For me, For content, For "Content for me"
言及作品一覧↓
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1QtbE04IPoeZSYYOIKxpRRiGhn63WfrqJiq_qVIypNLg/edit?usp=sharing
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ぬうー 陰鬱としますね。やっぱり諦めなんだろうな。自己犠牲とか、正義感とか、これ以上迷惑をかけたくないからとか、そういうようなことではなく、自分自身への失望というか。再発したことがあると聞いて、もうダメだって思ったんだろうな。自己を保った理性の末の選択。
不条理に畳みかけられ転倒し後ずさる、そういうどうしようもないままならなさ、良い。
あのエアー水飲みはどういう意図なんだろう。単純に違和感の演出かな。きっぱりとしたカット割が多くて印象的だった。カットとカットの間に、連続を感じづらいような。パッパッと。
伏線がすごそう
ぬうー 陰鬱としますね。やっぱり諦めなんだろうな。自己犠牲とか、正義感とか、これ以上迷惑をかけたくないからとか、そういうようなことではなく、自分自身への失望というか。再発したことがあると聞いて、もうダメだって思ったんだろうな。自己を保った理性の末の選択。
不条理に畳みかけられ転倒し後ずさる、そういうどうしようもないままならなさ、良い。
あのエアー水飲みはどういう意図なんだろう。単純に違和感の演出かな。きっぱりとしたカット割が多くて印象的だった。カットとカットの間に、連続を感じづらいような。パッパッと。
伏線がすごそう
すっきりと終わって良かった。ひとつひとつ遡ってくような感覚はメメントにも近いものがあったな。なんにも意味不明な部屋の惨状が、のちのちになって整理されていく解決感。
人間関係にはそれぞれに役割があって、そのときどきでバランスをとっているものだと思うけど、物語の進行につれて3人それぞれの立ち位置が流動的に変化していく様子が面白かった。3人が友達を探すとき、全員が不安症みたいになっていたらいかんのだろう。誰かがバカをやって、誰かがキレて、誰かがツッコミを入れる。その役割が固定化されずに変化する面白さ。
すっきりと終わって良かった。ひとつひとつ遡ってくような感覚はメメントにも近いものがあったな。なんにも意味不明な部屋の惨状が、のちのちになって整理されていく解決感。
人間関係にはそれぞれに役割があって、そのときどきでバランスをとっているものだと思うけど、物語の進行につれて3人それぞれの立ち位置が流動的に変化していく様子が面白かった。3人が友達を探すとき、全員が不安症みたいになっていたらいかんのだろう。誰かがバカをやって、誰かがキレて、誰かがツッコミを入れる。その役割が固定化されずに変化する面白さ。
頭が痺れる映画だった。冒頭の詰め込みぶりがとても良い。というか荒野を走るオープンカーの絵面が良い。酔っぱらってどうにかなっている人間を見るのが好きだから、たいへん愉快だった。
Radioheadとかがこの時代にいただろうことには納得感がある。ひたすらに胡乱で、焦げついたようにザラザラとしていて、ビビッドな色彩。つまりサイケデリック。
俯瞰したような口ぶりのモノローグは、なんだかこの類の作品にはよく使われる手法のように感じる。白々しさとかそういうおかしさ。カメラワークもそう。顔がゆがむほどの近接したショットで、過度に演出された緊迫感。
頭が痺れる映画だった。冒頭の詰め込みぶりがとても良い。というか荒野を走るオープンカーの絵面が良い。酔っぱらってどうにかなっている人間を見るのが好きだから、たいへん愉快だった。
Radioheadとかがこの時代にいただろうことには納得感がある。ひたすらに胡乱で、焦げついたようにザラザラとしていて、ビビッドな色彩。つまりサイケデリック。
俯瞰したような口ぶりのモノローグは、なんだかこの類の作品にはよく使われる手法のように感じる。白々しさとかそういうおかしさ。カメラワークもそう。顔がゆがむほどの近接したショットで、過度に演出された緊迫感。
スラリとした緊張感のある映画だった。全体に耳鳴りみたいなシリアスさがあって、不透明かつ頑強な壁が間に立っているような感覚がある。抑制された空気。ピリリと張った糸が端から端まで伸びている。
それが具体性をもって立ち現れたのは後半。殺意に追われるシチュエーションの、焦燥感と切羽詰まった恐怖感。おんなじ質感をノーカントリーで感じた。凍り付いた表情とか、手段を選ばなくなっていくかんじとか、その滑稽さとかが、似た空気感を持っている。
見終わった感覚が、妙にすっきりとしていて面白い。気持ちのいい目覚めのような、凪?
