森　糸信（Shinobu Mori）
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森　糸信（Shinobu Mori）
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日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」政治部記者。デジタル庁、総務省、厚生労働省、内閣府、自治体などを取材しています。時折、選挙の現場に出没します。『進撃の巨人』のリヴァイ兵士長を崇拝しています。
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労働協約得るまで続ける
スト中の米スタバ労働者ら行動
2025年11月24日【国際】
#しんぶん赤旗
労働協約得るまで続ける スト中の米スタバ労働者ら行動 2025年11月24日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】米コーヒーチェーン大手スターバックスのバリスタでつくる労働組合「スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッド（ＳＢＷＵ）」が賃上げや人員増、不当労働行為の是正などを求めて１３日に開始したストライキが各地で続いています。ニューヨークのブルックリン区の店舗前には２２日、組合員や連帯する市民が集まり、「労働協約なしにコーヒーは提供できない」「スト破りをするな」と書かれたプラカードを掲げてピケを張りました。 　会社側に圧力をかけるため、組合員らは店の入り口付近に立ち、客が訪れるたびに、入店せずコーヒーを買わないよう呼びかけ。すでに注文したコーヒーを受け取りに来たという客には、次は来店しないよう訴えたり、払い戻しの手続きをするよう求めたりして、別の店のコーヒーを買うよう促しました。 　呼びかけに応じてスターバックスのコーヒーを買うのを踏みとどまる人が何人も生まれました。店の前を通る車の中からクラクションを鳴らして連帯を示す人もおり、ストの参加者はこぶしを掲げ歓声をあげて応えました。 　組合員のカイ・フリッツさん（２３）は、週に３５時間働き賃金は４５０～５００ドル（約７万～８万円）だといい、月に１０００ドル（約１５万６０００円）のアパートの家賃や食費、電気代をかろうじて支払えている状況だと訴え。「私たちバリスタがいなければ数億ドルものもうけは得られない。会社側に支払う能力があるのなら、なぜ労働条件を改善しようと試みることすらしないのか」と批判し、労働協約を得るまでストを続けたいと語りました。 　市の公務員労組の組合員であるエイドリアン・シングルトンさん（３２）は、「どの労組も闘いは同じだ」と述べ、連帯が重要だと強調。要請がある限り今後もストの応援に駆け付けたいと話しました。 　ＳＢＷＵによると、２０日時点で６５都市、９５店舗で２０００人の組合員がストに参加しています。
November 24, 2025 at 1:19 AM
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トランプ氏、マムダニ氏に協力姿勢
背景に支持率低下か
2025年11月23日【国際】
#しんぶん赤旗
トランプ氏、マムダニ氏に協力姿勢 背景に支持率低下か 2025年11月23日【国際】 政権の物価対策　厳しい評価 　トランプ米大統領は２１日に行ったゾーラン・マムダニ次期ニューヨーク市長との会談後の会見で、同氏を称賛し、住宅や食料品の価格高騰の問題で協力する姿勢を強調しました。マムダニ氏を「狂信的な共産主義者」などと批判していたトランプ氏が態度を一変させた背景の一つに、自らの政策や姿勢が国民の批判にさらされ、ここにきて支持率が低下していることが指摘されています。 　ロイター通信が１８日に報じた世論調査によると、トランプ氏の支持率は３８％。今年１月の政権発足時と比べて１０ポイント近く下がり、最低です。とりわけ生活費の高騰への対策を評価するとした人は２６％にすぎません。トランプ氏率いる与党共和党の支持者でみても、３人に１人が政権の生活費高騰対策を評価しないとしています。 　トランプ氏は会見で、「マムダニ氏の考え方のなかには本当に私と同じものがある」などと繰り返しましたが、物価高対策で具体的な中身はほとんど語りませんでした。 　一方、マムダニ氏は「不平等な（経済）システム」を批判し、富裕層課税を進めると強調。パレスチナのガザ地区を巡っても「イスラエル政府はジェノサイド（集団殺害）を行い、米国政府がそれに資金を出している」と大統領の面前で外交政策を批判しました。これらの指摘にトランプ氏がほとんど何も反論できなかったことにも、トランプ氏の行き詰まりを見て取ることができます。 　ロイター通信は、トランプ氏がマムダニ氏を「温かく歓迎した」背景として、「自らの支持率が低下し、政策のいくつかが勢いを失うなかで、トランプ氏にとっては焦点を変えることが必要だった」と指摘しました。 　食料品の物価高が続くなか、トランプ氏は今月、看板政策である貿易相手国・地域に対する相互関税について農産物の一部を対象から外す大統領令に署名。高関税が物価高の一因だとの批判を受けて、政策の部分的撤回に追い込まれた形です。 　またトランプ氏は、未成年女性の性的搾取で起訴され勾留中に自殺した米富豪エプスタイン氏との関係が疑われています。民間会社が今月発表した世論調査によると、トランプ氏が「関与していなかった」と考える人は、わずか１５％でした。米メディアは、この問題ではトランプ氏の岩盤支持層でも批判が出ていると報じています。 　トランプ氏は今月、エプスタイン問題で関連文書の公開を求める議会の決議案に署名。世論の批判を前に公開に反対する姿勢の変更を余儀なくされました。
November 23, 2025 at 10:12 AM
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横田　米軍が降下訓練再開
事故わずか２日
2025年11月22日【政治総合】
基地外降下は米陸軍の兵士
2025年11月22日【政治総合】
#しんぶん赤旗
横田　米軍が降下訓練再開 事故わずか２日 2025年11月22日【政治総合】 　在日米軍横田基地（東京・多摩地域５市１町）で２０日、米軍がパラシュート降下訓練を再開しました。基地外の羽村市への降下事故からわずか２日間での再開に、住民団体から「住民の安全を無視した再開は許せない」と批判の声が上がっています。 　横田基地の監視活動を続けている羽村平和委員会によると、２０日は岩国基地（山口県岩国市）の米海兵隊ＫＣ１３０Ｊ空中給油機から午後２時５１分に７人、３時５分に５人が降下。５時４分には横田基地のＣ１３０Ｊ輸送機から２人が降下しました。 　防衛省北関東防衛局が２０日に周辺自治体に行った情報提供では、米軍は事故後１８、１９両日の訓練を中止し、使用機材や手順について徹底した点検を実施し２０日にも訓練を再開する予定だと通告。再開理由を「搭乗員および関係部隊の即応態勢を維持することは不可欠だ」などとしていました。 　横田基地の撤去を求める西多摩の会の奥富喜一代表は「私たちの抗議が伝わっていないのか。基地外への兵員の降下が初めて公式に確認された重大事態を起こしたのに、住民への謝罪もなく、住民の安全を脅かす訓練を再開するなど許せない。住民感情を逆なでするもので直ちにやめるべきです」と批判しました。 基地外降下は米陸軍の兵士 2025年11月22日【政治総合】 　在日米軍横田基地（東京・多摩地域５市１町）でパラシュート降下訓練中に基地外に降下した米兵は、米陸軍の兵士だったことが２０日わかりました。２０１２年１月以降、頻繁になった横田基地での米軍による降下訓練は空軍、海兵隊だけでなく沖縄に駐留する陸軍第１特殊部隊群第１大隊（通称・グリーンベレー）も実施しており、今回も同部隊による訓練の可能性があります。 　防衛省北関東防衛局が１９日夜に周辺自治体に行った情報提供によると、１８日夕に羽村市内に降下したのは米陸軍兵士。横田基地配備のＣ１３０Ｊ輸送機からの降下訓練中に、主パラシュートが作動せず、緊急手順に従い予備パラシュートを開き、作動しなかった主パラシュートとともに降りたと説明しています。米側の死者、損害については深刻な負傷は確認されていないとしていますが、基地外での被害、影響などについては確認中といいます。
