当面、主にまそしの妄想呟くアカウントになりそうです。
本国版、どうだったっけ?
本国版、どうだったっけ?
藍湛と遊びたい魏嬰が、藍湛の🧳に「AM2:00 蓮花湖展望台」てメモねじ込んで、「あとでな」って手を振って帰っちゃう。
帰宅後メモに気づいて、考え込む藍湛。
夕食が進まない弟を気遣って、話を聞き出す兄上。
「魏嬰は何を考えているのでしょう」
「それはわからないけれど、なにも心当たりがないのかな?」
「常日頃、彼は遊ぼうと言ってきます」
「遊ぶ、ね。うーん、この季節、真夜中に展望台なら、私なら流星群を見たいかな」
「そういえば、望遠鏡を手に入れたと言っていました。でも、なぜ私に……」
微笑む兄上。
藍湛と遊びたい魏嬰が、藍湛の🧳に「AM2:00 蓮花湖展望台」てメモねじ込んで、「あとでな」って手を振って帰っちゃう。
帰宅後メモに気づいて、考え込む藍湛。
夕食が進まない弟を気遣って、話を聞き出す兄上。
「魏嬰は何を考えているのでしょう」
「それはわからないけれど、なにも心当たりがないのかな?」
「常日頃、彼は遊ぼうと言ってきます」
「遊ぶ、ね。うーん、この季節、真夜中に展望台なら、私なら流星群を見たいかな」
「そういえば、望遠鏡を手に入れたと言っていました。でも、なぜ私に……」
微笑む兄上。
「曦臣?」
「今は何も話したくありません」
「懐桑?」
「私は何も知りません〜」
「江宗主?」
「私は事態の初めから見ている訳ではないので。魏無羡にでも訊いてください」
「では、やはりあの男は魏無羡なのだな。で、今どこに?」
「さぁ。含光君と出ていったようですよ」
「うむ……」
江澄の影にいる金凌にちらりと目をやり、
(蘭陵金氏がなにか事を起こしたようだ。この子に訊くのは不適切であろう)
「コホン。聶宗主?」
「本当に、私は何も知らないんですよおぉ」
と言いつつ、自分に都合の良い話をする懐桑はいそうな気がする。
「曦臣?」
「今は何も話したくありません」
「懐桑?」
「私は何も知りません〜」
「江宗主?」
「私は事態の初めから見ている訳ではないので。魏無羡にでも訊いてください」
「では、やはりあの男は魏無羡なのだな。で、今どこに?」
「さぁ。含光君と出ていったようですよ」
「うむ……」
江澄の影にいる金凌にちらりと目をやり、
(蘭陵金氏がなにか事を起こしたようだ。この子に訊くのは不適切であろう)
「コホン。聶宗主?」
「本当に、私は何も知らないんですよおぉ」
と言いつつ、自分に都合の良い話をする懐桑はいそうな気がする。
「何か?」
藍忘機は書類から顔を上げ、声をかけた。
この気配りのできる養い子がわざわざ含光君の執務室で話をしようとしているのだ。自身の相談事ではないだろう。
十中八九、道侶の関わることに違いない。
小さく頷いた思追に座るよう合図をし、筆を置く。
「失礼します」
そう言って姿勢正しく座ったものの、何から話したものかという様子の思追に、静かに促す。
「魏嬰のことか?」
「はい」
声を出してしまうと話しやすくなったらしい。
「叔父が、含光君にお伝えしたほうが良いだろうというので」
「温寧が?」
「何か?」
藍忘機は書類から顔を上げ、声をかけた。
この気配りのできる養い子がわざわざ含光君の執務室で話をしようとしているのだ。自身の相談事ではないだろう。
十中八九、道侶の関わることに違いない。
小さく頷いた思追に座るよう合図をし、筆を置く。
「失礼します」
そう言って姿勢正しく座ったものの、何から話したものかという様子の思追に、静かに促す。
「魏嬰のことか?」
「はい」
声を出してしまうと話しやすくなったらしい。
「叔父が、含光君にお伝えしたほうが良いだろうというので」
「温寧が?」
x.com/heicat_movie...
