青頭巾/上田秋成
猫町/萩原朔太郎
夜長姫と耳男/坂口安吾
Kの昇天/梶井基次郎
給仕の室/日下諗
蟲/江戸川乱歩
猫が嗅いだ匂い/関戸克己
鉄鼠の檻/京極夏彦
何もかも憂鬱な夜に/中村文則
異邦人/カミュ
銀河鉄道の夜を読んだ後で良かった…メタファーが多く途中まで理解したのかしなかったのか分からないふわっとした気分で観ていたのだが、最終話の美しさと力強さに感動を奪われていった。残酷な運命や罰からは逃れられるのか?という作中の問いに対するアンサーで出されたあの結末は、希望的観測だけれど優しくて、私は救われた気持ちになった。強いヒューマニズムを感じた。素敵な作品だった。大好きだ。
銀河鉄道の夜を読んだ後で良かった…メタファーが多く途中まで理解したのかしなかったのか分からないふわっとした気分で観ていたのだが、最終話の美しさと力強さに感動を奪われていった。残酷な運命や罰からは逃れられるのか?という作中の問いに対するアンサーで出されたあの結末は、希望的観測だけれど優しくて、私は救われた気持ちになった。強いヒューマニズムを感じた。素敵な作品だった。大好きだ。
氷/アンナ・カヴァン(山田和子 訳)
氷がすべてを飲み込もうとする中、愛する少女を追って「私」は暴力と退廃に満ちた世界を渡ってゆく
極力前情報なく読みたかったので序文はすっ飛ばし
物語は「私」とアルビノの少女、権力者・長官の三人の近づいたり遠ざかったりする不思議な関係によって進む
本筋と主人公の妄想に境界がなく、目まぐるしく世界そのものが変身し続けていくような展開が幻想的
こちらの目を回させたまま押し流していく勢いがあって、立ち止まる暇なく自分でも意外なほど早く読了
殺伐として不穏なのに、荒廃していく風景の描写とすべてをあきらめた真っ白な静けさが美しい終末世界
#読書メモ
氷/アンナ・カヴァン(山田和子 訳)
氷がすべてを飲み込もうとする中、愛する少女を追って「私」は暴力と退廃に満ちた世界を渡ってゆく
極力前情報なく読みたかったので序文はすっ飛ばし
物語は「私」とアルビノの少女、権力者・長官の三人の近づいたり遠ざかったりする不思議な関係によって進む
本筋と主人公の妄想に境界がなく、目まぐるしく世界そのものが変身し続けていくような展開が幻想的
こちらの目を回させたまま押し流していく勢いがあって、立ち止まる暇なく自分でも意外なほど早く読了
殺伐として不穏なのに、荒廃していく風景の描写とすべてをあきらめた真っ白な静けさが美しい終末世界
#読書メモ
エス+女学校+人外という前設定だけで至高なのに、文章のコケティシュな美しさや短いながら綺麗に纏められたストーリーの完成度に嘆声を漏らした。二人の関係性の描写が丁寧なのも素晴らしい。なんとも言えないカタルシスのあるラストも好き。エスっていいね…女学校っていいね…
エス+女学校+人外という前設定だけで至高なのに、文章のコケティシュな美しさや短いながら綺麗に纏められたストーリーの完成度に嘆声を漏らした。二人の関係性の描写が丁寧なのも素晴らしい。なんとも言えないカタルシスのあるラストも好き。エスっていいね…女学校っていいね…
青頭巾/上田秋成
猫町/萩原朔太郎
夜長姫と耳男/坂口安吾
Kの昇天/梶井基次郎
給仕の室/日下諗
蟲/江戸川乱歩
猫が嗅いだ匂い/関戸克己
鉄鼠の檻/京極夏彦
何もかも憂鬱な夜に/中村文則
異邦人/カミュ
青頭巾/上田秋成
猫町/萩原朔太郎
夜長姫と耳男/坂口安吾
Kの昇天/梶井基次郎
給仕の室/日下諗
蟲/江戸川乱歩
猫が嗅いだ匂い/関戸克己
鉄鼠の檻/京極夏彦
何もかも憂鬱な夜に/中村文則
異邦人/カミュ
異界と日本人
めちゃくちゃ面白かった。
神隠しがフィクションとして当たり前になったどころか、より相互監視の目が厳しくなった現代だからこそより読む価値が生まれてると思う。
特に結びの文章が素晴らしく、何度も読んでしまう。
『現代こそ神隠しのような社会装置が必要なのではないか、と。(中略)神隠しのような、一時的に社会から隠れることが許される世界が用意されていたらどんなに幸せだろう。』
その通りだと思う。
全てを投げ出して、社会や責任から逃げ出したくなる時はある。
生と死の中間の選択肢に神隠しがあったら良いのに。
死にたい時は死に、生きたい時は生きる。凄い甘美な理想に思える。
異界と日本人
めちゃくちゃ面白かった。
神隠しがフィクションとして当たり前になったどころか、より相互監視の目が厳しくなった現代だからこそより読む価値が生まれてると思う。
特に結びの文章が素晴らしく、何度も読んでしまう。
『現代こそ神隠しのような社会装置が必要なのではないか、と。(中略)神隠しのような、一時的に社会から隠れることが許される世界が用意されていたらどんなに幸せだろう。』
その通りだと思う。
全てを投げ出して、社会や責任から逃げ出したくなる時はある。
生と死の中間の選択肢に神隠しがあったら良いのに。
死にたい時は死に、生きたい時は生きる。凄い甘美な理想に思える。