♡→🏐.🎾.刀.東リベ。
夢も腐も好きだけど投稿する作品はFAと夢のみ。
わー!拙いんですけど読んでくれてありがとう……!
わー!拙いんですけど読んでくれてありがとう……!
その中に、見知った顔が一人。
「あ、」
そう短く声をあげたのはスナくんだ。
その中に、見知った顔が一人。
「あ、」
そう短く声をあげたのはスナくんだ。
スナくんも別に休み時間の度に私の隣に来るわけでもなく、私と友達が盛り上がってるときは話に割り入ってくるということもない。ただ、友達が席を立って私がふと一人になったときに、気付けば隣にいるだけなのだ。
私も感覚麻痺してるんかなぁ、とか思ってたある日の放課後。
スナくんも別に休み時間の度に私の隣に来るわけでもなく、私と友達が盛り上がってるときは話に割り入ってくるということもない。ただ、友達が席を立って私がふと一人になったときに、気付けば隣にいるだけなのだ。
私も感覚麻痺してるんかなぁ、とか思ってたある日の放課後。
「うん。スナくん情報早いね」
「あんだけ大きな声で楽しそうに予定たててたら聞こえるよ」
ふ、と笑う彼に私は照れ臭ささに笑みを洩らす。
ダウナーそうに見えてノリがよくて、クラスメイトと分け隔て無く話すスナくんは距離の詰め方も上手で、気付けば私は呼び捨てで呼ばれるようになった。俺も名前でいーよ、なんて言われたが「何か気恥ずかしいからステイでおねがいします……」と顔をギュッとして言うと彼は「ステイね」と笑った。
「うん。スナくん情報早いね」
「あんだけ大きな声で楽しそうに予定たててたら聞こえるよ」
ふ、と笑う彼に私は照れ臭ささに笑みを洩らす。
ダウナーそうに見えてノリがよくて、クラスメイトと分け隔て無く話すスナくんは距離の詰め方も上手で、気付けば私は呼び捨てで呼ばれるようになった。俺も名前でいーよ、なんて言われたが「何か気恥ずかしいからステイでおねがいします……」と顔をギュッとして言うと彼は「ステイね」と笑った。
「まってめちゃくちゃ面白い顔してんだけどこれ私見て大丈夫そ?」
「アツムだからいいでしょ」
「いや、アツムくんだから悪いんだよ……」
席借りるね、なんて私の左隣の席の子に断りを入れて座り、椅子を近づけ携帯を見せるスナくん。肩と肩が触れるぐらいの距離で私に向けて携帯を見せて、私が笑うと顔を覗き込むように「ね、面白いでしょ」と優しい顔で笑いかけてくる。
最初は友達とは思えない距離の近さに驚いたものの、特に嫌な気持ちにはならなかった。
そんなことを繰り返し続けていると、気付けば隣で触れあうぐらい近い距離で彼と話すのが当たり前になっていた。
「まってめちゃくちゃ面白い顔してんだけどこれ私見て大丈夫そ?」
「アツムだからいいでしょ」
「いや、アツムくんだから悪いんだよ……」
席借りるね、なんて私の左隣の席の子に断りを入れて座り、椅子を近づけ携帯を見せるスナくん。肩と肩が触れるぐらいの距離で私に向けて携帯を見せて、私が笑うと顔を覗き込むように「ね、面白いでしょ」と優しい顔で笑いかけてくる。
最初は友達とは思えない距離の近さに驚いたものの、特に嫌な気持ちにはならなかった。
そんなことを繰り返し続けていると、気付けば隣で触れあうぐらい近い距離で彼と話すのが当たり前になっていた。
有名なミヤ兄弟とは違うタイプのかっこよさがあるよなぁと彼を遠巻きで見ていたからか、そんな彼の笑みに少し胸が高鳴ってしまった。
それが数週間前の事。
それからスナくんは、私の席の近くに彼の友達もいたこともあり度々近くに来る度に何回か喋るようになっていった。慣れない言葉に少し疲弊しやすくなってた耳が、彼の言葉と声に癒されるようになって気付けば彼は友達の元ではなく、私のところに直接遊びに来るようになったのだ。
有名なミヤ兄弟とは違うタイプのかっこよさがあるよなぁと彼を遠巻きで見ていたからか、そんな彼の笑みに少し胸が高鳴ってしまった。
それが数週間前の事。
それからスナくんは、私の席の近くに彼の友達もいたこともあり度々近くに来る度に何回か喋るようになっていった。慣れない言葉に少し疲弊しやすくなってた耳が、彼の言葉と声に癒されるようになって気付けば彼は友達の元ではなく、私のところに直接遊びに来るようになったのだ。