November 22, 2025 at 12:25 PM
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厚労省　従来の保険証使用可能なのに
国民に広く周知せず　医療機関には“こっそり”連絡
2025年11月21日【２面】
#しんぶん赤旗
厚労省　従来の保険証使用可能なのに 国民に広く周知せず　医療機関には“こっそり”連絡 2025年11月21日【２面】 　今年１２月２日から使用できなくする予定だった「従来の健康保険証」を来年３月末まで使用できるようにする暫定措置を医療団体あてに連絡した厚生労働省ですが、その措置について国民には広く周知せず、だんまりを決め込んでいます。 　厚労省は今年６月、「マイナ保険証」の登録の有無にかかわらず、国民健康保険加入者に期限切れ国保証の使用を認める方針を示したほか、８月には後期高齢者医療保険でも同様の対応をとるよう呼びかけ、１１月１２日には、被用者保険についても、従来の保険証だけを持参した場合でも全額自己負担とせず、通常の負担割合にするよう求める「事務連絡」を医療団体あてに出しています。 　ところが上野賢一郎厚労相は１８日の記者会見で、いずれの事務連絡の内容も「医療機関等における留意事項」にすぎず、「国民はマイナ保険証か資格確認書で受診してほしい」と説明。一方で健保組合に対しては「暫定措置について加入者から問い合わせがあればお答えいただきたい」と強調するなど、国民には暫定措置について周知しない姿勢をあらわにしました。 　「マイナ保険証」の１０月時点の利用率は３７・１４％と低調です。被用者保険の加入者は約７７００万人に及び、従来の保険証を１２月で強制廃止すれば、医療機関の窓口で大きな混乱が起きるのは必至です。 　国民皆保険制度のもとで、必要なときに必要な医療を受けるのは国民の権利です。医療団体には暫定措置を周知しながら、国民には隠す―。マイナ保険証を国民に押しつけたい政府の姑息（こそく）さがあらわになっています。
November 21, 2025 at 1:15 AM
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戦争死３７６万人　被害矮小化か　社人研推計
政府統計３１０万人と大差
2025年11月20日【２面】
#しんぶん赤旗
戦争死３７６万人　被害矮小化か　社人研推計 政府統計３１０万人と大差 2025年11月20日【２面】 国が正確な調査・補償を 　アジア・太平洋戦争末期の１９４４、４５両年中の戦争による日本人の死者数が推計で約３７６万人にのぼることが、国立社会保障・人口問題研究所（社人研）の林玲子所長の調査で明らかになりました。政府が日中戦争と太平洋戦争の日本人の戦没者数としている約３１０万人とは大きな差があり、戦争被害が矮小（わいしょう）化されてきた可能性があります。 　政府は「人口動態統計」で１８９９年からの死者数を公表していますが、本土空襲などで民間人を中心に多数の命が奪われた４４～４６年の正確な死者数については、戦災の混乱などにより完全な統計データが残っていません。今回の調査では、国勢調査や出生率・死亡率などが判明している数値をもとに４４、４５両年の死者数を推計。全体で約６２６万人が亡くなり、うち約３７６万人が戦争によって死亡したと推計しています。 　政府が公表してきた戦没者数は「軍人・軍属・準軍属」が約２３０万人、民間人戦没者の「概数」は約８０万人です。全戦没者のうち約９割が戦争末期の４４年以降に犠牲となっています。 　日本近現代史が専門の山田朗・明治大学教授は、死者数に違いが出た理由として「民間人の戦没者数が十分に把握されていないこと」と「戦死と認定されていない戦没者が多数いること」を挙げます。 　山田氏は、「特に中国など『外地』での戦没者数が十分に把握されておらず、国内でも東京大空襲のように急いで埋葬したために正確な人数がわからないケースがある」と指摘。戦争末期は広島・長崎への原爆投下や本土空襲、沖縄戦、旧満州などの「外地」からの引き揚げなどで多数の死者が出ましたが、民間人の戦没者数は統計データが乏しく、概数しかわかっていません。 　比較的統計データが残っている軍関係者についても、「行方不明扱いで遺族にも戦死公報が届かなかったなど、戦死と認定されなかったために統計から漏れている人がいる」と山田氏は指摘します。 　今回の調査で、見落とされてきた戦没者が多数にのぼると同時に、適切な補償が受けられなかった遺族が多くいる可能性が浮上しています。国の責任による正確な戦没者数の迅速な調査・解明と遺族への誠実な補償が求められます。
November 20, 2025 at 1:14 AM
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外国軍基地「ＮＯ」
エクアドル国民投票　政府案　大差で否決
2025年11月18日【国際】
#しんぶん赤旗
外国軍基地「ＮＯ」 エクアドル国民投票　政府案　大差で否決 2025年11月18日【国際】 　南米エクアドルで１６日、外国軍事基地の設置容認の是非を問う国民投票が実施され、反対票が６割を占め否決されました。麻薬密輸や組織犯罪へ対処を口実として米軍基地設置を目指す親米右派のノボア政権にとっては大きな「打撃」。反対を訴えた左派政党、市民団体にとっては「勝利」と報じられています。 　中央選管の発表によると、開票率８１・３％で、外国基地容認に賛成は３９・４％にとどまり、反対は６０・６％に達しました。ノボア大統領はＸ（旧ツイッター）で、有権者の意思を受け入れると表明しました。 　エクアドルでは１９９９年から西部太平洋岸のマンタに麻薬組織取り締まりを任務とする米軍が駐留。基地反対の世論が広がる中、基地撤去を掲げる左派のコレア政権が２００７年に誕生。同政権下でつくられた現行憲法には外国軍事基地の設置を明確に禁じる条項が盛り込まれました。 　これを受けて、マンタの米軍基地は０９年９月に完全撤去されました。ところが、ノボア政権は、国内の治安悪化を理由に、組織犯罪対策として米軍基地の復活を主張。米高官との交渉も重ね、新たな基地候補には、太平洋に浮かぶガラパゴス諸島の名も上がっていました。 　現地からの報道によると、今回の国民投票では、ノボア政権に対抗する野党だけでなく、労働組合や市民団体などが選管に正式に登録して反対を呼びかける運動を展開。ある市民団体は、ガラパゴス諸島のウミガメの写真をあしらった政治ポスターをＳＮＳ上で拡散し、米軍基地はガラパゴスにも、どこにもいらないと訴えました。 　コレア元大統領は、投票結果を受けてＸに投稿。外国軍事基地を禁止する現行の憲法が、７年前の制定前の国民投票に続いて、「国民の決意によって２度目の承認を受けた。歴史的なことだ」と歓迎しました。 　今回は、外国軍事基地問題の他に、一院制の国会の議員定数を大幅に削減する政府提案についての設問も国民投票に付されました。結果は、反対が５３・５％でこれも否決されました。 　コレア氏が創設した市民革命党など左派政党は定数削減に強く反対。同党のルイサ・ゴンサレス党首は、「この国は一つに団結して、国民の権利をもてあそぶなと政府に伝えたのだ」と述べ、定数削減案が否決された意義を強調しました。
November 18, 2025 at 3:06 AM
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米シアトル市長に「社会主義者」　現職破り当選
生活苦改善・富裕層課税など訴え
2025年11月15日【国際】
#しんぶん赤旗
