Takeman
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B級人間
貞久萬名義で小説を書いたりもしています。
『伊藤典夫評論集成』は、比較に置いた太宰の『斜陽』が恐ろしく小さく見えるけど、野田昌宏の『銀河乞食軍団』のほうは大きく見える。
April 28, 2025 at 3:01 AM
今日の一冊
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『なにかが首のまわりに』
表題作は「きみ」という二人称で語られる物語だ。一人称でもなく三人称でもない、二人称という語りを選んでいるという時点で耳元で語られているかのような錯覚を覚える語りだが、ナイジェリアからアメリカにやってきた女性の物語、そして様々な人との出会いがありながらも孤独であるという事実が浮き彫りになる構図がより痛ましく感じられる。
どこの国でもありうる普遍的な悩みの語りの隙間にナイジェリアという国が抱え持つ問題が挟み込まれる。どの話も、ここではないどこかを求める物語だ。そして登場人物たちはそのどこかにたどり着くことはない。
November 18, 2024 at 1:24 AM
本日の一冊
岸田今日子『一人乗り紙ひこうき』
童話をベースとした暗黒メルヘン。
「お兄ちゃま」
寝たきりになりながらも永遠の命を手に入れた男。彼を愛する妹は彼の世話をするが、年老いていく。彼女は物語の語り手に兄の世話を託す。語り手は永遠の男の世話を受け入れ、そして妹と同じく彼を愛してしまう。しかし彼女も老いていく。語り手の死後、彼の世話をするのは自分の娘であった。そそのことに気づいた語り手は娘に嫉妬する。
November 12, 2024 at 1:08 AM
今日の一冊

わずか200ページに満たない分量なのにこの密度と異様な緊迫感はいったい何なんだろう。
それでいて澄んだ透明感さえある冷たさが全編を支配しているのだ。北欧の冬というのはこのようなものなんだろうか。
数字しか信用しない貧乏なカトリと他人の悪意を知らない金持ちのアンナ。カトリがアンナから嘘をつかずあくまで誠実にお金を得ようとしたとき、二人が今まで信じていた世界が徐々に崩壊していく。カトリの飼い犬でさえその巻き添えをくって野犬となり果てていく

トーベ・ヤンソン『誠実な詐欺師』
November 6, 2024 at 1:36 AM
ある程度の知識があればおかしいと気がつくけど、知識がなかった場合にはうまいこと丸め込まれてNURO光に乗り換えさせられるという勧誘が行われているという認識はあるようだった。
May 21, 2024 at 7:33 AM
ドメインハンドル(@still-blue.com)が設定できるのを知ったので変更したよ。
February 13, 2024 at 9:05 AM