スラリとした緊張感のある映画だった。全体に耳鳴りみたいなシリアスさがあって、不透明かつ頑強な壁が間に立っているような感覚がある。抑制された空気。ピリリと張った糸が端から端まで伸びている。
それが具体性をもって立ち現れたのは後半。殺意に追われるシチュエーションの、焦燥感と切羽詰まった恐怖感。おんなじ質感をノーカントリーで感じた。凍り付いた表情とか、手段を選ばなくなっていくかんじとか、その滑稽さとかが、似た空気感を持っている。
見終わった感覚が、妙にすっきりとしていて面白い。気持ちのいい目覚めのような、凪?
華やかで、色鮮やかな映画だった。色彩が弾けてふりまかれたような、心地よい、まぶしさ。まちの人々が気持ちのいいひとばかりでよかったな。そういうローマにすむ人たちと、宮廷の息苦しさとのコントラストだった。
あの名シーン、「あっこれだ!!!」が強すぎだったけど、いいね。ああ、人間だ ってなった。冒頭の、アンが微笑するところでもおんなじ感覚があったな。社会的役割のペルソナより内面にあるものの表出。
The endの文字の感覚は、劇の終幕、役者たちが舞台からはけていく、なにも残されないその舞台を見ているような、ある種爽やかな寂寥感。
華やかで、色鮮やかな映画だった。色彩が弾けてふりまかれたような、心地よい、まぶしさ。まちの人々が気持ちのいいひとばかりでよかったな。そういうローマにすむ人たちと、宮廷の息苦しさとのコントラストだった。
あの名シーン、「あっこれだ!!!」が強すぎだったけど、いいね。ああ、人間だ ってなった。冒頭の、アンが微笑するところでもおんなじ感覚があったな。社会的役割のペルソナより内面にあるものの表出。
The endの文字の感覚は、劇の終幕、役者たちが舞台からはけていく、なにも残されないその舞台を見ているような、ある種爽やかな寂寥感。
面白い映画だった。堅い作品と想像していたが、ふふふ となりながら見られた。どうやって撮ったの?がたくさんあったな。引き込まれる画も多かった。宿屋のおかみさんが包帯の下をみてゾっとするところ、表情がめちゃくちゃ面白い。心底忌避する顔。
ラストシーンとても良かったな。透明人間 という映画の終わり方としてあんまりにも綺麗で唸った。
面白い映画だった。堅い作品と想像していたが、ふふふ となりながら見られた。どうやって撮ったの?がたくさんあったな。引き込まれる画も多かった。宿屋のおかみさんが包帯の下をみてゾっとするところ、表情がめちゃくちゃ面白い。心底忌避する顔。
ラストシーンとても良かったな。透明人間 という映画の終わり方としてあんまりにも綺麗で唸った。
評判通り、邦画の苦手な部分が削がれていてたいへん良い心持ちで見ることができた。金曜ロードショーで、子供の頃に見たかったかんじ。ゆるいコメディの形式としての強さというか、多少の非現実や整合性みたいなところすべてに、コメディが優先される。
利他とか過干渉とかの優しさではなく、現代的な思いやりの、慈愛のやさしさ。みんな良い人。自分のできる範囲で助けてくれる、分別のある善意があたたかいね。
創作行為の気迫というか、凄みの部分が物語に組み込まれていて、嬉しかった。ラストシーン撮影のところなど。
評判通り、邦画の苦手な部分が削がれていてたいへん良い心持ちで見ることができた。金曜ロードショーで、子供の頃に見たかったかんじ。ゆるいコメディの形式としての強さというか、多少の非現実や整合性みたいなところすべてに、コメディが優先される。
利他とか過干渉とかの優しさではなく、現代的な思いやりの、慈愛のやさしさ。みんな良い人。自分のできる範囲で助けてくれる、分別のある善意があたたかいね。
創作行為の気迫というか、凄みの部分が物語に組み込まれていて、嬉しかった。ラストシーン撮影のところなど。
革命はこうでなくちゃね。アツくさせる映画でした。普遍なガンアクションの鮮やさというより、アグレッシブでよく誇張された訴求力の高いガンアクション。いちいちかっこいい という感覚は、ヘルシングのアツさに近いかも。