米シアトル市長に「社会主義者」　現職破り当選 生活苦改善・富裕層課税など訴え 2025年11月15日【国際】 　【ワシントン＝柴田菜央】米メディアによると、西部ワシントン州シアトルで４日に行われた市長選で、自ら社会主義者と名乗り富裕層課税などを訴えたケイティ・ウィルソン氏（４３）の当選が確実となりました。１３日時点の得票率はウィルソン氏が５０・３７％で、対立候補のブルース・ハレル現市長（６７）は４９・６３％です。 　シアトルは人口約８１万の都市で、インターネット通販大手アマゾンや巨大ＩＴ企業マイクロソフトなどの大企業が集まるところです。４日に東部ニューヨークで行われた市長選では民主的社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ氏が当選。どちらも経済格差の是正を訴えて支持を広げました。 ストに連帯表明 　ウィルソン氏は１３日、記者会見し、「次期市長を務めることをうれしく思う」と語り、ホームレス問題の解決や市民の生活苦の問題に取り組むと表明。同日には早速、スターバックスの労働者が実施したストライキに駆け付け、連帯を表明しました。ハレル氏からは同日、電話で祝意を伝えられたといいます。 　公共交通機関の労働組合の共同設立者であるウィルソン氏は、交通アクセスの拡大や借家人の保護強化、富裕層への課税による住宅増設などを求めて活動してきました。夫と２歳の娘とともに寝室は一つのアパートに暮らしています。選挙戦では保育料の支払いに自身の両親から支援を受けている生活実態も公言して、貧富の格差を批判。市の住宅政策の拡充や市営の食料品店の設立を公約に掲げました。 　企業の弁護士を務めていたハレル氏は、ウィルソン氏について「左寄りすぎる」「経験不足だ」などと批判を繰り返しました。 問われた「価格」 　労働問題に取り組む団体「モア・パーフェクト・ユニオン」によると、シアトルの消費者物価は全米平均より１３％高く、住宅価格は５０％高くなっています。同団体は、今回の市長選は「不平等」や市民が生活できる「手ごろな価格」について問われた選挙だったと指摘しました。
November 16, 2025 at 12:03 PM
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自衛隊階級呼称の“旧軍化”
９条改定への地ならしか
2025年11月16日【２面】
#しんぶん赤旗
自衛隊階級呼称の“旧軍化” ９条改定への地ならしか 2025年11月16日【２面】 自維連立合意 　自衛隊の階級名を変更する動きが出ています。自民・日本維新の会の連立合意書が「階級の国際標準化」を２０２６年度中に実施すると記載したことを受けたもので、木原稔官房長官も１３日の記者会見で、「与党とも相談しながら、スピード感を持って検討を進めていく」と述べました。 　米陸軍の場合、最上位の階級は四つ星の「Ｇｅｎｅｒａｌ」で「大将」と訳されます。一方、自衛隊の最上位は「幕僚長」ですが、英語名は同じ「Ｇｅｎｅｒａｌ」。旧日本軍は「陸軍大将」「海軍大将」となっていました。 　また、最も下の階級は国際的には「２等兵」とされますが、自衛隊は「２士」としています。 　このように、自衛隊に独自の呼称が生まれたのは、憲法違反の存在として誕生したことに起因します。 　１９４７年５月３日、第９条で戦力不保持を明記した日本国憲法が施行されました。一方、米国は４８年から日本の再軍備を検討。連合国軍総司令部（ＧＨＱ）は５０年８月、「警察予備隊」を創設させました。 　９条との矛盾を覆い隠し、「軍隊ではない」という建前にするため、階級名を警察に準拠。当初は、最高司令官の階級を「警察監」としていました。５４年７月の自衛隊創設で現在の階級名になりましたが、基本的には警察予備隊時代の階級構成に基づいています。 　これだけではありません。日本占領下で軍事顧問団幕僚長として日本再軍備を担当したフランク・コワルツキー氏は著書『日本再軍備』で、憲法との矛盾を覆い隠すために、「歩兵、工兵、砲兵」をそれぞれ、「普通科、施設科、特科」にしたと記述。これらは、現在も自衛隊の部隊名に使用されています。 　コワルツキー氏は「人類の政治史上恐らく最大の成果ともいえる一国の憲法が、日米両政府によって冒涜（ぼうとく）され蹂躙（じゅうりん）されようとしている」と、怒りをもって告発しています。 　自衛隊は現在、米軍の補完部隊として世界有数の「軍隊」になりましたが、依然として憲法の“制約”を受けており、政府は自衛隊を「軍」と明言することはできません。自民・維新による階級名変更の動きは、自衛隊を名実ともに「軍」にするための、９条改定への地ならしといえます。
November 16, 2025 at 11:48 AM
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マイナンバー“基本のキ”（５）
スマホ保険証使えず　見切り発車で現場は混乱
2025年11月12日【２面】
#しんぶん赤旗
マイナンバー“基本のキ”（５） スマホ保険証使えず　見切り発車で現場は混乱 2025年11月12日【２面】 　Ｂ　９月からスマートフォン搭載の「マイナ保険証」（スマホ保険証）の利用が始まったというから、さっそくｉＰｈｏｎｅに「マイナ保険証」を登録して、かかりつけの診療所に行ったよ。 　Ａ　どうだった？ 　Ｂ　使えなかった。 　Ａ　どうして？ 　Ｃ　「スマホ保険証」を利用するには、医療機関が専用のカードリーダーを設置しなければならない。ほとんどの医療機関にはまだ設置されていない。 　Ｂ　医療機関の準備ができていないのに見切り発車するなんてひどいね。政府はしばしば現場の都合も考えずにデジタル政策を押しつける。だから自治体や医療の現場が疲弊する。 　Ｃ　そうだね。例えば岸田政権は２０２２年１０月に突然、健康保険証の廃止を表明した。ところが、マイナンバーカードの取得は「任意」なので、「マイナ保険証」を所持していない人もたくさんいる。そこで保険証廃止の表明後、「マイナ保険証」の代替となる「資格確認書」という従来の保険証にそっくりの書類を交付することにした。 　Ａ　そんな大切なことを後回しにするなんて…。 　Ｃ　暗証番号のいらない顔認証マイナンバーカードも保険証廃止の余波だね。介護施設に入居する高齢者の「マイナ保険証」を職員が預かる場合、暗証番号をどう管理するのかと現場から不安の声が噴出した。そこで政府は、暗証番号を必要としないカードを導入した。 　Ｂ　政府が「マイナ保険証」登録者全員に交付しているのが「資格情報のお知らせ」だね。これも、医療機関の窓口で「マイナ保険証」を読み取れないトラブルが多発し、政府がトラブル時の代替として慌てて発行を決めた。 　Ａ　「マイナ保険証」で業務が効率化するどころか、余計な業務がどんどん増えるばかりだな。 　Ｂ　当時の岸田文雄首相と、河野太郎デジタル相、加藤勝信厚生労働相が現場の当事者や省庁と相談しないで、保険証廃止を決断した結果がこのありさまだ。 　Ｃ　医療は憲法に基づく国民の権利だ。医療の現場にデジタルツールを持ち込む場合、その観点を忘れてはいけない。国民皆保険のもとで安心して医療を受ける環境を整えるのは国の責務。国のデジタル政策は、自治体や社会保障の現場へのデジタル技術の押し売りになっている。政治家やデジタル庁から主導権を取り戻し、国民が主役のデジタル社会に転換しなければならない。 　（おわり）
November 14, 2025 at 9:45 AM
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期限切れでも受診可能
従来の保険証　来年３月まで　厚労省事務連絡
2025年11月14日【１面】
#しんぶん赤旗
期限切れでも受診可能 従来の保険証　来年３月まで　厚労省事務連絡 2025年11月14日【１面】 　厚生労働省は１２日、従来の健康保険証が１２月２日で廃止された後も、すべての公的医療保険制度（社会保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度）に加入している人が医療を受けられるようにする対応を求める事務連絡を、全国の医療関係団体あてに出しました。 　連絡は、患者が期限切れの保険証や「資格情報のお知らせ」のみを医療機関の窓口に持参した場合でも、医療費を全額（１０割）負担とせず、通常の負担割合（３割など）で受診可能とするよう求めています。この措置は２６年３月末までの暫定的な対応です。 　すでに厚労省は、今年６月、「マイナ保険証」の登録の有無にかかわらず、国保加入者に期限切れ国保証の使用を認める方針を示していたほか、８月には後期高齢者医療制度の加入者にも同様の対応をとるよう呼びかけていました。 　今回の事務連絡により、すべての公的医療保険制度の加入者について、期限切れの保険証を持参した場合でも、医療機関がオンライン資格確認システムを通じて資格を確認したうえで、適切な負担割合による受診を可能とする運用ができるようになります。
