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October 19, 2025 at 1:26 AM
Motörhead - Motörhead (1977)
'75年英ロンドンで結成、ヴォーカル/ベースのレミー・キルミスターを中心に40年にわたりシンプルな爆音ハードロックを奏で続け'15年に彼自身の死により活動に幕を閉じた伝説的バンドのデビュー作。
レミーの特徴である強烈なダミ声とベースでパワーコードを鳴らすスタイルを筆頭に、バンドの個性はこの時点で確立済み。とはいえ後の作品と比べると荒削りな楽曲が多く、貧弱なサウンドプロダクションも相まってメンバー自身の自己評価も今ひとつ。次作以降がメジャーすぎて相対的にあまりスポットが当たらない印象……。
September 9, 2025 at 1:44 PM
Second Album (1971)
タイトル通り2作目。
前半は"Young Mother"や"Back Street Luv"(シングル最高4位を記録)といったウェイ/クリスティーナ組の楽曲が並ぶ一方、後半3曲は全てモンクマン一人が手掛けるという極端な構成に。中でもアルバムを締めくくる"Piece of Mind"は12分に及ぶ彼の渾身の力作だったがバンドは分裂状態のまま活動を続け、翌年の(一度目の)解散につながっていく。オリジナル盤は虹を模した変形ジャケット仕様(写真のプライスコードと謎ステッカーは直貼りのため剥がせず……)
September 7, 2025 at 10:10 AM
来ました
September 1, 2025 at 8:22 AM
明日の予習
August 31, 2025 at 8:58 AM
Islands (1971)
更なるメンバー交代とライブ活動の再開を経て完成させた4作目。
A面は穏やかな"Formentera Lady"で幕を開けたかと思えば、そのまま前作のジャズ要素を大きく発展させたシリアスなインスト"Sailor's Tale"に雪崩込む急展開。続く"The Letters"は前身バンド時代から存在した楽曲の大幅なリメイク版で、インストパートがあまりに自由過ぎる実験作。B面トップは下世話なB級ビートルズのようなヘンテコポップソング"Ladies of the Road"。そしてフルオーケストラによる前奏曲に続く表題曲はピアノ主導の隠れた名バラード。賛否両論の意欲作。
August 15, 2025 at 7:59 AM
Fugazi (1984)
前作の成功で勢いに乗り制作された2nd。
本作よりドラマーが70年代からセッションプレイヤーとして活動していたイアン・モズレーに交代。デビュー作に比べ楽曲全体のレベルが底上げされ、変拍子も交えつつ若干テクニカルな方向性にシフト。その分フィッシュの独り芝居要素は薄まったがバンドとしての基本的なサウンドはむしろ本作で確立したと言える。ハードなオープニング曲"Assassing"、奇数拍子のキーボードが心地良い"Punch and Judy"と"Emerald Lies"、初期の名バラード"Jigsaw"とA面だけで名曲揃い。B面には1st直系のシアトリカルな大作が並ぶ。
August 9, 2025 at 1:32 PM
ゴールデン・ピクニックス (1976)
前作と並び国産プログの名盤として評価の高い2nd。
ビートルズのインスト曲「フライング」という謎チョイスのカバーで幕を開け、続く「カーニバルがやってくるぞ」は前作になかった底抜けに陽気な快速チューン。リコーダーがリードする奇怪変拍子インスト「なすのちゃわんやき」、ヴォーカルパートとインストパートがあまりに別曲すぎる大作「空と海の間」でアルバムは折り返し。後半2曲「泳ぐなネッシー」と「レディ・バイオレッタ」はそれぞれ坂下秀実(キーボード)の正統派プログ趣味と森園勝敏(ギター/ヴォーカル)のフュージョン趣味がよく顕れており、どちらもバンドを代表する大名曲。
July 31, 2025 at 12:39 PM
Jethro Tull - This Was (1968)
'67年英ランカシャー州ブラックプールにて結成、ブルース/フォーク/ジャズの要素をロックに取り入れた多様な音楽性と、結成当初からの唯一のメンバーにして事実上のリーダーであるイアン・アンダーソンの強烈なステージパフォーマンスで知られる大ベテランバンドの1st。
本作のみ参加のギタリスト、ミック・エイブラハムズの影響で後の作品と比べR&Bやジャズの色が濃く、ローランド・カークのカバー"Serenade to a Cuckoo"や"Dharma for One"でのソロ回しなど意外にもインスト主導の内容。駄作ではないがやや没個性的……?
