水城(140字小説)
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水城(140字小説)
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BL140字小説を中心に投稿。
心情描写、再会、追憶、静かな恋。
叔父の親友×甥、かつて助けた男との再会、寮のルームメイト再会など。
普通の小説も書いてます。
作品一覧はプロフカードへ。
『きれいと呪縛、あの頃の日々』

#140字BL小説 #BL創作 #創作BL #夏のBL #140字小説
July 11, 2025 at 2:46 AM
『最初の会話は、最後の夜空で』
#140字BL小説 #BL創作 #創作BL #夏のBL #140字小説
July 10, 2025 at 11:05 PM
「ったく、グダグダ時間かければかけただけ、人目を引くだろうが、このバカ!! 今日日はなぁ、騒がれたら『終い』なンだよ。SNSとかなんだとかあるだろう? 田中ぁ、オマエもいい加減、それぐらい分かれや!?」

 スーツ姿で書類を手にした三十男が、入江のデスクの傍に突っ立ったまま、ゴクリと唾を飲み下す。
 まるで、今、叱責罵倒されているのが自分自身であるかのように、白く表情を固くして。
March 5, 2024 at 11:40 AM
 怒鳴るといっても、入江の声はそこまでの音量ではなかったし、言葉遣いも、まあヤクザにしてはまだ「穏当」と言って言えなくもなかった。
 だが常々、人タラシな笑顔と口調を身にまとわせている入江が「キレる」というのは珍しい。
 皆がビクつくのも、無理からぬコトではあった。
「ったく、グダグダ時間かければかけただけ、人目を引くだろうが、このバカ!! 今日日はなぁ、騒がれたら『終い』なンだよ。SNSとかなんだとかあるだろう? 田中ぁ、オマエもいい加減、それぐらい分かれや!?」
March 5, 2024 at 11:39 AM
 そんな入江の口調が、突如、電話口で低く強ばったのだ。
 事務所にいるすべての人間の心臓が、ドキリと大きく脈打つ。
 入江が続けた。
「だぁから、いつまで向こうにガタガタ言わせてやがンだ、ボケ!! 取るモン取って、とっとと引き上げろ、このタコ!」

 東京の北の果て赤羽。
 東口、ビーンズの裏手には、築数十年から築浅までマンションに雑居ビルが事欠かない。
 そんな一画に、入江の「事務所」はあった。
March 5, 2024 at 11:39 AM