主人公が自分の感情の芽生えを確認するように、手触りで感受しているのがきれいだった。いままで見落としてきたささいな美しさを、ひとつひとつ拾っているような、しみじみとした喜びがある。
最後の格闘が良かった。敵があっさりやられたらどうしようと思ったが、ちゃんと強くて安心した。ガンカタの腕前が拮抗するとこうなるんですよ がしっかり示されている。
革命はこうでなくちゃね。アツくさせる映画でした。普遍なガンアクションの鮮やさというより、アグレッシブでよく誇張された訴求力の高いガンアクション。いちいちかっこいい という感覚は、ヘルシングのアツさに近いかも。
主人公が自分の感情の芽生えを確認するように、手触りで感受しているのがきれいだった。いままで見落としてきたささいな美しさを、ひとつひとつ拾っているような、しみじみとした喜びがある。
最後の格闘が良かった。敵があっさりやられたらどうしようと思ったが、ちゃんと強くて安心した。ガンカタの腕前が拮抗するとこうなるんですよ がしっかり示されている。
デヴィッドフィンチャー良いね。なんというか、どこか危ういかんじ。胡乱というか、ぎざぎざしている。だけど、嚥下しやすい、整っていてすっきりとした印象の映画で面白かった。伝記然とした。
オタクと陽キャがバチバチしてた。ザベリンがそのはざまにいたんだな。「オタクをぶっ潰そう!!!」←おもしろすぎる。
「あなたは嫌な奴じゃない、そう振舞っているだけ」これが浮いて聞こえた。マークを慮ったセリフが少なかったからかも。
最後好き。創設者も、利用者になり下がったらああするしかなくて、それは不器用だということかも。
デヴィッドフィンチャー良いね。なんというか、どこか危ういかんじ。胡乱というか、ぎざぎざしている。だけど、嚥下しやすい、整っていてすっきりとした印象の映画で面白かった。伝記然とした。
オタクと陽キャがバチバチしてた。ザベリンがそのはざまにいたんだな。「オタクをぶっ潰そう!!!」←おもしろすぎる。
「あなたは嫌な奴じゃない、そう振舞っているだけ」これが浮いて聞こえた。マークを慮ったセリフが少なかったからかも。
最後好き。創設者も、利用者になり下がったらああするしかなくて、それは不器用だということかも。
喜びだ 賛歌だ。良かったなあ。ミュージカル映画って良いなア。感情のやりとりが歌に置き換えられる表現。画づくりにもよりダイナミックで華やかな誇張がある。写実より、ある種ファンタジーな雰囲気。
バーナムがバーで交渉するとこ、すごく良かったな。マスターが二人の曲芸を全力でサポートしてるのがなんだかおかしくて好き。ここも音楽が感情や言語の代替になっていて、本質的な情念のぶつかり合いを感じた。
バーナムの野心がポジティブに働いてる前半と、そのせいで起きる反発に苛まれる後半がシームレスでおもしろい。
冒頭の引きが強い!この映画の濃縮体みたいな導入だ。
喜びだ 賛歌だ。良かったなあ。ミュージカル映画って良いなア。感情のやりとりが歌に置き換えられる表現。画づくりにもよりダイナミックで華やかな誇張がある。写実より、ある種ファンタジーな雰囲気。
バーナムがバーで交渉するとこ、すごく良かったな。マスターが二人の曲芸を全力でサポートしてるのがなんだかおかしくて好き。ここも音楽が感情や言語の代替になっていて、本質的な情念のぶつかり合いを感じた。
バーナムの野心がポジティブに働いてる前半と、そのせいで起きる反発に苛まれる後半がシームレスでおもしろい。
冒頭の引きが強い!この映画の濃縮体みたいな導入だ。
なにかとままならない映画だったな。こういう人たち、いやだよなあ。孤独とともにあった今までの生活の聖域に、無思慮にも踏み込んでくるような人たち。そんな無思慮も、家族なら飲み込める、そうまとめたあたりには納得感があった。家族は、いちばん距離の近い他人と言えるだろうな、と思った。
ああ!息苦しさを覚える。思えば建物の外ってほとんど描かれていなかったな。閉塞した空間で、外からやってきたよそ者が自分の内部を荒らして去っていく。ままならないね。
字幕版で見たのだけど、イタリア語の響きがいいなあと思った。流麗というか、弾力のある音だった。建物の様式が好き、直接的に美しい。
