只今、写真と言葉のZINEを作成中。
profile illustration/Marie Mori
また汚れた食器がシンクに溜まる
洗濯物を畳むのも
至極当然のこと
生活をしているのだけれど
何もしていない感覚
金切り声を上げるのは
簡単
発狂することも
容易にできる
海があればいつでも死ねるって?
死ねねえよ、馬鹿野郎
生きるってそういうことだろう
#詩 #散文詩 #写真 #photography
また汚れた食器がシンクに溜まる
洗濯物を畳むのも
至極当然のこと
生活をしているのだけれど
何もしていない感覚
金切り声を上げるのは
簡単
発狂することも
容易にできる
海があればいつでも死ねるって?
死ねねえよ、馬鹿野郎
生きるってそういうことだろう
#詩 #散文詩 #写真 #photography
白い鳥
美しくいたくて
夢をみたくて
純真さのあまり
生涯を賭して
飛んでいった
はかなさが
雪となりあなたの頬に触れ
雲となりあなたの頭上を流れて
いつしか
森になった
飛んでいったその先を
わたしは知らない
わたしは想う
あなたは、今
「消せることへ」
@sakiotsuka.bsky.social
#詩 #art
白い鳥
美しくいたくて
夢をみたくて
純真さのあまり
生涯を賭して
飛んでいった
はかなさが
雪となりあなたの頬に触れ
雲となりあなたの頭上を流れて
いつしか
森になった
飛んでいったその先を
わたしは知らない
わたしは想う
あなたは、今
「消せることへ」
@sakiotsuka.bsky.social
#詩 #art
ゆりかごの中で眠れない
命が燃えてゆく
命を燃やせない
わたしたちは
花を携えているの
いつだって
呪いのように、祈りのように
せめて寄り添わせていて
現実がいくら凄惨でも
わたしたちはこの瞬間も生きている
#詩 #散文詩 #art
SAKI OTSUKA @sakiotsuka.bsky.social
「ゆりかご」
ゆりかごの中で眠れない
命が燃えてゆく
命を燃やせない
わたしたちは
花を携えているの
いつだって
呪いのように、祈りのように
せめて寄り添わせていて
現実がいくら凄惨でも
わたしたちはこの瞬間も生きている
#詩 #散文詩 #art
SAKI OTSUKA @sakiotsuka.bsky.social
「ゆりかご」
空が見えた
まだ寒い冬の空
春が見えた
雲のずっとずっと上
わたしに届くだろうか
指先はまだ
冷たくて
薔薇も
凍って
photo/elica.
#詩 #散文詩 #写真 #photography #ポートレート
空が見えた
まだ寒い冬の空
春が見えた
雲のずっとずっと上
わたしに届くだろうか
指先はまだ
冷たくて
薔薇も
凍って
photo/elica.
#詩 #散文詩 #写真 #photography #ポートレート
ラジオも凍りついている
ボリュームを上げればBuggles
わたしの太ももにはタトゥーがあって
あなたはそれを好きになったって
去年のスノボの時に言っていた
車の中に言葉はなくて
レディオスターが喰われたって話が
幅を利かせている
煙草のけむりが五センチの隙間から
後ろに流れて見えなくなる
わたしは舌打ちをした
#詩 #散文詩 #photography
ラジオも凍りついている
ボリュームを上げればBuggles
わたしの太ももにはタトゥーがあって
あなたはそれを好きになったって
去年のスノボの時に言っていた
車の中に言葉はなくて
レディオスターが喰われたって話が
幅を利かせている
煙草のけむりが五センチの隙間から
後ろに流れて見えなくなる
わたしは舌打ちをした
#詩 #散文詩 #photography
今年も乙女椿が咲きました
何年か前のホワイトデーに
あなたがくれた苗木です
一年間水をやっても咲かなくて
ずっとただの枝で
それでも愛でていたら
ある日蕾をつけました
それから何年経っても
三月になると
薄ピンク色がほわっと綻びます
もうすぐ結婚記念日ですね
ね
#詩 #散文 #椿 #PhotoWorks📷
#写ルンです #結婚記念日 #photography
今年も乙女椿が咲きました
何年か前のホワイトデーに
あなたがくれた苗木です
一年間水をやっても咲かなくて
ずっとただの枝で
それでも愛でていたら
ある日蕾をつけました
それから何年経っても
三月になると
薄ピンク色がほわっと綻びます
もうすぐ結婚記念日ですね
ね
#詩 #散文 #椿 #PhotoWorks📷
#写ルンです #結婚記念日 #photography
糸車の針で刺した指から
花が咲いた
摘んでも摘んでも生えてくるその花を
わたしは自分の部屋の花瓶に差して
眺めているけれど
わたしは
いつになったら眠れるのかしら
別に悪いことしたわけじゃない
善人でも
ないけれど
「針」
#詩 #花 #photography
糸車の針で刺した指から
花が咲いた
摘んでも摘んでも生えてくるその花を
わたしは自分の部屋の花瓶に差して
眺めているけれど
わたしは
いつになったら眠れるのかしら
別に悪いことしたわけじゃない
善人でも
ないけれど
「針」
#詩 #花 #photography
太陽光の音を聴いて、午後二時のベンチ
わたしはここで何をしているのだろう
正直に言うと
あなたを想ってた
言葉を紡いで
届けられないかって
風が吹く
わたしの言葉が飛んでいく
それを眺めて、ああ、と思う
また駄目だった
美しい言葉を探せば探すほど
心が遠くなるの
#詩 #散文 #140字小説 #創作小説 #PhotoWorks📷
太陽光の音を聴いて、午後二時のベンチ
わたしはここで何をしているのだろう
正直に言うと
あなたを想ってた
言葉を紡いで
届けられないかって
風が吹く
わたしの言葉が飛んでいく
それを眺めて、ああ、と思う
また駄目だった
美しい言葉を探せば探すほど
心が遠くなるの
#詩 #散文 #140字小説 #創作小説 #PhotoWorks📷
ピアス、リボン、キーホルダー。
それらが置き去りにされた光景を思う。電車の椅子の下、アスファルトの上、風に飛ばされて枝の先、交番の前。
わたしから切り離された物たちのその途方もなさを考えると、少し切なくなる。まるで自身が置き去りにされてしまったかのように。
わたしの痕跡。
シルバーのピアスが踏み潰される靴の裏。靴底の溝に挟まって、ピアスは旅をする。そして土の上。
その頃にはもうわたしはいない。
それは、只一つのピアス。
わたしの落し物が土に還る。
もう関係のないことなのに。
何故なの、わたしが土に還るみたい。
#詩 #散文 #PhotoWorks📷
ピアス、リボン、キーホルダー。
それらが置き去りにされた光景を思う。電車の椅子の下、アスファルトの上、風に飛ばされて枝の先、交番の前。
わたしから切り離された物たちのその途方もなさを考えると、少し切なくなる。まるで自身が置き去りにされてしまったかのように。
わたしの痕跡。
シルバーのピアスが踏み潰される靴の裏。靴底の溝に挟まって、ピアスは旅をする。そして土の上。
その頃にはもうわたしはいない。
それは、只一つのピアス。
わたしの落し物が土に還る。
もう関係のないことなのに。
何故なの、わたしが土に還るみたい。
#詩 #散文 #PhotoWorks📷