November 14, 2025 at 2:12 AM
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ＮＹ新時代　マムダニ氏の勝利（中）
物価高と家賃　「生活できる都市」に共感
2025年11月8日【１面】
#しんぶん赤旗
ＮＹ新時代　マムダニ氏の勝利（中） 物価高と家賃　「生活できる都市」に共感 2025年11月8日【１面】 　米ニューヨーク市長選（４日投票）で有権者の関心がとりわけ大きかったのは、物価高と家賃高騰の問題でした。勝利した民主的社会主義者のゾーラン・マムダニ氏は「生活できるニューヨーク」を政策に掲げ、▽家賃の凍結▽バスの無料化▽保育の無償化―の三つの公約を前面に打ち出しました。賃上げ政策も掲げ、これらの財源は富裕層や大企業への課税により生み出すと訴えました。 　大学１年生のジャイラさん（１８）は母が保育士で、保育士の賃金を上げるマムダニ氏の公約に注目。「母の苦労を見ている。資金を確保してちゃんと賃金が支払われるようにしてほしい」と話しました。 　大学２年生のセバスチャン・ウィサさん（１８）は「今日の賃金は生活費に見合っていない。最低賃金を時給３０ドル（約４６００円）に引き上げるというマムダニ氏の政策は、苦しい生活を送る市民を大いに助ける」と語りました。 　マムダニ氏は４日夜の勝利宣言で、この勝利は市政から忘れ去られてきた多様な属性の労働者たちのものだと述べ、「ニューヨークを再び働く人々が愛し暮らすことのできる市にする」と訴えました。 社会主義に支持 　選挙を通じて、資本主義のシステムそのものに批判の目を向ける若者に何人も出会いました。社会主義を支持するという人もおり、「資本主義」「社会主義」との言葉をこれほど多く聞いた取材は初めてでした。 　世論調査会社ギャラップが８月に実施した調査では、民主党支持者の６６％が社会主義を肯定的にみており、資本主義は４２％にとどまっています。 　マムダニ氏の集会に参加したマクシミリアン・ツェルウィンスキさん（２５）は、「この国では資本主義により市民が分断され、苦しみ、稼ぎに関係なくあらゆる物の値段が上がっている。多くの政治家は経済の不平等をなくすべきだと正面から語るのを恐れすぎているように思う」と話しました。 ガザ侵攻に反対 　市長選は米政府が支援するイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への軍事侵攻開始から２年を迎える中で行われました。マムダニ氏がガザでのジェノサイド（集団殺害）に反対する一方、対立候補のクオモ前ニューヨーク州知事は「反ユダヤ主義」の高まりを主張するばかりでした。 　マムダニ氏の集会や戸別訪問に参加した人の中には、アラブの伝統頭巾クーフィーヤを身に着けた若者の姿がありました。 　選挙後に出会ったユダヤ人のエリカ・リップさん（２７）もその１人。祖母がホロコーストの生存者でガザとのつながりを強く感じ、「ジェノサイドに反対する唯一の候補者のマムダニ氏が勝利したことは重要だ」と話します。また、マムダニ氏が初のイスラム教徒の市長となることについて、「９・１１（同時多発テロ）以降のニューヨークで市民がイスラム嫌悪のプロパガンダなど信じず自分の頭で考えていることを示した」と強調しました。 　（ニューヨーク＝柴田菜央　写真も）
November 9, 2025 at 4:24 AM
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ＮＹ新時代　マムダニ氏の勝利（上）
運動支えた１０万人　扉こじ開けた無数の対話
2025年11月7日【１面】
#しんぶん赤旗
ＮＹ新時代　マムダニ氏の勝利（上） 運動支えた１０万人　扉こじ開けた無数の対話 2025年11月7日【１面】 　米最大都市ニューヨークで４日に行われた市長選で、民主的社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ氏（３４）が勝利しました。金融機関や大企業が集中する資本主義の中心地で、市民はどう突破口を開いたのか。米国内外への影響は―。現地からリポートします。 　「この勝利は、１０万人を超えるボランティアの皆さんすべてのものだ」。マムダニ氏は４日夜の勝利宣言でこう強調し、支持者に感謝を述べました。 　マムダニ氏の勝利の扉をこじ開けたのは、自らの手で未来を切り開こうと集まった無数の市民でした。大富豪から巨額の献金を受け取る対立候補のクオモ前ニューヨーク州知事が資金力で圧倒してマムダニ氏を攻撃するなか、多くの若者がボランティアに参加して支持を広げ、「止めることのできない力」（マムダニ氏）を生み出しました。 家々を訪ね歩き 　看護師のディブヤさん（３０）もその一人です。投票日前の最後の日曜日、ディブヤさんはボランティアとして市中心部マンハッタンにあるコロンビア大学付近の家々を訪ね歩きました。 　１月から運動に参加しているディブヤさん。「これまで何軒の家を訪問したかは分からないけど、数百軒は回ったと思う」と話します。軽快にドアをたたき、慣れた口調であいさつを交わします。 　ある家ではマムダニ氏を支持するインド出身の女性と対話になりました。 　訪問の数日前、ニューヨーク市内は激しい雨に見舞われ、地下鉄のホームが水浸しになるなどの洪水被害が起きました。女性が「市民が２人も亡くなりましたよね」と深刻な表情で話すと、ディブヤさんは「これは明らかに防げたはずの被害だ」と返します。 　ディブヤさんは続けて、「だから公共インフラに投資することが大切だ」と話し、マムダニ氏の掲げる最も豊かな上位１％への課税でそれを実現できると伝えました。 　共和党候補に投票するつもりだという６０歳前後の白人男性とも対話になりました。「選挙で一番重要な問題は？」とのディブヤさんの問いかけに、男性は同じ政治の繰り返しに疲れていると静かに語ります。ディブヤさんと対話したことで、男性は「スリワ氏にしようと思っていたけれど、あなたのところ（マムダニ氏）に入れるかもしれない」と話しました。 語ることが大切 　ディブヤさんは戸別訪問の戦略について、一度訪ねた相手がマムダニ氏への関心を示しつつも完全な支持とまで言えない場合、その後も再度訪ねて対話するようにしてきたと話します。 　投票日前夜も含めて選挙期間中、戸別訪問の取材に行くたびに初参加の人に出会いました。戸別訪問前のオリエンテーションをしていた「米国民主的社会主義者（ＤＳＡ）」の若者たちは、「あなたがなぜマムダニ氏を支持するのかを語ることが大切」「政策の専門家になる必要はない」と集まった人たちに語りかけていました。
November 9, 2025 at 4:23 AM
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ＮＹ市長にマムダニ氏
民主的社会主義者　暗闇の政治に光