なにかとままならない映画だったな。こういう人たち、いやだよなあ。孤独とともにあった今までの生活の聖域に、無思慮にも踏み込んでくるような人たち。そんな無思慮も、家族なら飲み込める、そうまとめたあたりには納得感があった。家族は、いちばん距離の近い他人と言えるだろうな、と思った。
ああ!息苦しさを覚える。思えば建物の外ってほとんど描かれていなかったな。閉塞した空間で、外からやってきたよそ者が自分の内部を荒らして去っていく。ままならないね。
字幕版で見たのだけど、イタリア語の響きがいいなあと思った。流麗というか、弾力のある音だった。建物の様式が好き、直接的に美しい。
もはや陶酔の域に達した映像・作劇的な密度だ。画面の圧が強い。マルチバースのあんまりにも突飛なストーリーと、ままならない生活を送るエヴリンのストーリーも並列させるその気概、おかしい。この二つの軸を平行して成立させるの並大抵のことじゃないな。冒頭でしっかり鬱屈を描いてくれたおかげでその軸が確立されていたと思った。A24的なシュールギャグもしっかりあって満足感が大いにある。
マルチバースの演出でよく見る"アレ"あそこで(ああいくつかの素材をループさせているなあ)というかんじがほとんどないの、すごい。
劇伴もよかった。月の光 って陶酔だ
もはや陶酔の域に達した映像・作劇的な密度だ。画面の圧が強い。マルチバースのあんまりにも突飛なストーリーと、ままならない生活を送るエヴリンのストーリーも並列させるその気概、おかしい。この二つの軸を平行して成立させるの並大抵のことじゃないな。冒頭でしっかり鬱屈を描いてくれたおかげでその軸が確立されていたと思った。A24的なシュールギャグもしっかりあって満足感が大いにある。
マルチバースの演出でよく見る"アレ"あそこで(ああいくつかの素材をループさせているなあ)というかんじがほとんどないの、すごい。
劇伴もよかった。月の光 って陶酔だ
子供が世界に抱く漠然とした不信感、不安定の常識。大人に向けられる反感が、実際そういう構造として存在しているっていうのがおもしろい。
良かった。神道を原型としたような、儀式的な行いが生活に親和している文化の雰囲気は独特で、強く惹かれた。そういう雰囲気を前面で注視させるような作品と思っていたが、想像していたよりもアドベンチャー的なシナリオでわかりやすいかんじだった。ゲーム的、というか。後半はとくに。明確な攻略目標があって、道筋に沿って進むような。なら、自分の好みとしては、作画のかんじも含めて前半のほうが好きだった。子供を人間のデフォルメとするような描き方。
子供が世界に抱く漠然とした不信感、不安定の常識。大人に向けられる反感が、実際そういう構造として存在しているっていうのがおもしろい。
良かった。神道を原型としたような、儀式的な行いが生活に親和している文化の雰囲気は独特で、強く惹かれた。そういう雰囲気を前面で注視させるような作品と思っていたが、想像していたよりもアドベンチャー的なシナリオでわかりやすいかんじだった。ゲーム的、というか。後半はとくに。明確な攻略目標があって、道筋に沿って進むような。なら、自分の好みとしては、作画のかんじも含めて前半のほうが好きだった。子供を人間のデフォルメとするような描き方。
文章の、描写される動作の、現象である力が強い。そこで書かれた人物や現象のただ一つの映像が、烈として立ち上がるのを感じる。書かれたその動作が、慎重に照準を合わせてひとつの質感、情感を透いている。それが簡潔に繊細にその空間を語っていて、恐ろしく身震いした。文章の、そのものの質感とは別の、それによって書き起こされた映像、空間、状況。訴求力のある構図をした絵画を見るような、あるいは映像としての画の強さ。
”そういう田舎”、の情感がものすごく濃い。あぜ道、じゃなくて、でこぼこになったアスファルト、だった。変わらない地形に風が吹く。
文章の、描写される動作の、現象である力が強い。そこで書かれた人物や現象のただ一つの映像が、烈として立ち上がるのを感じる。書かれたその動作が、慎重に照準を合わせてひとつの質感、情感を透いている。それが簡潔に繊細にその空間を語っていて、恐ろしく身震いした。文章の、そのものの質感とは別の、それによって書き起こされた映像、空間、状況。訴求力のある構図をした絵画を見るような、あるいは映像としての画の強さ。
