私は頷いて、すぐ戻るから、と子に言い含めた。ぐずる子に、10分くらいだから、と言い聞かせた。
フロアを下っていく。途中途中で、この部屋にアレが欲しい、ここの施設は容量を可視化できるとよい、など検討しながら、家の階段を下っていく。
その途中で、私はそれに気づいた。
私たちより少し先に、同じく階段を下っていくものがいる。ちらりと腕が見える。
子どもかな、と思った。
腕は細く、いかにも子どものようなサイズだったから。枯れ木のように萎びて、土気色ではあったけど。
子どもがふざけて、回転するように一段一段下りている、
私は頷いて、すぐ戻るから、と子に言い含めた。ぐずる子に、10分くらいだから、と言い聞かせた。
フロアを下っていく。途中途中で、この部屋にアレが欲しい、ここの施設は容量を可視化できるとよい、など検討しながら、家の階段を下っていく。
その途中で、私はそれに気づいた。
私たちより少し先に、同じく階段を下っていくものがいる。ちらりと腕が見える。
子どもかな、と思った。
腕は細く、いかにも子どものようなサイズだったから。枯れ木のように萎びて、土気色ではあったけど。
子どもがふざけて、回転するように一段一段下りている、
最初は当たり前のように空に浮かんで、スピードを出す余裕もあったのに、どんどん浮かべなくなってスピードも歩くほどになって、なぜか途中からはダダに追いかけられてさらに集中力がなくなり……。
覚醒に向かってるせいだと思うけど、夢の中はいつもそうで、簡単に飛べていたのが考えるほどに飛べなくなる。
結局アジト近くで、私が追っ手を引き受けるから先に行って、なんて言って、その頃には建物から飛び降りることさえ出来なくなって。
最初は当たり前のように空に浮かんで、スピードを出す余裕もあったのに、どんどん浮かべなくなってスピードも歩くほどになって、なぜか途中からはダダに追いかけられてさらに集中力がなくなり……。
覚醒に向かってるせいだと思うけど、夢の中はいつもそうで、簡単に飛べていたのが考えるほどに飛べなくなる。
結局アジト近くで、私が追っ手を引き受けるから先に行って、なんて言って、その頃には建物から飛び降りることさえ出来なくなって。
それは何かの儀式だった。
古ぼけた部屋には、何人かの女生徒がいて、濁った茶碗はひとつしかなくて、私は誰かが飲むのを待っていた。茶碗の中身が✕✕✕なものだと知っていたから、無知な誰かが飲むのをニコニコと待っていた。
でも、誰も飲まなかった。
部屋の真ん中に置かれた茶碗は波紋一つ立てずに、私は気付いてしまった。
それは何かの儀式だった。
古ぼけた部屋には、何人かの女生徒がいて、濁った茶碗はひとつしかなくて、私は誰かが飲むのを待っていた。茶碗の中身が✕✕✕なものだと知っていたから、無知な誰かが飲むのをニコニコと待っていた。
でも、誰も飲まなかった。
部屋の真ん中に置かれた茶碗は波紋一つ立てずに、私は気付いてしまった。
つまらなそうな顔で、艷やかな長い黒髪の影で、いつも顔をしかめていた。
そんな彼女を楽しませようと企画した人がいた。
美人な転校生で、運動神経にも自信があった私は、誘いに乗った。特別授業前の休み時間の最後、特別教室の正面に誂えられた高さ数メートルの舞台から飛び降りる。それだけ。
鶴屋さんか、みくるか、そんな衣装を着て、準備した休み時間10分前にはたと気づいた。こんなことするキャラじゃない。
こんなことするするキャラは……ハルヒなんじゃないか?
私は決意した。急いで服を借りに行った。ジャージを借りて、着替えて、髪をほどいて、長い黒髪ストレートに。
つまらなそうな顔で、艷やかな長い黒髪の影で、いつも顔をしかめていた。
そんな彼女を楽しませようと企画した人がいた。
美人な転校生で、運動神経にも自信があった私は、誘いに乗った。特別授業前の休み時間の最後、特別教室の正面に誂えられた高さ数メートルの舞台から飛び降りる。それだけ。
鶴屋さんか、みくるか、そんな衣装を着て、準備した休み時間10分前にはたと気づいた。こんなことするキャラじゃない。
こんなことするするキャラは……ハルヒなんじゃないか?