July 28, 2025 at 1:03 PM
The Snow Goose (1975)
3作目にして最高傑作候補の一つ。
米作家ポール・ギャリコが'41年に発表した同名小説をテーマに制作。当初は本文を基に歌詞が入る予定だったが権利の関係で実現せず全編インストに。とはいえ終始メロディアスなギターとロンドン交響楽団によるオーケストラアレンジを含めた壮大な展開は物足りなさを全く感じさせない。ライブで長年にわたり定番化した"Rhayader"から"Rhayader Goes to Town"のメドレー、緊張感に満ちた7/8拍子の"Migration"、クライマックスでもうひと盛り上がりの"La Princesse Perdue"等が聴きどころ。
July 15, 2025 at 1:21 PM
閉ざされた町 (1976)
米ロサンゼルスで制作された2nd。
冒頭「崩壊の前日」から前作を思わせるハードロック直系のサウンドとソウルフルなヴォーカルが炸裂するも続く2曲はメロウな印象。アルバム後半の"Lost Love"は演歌くささすら感じるヴォーカルパートと明らかに最初期キング・クリムゾンを意識したようなインストパートの落差が衝撃的。事実上の最終曲でもある表題曲はピアノとヴォーカル主軸の中間パートの前後にギターリフ主導のロックパートを繋げたような構造で、マキのシャウトは素晴らしいが曲そのもののインパクトにはやや欠ける。全体を通してミドル〜スローテンポの楽曲が多く渋めの作風。
July 13, 2025 at 12:10 PM
Stranger Heads Prevail (2016)
日本盤CDもリリースされた2nd。
デビュー作のスタイルをより発展させ、一層深みを増したヴォーカルメロディと、技巧的でありながら取っ付きにくさをほぼ感じさせないバランス感覚の良さは相変わらず💯。多重コーラスが印象的なプロローグとエピローグを除き全曲5〜9分台という(プログ基準では)コンパクトな楽曲サイズにありったけの音数と濃密な展開を詰め込んだ、まさに"忙しい現代人のためのプログレ"。頭一つ抜けた楽曲があるわけではなく言うなれば全ての楽曲の頭が天元突破しており、一瞬足りとも"ダレる"瞬間がない大名盤。まあ、120億点?くらいかな……。
July 7, 2025 at 1:24 PM
The Silent Circus (2003)
レーベル移籍と一部メンバー交代を経てリリースされた2nd。
アルバム冒頭はデビュー作で既に確立していたスタイルを更に過激な方向に押し進めた内容ながら、感傷的な歌メロとまさかのアコースティックサウンドで意表を突いてくる"Mordecai"から"(Shevanel Take 2)"への流れで雰囲気は一変。他にも理不尽メタルコアと見せかけて一瞬の静寂が聴ける"Ad a dglgmut"など、端々に"静"の美学を差し込み始めているのが興味深い。
June 30, 2025 at 1:03 PM
Spiritual Healing (1990)
よりテクニカルな方向にシフトし賛否が分かれた3rd。
サウンド面に劇的な変化はないものの、変拍子や唐突なテンポ変化の更なる多用などにより従来のデスメタルファンの一部からは評価されず。なおシュルディナーの書く詞は本作より現実社会に即した内容のものが増え、身体障害児を出産する薬物中毒の女性がテーマの"Living Monstrosity"、躁鬱・統合失調症を扱った"Defensive Personalities"などシリアスな雰囲気の楽曲が並ぶ。
全体的にデスメタルとして聴いてもプログメタルとして聴いてもやや中途半端な印象は拭えないが、次作が……!