”そういう田舎”、の情感がものすごく濃い。あぜ道、じゃなくて、でこぼこになったアスファルト、だった。変わらない地形に風が吹く。
いやあなんて面白い。おかしいとか興味深いみたいな広義の面白いじゃなくて、面白いという単語のみの含意、狭義のおもしろい。世にも奇妙な…的な雰囲気だった。説明的でありつつ刺激的な印象を植え付ける、映像としての心地よさが多分にあった。入り組んだ画角でも、主題が明確ですごく明示的。泥臭くわざとらしい戦闘で、ギャグ。それは滑稽とか、薄っぺらでチープという話じゃなく。アーティスティックに用いられる、手法としてのギャグ、作品の中にあるギャグ、という俯瞰の構造。
いやあなんて面白い。おかしいとか興味深いみたいな広義の面白いじゃなくて、面白いという単語のみの含意、狭義のおもしろい。世にも奇妙な…的な雰囲気だった。説明的でありつつ刺激的な印象を植え付ける、映像としての心地よさが多分にあった。入り組んだ画角でも、主題が明確ですごく明示的。泥臭くわざとらしい戦闘で、ギャグ。それは滑稽とか、薄っぺらでチープという話じゃなく。アーティスティックに用いられる、手法としてのギャグ、作品の中にあるギャグ、という俯瞰の構造。
こんなにも凄みのある白兵戦の描写は初めて見たな。まさに凄惨で、血と肉だった。それは人間の肉体による戦争で、血と泥の匂いだった。兵器や戦術にフォーカスした戦争映画とは違った、肉薄した恐ろしさがある。それと単にその場面の尺が長くて、こんなにも質量を持たせられるシーンなのか……と驚いた。
色彩が良かったな。故郷の自然はまばゆい鮮やかさで、戦場は抉った彫刻みたいな、鋭くダークな色だった。だからなんというか絵画的なきれいさがあって、それも好きだった。最後の担架で降りてくるところとか、米軍と日本軍が猛って正面衝突するところ(肉弾戦の間をすり抜ける映像!)とか、絶えない迫力があった。
こんなにも凄みのある白兵戦の描写は初めて見たな。まさに凄惨で、血と肉だった。それは人間の肉体による戦争で、血と泥の匂いだった。兵器や戦術にフォーカスした戦争映画とは違った、肉薄した恐ろしさがある。それと単にその場面の尺が長くて、こんなにも質量を持たせられるシーンなのか……と驚いた。
色彩が良かったな。故郷の自然はまばゆい鮮やかさで、戦場は抉った彫刻みたいな、鋭くダークな色だった。だからなんというか絵画的なきれいさがあって、それも好きだった。最後の担架で降りてくるところとか、米軍と日本軍が猛って正面衝突するところ(肉弾戦の間をすり抜ける映像!)とか、絶えない迫力があった。
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映像と表現はほんとうに良かった。無印とはまた別の美学があるようなかんじで、リミナルスペース的な、インスタレーションっぽい美しさがあった。静かで、何もないことへの恐怖感。前作が弦楽器の重奏なら、これはピアノの独奏だった。どちらも好きだけど、後者のほうが惹かれるかもしれない。劇場の戦闘シーンが好きだった。輝かしい音楽が、データの破損からか途切れ途切れになっていて、その間の空白に余韻が響く。余韻は本来すべてが終わったあとに訪れるものだけれど、それが強引な形で生まれてしまうあたりに、"壊れている"情感を強く感じた。
なんか主人公ずっとかわいそうだったな。
映像と表現はほんとうに良かった。無印とはまた別の美学があるようなかんじで、リミナルスペース的な、インスタレーションっぽい美しさがあった。静かで、何もないことへの恐怖感。前作が弦楽器の重奏なら、これはピアノの独奏だった。どちらも好きだけど、後者のほうが惹かれるかもしれない。劇場の戦闘シーンが好きだった。輝かしい音楽が、データの破損からか途切れ途切れになっていて、その間の空白に余韻が響く。余韻は本来すべてが終わったあとに訪れるものだけれど、それが強引な形で生まれてしまうあたりに、"壊れている"情感を強く感じた。