私は決意した。急いで服を借りに行った。ジャージを借りて、着替えて、髪をほどいて、長い黒髪ストレートに。
何か軽微な罪を、インフルエンサーの力で社会にバラ撒くような脅しを仄めかされたような気がする。有名人である彼との一対一の食事、というシチュエーションに舞い上がって、正常な判断力を失っていた面もあると思う。この機会をどう仕事に結びつけようか、という野心と、そのために気に入られたいという下心もあった。
でも、そんなこと、これから犯す罪に対してはささやかすぎる。どうしてあの時、断らなかったんだろう。仄めかされた社会的な制裁に、何より彼の敵になるという恐怖に、屈してしまった。
何か軽微な罪を、インフルエンサーの力で社会にバラ撒くような脅しを仄めかされたような気がする。有名人である彼との一対一の食事、というシチュエーションに舞い上がって、正常な判断力を失っていた面もあると思う。この機会をどう仕事に結びつけようか、という野心と、そのために気に入られたいという下心もあった。
でも、そんなこと、これから犯す罪に対してはささやかすぎる。どうしてあの時、断らなかったんだろう。仄めかされた社会的な制裁に、何より彼の敵になるという恐怖に、屈してしまった。
夜中の東京を走って、夜の海に突き出した道を巡って、帰る頃には日が昇って。
良いドライブの夢だった。
夜中の東京を走って、夜の海に突き出した道を巡って、帰る頃には日が昇って。
良いドライブの夢だった。
生まれ変わりだって判明した時点で謎が解けたような話だった気がするが、湿った空気以外はすでにあやふや。
生まれ変わりだって判明した時点で謎が解けたような話だった気がするが、湿った空気以外はすでにあやふや。
*
生き延びた少年は、欧州に戻り、育成学校に入学した。数十年ぶりの問題児だと叱られながら、既に実戦を知っている少年は学び、そして諜報をしていた。
*
*
生き延びた少年は、欧州に戻り、育成学校に入学した。数十年ぶりの問題児だと叱られながら、既に実戦を知っている少年は学び、そして諜報をしていた。
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私は新キャラの、マリーという女性で前半はほぼ出番がなかったから良かった。途中で新任教師が映画への冒涜だと乱入したけど、上映会実行委員的な生徒(1年3組サノくん)のおかげで事なきを得た。
恥ずかしい夢だったな
私は新キャラの、マリーという女性で前半はほぼ出番がなかったから良かった。途中で新任教師が映画への冒涜だと乱入したけど、上映会実行委員的な生徒(1年3組サノくん)のおかげで事なきを得た。
恥ずかしい夢だったな
目覚めて思い出すと、本物の雪祭りと随分違う。小さい頃は毎年行っていたのに。
目覚めて思い出すと、本物の雪祭りと随分違う。小さい頃は毎年行っていたのに。
猫が腕のなかで寝たり、触ると威嚇されたり、不機嫌な顔をされたりする。犬も突然甘えてきたりした。
猫が腕のなかで寝たり、触ると威嚇されたり、不機嫌な顔をされたりする。犬も突然甘えてきたりした。
夜中に目が覚める夢を見て夜中に目が覚め、寝坊する夢を見て目覚ましに起こされた。
しかし、なぜかぼんやり明るい、白夜のような夜の3時に、冷たく整ったホテルでの目覚めはひんやりと心地よかった。
夜中に目が覚める夢を見て夜中に目が覚め、寝坊する夢を見て目覚ましに起こされた。
しかし、なぜかぼんやり明るい、白夜のような夜の3時に、冷たく整ったホテルでの目覚めはひんやりと心地よかった。
栓を抜くと、突然ドラゴンが現れた。店内へ逃げ出しても執拗に追ってくる。明らかに悪い顔をしている。
いつの間にか、隣に少女が並走していた。勝ち気で可愛い顔、そして半裸。彼女もまた竜で、追いかけてくるドラゴンを止めてくれると言う。とにかくよろしく頼むと、彼女の体が光りだした。拳を握り、ドラゴンを殴り飛ばす! 結局半裸の人間の姿のまま、彼女はドラゴンを撃退してくれた。
栓を抜くと、突然ドラゴンが現れた。店内へ逃げ出しても執拗に追ってくる。明らかに悪い顔をしている。
いつの間にか、隣に少女が並走していた。勝ち気で可愛い顔、そして半裸。彼女もまた竜で、追いかけてくるドラゴンを止めてくれると言う。とにかくよろしく頼むと、彼女の体が光りだした。拳を握り、ドラゴンを殴り飛ばす! 結局半裸の人間の姿のまま、彼女はドラゴンを撃退してくれた。
せっかくの殺人だったのに、雪のせいで、彼女は足跡と石に残したメッセージがばれてしまった。
せっかくの殺人だったのに、雪のせいで、彼女は足跡と石に残したメッセージがばれてしまった。