その後かなりの月日が経つ。その知り合いが今どこで何をしているのか、そして今何に悩んでいるのか、当然知らない。自分は今でも人の悩みを聞くことがある。相変わらず相槌を打つ役割。求められれば何か言う。そして相変わらず自分の悩みがよく分からなくなることも…。でもきっとそういう人生。

その知り合いはその後徐々に悩みが薄らいでいったらしい。本人が言うには。でも悩みがなくなることも新たな悩みだと言っていた。或る意味深い…。本人も、そして自分も、薄々感じていたことだけど、その人にとっては「悩みとの共存」こそが実は理想の状態だったのかも。その人の場合は。特殊なケース。

今の群馬県と栃木県は古代には毛野国（けぬのくに）と呼ばれていたらしい。関東を代表する巨大勢力だったみたい。そのうちに上毛野（かみつけぬ）と下毛野（しもつけぬ）に分けられ、いつしか前者は上野（こうずけ）、後者は下野（しもつけ）と略されるように。そう、群馬県と栃木県の旧国名…。

自分が一番好きな札は「歴史に名高い新田義貞」。新田義貞は群馬県（上野国）出身の歴史上の人物。南北朝時代の武将。群馬の、特に東毛（群馬県東部）のスターだと思う。「世のちり洗う四万温泉」は群馬の小学生にとっては一番気恥ずかしい札らしい。友人からいろんなエピソードを聞くだけでお面白い。

ラテン語vidēreの一人称単数形はvideo。「私は見る」という意味。映像を録画する装置の名称「ビデオ」はこのvideoに由来。熟考して名付けたのか、適当に名付けたのか。どっちかな…。個人的には後者であってほしい。ちなみにテレビゲームのことを英語圏ではTV gameじゃなくてvideo gameというみたい。

Seeはゲルマン系の固有語。一方、view（見る）はラテン系の借用語。語源的にはラテン語のvidēre（見る）に遡る。古フランス語でveoir（現代フランス語ではvoir）になり、その名詞形veue（見ること）が中世に英語に乱入してveweに。その後viewになり「見る」という動詞としても使われるように。