こういう考え方が新自由主義そのもの。弱者の苦しみは自分とは関係ないから矮小化し、経済こそが自分の利益に関係するイシューだという目線。スケールの話をしているのもわかるけど、踏み潰される弱者の視点が皆無。その結果、倫理が死んだ今の時代が生産される。

『ドリーム・シナリオ』（11/22公開）、ニコラス・ケイジ作品には当たり外れがハッキリあるが、これは当たり。特に面白味のない教授が、突然見知らぬ大勢の夢に連日出るようになって一躍有名になる。この悪夢的設定にアリ・アスター的気配が漂い、何の実態もないままに有名になり、事実など無関係に暴走する現在の狂ったソーシャルメディアの残酷さを示唆する。