2025年11月6日【１面】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長にマムダニ氏 民主的社会主義者　暗闇の政治に光 2025年11月6日【１面】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】米国最大の都市ニューヨークで４日に行われた市長選で、民主党進歩派で民主的社会主義者のゾーラン・マムダニ州下院議員（３４）の当選が確実となりました。米メディアが一斉に伝えました。同市で初のイスラム教徒の市長となります。（関連５面） 　ニューヨーク・タイムズ紙によると、開票率９１％の段階でマムダニ氏の得票は５０・４％。事実上の一騎打ちとなった民主党のアンドルー・クオモ前ニューヨーク州知事（６７）は４１・６％となっています。クオモ氏は４日夜、マムダニ氏に祝意を示し、敗北を認めました。 　マムダニ氏は４日夜、支持者を前に「政治の暗闇の時期にニューヨークは光となる」「われわれは多数を見捨て少数者の声にしか応えなかった政治のページをめくる」と勝利宣言しました。また「未来はわれわれの手にある」と強調し、「トランプ大統領のような大富豪が課税を逃れ税制上の優遇措置を利用することを許してきた腐敗の文化を終わらせる」と語りました。 　選挙戦でマムダニ氏は、高騰する家賃の凍結、市営バスの無料化、保育の無償化、最低賃金の引き上げなどを公約。財源として利益を上げている大企業やごく一部の富裕層への課税を強化すると訴えました。 　大富豪などから巨額の献金を受けるクオモ氏は、マムダニ氏について「社会主義者だ」などと繰り返し非難しました。 　マムダニ氏の支持者は選挙結果の中継を見るパーティーを市内各地で開催（写真５面）。フィリピン系の若者が開いたパーティーでは、マムダニ氏の当確が報じられた瞬間、大きな歓声が沸き起こりました。若者たちは「マムダニ、マムダニ」と繰り返し声を合わせて勝利を喜び合いました。 　友人と参加したフィリピン系のマリアさん（３２）は「すごくうれしい。つい先ほどまで５時間、戸別訪問をしていた。マムダニ氏に大差で勝ってほしくて」と話します。「クオモ氏の運動には大富豪が金を注いだけれど、私たちは人々の力で闘った」と誇らしげに語ります。 　マムダニ氏は性的少数者を守る政策を掲げ、マリアさん自身もパートナーも性的少数者であることから運動に参加し始めました。 　マリアさんは「民主党は私たちの話を聞かず、市民が実際に直面している問題など気にしていない」と述べ、この選挙が党の変革につながればと語りました。
November 5, 2025 at 10:16 PM
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ＮＹ市長選１１・４　トランプ大統領　終始脅しと中傷
2025年11月5日【国際】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長選１１・４　トランプ大統領　終始脅しと中傷 2025年11月5日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】トランプ米大統領は３日、ニューヨーク市長選についてＳＮＳへ投稿し、民主党進歩派で民主的社会主義者のマムダニ候補が勝利すれば、同市に対する連邦政府の補助金を大幅に削減すると脅迫しました。トランプ氏はマムダニ氏を「共産主義者」と呼んで攻撃し、無所属で出馬し事実上一騎打ちとなっている民主党のクオモ前州知事への投票を呼びかけました。 　トランプ氏は「共産主義者がかじ取りをすればニューヨーク市は悪くなるばかりだ」と主張。マムダニ氏の政策には一切触れず、同氏の中傷に終始しました。 　またトランプ氏自ら率いる共和党のスリワ候補に投票しても勝ち目がなく「マムダニ氏の票になる」と危機感を表明。自党の候補を切り捨ててクオモ氏へ支持を集中するよう呼び掛ける焦燥ぶりです。 　一方、マムダニ氏は３日、州下院議員としての自身の選出区クイーンズで投票日前の最後の訴えを行いました。マムダニ氏は「トランプ氏とクオモ氏は同じ献金者を持ち、ちっぽけなビジョンと（セクハラなどについて）処罰しない感覚を共有している」と指摘。クオモ氏についてはニューヨーク市民ではなくトランプ氏にとって一番良い市長であることがはっきりしたと述べました。 　マムダニ氏は、戸別訪問のために集まった支持者に手を挙げるよう呼びかけました。「これらはこの選挙を決める手だ。投票し、ドアをたたき、隣人に電話をかける手だ。そして、この市の歴史をつくる地点まで私たちを押し上げた手だ」とたたえ、最後まで勝利のためにできることを共にやり抜こうと訴えました。
November 5, 2025 at 4:06 AM
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ＮＹ市長選１１・４　きょう投票
マムダニ氏リードで最終盤
2025年11月4日【国際】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長選１１・４　きょう投票 マムダニ氏リードで最終盤 2025年11月4日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】米国最大の都市ニューヨークの市長選は４日、投票日を迎えます。民主党進歩派で民主的社会主義者のマムダニ候補（３４）と、無所属で出馬している民主党のクオモ前州知事（６７）の事実上の一騎打ちです。期日前投票の最終日となった２日、支持率でマムダニ氏がリードする中、両氏は市内各地を回りました。 　投票を済ませた人は同日時点で７３万人以上。市の人口は約８４０万人です。 　世論調査機関アトラスインテルが１０月２５～３０日に実施した調査では、マムダニ氏の支持率は４１％で、クオモ氏の３４％に差をつけています。 　マムダニ氏の陣営によると、支持者のボランティアは１日、１０万３０００戸を訪問し１日当たりの記録を打ち立てました。陣営は、２日はその２倍を目指そうと呼びかけ、晴天のもと多くの人が活動に参加しました。 　マムダニ氏は２日、マンハッタン区ハーレムでの戸別訪問活動に集まった支持者のもとを訪ねました。同氏は記者団に対し、自身が掲げる家賃の凍結やバスの無料化、保育の無償化などの公約実現を改めて訴えました。 　クオモ氏は、教会を訪ねた後、ブロンクス区の通りを２人の娘と歩きました。 　大富豪はマムダニ氏の勝利を阻止しようとクオモ氏陣営に巨額の資金を投入しています。ブルームバーグ元市長は先月２９日、無制限に政治献金を集められる政治資金管理団体「特別活動委員会（スーパーＰＡＣ）」のクオモ候補支援団体に１５０万ドル（約２億３０００万円）を献金しました。献金先のスーパーＰＡＣは連日、大量のテレビ広告を流しています。
November 4, 2025 at 12:28 AM
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ＮＹ市長選１１・４　ガザ巡る立場も争点
マムダニ氏「集団殺害だ」
2025年11月3日【国際】
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ＮＹ市長選１１・４　ガザ巡る立場も争点 マムダニ氏「集団殺害だ」 2025年11月3日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】４日投票の米ニューヨーク市長選では、トランプ米政権が支援するイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区でのジェノサイド（集団殺害）を巡る立場も争点の一つになっています。 　民主党進歩派で民主的社会主義者のマムダニ候補は、イスラエルの行為はジェノサイドだと明確に批判し、パレスチナへの連帯を表明しています。一方、無所属で出馬しマムダニ氏と事実上一騎打ちとなっている民主党のクオモ前州知事は、マムダニ氏が「反ユダヤ主義をあおっている」などと攻撃しています。 　クオモ氏の陣営が１０月下旬にＳＮＳに投稿した動画は、マムダニ氏の支持者を犯罪者として描き、その中にはパレスチナ連帯の象徴となっているアラブの伝統頭巾クーフィーヤを巻いた人もいました。動画は批判を受けてすぐに削除されましたが、陣営側は「誤って」投稿したと言い訳するだけでした。 　マムダニ氏陣営のボランティアをしているエイプリル・ミラーさん（２５）は「マムダニ氏が激しい攻撃にさらされる中でも、世論調査で市民の多くはイスラエルの行為はジェノサイドであり止めなければならないと認めている」と強調。マムダニ氏はガザに連帯する若者の支持を集めていると語りました。 　マムダニ氏は自身もイスラム教徒で、当選すればニューヨーク市で初のイスラム教徒の市長となります。クオモ氏はマムダニ氏の属性もやゆしています。このほど出演したラジオ番組では、再び２００１年の同時多発テロのようなテロ攻撃が起きたらマムダニ氏は歓迎するだろうとの保守派の司会者の発言に笑って同調。記者会見でこのことについて問われたクオモ氏は「司会者の発言だった」と主張するだけで、発言そのものは批判しませんでした。 　マムダニ氏は１０月下旬にイスラム系の施設の前で行った記者会見で、「イスラム嫌悪であり、人種差別で不快だ」とクオモ氏を批判。「私は私であることを変えるつもりはない」と訴えました。