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結界が反応して誰かが来たことを察した(魏嬰が帰ってきたか、敵襲か)四叔父さんが様子を見に来て、魏嬰と魏嬰を支える白衣の人物に気がついて。
結界が反応して誰かが来たことを察した(魏嬰が帰ってきたか、敵襲か)四叔父さんが様子を見に来て、魏嬰と魏嬰を支える白衣の人物に気がついて。
https://news.denfaminicogamer.jp/news/250305x
https://news.denfaminicogamer.jp/news/250305x
物憂い表情の弟に声をかける。
「忘機、なにか問題でも?」
「問題というほどのことではないのですが」
これはまた、魏公子に関わることだなと察する沢蕪君。
「兄上は、寝物語というのを聞いたことはありますか?」
「寝物語?」
尋ねているのは忘機である。男女の睦言の類ではあるまい。
「はい。眠れない子供を寝かしつける時に語る」
「ああ」
やはり、と、頷く沢蕪君。
「私もお前と同じで、一人で寝るように育てられたからね。寝物語は……ああ!」
沢蕪君は、ぽんと手を打った。
物憂い表情の弟に声をかける。
「忘機、なにか問題でも?」
「問題というほどのことではないのですが」
これはまた、魏公子に関わることだなと察する沢蕪君。
「兄上は、寝物語というのを聞いたことはありますか?」
「寝物語?」
尋ねているのは忘機である。男女の睦言の類ではあるまい。
「はい。眠れない子供を寝かしつける時に語る」
「ああ」
やはり、と、頷く沢蕪君。
「私もお前と同じで、一人で寝るように育てられたからね。寝物語は……ああ!」
沢蕪君は、ぽんと手を打った。
「お話……」
かつて、魏嬰にせがまれ、失望されたことを思い出す藍湛。
実は、まだそういう機会があったときのために小話をいくつか覚えているのだけれど、ふと興味を持って、阿願に訊いてみる。
「誰かに、お話ししてもらったこと、あるの?」
「うーん、ある」
「だれに?」
「わかんない」
「どんなお話?」
「あのね……」
ポツリポツリと、覚えているところだけ話す阿願。
内心頭を抱え、自分が覚えたお話をしてあげることにする藍湛。
「お話……」
かつて、魏嬰にせがまれ、失望されたことを思い出す藍湛。
実は、まだそういう機会があったときのために小話をいくつか覚えているのだけれど、ふと興味を持って、阿願に訊いてみる。
「誰かに、お話ししてもらったこと、あるの?」
「うーん、ある」
「だれに?」
「わかんない」
「どんなお話?」
「あのね……」
ポツリポツリと、覚えているところだけ話す阿願。
内心頭を抱え、自分が覚えたお話をしてあげることにする藍湛。
ありがとうございます😊
ありがとうございます😊
一子相伝的な跡取りにしか教えてはならない代々の秘技的なことを二人きりで伝えられたりして。
温氏の焼き討ち直前の雲深不知処。青蘅君と沢蕪君が二人きりで奥山のより深く隠された場所から戻ってくる途中で、忘機がウサギを飼っている草地の近くを通りかかる。
一族の中でも特に聴力に優れた二人は、囁くような、誰かに語りかけるような声を聴く。
一子相伝的な跡取りにしか教えてはならない代々の秘技的なことを二人きりで伝えられたりして。
温氏の焼き討ち直前の雲深不知処。青蘅君と沢蕪君が二人きりで奥山のより深く隠された場所から戻ってくる途中で、忘機がウサギを飼っている草地の近くを通りかかる。
一族の中でも特に聴力に優れた二人は、囁くような、誰かに語りかけるような声を聴く。
まったく、大概なやつである。日頃こちらを好きなようにこき使っておきながら、何かあるとこれだ。
