たなぱんだ
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たなぱんだ
@tanapanda.jp
とくに何者でもありません。

ただ、博士課程にいるので、ちょっとだけ経済学に詳しいです。

他の人よりも、写真を撮ることに少し慣れています。

そして、いくらか本を読むことが多いです。

そんなふうに暮らしています。

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ちなみに、この本、途中で日本人乗組員のチエが子供の頃の話をするシーンがあって、そこでの駄菓子屋に対する解像度が異常に高くて(「ボンタン飴」とか「にんじん」とか出てくる)びっくりする。調べたらサマンサ・ハーヴィーは日本に住んでたことあるらしい。
January 5, 2025 at 6:52 PM
でも、ただ美しいだけの雰囲気小説ではない。作中に登場するモチーフの数々が、互いに対比されながら繊細に描かれている。宇宙の壮大な光景と、宇宙から見える漁船の小さな光の美しさ。ベラスケスの『ラス・メニーナス』と、アポロ11号のコリンズが撮影した地球の写真。一読では十分咀嚼しきれていないけど、これらの対比の中に哲学的な問いやメッセージが静かに込められている感じがする。

短めの中編小説ではあるけれど、深い奥行きを持った作品だった。宇宙飛行士の視点を通じて「地球の愛おしさ」と「そこに生きる人々の営み」を考えたくなる不思議な読書体験だった。邦訳が出たら再読して、もっと深く味わいたいと思う。 (2/n)
January 5, 2025 at 6:52 PM