そんな彼が、今私を見つめながら話しかけてきたのだ。
「あ、そっか。すなりんも兵i庫(ココ)ちゃうもんなぁ」
そう声をかけてきた彼に友達が言うと、「うんそう」と目線を友達に向けて言葉を返す。そして直ぐに私の方に目を向け直してにこりと笑った。
「聞き慣れた感じの喋り方聞こえるなぁ思ったら🌸さんだったんだ」
俺、スナって言うんだ。外部同士仲良くしてね。
そう笑う彼に「ぞ、存じております……」と答えると彼は細目の目をぱちくりして「存じてたかぁ」と更に目を細めて面白そうに笑った。
そんな彼が、今私を見つめながら話しかけてきたのだ。
「あ、そっか。すなりんも兵i庫(ココ)ちゃうもんなぁ」
そう声をかけてきた彼に友達が言うと、「うんそう」と目線を友達に向けて言葉を返す。そして直ぐに私の方に目を向け直してにこりと笑った。
「聞き慣れた感じの喋り方聞こえるなぁ思ったら🌸さんだったんだ」
俺、スナって言うんだ。外部同士仲良くしてね。
そう笑う彼に「ぞ、存じております……」と答えると彼は細目の目をぱちくりして「存じてたかぁ」と更に目を細めて面白そうに笑った。
そうやって仲良くなった彼女達と話してたある日の事だった。
「あれ、標準語じゃん」
不意にかけられたその声にふと見上げると、同じクラスのスナくんがこちらを見つめていた。
スナリンタロウくん。
私と同じ外部から進学した男子。最初の自己紹介の時、私と同じく訛りの無い標準語に直ぐに名前を覚えれた一人だった。背の高い彼は、どうやらバレーの推薦でここに入学したらしい。稲i荷l崎はバレーの強豪校というのはその後、友達から教えて貰ったのだが、
そうやって仲良くなった彼女達と話してたある日の事だった。
「あれ、標準語じゃん」
不意にかけられたその声にふと見上げると、同じクラスのスナくんがこちらを見つめていた。
スナリンタロウくん。
私と同じ外部から進学した男子。最初の自己紹介の時、私と同じく訛りの無い標準語に直ぐに名前を覚えれた一人だった。背の高い彼は、どうやらバレーの推薦でここに入学したらしい。稲i荷l崎はバレーの強豪校というのはその後、友達から教えて貰ったのだが、
「大袈裟だな」
「いやほんと、まじで」
本当に理解できないんだよ
と困った笑いが溢れながら彼に告げると、彼はジっと私を見つめながら「何がわかんねぇの」と口を開いた。
「え?」
「だから、何がわかんねぇの。英語」
「……これはもしやシラブくんが教えてくれるやつですか?」
「言わなくてもわかんだろ。次自習だから少しなら。んで、どこがわかんねぇの」
少し椅子を近づけて手元を覗き込むように目線を落としながら言う彼に、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらそっと言葉を溢した。
「あの、ぜんぶ」
「……は?」
「大袈裟だな」
「いやほんと、まじで」
本当に理解できないんだよ
と困った笑いが溢れながら彼に告げると、彼はジっと私を見つめながら「何がわかんねぇの」と口を開いた。
「え?」
「だから、何がわかんねぇの。英語」
「……これはもしやシラブくんが教えてくれるやつですか?」
「言わなくてもわかんだろ。次自習だから少しなら。んで、どこがわかんねぇの」
少し椅子を近づけて手元を覗き込むように目線を落としながら言う彼に、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらそっと言葉を溢した。
「あの、ぜんぶ」
「……は?」
「でもねぇ私これだけ駄目なんだよね」
「これ」
「英語」
そう、私は英語だけ駄目なのだ。
他の教科は基本教科書を見れば理解できるし、覚えることは可能だからテストも上位に入れるぐらい点はとれるのだが、この英語だけはどうやっても無理だった。
家でやっても、授業で聞いても、何一つ理解できない私は英語の点数だけ毎回赤点ギリギリなのだ。
再テストというものを受けたくない私は何とか赤点を回避してるものの、かなり厳しい。
やばいなぁと思いつつも解決策はどこにも見当たらなかった。
