「純喫茶ラテン」。四条大和大路のラテンビル1階にあるお店。フランソア喫茶室で修行した女性マスターが創業。特徴は店内にたくさん飾られているステンドグラス。全てマスターの方が手作りされたもの。昭和の関西の喫茶店でよく出されたというコーラのカルピス割り「キューピッド」が今も提供されている。

「雲仙」。西洞院綾小路（にしのとういん あやのこうじ）にある小さな喫茶店。日曜日しか営業していない。昭和前期、京都の中で自家焙煎を先駆けたお店で、当時のロースターが今も回っている。ぶあついホットケーキと、夏限定のコールコーヒがおいしい。

ここはかつて、喫茶店だった空間。

（※許可を頂いて撮影させて頂いたものです）

結局は使わずに済んだけれど「京都秘封喫茶探訪」のボツ表紙デザイン。写真はフリー素材サイトからお借りした、エリーさん（ツイッターだと @writtenbyelly）の手によるもの。

ふたつの「京都秘封喫茶探訪」。片方は小説、片方は秘封倶楽部によるカフェ巡り創作メモみたいなのをイメージした本。京都大学の生協で売られているノートがデザインの元ネタ。タイトルはメリー、そこに蓮子がVer.1.0と書き足した……という感じ。バージョンを付記したのは、後々、喫茶店を追加したり、写真やイラストを足したバージョンアップ版、あるいは完成版が作れる余地を残してある……という意味。

「進々堂 京大北門前」。京都に残る最古の喫茶店。創業者・続木斉は日本人として、初めてパン作りを学びにパリへ留学。パリの学生街・カルチェラタンで見たカフェを京都に再現したのがここ。学生の勉強の為の店であり、BGMはない。名物のカレーパンセットは勉強しながらでも食べられるように……というメニュー。

「六曜社」。京都の歓楽街の中心地・河原町三条に建つ喫茶店。ビルとビルの間に挟まれた小さな建物は、戦前からある。名物の自家製ドーナツは、もともと「三代目」のお母さんが息子のおやつに……と手作りしていたもの。

「築地」。京都で初めてウィンナーコーヒーを提供したとされる喫茶店。京都の繁華街のひとつ、木屋町から一歩入った裏路地にある。欧州の古城のような内装が素敵なお店。この時代にあっても喫煙が可能であり、昔ながらの喫茶店のスタイルを残している。

おそらく築100年は経ていただろう、そのサークル棟。驚くべきことに、この姿となっても現役である。どれだけの学生たちがここで笑い、語りあったのだろう。今は、もうない。

かつてそこに、旅の女の子たちで賑わった喫茶店があった。朗らかなマスターと、その義母と義姉。そしてアルバイトの男子大学生たちが忙しく働いていた。

ようこそ。幻想と科学の街、京都へ――