June 28, 2025 at 1:54 PM
Flying Teapot (1973)
少しずつプログ要素が垣間見え始めた3rd。
本作よりスティーヴ・ヒレッジが新ギタリストとして加入(レコーディング終盤で合流したため参加曲はごく一部)。またアレンは本作を"Radio Gnome Invisible, Part 1"として三部作構想の第一部に位置付け、以降二作に渡りナンセンスな物語を紡ぐこととなる。
アレンの悪ふざけポップセンスと、それをただの悪ふざけで終わらせないバンド側のセンスとのパワーバランスが絶妙。特に表題曲や"Zero the Hero and the Witch's Spell"のような長尺曲では演奏隊の真の実力が光る。
June 22, 2025 at 1:39 PM
Caress of Steel (1975)
前作のツアー直後からレコーディングを開始し年内2枚目のリリースとなった3rd。
オープニングに相応しいアッパーな"Bastille Day"や、パートの故郷にある同名の公園をテーマにしたノスタルジー溢れる"Lakeside Park"が当時のライブの定番となる中、バンドのプログ趣味は更に進み、3パート構成12分の"The Necromancer"と6パート構成20分の"The Fountain of Lamneth"という2つの力作を堂々収録。しかしセールスは前作に比べ伸び悩み、プロモツアーも盛り上がりに欠けたため、彼らは一時窮地に追い込まれる。
June 19, 2025 at 1:12 PM
Renaissance - Renaissance (1969)
'69年英ロンドンで結成、70年代前半の大幅なメンバー交代を経てアコースティック主軸のクラシック色の強いサウンドを確立させ現在でも元祖シンフォニックロックバンドの一つとして活躍する老舗グループの1st。
ジョン・ホーケンのピアノに大きくスポットを当てた音楽性は当時としては革新的。本作自体見過ごされがちだがシンフォニックロックの夜明けと呼ぶに相応しい正統派大作"Kings and Queens"、キースとジェーンのレルフ兄妹のハーモニーが美しい"Island"、不穏でミステリアスな怪曲"Bullet"など聴きどころは十分にある。
June 17, 2025 at 2:02 PM
Wishbone Ash - Wishbone Ash (1970)
'69年英デヴォン州トーキーにて結成、ツインリードギターのハーモニーを特徴として主に70年代に人気を博し現在でもヴォーカル/ギターのアンディ・パウエルを中心に精力的な活動を続けるベテラングループのデビュー作。
冒頭2曲"Blind Eye"と"Lady Whiskey"からメロディアスなツインギターが炸裂、バラード"Errors of My Way"でも終始ギターが歌い続けるなど、徹底してギターを主役とした内容。後半2曲"Handy"と"Phoenix"は10分超えの大作であり、特に後者はライブ演奏で数々の名演を生んだ代表曲
June 16, 2025 at 1:16 PM
COPY (2001)
メジャーデビューのチャンスを逃し引き続きインディーズでのリリースとなった初のフルアルバム。
ほぼ全編を通してシンプルな歌メロが癖になる一方、触れずにいられないのはやはりストレートで一切飾り気のない歌詞。冒頭"She was beautiful"から読み取れる過去の美しい記憶への執着、"心なんて一生不安さ"というフレーズがあらゆる人々に刺さる人気曲「生活」、無力感と劣等感に満ちた"(I can't) change the world"など、五十嵐の才能が爆発した名曲が並ぶ。時に攻撃的に、時に虚しく、時にメロディアスに響くギターの表現力も多彩。個人的には生涯の愛聴盤の一つ。
June 15, 2025 at 1:05 PM
Van Halen II (1979)
初のワールドツアーを終え、勢いそのままにリリースした2作目。