「でもねぇ私これだけ駄目なんだよね」
「これ」
「英語」
そう、私は英語だけ駄目なのだ。
他の教科は基本教科書を見れば理解できるし、覚えることは可能だからテストも上位に入れるぐらい点はとれるのだが、この英語だけはどうやっても無理だった。
家でやっても、授業で聞いても、何一つ理解できない私は英語の点数だけ毎回赤点ギリギリなのだ。
再テストというものを受けたくない私は何とか赤点を回避してるものの、かなり厳しい。
やばいなぁと思いつつも解決策はどこにも見当たらなかった。
「は?」
どうやら無意識に口に出してたらしい私の言葉に、貸した張本人が顔を此方に向ける。ハッとして慌てて失礼のないように彼の方に顔を向けて、私は直ぐに「あ、いや。字も綺麗なんだけどノートの取り方めっちゃ綺麗だなぁって」と言葉を付け足した。
「……そりゃどーも」
私の言葉に少しぴくりと肩が動いたものの、悪い気はしなかったのか表情は変えずに感謝の言葉を口にする彼に少し安堵する。
「シラブくん頭いいでしょ」
「そう言われて、はいそーですとか言う人いると思うか?」
「いないね」
「そう言うお前もテストでは点とってるだろ」
「は?」
どうやら無意識に口に出してたらしい私の言葉に、貸した張本人が顔を此方に向ける。ハッとして慌てて失礼のないように彼の方に顔を向けて、私は直ぐに「あ、いや。字も綺麗なんだけどノートの取り方めっちゃ綺麗だなぁって」と言葉を付け足した。
「……そりゃどーも」
私の言葉に少しぴくりと肩が動いたものの、悪い気はしなかったのか表情は変えずに感謝の言葉を口にする彼に少し安堵する。
「シラブくん頭いいでしょ」
「そう言われて、はいそーですとか言う人いると思うか?」
「いないね」
「そう言うお前もテストでは点とってるだろ」
「てか私も写さなきゃいけなかったわ!」
借りてくるわ!と手をブンブンと振りながら私の席を離れる彼女を眺めながら、本当に見てて飽きないなぁなんて想いを馳せる。
さて、ありがたく写させて頂こう。
そうもう一度「ありがとうね」と彼に一言言葉をかけパラリとノートを開くと、友人のノートとは全く違うものと思えるものだった。
無駄がないノートの取り方。板書だけじゃなくて自分なりの解説だったり多分口頭のみの先生の覚え方などが綺麗にメモをされている。
正に頭がいい人のノートの取り方だった。
「てか私も写さなきゃいけなかったわ!」
借りてくるわ!と手をブンブンと振りながら私の席を離れる彼女を眺めながら、本当に見てて飽きないなぁなんて想いを馳せる。
さて、ありがたく写させて頂こう。
そうもう一度「ありがとうね」と彼に一言言葉をかけパラリとノートを開くと、友人のノートとは全く違うものと思えるものだった。
無駄がないノートの取り方。板書だけじゃなくて自分なりの解説だったり多分口頭のみの先生の覚え方などが綺麗にメモをされている。
正に頭がいい人のノートの取り方だった。
「あ、シラブくん。あれだよ、別に無理しなくていいから」
あんまり関わりもない、ましてやあまり学校に来てない女子にいきなりノート貸すのは嫌な人もいるだろう。と、私はへらりと笑ってそう言葉にすると、彼は少し怪訝な顔を緩めて私を見つめた。
「別に、無理とかは無いし」
机の中に詰められていた教科書やノートを漁りながら、皺一つない綺麗なノートを一冊手に取り、私の方へ差し出した。
「……どーぞ」
「あ、……ありがと」
貸してくれるんだ、優しいな。無表情だけど。
「あ、シラブくん。あれだよ、別に無理しなくていいから」
あんまり関わりもない、ましてやあまり学校に来てない女子にいきなりノート貸すのは嫌な人もいるだろう。と、私はへらりと笑ってそう言葉にすると、彼は少し怪訝な顔を緩めて私を見つめた。
「別に、無理とかは無いし」
机の中に詰められていた教科書やノートを漁りながら、皺一つない綺麗なノートを一冊手に取り、私の方へ差し出した。
「……どーぞ」
「あ、……ありがと」
貸してくれるんだ、優しいな。無表情だけど。
彼女の目線を辿り、私も横を見ると隣の席の男子が眉に皺を寄せて此方を見ていた。