November 2, 2025 at 11:04 PM
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ＮＹ市長選１１・４　期日前投票４８万人以上
マムダニ氏支持者「資本主義うんざり」
2025年11月2日【国際】
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ＮＹ市長選１１・４　期日前投票４８万人以上 マムダニ氏支持者「資本主義うんざり」 2025年11月2日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】米ニューヨーク市長選（１１月４日投票）の期日前投票が始まってから１０月３１日で１週間がたちました。市の選挙管理委員会によると、同日時点で４８万人以上が投票を済ませました。クイーンズ区の投票所で出会った、民主党進歩派で民主的社会主義者のゾーラン・マムダニ候補の支持者は、資本主義の行き詰まりについて思いを熱心に語ってくれました。 　「投票に行くところですか」。投票所の前に並ぶ人の列が見えてきたところで、マムダニ氏陣営のボランティアをしている女性（３７）に声をかけられました。「ゾーラン」と書かれたバッジをマフラーに留め、ビラを手に通行人に投票を呼びかけます。 　マムダニ氏は３０日、夜勤のタクシー運転手のもとを訪ね、生活の状況や市政への要求を聞きました。ボランティアの女性は「こんなことをする候補者なんていなかった」と強調し、庶民目線のマムダニ氏への好感を語ります。 　女性は「“金がすべて”の資本主義はこの市、この国をだめにした」「共和党も民主党の支配層も親友びいきで少数の人のことしか考えていない」と批判し、「そんな政治に皆うんざりしているから投票にこれだけ人が来ているのだと思う」と指摘。誰もが無料の医療や教育を受けられるべきで、マムダニ氏の掲げる富裕層への課税は人々を救うと語りました。 　投票所から出てきたマシュー・ペツリッチさん（２５）は、投票を終えるともらえるシールの写真を撮っていました。この日はハロウィーンで、カボチャの絵が描かれています。 　ペツリッチさんは「生活が給料ぎりぎりでない人なんて知らないし、十分な貯金がある人もいない。特にこの５年間の物価の上がり方は狂っていて、異常な段階に入っていると感じる」と強調。「１２個入りの卵は２・９９ドル（約４６０円）で買える店もあるけど、質の良いものを買おうとすると５・９９ドルはかかり、２倍近く支払わないといけない」と語ります。マムダニ氏について「人々の話を聞いてくれる」と期待を示しました。
November 2, 2025 at 8:57 AM
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万博効果どこに　関西経済厳しく
低成長　企業倒産も増加
2025年11月1日
【近畿】
#しんぶん赤旗
万博効果どこに　関西経済厳しく 低成長　企業倒産も増加 2025年11月1日 【近畿】 #しんぶん赤旗　
November 1, 2025 at 6:22 AM
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ガザ虐殺加担のトランプ氏
それでも平和賞推薦か　対米服従の姿さらす高市氏
2025年10月31日【２面】
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ガザ虐殺加担のトランプ氏 それでも平和賞推薦か　対米服従の姿さらす高市氏 2025年10月31日【２面】 　「かつてない歴史的偉業だ」―。２８日の日米首脳会談で高市早苗首相は、トランプ大統領がイスラエルとイスラム組織ハマス間の停戦合意（今月１０日発効）を主導し世界の平和に貢献したと称賛し、ノーベル平和賞候補に推薦すると伝えました。しかし、停戦合意発効以降もガザへの空爆を繰り返し、住民を虐殺するイスラエルに対しトランプ氏は、ハマスに「反撃すべき」だなどと鼓舞し、和平に逆行しています。そんなトランプ氏を同賞に推薦するという高市氏は、深刻で恥ずべき対米服従の姿を世界にさらしているのです。 　停戦合意はトランプ氏が提起し、人質の解放や戦闘の停止などを盛り込んだもの。イスラエルによって６万７０００人以上を殺害され、物資搬入も妨害され飢餓に陥るガザ住民から、当初は平和への第一歩だとの歓迎の声も上がっていました。 　ところがイスラエルは、人質の遺体返還の遅れなどがハマスによる合意違反だとしてガザ空爆を再開。１９日には少なくとも４４人、２８日には１０４人の住民を殺害するなど停戦合意をなきものにしています。 　イスラエルによる強硬姿勢の背景には、トランプ氏による絶対的なイスラエル支援の姿勢があります。合意発効後、トランプ氏は米ＣＮＮのインタビューに、ハマスが武装解除を拒み合意を順守しなかった場合、イスラエルのガザ攻撃再開を容認するとの考えを示し、イスラエルの空爆再開にお墨付きを与えています。 　２月にはイスラエルに対する７４億ドル（約１兆１０００億円）の武器売却を米連邦議会が承認。６月には、イスラエルが敵視するイランの核関連施設を先制攻撃し核戦争の危険を高めるなど、イスラエルと「共犯」し紛争と対立をあおる行為を繰り返しています。 　被爆体験を通じ核兵器の恐ろしさを語り続け、核兵器廃絶を訴えてきた日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）が昨年、ノーベル平和賞を受賞しました。 　トランプ氏はこれに真っ向から反して核兵器の増強を続け、３０日には核実験の再開まで指示しました。 　唯一の戦争被爆国の首相として、そんなトランプ氏をノーベル平和賞に推薦するのか―高市首相の姿勢が厳しく問われています。（石橋さくら）
October 31, 2025 at 4:41 AM
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ＮＹ市長選１１・４　「だから私はマムダニ氏」支持者の思い
2025年10月30日【国際】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長選１１・４　「だから私はマムダニ氏」支持者の思い 2025年10月30日【国際】 　米ニューヨーク市長選（１１月４日投票）に向け２６日、民主党進歩派で民主的社会主義者のゾーラン・マムダニ州下院議員の選挙集会が開かれました。集会に来た支持者に思いを聞きました。（ニューヨーク＝柴田菜央　写真も） 企業よりも市民大切に 高校２年生　アビドさん（１５） 　多くの政治家は市民のために働かず、金や権力、企業の強欲によって利益を得ています。政治家は尊敬される人であるべきだと思います。マムダニ氏は親しみやすく、どの年代のニューヨーク市民も大切にしてくれます。だから私はマムダニ氏を支持します。勝利に向けて、マムダニ氏もその一員である団体「米国民主的社会主義者（ＤＳＡ）」に参加し、運動に励んでいます。 　民主党の候補者を決める６月の予備選では、投票日までの最後の４日間で計５２時間、戸別訪問の活動に参加しました。土、日、月曜日に１２時間ずつ、火曜日に１６時間です。今回の本選でも同じことをしたい。 　この間も、週に２～３回は戸別訪問に取り組んでいます。 　マムダニ氏は、大富豪や企業によってもたらされる利益ではなく、市民が政治を進めるビジョンを示しています。人々は社会の中でほしいものを手に入れる力を持つべきであり、大富豪や資本家がすべてを支配する必要などないのだと訴えています。 　どんな社会であっても、生計を立てたり、医療を受けたり、子どもを持ったりするのに苦しまなくてはならないなんて残酷です。 　