シングルとしてもヒットしたキャッチーな"Dance the Night Away"や"Somebody Get Me a Doctor"(シングルは日本盤のみ)を始め、ファンク寄りの"Outta Love Again"、ハードコアパンクにも通じる"Light Up the Sky"など、前作のスタイルをより発展させた内容に。アコースティックギター1本による超絶インスト"Spanish Fly"も短いながらアツい。
June 14, 2025 at 8:32 AM
Beatles for Sale (1964)
クリスマス商戦に合わせるため前作からわずか5カ月でのリリースとなった4作目。
ツアーで世界中を飛び回った後のレコーディングでオリジナル曲のストックが不足したため、初期2作に倣い数曲をカバー曲で補填。レノンがボブ・ディランに触発され書いた"I'm a Loser"、後にイエスがカバーした"Every Little Thing"など収録。従来売りとしていたシンプルで明るいラブソングが少なく、単なる一過性のアイドルバンドとして終わらない可能性の片鱗を見せた作品。
June 12, 2025 at 2:03 PM
The Yes Album (1971)
プログ・バンドとしてのアイデンティティを確立させた真のデビュー作とも言える3rd。
本作よりギタリストがスティーヴ・ハウに交代。フォーク/カントリーミュージックの素養を持つ彼のプレイスタイルはブルースやロックンロールをルーツに持つ多くのロックギタリストとは異なる存在感を放ち、バンドに新たな風を吹かせた。バッキングとソロの中間のような唯一無二のギターが聴ける"Yours Is No Disgrace"、後にアンコールの定番となった"Starship Trooper"などライブでの重要レパートリーを多く収録。商業的にも成功しレーベルとの契約打ち切りも免れた
June 10, 2025 at 12:58 PM
Once Around the World (1988)
前作のほぼ延長線ながら70年代プログへの接近も感じられる2nd。
アルバム前半こそ明らかにシングルカットを意識したポップソングが並ぶが実はこれらの楽曲はプロデューサーの(ゴング等の活動で知られる)スティーヴ・ヒレッジの進言により追加収録されたもの。制作当初はB面を占めるタイトル曲や"Old Man and the Angel"といった長尺曲が先に完成しており、結果としてダナリー在籍時の作品としては最もプログ色の濃いものとなった。特に前者は14分に及ぶドラマチックな力作としてファン人気も高い。
June 7, 2025 at 7:26 AM
Experiments in Mass Appeal (2008)
一時は解散宣言を出すも復活を果たした2nd。
新メンバーのデク・バークは結果的に本作のみの参加となったものの、彼のハイトーン主体の正統派ロックヴォーカルをメインに据え、大半をコンパクトな楽曲でまとめた音楽性はまさに前作の対極。"Pocket Sun"や"Dear Dead Days"の攻撃的なキーボードリフも印象に残るがあくまで中心は歌であり、切ないバラード"Saline"やあまりにも格好良すぎる3分間モダンプログ曲"Toys"あたりが聴きどころ。

バンドの歴史上では異端作扱いですが実は個人的には一番好きです。爽快感がダンチ
June 5, 2025 at 12:47 PM
Images and Words (1992)
現在でも最高傑作の一つとされる2nd。
200人規模のオーディションの末新ヴォーカルにカナダ出身のジェイムズ・ラブリエを起用。歌唱表現がより豊かになると同時に前作のスタイルを更に洗練させた音楽性でプログ/メタル界双方に多大な衝撃を与えた。バンド唯一のトップ10ヒット"Pull Me Under"、コーラスはキャッチーながら予測不能の展開でリスナーを引き込む"Take the Time"、音大仕込みのテクニックで70年代プログと80年代メタルへの憧憬を一曲にブチ込んだ不滅の大名曲"Metropolis Part 1"など収録。うーん、100億点!
June 3, 2025 at 12:45 PM