物の中でいただける…幸せが紅茶の香りとして顕現している場所だった。
ゴージャスな量のクリームを添えたホロホロの大きめスコーン2個、一口サイズとはいえ8切れもあるサンドイッチ、通常メニューのケーキを一切れに継ぎ足し用のお湯もくれるポットサーブの紅茶。それを1912年竣工の素敵な建物の中でいただける…幸せが紅茶の香りとして顕現している場所だった。
#読了
朝昼夕と巡り夜が来て…明日の朝は違う朝。最終巻とは知っていた。しかしそれまでと同様、技巧的構成を貫く姿勢に今日と同じ明日かと思ったら、明治の世の慌ただしさに無縁と思えた書楼もさにあらず。永遠不変のものなど書物の中にしかないものだった。世は移り変わるから、昔からあるものを守りたいならこちらも変わらないといけない。今あるのが当然だと思う本の形態、紙も活字も印刷も製本も明治の慌ただしい改良の中から呻吟の果てに生まれた変化の世の成果物と一編通じて知らしめて閉店となった。
#読了
朝昼夕と巡り夜が来て…明日の朝は違う朝。最終巻とは知っていた。しかしそれまでと同様、技巧的構成を貫く姿勢に今日と同じ明日かと思ったら、明治の世の慌ただしさに無縁と思えた書楼もさにあらず。永遠不変のものなど書物の中にしかないものだった。世は移り変わるから、昔からあるものを守りたいならこちらも変わらないといけない。今あるのが当然だと思う本の形態、紙も活字も印刷も製本も明治の慌ただしい改良の中から呻吟の果てに生まれた変化の世の成果物と一編通じて知らしめて閉店となった。
#読了
傑作ミステリー!錚々たる顔ぶれの帯に誇張遜色無し!伏線回収の手腕を讃えられているが、最後に今までのピースを嵌めてどかんと大きな絵が出てくるタイプの伏線回収というよりは、得た情報で次のフェーズへ進むと以前得ていた何気ない事物が実は重要な鍵だったと判明しまた進むという進行が余りにも妙を味わえる伏線回収だった。
警察小説としても面白く、微妙な管轄ごとの縄張り意識や、同期同士の蟠りを抱えながら捜査に臨むドラマの行方も固唾を飲んでしまった。
#読了
傑作ミステリー!錚々たる顔ぶれの帯に誇張遜色無し!伏線回収の手腕を讃えられているが、最後に今までのピースを嵌めてどかんと大きな絵が出てくるタイプの伏線回収というよりは、得た情報で次のフェーズへ進むと以前得ていた何気ない事物が実は重要な鍵だったと判明しまた進むという進行が余りにも妙を味わえる伏線回収だった。
警察小説としても面白く、微妙な管轄ごとの縄張り意識や、同期同士の蟠りを抱えながら捜査に臨むドラマの行方も固唾を飲んでしまった。
#読了
歴史の進行や鈴木貫太郎の評伝そのものは既に沢山あるが貫太郎の長男の娘として貫太郎と共に暮らし最期の時手を握っていた著者にしか書けない貫太郎の日常や感情、貫太郎を助けた長男を始めとする鈴木ファミリーの事など、よくぞ書いてくださったという証言に溢れた一冊。
貫太郎が二・二六事件で彼を襲撃し瀕死の重傷を負わせた安藤輝三に対して悪感情を抱いていないのは知られたことだったが、貫太郎のみならず鈴木家内での共通認識になっていると伺える書き方をしていて識見深い武弁と篤実純真な将校の交流の痕跡を感じずにはいられなかった。
#読了
歴史の進行や鈴木貫太郎の評伝そのものは既に沢山あるが貫太郎の長男の娘として貫太郎と共に暮らし最期の時手を握っていた著者にしか書けない貫太郎の日常や感情、貫太郎を助けた長男を始めとする鈴木ファミリーの事など、よくぞ書いてくださったという証言に溢れた一冊。
貫太郎が二・二六事件で彼を襲撃し瀕死の重傷を負わせた安藤輝三に対して悪感情を抱いていないのは知られたことだったが、貫太郎のみならず鈴木家内での共通認識になっていると伺える書き方をしていて識見深い武弁と篤実純真な将校の交流の痕跡を感じずにはいられなかった。
#読了
序章西晋→大乱闘司馬ッシュブラザーズ、親戚が多くて大変
第一章後趙→親戚がいないともっと大変。奴隷出身で一門どころか武人として働ける親戚が自分一人で創業から助けてきた甥の石虎からするとポッと出の創業者の実子になど従い難いのも解るってなった
第二章前秦→全方位から反対された遠征をして華北を統一した帝国を四分五裂したことへの反省の弁はねぇのか苻堅さんよぉ
第三章後燕→親戚からの鼻摘まみ者すぎる慕容垂
終章北朝へ→代・北魏の大躍進かと思ったら涼涼涼ー涼涼ー涼涼だった