投票日の夜がどのようなものになるか想像できませんが、きっと良いものになるでしょう。 家賃凍結で住める市へ 大学教員　ジェレミー・コーハンさん（４１） 　バーに行ったら、１５分もすれば人々は自分のアパートについて話し始めます。家賃が高すぎるとか、部屋が狭すぎるとか。私が住んでいるアパートの家賃は月に１９００ドル（約２９万円）です。 　アダムズ現市長のもとで家賃は急騰しました。家賃が高すぎて引っ越さなければならなくなった隣人がいます。アダムズ氏の選挙戦には不動産業界が巨額の資金を投じました。 　マムダニ氏は、私のような２００万人もの賃借人のために家賃を凍結すると訴えています。これはものすごい変化をもたらします。 　（無所属で立候補しているクオモ前州知事を支持する）アダムズ氏は、富裕層に課税すれば彼らが市から出て行ってしまうと不安をあおっていますが、庶民がこの市に住めなくなっているのです。マムダニ氏の「生活できるニューヨーク」という政策は、まさに人々が求めている答えです。 　人と話ができる戸別訪問は大好きで、何度も参加しています。仕事終わりにもやっています。生活は苦しくても、団結すれば社会を支配している超大金持ちに立ち向かうことができるから。 　毎日「ゾーラン」と書かれたＴシャツを着ています。今日も地下鉄で、「そのＴシャツいいね」と３人から声をかけられました。熱気は日に日に高まっています。
October 29, 2025 at 11:30 PM
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ＮＹ市長選１１・４　マムダニ氏　熱気の集会
巨額献金で政治ゆがめる富裕層と、結束して闘おう
2025年10月29日【国際】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長選１１・４　マムダニ氏　熱気の集会 巨額献金で政治ゆがめる富裕層と、結束して闘おう 2025年10月29日【国際】 　【ニューヨーク＝柴田菜央】１１月４日に行われる米ニューヨーク市長選に出馬している民主党進歩派で民主的社会主義者のゾーラン・マムダニ州下院議員は２６日夜、「ニューヨークは売り物ではない」と題した大集会を市内で開きました。共和党のトランプ政権のもとで、巨額献金で政治をゆがめる富裕層との闘いを呼びかけ。民主党進歩派のサンダース上院議員とオカシオコルテス下院議員も登壇しました。 　会場となったクイーンズ区のスタジアムには、「ゾーラン」と書かれたトートバッグや缶バッジ、ニット帽を身に着けた支持者ら１万人以上が続々と詰めかけました。 　マムダニ氏が登壇すると、聴衆は長く続く大きな歓声で迎えました。マムダニ氏は、トランプ大統領と手を組む大富豪や政治献金者は金の力で選挙を買えると考えており、自身の当選を阻止しようとさらに資金を投入するだろうと指摘。「それでもわれわれは屈しないし、ひるまない。少数者が支配する政治を乗り越え、尊厳を取り戻そう」と訴えました。 　「戸別訪問に参加したことのある人、これから参加するつもりの人はスマホのライトをつけて」―。マムダニ氏が呼びかけると、会場いっぱいに無数の光が揺らめきました。 　サンダース氏は、トランプ氏がこの選挙に注目しているのは、「庶民が結束して少数者のための政治の独裁者と闘うことがトランプ氏にとっては最悪の悪夢だからだ」と指摘。私たちは打ち勝つことができると強調し、「ニューヨーク市での勝利は世界中を励まし希望を与える」と訴えました。 　オカシオコルテス氏は、全米でもニューヨーク市でも、政治が大富豪によって動かされていると強調しました。 　民主党主流派で先月マムダニ氏への支持を表明したホークル州知事も登壇。同知事は、富裕層や大企業に課税し保育の無料化などに充てるマムダニ氏の政策に反対の立場をとっています。ホークル氏に対し会場からは「富裕層に課税を」の大合唱が起きました。 　米メディアによると、２５日に始まった期日前投票に訪れた人はこの土日だけで１６万４０００人に上り、記録的な数となっています。
October 29, 2025 at 1:24 AM
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ＮＹ市長選１１・４　投票日まで１週間
「民主的社会主義」掲げる候補者応援
2025年10月28日【３面】
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ＮＹ市長選１１・４　投票日まで１週間 「民主的社会主義」掲げる候補者応援 2025年10月28日【３面】 若者躍動 連日戸別訪問「みんなマムダニ氏が好き」 　１１月４日に行われる米ニューヨーク市長選の投票日まで１週間となりました。支持率トップで民主的社会主義を掲げる民主党進歩派のゾーラン・マムダニ州下院議員（３４）は、ごく一握りの富裕層や大企業のためではなく９９％の市民のために「生活できるニューヨーク」をつくると公約。若者が支持を広げ抜こうと対話や戸別訪問で奮闘しています。（ニューヨーク＝柴田菜央　写真も） 　期日前投票が始まった２５日、家族連れなどが休日を過ごす市内の公園でマムダニ氏の支持者が催しを開きました。色づき始めた木々に囲まれた広場で、ハロウィーンに合わせてマムダニ氏を応援するメッセージをこめた衣装を身に着けたり、帽子を販売したりして、道行く人々にアピールしました。 　人目を引く「ゾーラン」と書かれた黄色いカード型の看板を背中に掛けたイラナ・ミルナーさん（３７）に出会いました。実際の手のひら大のカードはマムダニ氏陣営の戸別訪問に参加するともらえるものです。 　ロースクールに通うミルナーさんは、民主党の候補者を決める予備選（６月）前の２月からマムダニ氏の選挙ボランティアに参加し始めました。戸別訪問をするのはこの市長選が初めて。運動に踏み出したのは「マムダニ氏が人々を大切にしているから」だと語ります。公共バスや保育の無料化政策に期待しています。 　ユダヤ人でもあるミルナーさん。無所属で出馬しマムダニ氏と事実上の一騎打ちとなっている民主党のアンドルー・クオモ前州知事（６７）は、パレスチナに連帯するマムダニ氏を「反ユダヤ主義」と決めつけて攻撃しています。ミルナーさんは「クオモ氏はユダヤ人が恐怖を感じていると主張するけれど、私は恐怖など感じていない」と強調しました。 　若者たちは各地で連日、戸別訪問に取り組んでいます。１９日にブルックリンで行われた戸別訪問。集まった参加者が自己紹介を始めると、「初めて戸別訪問に参加する」との声が続々と上がり、そのたびに拍手と歓声が沸き起こります。集まったおよそ３０人のうち３分の１程度が初参加。経験者と２人一組になってそれぞれの担当地域へと向かっていきました。 　活動を仕切っているノア・ロビドウさん（２７）は、北東部メーン州出身で昨年末にニューヨーク市に引っ越してきました。これまでさまざまな選挙で運動に参加してきましたが、「これほど有権者の反応がいい選挙はない。みんな圧倒的にマムダニ氏が好きだ」と話します。家賃凍結やバスの無料化、市営の食料品店設立など、あらゆる分野の政策の根底に「手ごろな値段」を掲げていることがマムダニ氏に支持が集まる理由だろうと指摘します。 　ロビドウさんは訪問で、投票には行かないという相手にも、マムダニ氏が富裕層からの献金を受け取っていないことを伝えて対話を試みていました。 　投票日までの１週間、ロビドウさんは「運動を最大限可視化させたい」と意気込んでいます。 自作の応援歌　気候政策に期待 　環境問題を中心に歌やパフォーマンスを通じて社会に訴えかけるアーティストのＨｉｌａ　ｔｈｅ　Ｅａｒｔｈ（ヒラ・ジ・アース）さん（３５）。「米国民主的社会主義者（ＤＳＡ）」の会員でもあります。市長選にあたり、マムダニ氏の応援歌を作りました。同氏への期待を聞きました。 　〈ゾーラン・マムダニ、私たちの市長〉で始まる応援歌は、選挙運動を元気づけて人々に笑顔になってほしくて作りました。 　マムダニ氏は気候問題の政策をもつ唯一の候補者です。学校の校庭からアスファルトを取り除くことを掲げています。アスファルトは水を吸収しないため、雨が降ったら洪水が起きます。アスファルトの代わりに植物を植えると訴えていて、とても重要です。 　マムダニ氏の気候政策のポイントは、人々が働きすぎることなくよりよい生活を送ることができれば、もっと環境を大切にすることができるようになるということです。大賛成です。 　マムダニ氏が市長になると考えると、とてもわくわくします。マムダニ氏を取り巻く若者たちが立候補を支え、政策を主導しています。マムダニ氏が勝てば、多くの人に「私たちは勝てる」「力を取り戻せる」と示すことができます。
