海野ケイト
kateuno.bsky.social
海野ケイト
@kateuno.bsky.social
Uno Kate。ゲンロン大森望SF創作講座を受講中。
また、偶然那覇の居酒屋で居合わせた人だったけど...

コザ暴動に参加したおじいから「あれは静かな革命でした。わたしたちはナンバーを全て調べ、黒人の車には火をつけませんでした」と聞かされた時に感じた、

「カラード」の連なりの中にある自分と、キャブやニコラス兄弟がコットンクラブやTV番組でこじ開けてきたものへの共感が込められている。
December 17, 2025 at 5:43 PM
今回、掌編を書くにあたり、

黒人音楽に対する自分の立ち位置についてより深く考える機会になった。

これは決して借りものというレベルではなく、わたしの幼いころの音楽的風景であり、

政治的にはいまだにどこか宗主国としてふるまうアメリカと自分の関係性の物語でもあり、

オキュパイドがとけて間もないあの時代の、属国的な空気の濃さが込められている。
December 17, 2025 at 5:40 PM
わたしは、リアルにあびた江戸由来の邦楽と、TVから流し込まれたアメリカ音楽という、

正反対のグルーヴを故郷に持つことになった。

ただ、その二つには共通点が。どちらも「ダンスミュージック」人を踊らせずにはいられないものだったのだ。

謡いも深いグルーヴがあり、思わず鼓を打ちたくなり、ゆったりと舞いたくなるものなのだ。
December 17, 2025 at 5:20 PM
小学6年のあるとき、サイモン&ガーファンクルがラジオから流れてきた。

その冬には家業の内職を引き受けた賃金で買ったビートルズのLP青盤と赤盤もあったのだが、そのイギリスの音よりも、

ラジオのS&Gや、姉が買ったドーナツ盤の...ダイアナ・ロスの「アメリカ音」が親しげに、まるで故郷の音のように響いた。

ベースを弾き始め、セッションに通うようになったあたりで、

アメリカ音楽偏向がただの「好みの問題」ではなかったことに気づく。
December 17, 2025 at 5:07 PM
ものごころついたばかりのころ、まだまだ手探り状態のTV局は、半分近くの編成をアメリカのドラマやショーやカトゥーン、あるいは洋画で埋めていた。

邦楽に囲まれて暮らしていたものの、私はアメリカのTV番組に夢中になりかじりつくように没頭する幼児だった。

ティーンエイジになると、アメリカTVの音楽がどれほどアイデンティティに深く食い込んでいるかを思いしることに。

友人たちが夢中になっていた、和製のアイドルやロックの方に「外国」を感じるようになっていた。
December 17, 2025 at 4:52 PM
原型はいつのまにか、という感じで、そのパワーを実感。

そういえば、ワンダーモールの主は、何となく、市民ケーンのイメージで書いていたんだけど、

実作提出後に映画をみたら、舞台がフロリダで。そんなこと覚えてなかったので、さらにびっくり。

無意識に小説を動かされている感じがする。
December 2, 2025 at 8:29 PM
そういえば、前半では無意識に書いていたけど、

後半で梗概にない人物、セーラーハットのノッポな男をどうしても入れたくなったあたりで、ああ、いま、オズの魔法使いを書こうとしてるな、と感じた。

・ミホ→ドロシー(家出する、魔法の靴をはく)

・空気缶詰→ブリキ男(からっぽ)

・ワンダーワンワン→トト+ライオン(従者と臆病者)

・セーラハット男→かかし男(中身がおがくず)

・バッファローマン→魔女たち

・ハイブランド・エリア→エメラルドシティ

・ショーケースの写真→オズの魔法使い

と山ほど符合していた。このうち意図して入れたのは、ミホとコンバットブーツ(魔法の靴)の絡みだけだった。
December 2, 2025 at 8:23 PM
ディックのような個性と深みがあれば...ディック自身がいっていたように、古臭いアイデアも新たな作品になる。

