ラリコ
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ラリコ
@minamotototo.bsky.social
『百年の孤独』再読了。100頁ずつ読もうと思ってたけどやっぱり怒涛の勢いでストーリーがブッ込まれていくので読む手を止められなかった!最初読んだ時は正直アウレリャノ·ブエンディア大佐の戦争の所くらいで何がどうしたのか生きてるのか死んでるのか殺されるのかなんなのか解らなかったけど、今回はその辺をさらっと流して読めた。というか全体的に流しながら、時々流石にツッコミながら読んでいくと疲労せず最後までたっぷりと楽しんで読めると思った。家系図、もっといろいろごちゃごちゃしてた気がするけどスッキリまとめるとブエンディア家ってこうなんだな…と読後改めて眺めるためのものだった。
December 6, 2024 at 10:07 AM
ホセ·アルカディオ·ブレンディアが栗の木にくくり付けられるのは101頁。1日100頁ずつ読もうと思ってたので区切りが良い。
December 3, 2024 at 6:25 AM
そのプルースト本人をじっくりと紐解いていくのがこの『マルセル·プルーストの誕生』だ。プルーストの生涯を追うことによって彼の中で長い時間をかけて、そして間に世界大戦を含め熟成された「時」。そして何よりプルースト本人が客体的な人物であり常に自分の人生を演じ続けていた。演技の要因は花粉要因の喘息の発作であり、エディプス·コンプレックスであり、フランスの時勢における半ユダヤ人という血の認識であったりする。私が読んでいたのは一体何だったのか…プルーストって何なのか…漠然とした疑問ともつかない何かをこの書籍は研究と全翻訳という作業をかけて答えへの道筋を作ってくれた。私は『失われた時を求めて』を再読する。
April 6, 2024 at 2:14 PM
19世紀の文豪や20世紀のプルースト、精神分析面ではフロイトまで巻き込んで絶賛され日本の文学の可能性を切り開いてくれた。ラフカディオ·ハーン(小泉八雲)が日本に帰化したイギリス人ならば、ウェイリーは一度も日本の土を踏まず、かつ最後までイギリス人として日本及び中国等の東アジアに向き合った知の巨人だと思う。今現在戻し訳のウェイリー版源氏を読んでいてもその西洋的なパンチのある語彙と紫式部の古文と与謝野訳源氏を併読しているが、それぞれに面白さがあって飽きがこない。こうして学のない私が様々な源氏を楽しめるのもひいてはウェイリーが源氏物語を世界に連れ出してくれたからだと思う。ひたすらに感謝😭🙏
April 1, 2024 at 9:28 AM
マジでめちゃくちゃ面白かった…今日ほど約15年ほど海外文学、ひいては世界文学を好きでいて良かったと思う日はない。大好きな作家のあの作品、この箇所の絶妙なニュアンス。日本人で語学に挫折した私でも翻訳者は心血を注いで選んだ言葉で世界中の名著に触れることができる。私が翻訳文学を好むのはこの距離と時間が心地よいからだ。翻訳者を通した少し遠い、差異のある感覚の隙間が尊い。逆にいうとこの隙間がなければ私にとって読書はただの消費になってしまう気がする。紫式部との千年の隙間、ウェイリーとの東西の隙間、その間に翻訳者の手が入る。幾重にも重なる十二単のような美しさが生まれる。この著者お二方に敬愛の念を深く感じる。
March 27, 2024 at 8:13 AM
そして唯美主義者たちをなよなよとした若者と風刺する雑誌により民衆の中に新たな美の概念が浸透し、1880年代唯美主義は熱狂の時代を迎える。もうイギリスの経済が傾き20世紀の世界対戦の足音も忍び寄ってくる。よく知りもしない『美』を感覚だけで消費する民衆のものとなってしまうチャラチャラした若者が唯美主義者として大出をふるって現れる。その一人がオスカー·ワイルドである。美の熱狂のために大声で自らをも笑う彼らは、唯美的なモチーフとされるベネツィアの色彩を生んだ明るい太陽のように輝いている気がする。本当にとても面白い本だった。
March 20, 2024 at 1:33 PM
『唯美主義とジャパニズム』体調不良といいつつも少しずつ読み進めてはいるんですよ。特にラファエル前派やなんかそういう雰囲気のめっちゃ綺麗な絵画が19世紀という時代の思想を通して(地層の年代推定が進み科学的根拠によって聖書の内容と人類史が食い違ってしまう件)大きく転換する世相と、唯一神と多神教の捉え方、ローマ神話やローマ帝国の最盛期をヴィクトリア朝の植民地や領土拡大と重ね合わせたロマン、それによる画家それぞれの解釈の記述により唯美主義が少しずつ紐解かれていく内容になっている。正直いままでのよくわからないモヤモヤがすっきり整理されるのでとても面白い。
March 20, 2024 at 8:33 AM