October 28, 2025 at 2:11 AM
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ＮＹ市長選１１・４　若者、マムダニ氏に希望
バス無料化・住宅増設に期待
2025年10月27日【国際】
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ＮＹ市長選１１・４　若者、マムダニ氏に希望 バス無料化・住宅増設に期待 2025年10月27日【国際】 　１１月４日に行われる米国最大の都市ニューヨークの市長選は、支持率トップで民主的社会主義を掲げる民主党のマムダニ州下院議員と、無所属で立候補している民主党のクオモ前州知事による事実上の一騎打ちとなっています。極端な経済格差を批判し、富裕層や大企業に応分の負担を求めるマムダニ氏に多くの若者が希望を感じ、勝利に向けて活動しています。（ニューヨーク＝柴田菜央　写真も） 　主要候補による最後の討論会が行われた２２日、市内各地でマムダニ氏の支持者が討論会の中継を見るためのパーティーを開きました。ニューヨーク市立大学ハンター校では、「米国青年民主的社会主義者（ＹＤＳＡ）」の同校支部の学生がパーティーを企画。授業を終えた学生３０人余りが集まり、ポップコーンや軽食を食べながら討論に聞き入りました。 資本主義は邪悪 　学生たちに話を聞くと、マムダニ氏が公約に掲げる公共バスの無料化や手ごろな価格の住宅増設への期待を次々と語ります。 　ＹＤＳＡのメンバーで哲学専攻の２年生リズさん（１９）は、自宅から１時間ほどかけてバスで通学しています。「バスの運賃が無料になれば、週に３０ドル（約４６００円）節約できる」と話します。 　また、市内のアパート１室の家賃は平均２５００ドル（約３８万円）程度だといい、「私の年齢でニューヨーク市で１人暮らしをするのは、家族の支援がなければほぼ不可能だ」と語りました。 　民間団体が２０日に公表した調査結果によると、ニューヨーク市では昨年度、公立学校の生徒１５万４０００人以上がホームレスを経験。保護施設で暮らしたり、一時的に他人の家に滞在したりしていました。 　リズさんは「大富豪がいる一方で、食べていけない人たちがいる。資本主義は邪悪だ」と憤ります。 噴水よりも家を 　子どもたちなど弱い立場の人々がホームレスになっていることについて、マムダニ氏は討論会で「この市の汚点だ」と指摘。住宅価格や家賃の高騰によって市民が市から締め出されたり、保護施設に住まざるをえなくなったりしないために、２０万戸の手ごろな価格の住宅を増設し、家賃を凍結する政策を掲げていると強調しました。 　これに対しクオモ氏は、「家賃の凍結は機能しない」などと反発。マムダニ氏は、子どもたちのホームレスはクオモ氏が州知事だった時から始まっていると述べ、同氏が住宅増設にかけるよりも多くの資金を空港の噴水に費やしたと批判しました。 　２２～２３日に調査会社ビクトリー・インサイツが実施した世論調査では、マムダニ氏への支持率は４７％で、クオモ氏の２９％を大きく引き離しています。劣勢のクオモ氏は、マムダニ氏について「経験不足だ」「共産主義者だ」などと繰り返し攻撃し、市民の不安をあおる作戦に出ています。
October 27, 2025 at 10:45 AM
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ＮＹ市長選１１・４　「蛇」とまで非難した前知事を支持
現職市長　進歩派当選阻止　なりふり構わず
2025年10月25日【国際】
#しんぶん赤旗
ＮＹ市長選１１・４　「蛇」とまで非難した前知事を支持 現職市長　進歩派当選阻止　なりふり構わず 2025年10月25日【国際】 　米ニューヨークで１１月４日に行われる市長選で、選挙戦から撤退していたエリック・アダムズ市長は２３日、無所属で出馬している民主党のアンドルー・クオモ前ニューヨーク州知事を支持すると発表しました。民主党進歩派で民主的社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ州議会議員の当選阻止のために連携した形です。 　マムダニ氏は同日、「富裕層やトランプ大統領の要請でこの２人が結束することは驚きではない。われわれは巨額のお金が支配する政治を変えて、あらゆる市民が住める市をつくる」と語りました。 　アダムズ氏は続投を目指して無所属で立候補していました。しかしクオモ氏とマムダニ氏の一騎打ちの様相が強まるなか、世論調査で１位を走るマムダニ氏を落選させたい富裕層やトランプ政権の圧力を受けて、９月末に選挙戦から撤退しました。 　アダムズ氏は２３日、ニューヨーク市内でクオモ氏とともに行った会見で「マムダニ氏は社会主義者、共産主義者だ」などと主張。ニューヨークを守るために「今こそ家族として結束するべきときだ」と語りました。 　クオモ氏は、セクハラ疑惑で２０２１年８月に州知事を辞任。このクオモ氏に対し、アダムズ氏は、選挙戦撤退前には「蛇」「うそつき」と激しく非難していましたが、立場を百八十度変えました。 　クオモ氏はアダムズ氏に感謝を表明し、「マムダニ氏は現存する危機だ」と述べました。
October 25, 2025 at 10:56 AM
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紛争と隣り合う女性６．８億人　和平交渉から排除
国連報告書　目標設定など勧告
2025年10月24日【国際】
#しんぶん赤旗
紛争と隣り合う女性６．８億人　和平交渉から排除 国連報告書　目標設定など勧告 2025年10月24日【国際】 　国連は２０日、武力紛争が女性に与える影響や平和構築への女性参加に関する報告書を発表しました。現在、世界で約６億７６００万人の女性が生死を左右するような危険な紛争地域から５０キロ以内に住んでおり、その数は１９９０年代以降で最高になっています。報告書は、紛争解決の和平交渉や仲介では女性が排除されているとして、警鐘をならしています。 　報告書によると、２０２３～２４年の期間に武力紛争で犠牲になった女性や子どもは、その前の２年間と比べて４倍になりました。特にイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区でのジェノサイド（集団殺害）が影響しています。世界の紛争で殺害された女性の１０人に７人はガザ住民でした。ロシアが侵略するウクライナの民間人犠牲者のうち約３割は女性や女児でした。 　武力紛争で女性や女児が犠牲になる一方で、平和構築に関する意思決定や紛争を終わらせる和平プロセスへの女性の参加は増えていません。２４年に主要な紛争の和平プロセスに関わった交渉者のうち、女性が占める割合はわずか７％でした。 　報告書は、２４年の世界の軍事費が前年比で９・４％増える一方で、紛争地域の女性組織が資金不足に陥っていると強調しました。「平和への道は武器の蓄積ではなく、平和の手段への投資、権利と持続可能な開発の実現にこそある」と指摘しました。 　報告書は、▽平和を維持・構築するシステムへの女性参加について目標やクオータ（割り当て）を定める▽ジェンダーに基づく暴力の責任者を追及する▽紛争地域の女性組織を支援する―ことなどを勧告しました。 　国連女性機関「ＵＮウィメン」のシマ・バホス事務局長は報告書に関し、「女性や女児は記録的な数で殺害され、和平交渉からは締め出され、戦争が激増するなかで保護されないまま放置されている。女性たちが必要としているのは単なる約束ではなく、パワー、保護、平等な参加だ」と語りました。
October 24, 2025 at 11:36 AM