ウェッジ文庫版『蘆江怪談集』はブックオフや古書店などで比較的入手が可能。それでも入手が難しいかたには電子書籍版がある。Amazonからアクセス可。

バラードの代表的な作品は東京創元社から。東京創元社からバラードの全短編集が刊行されている。早川書房から刊行されるも長らく品切れだった『ヴァーミリオン・サンズ』シリーズもこちらで全て読める。

ホジスンは牧師の家庭に生まれた。全寮制の学校に入学するが船員になるために中退。船員になるが船上でいじめに遭い、以後、身体を鍛えるようになった。ジムを経営するもうまくいかず。怪奇、冒険、推理小説に触発されて小説を書き始める。
ホジスンの書いた小説は売れる。以後、活発な作家活動へ。第一次大戦勃発。1918年4月、斥候任務中に流れ弾を受けて死亡。ホジスンの邦訳は品切が多い。現在は東京創元社とアトリエサードが扱っている。

大下の怪奇幻想には幻想譚『魔法街』怪奇譚『蛞蝓奇譚』などがある。国書刊行会に大下の代表作をまとめたベスト短編集『烙印』がある。また東京創元社から『烙印』『偽悪病患者』と二冊のベスト短編集が文庫で刊行された。

酒井は名古屋生まれ。エログロが強いものが著作、翻訳に多い為、当局に発禁処分を多数受けている。故に『悪魔学大全』もエログロの文脈で扱われた。晩年は日本基督教団京都教会の信徒として活動。死後、酒井の仕事は澁澤龍彦、種村季弘などが受け継いだ。『悪魔学大全』の解説は澁澤龍彦が引き受けた。

南條は東京銀座生まれ。東大法学部及び経済学部卒。『古城物語』などで『残酷物語』ブームを作る一方、剣豪小説、推理小説など幅広く活躍。国学院大学や中央大学で講師も務めた。J・M・バリーが高校時代の愛読書で影響を受けている。

オニオンズ怪談の歴史的背景として十九世紀前半でゴシックブームが終わり、新たな活路を求めた作家達の模索がある。オニオンズの模索の結果が『手招く美女』をはじめとする怪談。散発的に邦訳があったが、これらに初訳を加えたのが短編集『手招く美女』である。

スティーヴンソンの怪奇短編は論創海外ミステリで『眺海の館』光文社古典新訳文庫で『新アラビア夜話』が入手可。ヘンリー・ジェイムズも絶賛した『ねじれ首のジャネット』は岩波書店の『マーカイム・小壜の鬼 他5篇』に収録。国書刊行会から『続・新アラビア夜話 爆弾魔』が刊行。アーサー・マッケンが『三人の詐欺師』(沖積舎。東京創元社は『怪奇クラブ』表記)執筆時に参考にしたとされる。

怪奇幻想作家目録はグレーゾーンで活動してきました。お目こぼしがあったのも金銭的なやりとりが一切発生していなかったからだと認識しております。
しかし、前述したようにAI問題で著作権、肖像権の法整備が進む現在、怪奇幻想作家目録がいつ法律に抵触する活動になるか判然としません。
本日をもって怪奇幻想作家目録は作家の写真使用を停止します。
活動自体は継続致しますので、これからもよろしくお願い致します。