とはいえ、そんな技量も個性もないいま、

まず梗概、というプロセスの中で、即没になるようなテクノロジーは、よほど面白くないと、と自分を戒める。
December 2, 2025 at 7:25 PM
大森望さん、テレポートというだけで没にしたことがある、と話していた。

河出書房の伊藤さんも、テレポートは嘘くさい、とコメント。

スタートレックの「転送」のような使い古されたブラックボックスは、こういう位置にある、と学んだ。

テレポートに代わるものを考えなくてはね。
December 2, 2025 at 7:12 PM
本作、円城搭さんに取り上げてもらえて、本当によかった...。

娯楽性や重なり合う世界を意識した甲斐があったと思う。

また、保坂和志さんが言ってた、次作のために温存せず、現作に全てを入れた方がいい、を実践すべく、

可能なかぎり全部ぶちこんでみたのだが、やってみると保坂さんのいうように...使い切った先に、次がでてくる感じがわかるような気がする。

焼け畑から何か芽吹くような、そんな感じが。
December 2, 2025 at 7:03 PM
どちらも本当にいい曲なので、ぜひ聴いてみてください。
November 23, 2025 at 1:07 AM
最後の疾走には、これが脳内を流れていました。

Walk With Me
youtu.be/XUGej_ofcAQ?...
Neil Young - Walk With Me
YouTube video by neilyoungchannel
youtu.be
November 23, 2025 at 1:02 AM
「サンクスギビング」は、

初期の入植者、ピルグリム・ファーザーズが次々と病気や飢餓で死者をだしていたところを、地元のワンパグアグ族がトウモロコシ栽培や魚のとり方を教えて助けたので、1621年にそれを感謝する収穫祭の祝宴をひらいた、というのが起源なんですが、

入植者の子孫が「感謝祭」というこの祭日は、ネイティブ・アメリカンにとっては平和の終焉と迫害の始まり、服喪の日National Day of Mourningなので、

この日を物語の舞台にしたのです。

◉感謝祭に関する部族の視点
snoqualmietribe.us/tribal-persp....
Tribal Perspectives on Thanksgiving | Snoqualmie Indian Tribe
snoqualmietribe.us
November 23, 2025 at 12:33 AM
インディアン戦争では、スペイン、イギリス、フランス、そして独立後のアメリカが色んな部族を引き入れ、敵対させ、勝利後に味方についた部族への約束を反故にするという裏切りによって、ネイティブ・アメリカンは殲滅されたり弱体化された歴史があるのですが、

日本の明治維新でも幕府にフランスが、薩長にイギリスがついた戦いだったので、似たような背景があり、

鎖国して国力や武士による全国規模の官僚組織を育てていなければ...とか、戦国時代にキリシタン大名が天下を取っていたら...もしかすると同じやり方でやられていたかも知れない、

と思うようなところもありました。
November 23, 2025 at 12:13 AM
2007年に「わが魂を聖地に埋めよ」が映画に。映像でみるとさらに迫ってくるものがあります。
この物語の先に待っている更なる地獄、涙のトレイルにはフロリダのセミノール族も含まれるのです。

「わが魂を聖地に埋めよ」(U-NEXT)
video-share.unext.jp/video/title/...
わが魂を聖地に埋めよ(洋画 / 2007) - 動画配信 | U-NEXT 31日間無料トライアル
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video-share.unext.jp
November 22, 2025 at 11:58 PM
イシ - Wikipedia
ja.wikipedia.org
November 22, 2025 at 11:48 PM
さらにもっと大人になり、
中国人労働者や、日系人が大陸横断鉄道の工事にあたったことや、
安い賃金で牛馬のようにこき使われた果てに、中国人は排斥法で追い払われ、日系人は戦争中の収容所で全財産を失うという、
アフリカン・アメリカンとはまた別の、東洋人の酷使と差別の歴史を知り、

こうしたすべてが、ネイティブ・アメリカンの悲史と根底で重なり合うような気がしていたので、最初に公表する物語として、こうした形で、ある意味鎮魂に近いものを書けて本当によかったと思っているところです。
November 22, 2025 at 11:44 PM