ミスミ
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すおにれ｜さくにれ｜20↑｜先読み
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（昨晩ついったーのほうに投稿したすおにれ短編ですが、お試しでこちらにも投稿してみました☻）
December 2, 2024 at 2:36 PM
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すおにれ

・つきあっているすおにれ
・キスをしているときにひっそりと目を開けてすおうさんの顔をこっそり見つめるにれくんのはなし

（※1ページ目は文庫メーカーさん、2枚目からは新書メーカーさんという仕様です）

【1〜3｜全14頁】
　「……にれ君」 　いとおしさをこめた声で、蘇枋が楡井の名前をそっと呼ぶ。 　その声を合図に、楡井は目を閉じる。 　そして、ふたりのくちびるがふれあって、キスが始まる。 　キスが終わるまで、ふたりのまぶたは閉じられたまま。 　なにも見えない世界の中で、くちびるや舌の感触を、ふれあう熱を感じながら、ただただたがいの愛をたしかめあう。 　楡井にとってキスとはそういうものであり、キスをするときに目を閉じることがあたりまえだと思っていた。 　しかしながら、このところの楡井はキスをしているとき、うすらと目を開けて蘇枋の顔を見つめることがままあった。 　――蘇枋に気づかれぬよう、ひっそりと、こっそりと。 　楡井がキスをするときにしぜんと目を閉じるのは、そうしないととてもではないけれど耐えられそうにないからだった。 　なにに耐えられないって？ 　羞恥心と胸の高鳴りにである。 　キス。くちびるとくちびるを重ねあわせること。 　それは恋人同士のあいだで愛情表現として行われることで、蘇枋と楡井のふたりが恋人同士になってからというもの、もう数えきれないほどに交わしている行為だ。 　しかしながら、つきあい始めたばかりのころを思い出してみれば、恋愛ごとに疎い楡井にはとにかく余裕がなくて、キスをするたびに照れくささであったりはずかしさであったり、そういったものでいっぱいいっぱいになる一方であった。 　顔から火が出る、というのははずかしさを表現するたとえであるけれど、くちびるを重ねているあいだ、自分の顔が燃えるように熱くなっていることを楡井は痛感するばかりだった。 　それに加えて、心臓がうるさいくらいに速く激しく鼓動を打って、どきどきしてどうにかなりそうだった。まるで自分の胸が響き渡る鐘になったかのように錯覚して、その音が蘇枋にまで聞こえてしまっているのではないかと心配になるくらいに。もとより蘇枋は他者のこころの声が聞こえているのではないかと思えるほどに機微に聡いひとであるから、物理的な心音が蘇枋の耳に届いてしまうことを心配するのは杞憂であったかもしれないけれども。 　恋とはこんなにも忙しなくてやかましいものであったのかと何度思ったことだろう。楡井は初めてできた恋人という存在にどうしようもなくときめいて、翻弄されるばかりだった。 　そして、それら状態はキスしているときだけにかぎらなかった。 　キスの前後に顔を近づけてただじっと見つめあっているときも、楡井はむしょうに照れてしまってならなかったのだ。 　学校の教室で、特訓中の河川敷で、見回りをする街の中で、仲間の集まるポトスで。蘇枋の顔を見つめるという、いつもはなんてことなくできている行為が、どういうわけかはずかしく感じられてたまらなくなってしまうのだった。 「ふふ、どうしたんだい」 　つきあい始めて間もないころ、ふたりきりの楡井の部屋にて。まさにいまからキスをしようと甘やかな雰囲気になっていたとき、蘇枋の瞳をまっすぐに見つめることがままならずうろうろと視線を泳がせてしまう楡井に、蘇枋がくすりと笑って尋ねたことがあった。 「な、なんだかはずかしくって……」 「はずかしい？」 「その、蘇枋さんの顔を見るのが……」 「ふだんふつうに見ているじゃないか」 「それはそうなんですけど……」 「いつも見ている顔となにかちがう？」 「えっと、だって、蘇枋さんがかっこいいから……いや、いつもかっこいいんですけど、なんていうか、その、」 　楡井は偽りなく、ただただ素直に胸のうちを答えようとする。そうなのだ。口にしたとおり、楡井は蘇枋のことをふだんからかっこいいと思っている。けれども、こうしてふたりきりになったとき、ことさらそれを意識してしまってならないのだ。 　いま目の前ににいるこのひとが――こんなにもうつくしくてかっこいい、憧れのひとが自分の恋人なのだ、
December 2, 2024 at 2:14 PM
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アカウントをつくったものの現時点ではどう使っていくは未定でして……アカウントの使い分けについてはしばらく様子見をするかんじになりそうですがよろしくお願いいたします☻
November 14, 2024 at 10:42 AM