米政府はこの作戦の存在を一切認めていないが、1970年代に米人記者が初めて暴いた事で印側が調査を要求。非常にデリケートな問題に当時のカーター大統領が印との関係の再構築に力を尽くしたものの、やはり米政府は認めていない。
しかし2021年にこの山付近で大規模な地崩れが発生、大量の雪と泥が麓の集落を襲い200人以上が死亡した。
コーリ氏は確証はないものの、例の原子力電池の放熱が原因ではないかと亡くなる直前に話している。
そして中印関係が緊迫する今、この地域では治水や軍事などの様々な動きがあり、印政府では今度こそ永久にこの装置の問題を解決すべきであり、米に調査と撤去を要求する議論が噴出している。3/3

そもそものCIAの計画は無謀だった上に、インド側の協力者コーリ氏は米側の傲慢さや様々な問題を指摘。
シェルパらは自分達が何を運ばされているのかを知らされておらず、それでも熱を放つ「荷物」をありがたがってグル・リンポシェと呼び、夜には原子力電池を囲んで寝ていたと言う。
作戦終盤には食料も尽きはじめ、高山病で進めなくなっていた。
そこに悪天候が到来、雪の洞の中に機材を積み、ザイルで固定して人命優先という事でベースキャンプまで撤退。しかしそのまま登山シーズンは終了し、春を待たないと登頂できなくなってしまった。
66年の春に再度登った時には機材を置いていた場所は雪崩で跡形もなくなっていた。 2/3