その土地には噂があった、妖怪に気に入られると二度と帰れない
そして、その者は妖怪と化する…と

🌟が狐狸になる前の話(𝕏にも投稿してます)

『僕が🌟くんを見ていた理由はね一目惚れさ、陽の光のような星のような君に惹かれたのさ』
『君を見ている内に内面も素敵なことに気づいたんだよ、そんな君を僕はどうしても欲しい』

震えながら🎈を見る🌟、その目には涙が浮かんでいた

『君が望むことなんでもやってあげる、望むならなんでもあげる、だから…ね？』

🌟に目を合わせニタリと笑う🎈
🌟は気づいた、(これは逃げられない、きっと逃がす気も無い)

『ぼくのものになってよ』

いつの間にか開いていた窓から大きな骨の指が、🎈の伸ばす手が、🌟の目に焼き付き意識は途絶えた

🌟は、はくはくと口を動かすが声は出なかった
ふと窓から差す光が消え、外から骨が擦れるような音と火の音が聞こえた
そのまま、目線だけそちらに移すと大きな骸骨と九つの尾を持った狐が目に写った
🌟の喉からヒュッと言う音が鳴り、膝がカタカタと震え耐えられずどしゃりと座り込む
そんな様子の🌟を気にせず🎈は口を開く

何故、己の名前を知っているのか、優しく笑いかける顔に恐怖を覚える
だが🌟はその恐怖を押し込み口を引き攣らせながら🎈に問いかける

『ぐ…な、ぜオレの名前を、知っているんだ？オレたちは…その、初対面のはず…だよな…？』

その🌟の問いに🎈はあっけらかんと言う

『んふふ…うん、初対面であってるよ？』
『じゃっ、じゃあなぜ…』

🌟の脳内は警報が鳴っていた、嫌な予感をひしひしと感じながら震える声を絞り出す

『そりゃあ君のこと、ずぅ〜っと見てたからねぇ』

🎈はなんでもない、当たり前のことを告げるような声色で不思議そうな顔をして答える

その声は確かに青年から聞こえた
🌟は咄嗟に青年の方を見る

(見えて…？コイツは何を……！まさか、人じゃないのか！？)

逃げようと思うも🌟の身体が動くよりもはやく青年は🌟の両腕を掴み、ずいっと顔を近づける

『ふふふ、その反応だと本当に見えてる見たいだねぇ…嬉しいな、君に認識して貰えて』

その言葉に🌟は目を見開く

『は…え、っと…？』
『あぁ、驚かせてごめんね？僕は🎈、よろしくね…🌟くん』

🎈と名乗った青年はニンマリと微笑み、名乗っていない🌟の名を口にした
🌟はその声に息を詰まらせる

小説家🌟が主人公のゲームの妄想
ある屋敷に招待された🌟が屋敷の謎を解いていく推理ゲームだったら良いな
誰をサポートに置くかでシナリオが変わったりしたら面白いな

ゲーム画面風