田中 純 / TANAKA Jun
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田中 純 / TANAKA Jun
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ヘッダー画像はポジターノにて、「セイレーンの群島」リ・ガッリを望む。「私は、私自身の教育のために役立ったノートを、若干の人々に提示する一人の autodidacte[独学者]である」(ジョルジュ・ソレル)。
「文化というものは、ある底力を持った根強さはあるが、その上に築かれている部分は意外に脆いものであって、愚かな権力者が現れて、その文化を無駄なもおんだと無茶なことを言い出すと、簡単に崩れて、抵抗力がない。みんな落ちるところまで落ちると、却って気分がさっぱりしたような錯覚を抱いてしまう。/実は私はそれが恐ろしいと思った。その点で、文房具類は、戦争中に質は落ち、殆ど役に立たないような代用品も現れたが、ともかく文化を守ろうとする抵抗があった。私はそれらの記念として、割箸に釘をさしたようなコンパスだの、ボール紙の雲形定規だの、アンプルに近い壜に入ったインキなどを大切に保存している。」
November 3, 2025 at 2:19 AM
85年前の今日、ベンヤミンはポルボウで生と死の境界を横断した。ある草稿から。
September 26, 2025 at 5:08 AM
先日、『三田文學』最新号を落掌しました。永井荷風文学賞の選考会全記録が掲載されています。濃密なドキュメントでした。各界で第一線の方々に拙著を丁寧に読んでいただいたこと、評価していただいたことに心から感謝します。
この機会に同誌に掲載された江本純子さんの戯曲のほか、候補作すべてを読み、あまり触れることのなかった分野も含め、文学の現在を知っていろいろ刺激になりました。同誌所収の永井荷風新人賞二作についても、若い著者たちの力量に目を見張りました。
受賞にあたっての感慨はブログに記しています。
before-and-afterimages.jp/news2009/202...
September 26, 2025 at 5:07 AM
春ねむりさんから新譜CD『ekkolaptómenos』(孵化する/される)を頂戴しました。このタイトルは磯崎さんの「孵化過程」的。ほかにも「angelus novus(新しい天使)」「iconoclasm(聖像破壊)」(https://www.youtube.com/watch?v=KcnnPPTEjhg)など、魅力的なタイトル。個人的には「テラン・ヴァーグ」が好きです。
春ねむりさんは最近では参政党さや氏への怒りを表明した曲「IGMF」で知られています。→記事:https://natalie.mu/music/news/633408
July 27, 2025 at 9:37 AM
東京大学大学院表象文化論コースで開講している講義「文化クリティシズム」(担当教員:田中純)の成果発表として、学生有志によるシンポジウムを2025年7月26日(土)に開催いたします。ご関心のある方はどうぞご参加ください。申込先: forms.gle/EoRhXKxX9qV9...
July 7, 2025 at 10:46 AM
ヘッセルの『ベルリン散歩』、邦訳はありがたい。日本語で読んで、いままで見落としていた、ベンヤミンの『幼年時代』を考えるうえでのヒントもあった。あらたに描かれた地図も見やすいのだが、やや味気ないので、古い地図を活かすことを考えたい。この本とは大きくは関係しないが、ヘッセルの幼少年時代について少し詳しく調べてみたら、各種の情報が食い違っていた。ベンヤミンもそうなのだけど、基礎的事実ほど、孫引きで流布してしまうことが多いように思う。
July 1, 2025 at 1:51 AM
明日、東京藝大の「シン磯崎」の集会に伺います。

x.com/ryuji_fujimu...
June 22, 2025 at 4:11 AM
ドイツで1900年前後に流行した「透かし絵葉書」の一種で「月光葉書」。背後から光を当てると窓や街灯が光って見える。これは色も数種類あるし、市電などのライトまで透かしになっている凝ったもの。
June 5, 2025 at 1:40 PM
KAAK 神奈川芸術劇場でデヴィッド・ボウイ原案(脚本:エンダ・ウォルシュ)の『LAZARUS』公演(演出:白井晃、主演:松岡充)を見ました。その感想 before-and-afterimages.jp/news2009/202...