シラブくん。今の私の隣の席の人。
実際学校に来ることが少ない私は彼と話したことは数回しかない。
そんな彼と彼女は仲が良いのかどうかわからないが、彼女は軽く彼に声をかけた。
「シラブ昨日の英語のノートさぁ、🌸に貸してあげてよ」
「……は?」
「いつも私貸すんだけど昨日受けてないからさぁ。ね!いいっしょ!?」
彼女の明るさとコミュ力の高さには毎回凄いなぁと思う。分け隔てなく誰にでも明るく話しかけ仲良くなれる彼女は私の自慢の友達だ。
彼女の目線を辿り、私も横を見ると隣の席の男子が眉に皺を寄せて此方を見ていた。
シラブくん。今の私の隣の席の人。
実際学校に来ることが少ない私は彼と話したことは数回しかない。
そんな彼と彼女は仲が良いのかどうかわからないが、彼女は軽く彼に声をかけた。
「シラブ昨日の英語のノートさぁ、🌸に貸してあげてよ」
「……は?」
「いつも私貸すんだけど昨日受けてないからさぁ。ね!いいっしょ!?」
彼女の明るさとコミュ力の高さには毎回凄いなぁと思う。分け隔てなく誰にでも明るく話しかけ仲良くなれる彼女は私の自慢の友達だ。
「ありゃ、お腹だいじょーぶ?」
「え、ノートより私のお腹心配してくれるの……トゥンクした」
わざとらしく照れるように両手で自分の顔を隠す彼女に「心配して損した気分になったわ」なんてからかいのお返しで言うと彼女は楽しそうに再び笑った。
「んだから英語のノート取れてないから他の人に借りれれば……あ!シラブ!しーらーぶ!こっち向け!」
彼女は少し考えた素振りを見せた後に、私の隣の席を見た思い付いたように顔を明るくする。
そして近くなのに結構大きめの声で私の隣の席の子の名前を呼んだ。
「ありゃ、お腹だいじょーぶ?」
「え、ノートより私のお腹心配してくれるの……トゥンクした」
わざとらしく照れるように両手で自分の顔を隠す彼女に「心配して損した気分になったわ」なんてからかいのお返しで言うと彼女は楽しそうに再び笑った。
「んだから英語のノート取れてないから他の人に借りれれば……あ!シラブ!しーらーぶ!こっち向け!」
彼女は少し考えた素振りを見せた後に、私の隣の席を見た思い付いたように顔を明るくする。
そして近くなのに結構大きめの声で私の隣の席の子の名前を呼んだ。
「てかノートだけとって私より良い点取れるのなんなの?凄くない?」
「必要なとこだけ家で覚えてるからねぇ~」
「か~!不真面目と思いきや真面目ちゃんなんだから!」
このぉ、と言いながらからかうように私の頬を軽くつねられる。
「じつりょくってやふでふかね」
「うわ、調子乗ってら」
あ、と何かを思い出したようにパッと私の頬から手を離す彼女に目を向けると、彼女は困ったように眉を下げる。
「てかノートだけとって私より良い点取れるのなんなの?凄くない?」
「必要なとこだけ家で覚えてるからねぇ~」
「か~!不真面目と思いきや真面目ちゃんなんだから!」
このぉ、と言いながらからかうように私の頬を軽くつねられる。
「じつりょくってやふでふかね」
「うわ、調子乗ってら」
あ、と何かを思い出したようにパッと私の頬から手を離す彼女に目を向けると、彼女は困ったように眉を下げる。
自分の席に着くと目が合った友人はパアッと目を輝かせて私の元へ駆けてきた。
「おはよ!🌸!」
「おはよぉ」
「よく来たね!午後に間に合ってるじゃん偉い!」
「褒められるハードル低くてウケるんだけど」
ありがとぉ~と言うと彼女はケラケラと笑いながら空いていた私の前の席に腰かける。
「しかもタイミングいいよ、なんと午後一発目は……自習だって!」
「お、ラッキーだぁ」
「ね!ノート写す時間に当てれるじゃんね!」
自分の席に着くと目が合った友人はパアッと目を輝かせて私の元へ駆けてきた。
「おはよ!🌸!」
「おはよぉ」
「よく来たね!午後に間に合ってるじゃん偉い!」
「褒められるハードル低くてウケるんだけど」
ありがとぉ~と言うと彼女はケラケラと笑いながら空いていた私の前の席に腰かける。
「しかもタイミングいいよ、なんと午後一発目は……自習だって!」
「お、ラッキーだぁ」
「ね!ノート写す時間に当てれるじゃんね!」