五胡十六時代を知ろうと手に取ったが益々訳わかんなくなった。
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序章西晋→大乱闘司馬ッシュブラザーズ、親戚が多くて大変
第一章後趙→親戚がいないともっと大変。奴隷出身で一門どころか武人として働ける親戚が自分一人で創業から助けてきた甥の石虎からするとポッと出の創業者の実子になど従い難いのも解るってなった
第二章前秦→全方位から反対された遠征をして華北を統一した帝国を四分五裂したことへの反省の弁はねぇのか苻堅さんよぉ
第三章後燕→親戚からの鼻摘まみ者すぎる慕容垂
終章北朝へ→代・北魏の大躍進かと思ったら涼涼涼ー涼涼ー涼涼だった
五胡十六時代を知ろうと手に取ったが益々訳わかんなくなった。
予約制で90分の間、スコーン2個+定番&季節限定の茶葉20種類から紅茶飲み放題。マリアージュ・フレールの茶葉を多く取り揃えているので、いつもはあまりセレクトしない茶葉に挑戦できるのが嬉しい。スコーンはザクほろでめちゃめちゃ好みの食感。
紅茶好きの方が、自分が理想とする紅茶の楽しみ方・出会い方が出来るお店を作っているのだろうなというなが伝わってくるとても居心地の良い空間だった。
予約制で90分の間、スコーン2個+定番&季節限定の茶葉20種類から紅茶飲み放題。マリアージュ・フレールの茶葉を多く取り揃えているので、いつもはあまりセレクトしない茶葉に挑戦できるのが嬉しい。スコーンはザクほろでめちゃめちゃ好みの食感。
紅茶好きの方が、自分が理想とする紅茶の楽しみ方・出会い方が出来るお店を作っているのだろうなというなが伝わってくるとても居心地の良い空間だった。
西洋の浪曼主義等への憧憬から西洋風の夢想世界と当時最先端のおしゃれな生活感等が融合した大正・昭和初期の作家と市民の幻想と、大正・昭和昭和という時代に郷愁的浪漫を抱く現代人の幻想が積み重なった夢の地層の様な展示で、とてもリリックな気持ちになれてとても良い。私の幼少時、祖父母が持っていた(当時としては)古い本でも、この時代の雰囲気を受け継いだ装画装丁のものだったので、今は無き家のもはや無き本棚の本達を思い出し、さらに幻想は折り重なったように思う。
西洋の浪曼主義等への憧憬から西洋風の夢想世界と当時最先端のおしゃれな生活感等が融合した大正・昭和初期の作家と市民の幻想と、大正・昭和昭和という時代に郷愁的浪漫を抱く現代人の幻想が積み重なった夢の地層の様な展示で、とてもリリックな気持ちになれてとても良い。私の幼少時、祖父母が持っていた(当時としては)古い本でも、この時代の雰囲気を受け継いだ装画装丁のものだったので、今は無き家のもはや無き本棚の本達を思い出し、さらに幻想は折り重なったように思う。
博物学の研究の堆積というよりは、明治日本が近代化せんとなぞった夢の堆積の残骸、籾殻って感じが庭園のフォリーを眺めてたようやロマンを持った。
博物学の研究の堆積というよりは、明治日本が近代化せんとなぞった夢の堆積の残骸、籾殻って感じが庭園のフォリーを眺めてたようやロマンを持った。
嫋やかで﨟たけた美女ながら職務に対して鋼鉄の性根を持つ浮雲さんが好きです!
鬼灯の冷徹から変わらぬ表紙や各話の扉絵を飾るプロップや服飾が本当に可愛いし、鬼灯の頃から変わらぬ世界社会をメタ的に見た図鑑のような人間あるあるの類型を可笑しみをこめて紹介する作風。実家のような安心感と懐かしさを感じたがそれだけじゃない。モグラ一行が行きあう、家庭や狭い地域の閉じたコミュニティの軋みが産む幽霊の悲鳴はあまりにも直上に生々しい。こんなまっすぐな悲鳴を描ける人だったのかと感動した、全シリーズよりパワーアップした作品だった。
嫋やかで﨟たけた美女ながら職務に対して鋼鉄の性根を持つ浮雲さんが好きです!
鬼灯の冷徹から変わらぬ表紙や各話の扉絵を飾るプロップや服飾が本当に可愛いし、鬼灯の頃から変わらぬ世界社会をメタ的に見た図鑑のような人間あるあるの類型を可笑しみをこめて紹介する作風。実家のような安心感と懐かしさを感じたがそれだけじゃない。モグラ一行が行きあう、家庭や狭い地域の閉じたコミュニティの軋みが産む幽霊の悲鳴はあまりにも直上に生々しい。こんなまっすぐな悲鳴を描ける人だったのかと感動した、全シリーズよりパワーアップした作品だった。