のんびり暮らしていたのを引き摺り出され、背中に乗られる、網で吊り下げられる、延々と歩かされる、もう、散々なのだ。
これで、含光君から丁寧に頼まれていなければ、それと、あの甘く瑞々しい草地がなければ、こいつのことなど、とっくに見放している。
まったく、あの含光君がこいつのどこを気に入ったのやらと思うが、なにやら昔からの縁だか因縁だかがあるらしい。ロバの身で知ったことではないが。
ウサギたちもこいつには恩があるようなことを言っているし、子供らも失望させたくないしな。
まったく、大概なやつである。日頃こちらを好きなようにこき使っておきながら、何かあるとこれだ。
のんびり暮らしていたのを引き摺り出され、背中に乗られる、網で吊り下げられる、延々と歩かされる、もう、散々なのだ。
これで、含光君から丁寧に頼まれていなければ、それと、あの甘く瑞々しい草地がなければ、こいつのことなど、とっくに見放している。
まったく、あの含光君がこいつのどこを気に入ったのやらと思うが、なにやら昔からの縁だか因縁だかがあるらしい。ロバの身で知ったことではないが。
ウサギたちもこいつには恩があるようなことを言っているし、子供らも失望させたくないしな。
乱葬崗に住処を見出したものの、着のみ着のまま、その着物さえ満足なものではなく、ほとんど我が身だけが財産という有様だった。
この先何年ここで暮らすことになるのか。
「温情、これをなるべく持たせてくれ。何か食べられるものを手に入れてくる」
涙と雨で濡れた顔を挙げ、温情は魏嬰が置いたものに目をやった。温情の目が大きくなる。
「こんなもの、いつの間に」
置かれていたのは、大きな鍋だった。汁物が入っているはずだ。
「見張り小屋からもらってきた。待ってろよ」
乾いた枝を集めて、護符で火をつける。
「だれか、火の面倒を見てくれ」
近くにいた数人が顔を上げる。
乱葬崗に住処を見出したものの、着のみ着のまま、その着物さえ満足なものではなく、ほとんど我が身だけが財産という有様だった。
この先何年ここで暮らすことになるのか。
「温情、これをなるべく持たせてくれ。何か食べられるものを手に入れてくる」
涙と雨で濡れた顔を挙げ、温情は魏嬰が置いたものに目をやった。温情の目が大きくなる。
「こんなもの、いつの間に」
置かれていたのは、大きな鍋だった。汁物が入っているはずだ。
「見張り小屋からもらってきた。待ってろよ」
乾いた枝を集めて、護符で火をつける。
「だれか、火の面倒を見てくれ」
近くにいた数人が顔を上げる。
「座学を開けだと⁉︎ あの頃散々場を乱しておったお前が言うか⁉︎」
「だからこそ、お願いしているんです。あの頃もっと真面目に勉強していればよかったと」
「ふん」
藍先生は、魏無羡をじろりと睨んだ。
「正直に申せ。目的はなんだ」
見破られることは承知の上だったらしい。魏無羡は一瞬ニヤリに仕掛けたが、これ以上ないくらい真面目な顔になり、頭を下げた。
「金凌に、座学を受けさせてやりたいんです」
「金凌に?」
「はい。金鱗台にあいつを指導してやれる者はいないし、江澄は真面目な奴だけど教えるのには向いてないし」
「座学を開けだと⁉︎ あの頃散々場を乱しておったお前が言うか⁉︎」
「だからこそ、お願いしているんです。あの頃もっと真面目に勉強していればよかったと」
「ふん」
藍先生は、魏無羡をじろりと睨んだ。
「正直に申せ。目的はなんだ」
見破られることは承知の上だったらしい。魏無羡は一瞬ニヤリに仕掛けたが、これ以上ないくらい真面目な顔になり、頭を下げた。
「金凌に、座学を受けさせてやりたいんです」
「金凌に?」
「はい。金鱗台にあいつを指導してやれる者はいないし、江澄は真面目な奴だけど教えるのには向いてないし」
みたいに終わってもよかった気がする。
みたいに終わってもよかった気がする。