June 4, 2025 at 10:12 AM
558頁の大著を頂戴しました。ありがとうございます。文学者としての空海を中心に据えつつ、その全体像を描ききった「批評」。通読には時間がかかりそうですが、巨大な対象に正面から向き合ったこうした仕事からは、自分も時間の許す限り仕事をしなければという勇気をもらえます。
June 3, 2025 at 3:01 AM
ついでに、このレビューが復活していたので、過去にTwitterにも書いたことですが、ここにも書いておきます。私も寄稿しているものの、この本全体の編集については確かによくわからないところもある。ただ、このレビューは終始「理解不能」と言っているだけで、寄稿についての批評と言えるのは「内向き」ってところだけですよね。「内向き」ってのもネガティヴな印象を醸し出すのに便利な符帳だけど、私の寄稿は自分にとっての橋川文三の文体の魅力について、ベンヤミンなども手がかりに考察した文章なので、徹底して「内向き」です。そこにしか橋川が問題にした歴史の「体験」はないと思うから。
June 2, 2025 at 12:43 AM
『磯崎新論』の藤村龍至さんによる書評が『新潮』に掲載されました。ありがとうございます。
May 8, 2025 at 10:53 AM
復刊された本が出来ました。今月下旬発売です。増補新装版なので、補章が増えています。
May 1, 2025 at 5:27 AM
庭に出ると出会い頭にアゲハ(ナミアゲハ?)が飛んでいた。山椒にはまだ幼虫も卵もない模様。多摩川縁を散歩していたら、モンシロチョウや(モン)キチョウらしき蝶がちらほら。ヤマトシジミらしき蝶をちらりと見かけたあと、ベニシジミが枯れ草に留まっていた。遠回りをして帰る道で舗装道路にまたナミアゲハ。弱っているのだろうが、ともかく危ないので保護して放つ。
April 28, 2025 at 5:41 AM
『都市の詩学』『政治の美学』書影などの情報が出ました。表紙だけだとよくわかりませんが(とくに『政治〜』)、山岸剛さんの写真を効果的に使った建築的な装幀(白井敬尚さん)です。
www.utp.or.jp/book/b101315...
www.utp.or.jp/book/b101314...
April 14, 2025 at 2:58 AM
『週刊読書人』で吉田朋正さんに『磯崎新論』の書評をしていただきました。磯崎さんの創造行為との関係を丁寧に読解してくださいました。ありがたいです。
April 12, 2025 at 10:12 AM
とても面白かった。前漢時代の任俠・郭解の生涯を辿るマイクロ・ヒストリーで、記述が具体的・稠密でわかりやすく書かれており、とくに小説風の描写もあって、任侠の実態が生き生きと伝わってくる。註で詳細に典拠が示されるので、信頼性も十分に思われる。著者は歴史叙述のあり方にきわめて意識的で、それはこうした「本文ではわかりやすい語りに、注では典拠にこだわっている」という工夫に表われており、本書でも成功していると思う。別書で行なわれるという、こうした工夫の背景説明に期待したい。
April 4, 2025 at 4:57 AM
小俣ラポー日登美編著『「事実」の交差点』、もっとも刺激的だったのは第6章、包含(つつみ・ふくむ)「人工知能が紡ぎ出す「事実」の権力性」。AI技術が「基盤モデル」の開発に集中し、それが社会実装されることの危険──「基盤モデルが普遍的なプラットフォームとなると、モデルに内在する価値基準が社会全体に画一的に浸透してしまう。この権力構造に抵抗するには、基盤モデルのようなAI技術を個々の社会集団の中でのみ有効なものとし、特定のグループ内でのみ認められる価値基準をさまざまな利益者集団に対して一方通行的に波及しない形をとることが一つの道筋となり得る」。
April 3, 2025 at 12:48 PM
去年、一年早い退職にあたり、研究室の最終撤去日にキャンパスで。こういう空き地を残してほしいと学部報に書いた。
March 31, 2025 at 5:14 AM
べるりん動物園に行きたしと思へども、べるりんはあまりに遠し、せめてはふらみんごなどを見に上野にいでてみん。
大意:取材のためにベルリン動物園に行きたいのですが、円安もあって行きにくいため、家人および友だちと上野動物園に行ったら、フラミングの求愛ダンスが面白かった件。首を左右に振る「旗振り」、羽根を広げてからすぐ閉じて羽繕いをする「敬礼」を集団でいっせいに行なっていた。求愛行動は普通はオスがメスに対して行なうものだけれど、フラミンゴの場合にはオスメス関係なく行なって、相性を確認しあうのだとか。
March 27, 2025 at 5:27 AM
March 25, 2025 at 12:27 AM
明けましておめでとうございます。
January 1, 2025 at 3:59 AM