なんか主人公ずっとかわいそうだったな。
面白かった!飽きのない展開とソリッドなジョーク、隙が無いなあ。90分尺の映画の楽しさだった。魅せ方が研ぎ澄まされていて、観客を楽しませる念を感じる。1のおふざけ加減、大好きだ。
2のお約束を回収する流れすごく良かったな。車とか、オチとか。3は前作の踏襲と、表現と物語の拡張両方取りこぼしていなかったのがすごかった。優れている。それと時間をテーマにされると自分は好きになってしまう。グリフィン、良いなあ。いいやつ
面白かった!飽きのない展開とソリッドなジョーク、隙が無いなあ。90分尺の映画の楽しさだった。魅せ方が研ぎ澄まされていて、観客を楽しませる念を感じる。1のおふざけ加減、大好きだ。
2のお約束を回収する流れすごく良かったな。車とか、オチとか。3は前作の踏襲と、表現と物語の拡張両方取りこぼしていなかったのがすごかった。優れている。それと時間をテーマにされると自分は好きになってしまう。グリフィン、良いなあ。いいやつ
シミュレーション仮説~
「それ好きーー」がどんどん出てきて嬉しかった。2001年宇宙の旅、具現化手袋、異空間の極彩色、湾曲する街、近未来京都。
端的に言えば強めの妄想といった感じだけど、ぜんぜん悪口じゃなくて、きれいな形でそれがあるから圧倒される。モダンで、スタイリッシュなデザインのかんじ。ひどくまっすぐな光線。直接的に輝き。こういうイマジネーションの具現、心くすぐるワ。
あとヒロインが”それ”すぎて良かった。
早回しの演出面白かったな。君の名はを思いだす。ボーイミーツガールが一番好き。てかイエスタデイってこれの曲だったんだ、知らなかった。
シミュレーション仮説~
「それ好きーー」がどんどん出てきて嬉しかった。2001年宇宙の旅、具現化手袋、異空間の極彩色、湾曲する街、近未来京都。
端的に言えば強めの妄想といった感じだけど、ぜんぜん悪口じゃなくて、きれいな形でそれがあるから圧倒される。モダンで、スタイリッシュなデザインのかんじ。ひどくまっすぐな光線。直接的に輝き。こういうイマジネーションの具現、心くすぐるワ。
あとヒロインが”それ”すぎて良かった。
早回しの演出面白かったな。君の名はを思いだす。ボーイミーツガールが一番好き。てかイエスタデイってこれの曲だったんだ、知らなかった。
硬派な戦史物と想像していたけど、結構ビジュアルの存在感もある映画だった。なんというか、ナショジオ感というか。誇張や創作はもちろんあるだろうけど、映し方にドキュメンタリーぽさがある。気分として、なるほどな、があった。突撃と降伏のシーンだけ知っていたんだけど、そこは結構際立って見えた。軍刀を受け渡すシーン、誇りと敬意が見えて良かったな。
戦場の伝説はこうやってつくられるのかな。複数の事実が憶測を生み、妄想に連鎖する。被害に理由をこじつけ、フォックスとして語られる。
「私はこの島で褒められるようなことはしていません」 「無心に戦っただけです」
硬派な戦史物と想像していたけど、結構ビジュアルの存在感もある映画だった。なんというか、ナショジオ感というか。誇張や創作はもちろんあるだろうけど、映し方にドキュメンタリーぽさがある。気分として、なるほどな、があった。突撃と降伏のシーンだけ知っていたんだけど、そこは結構際立って見えた。軍刀を受け渡すシーン、誇りと敬意が見えて良かったな。
戦場の伝説はこうやってつくられるのかな。複数の事実が憶測を生み、妄想に連鎖する。被害に理由をこじつけ、フォックスとして語られる。
「私はこの島で褒められるようなことはしていません」 「無心に戦っただけです」
良い田舎と良い夏だった。地元、みたいな質感がかなり強くて好き。畳の居間、テーブルに並ぶ学生カバン、小さい畑、すずむしの鳴き声、縁側、麦茶。
章の間のモノローグが詩的で、恋愛ADVっぽさがあった。
こういうヒロイン良いよね。まさに旅人というか、珍しさ、特別感。あと谷川がかなり好み。短髪勝ち気でボーイッシュ。
思えばこういう地方の学校とか公共施設って、妙に立派だったりするなあと思った。なんというかアンバランスで不安感さえ想起するのだけど、それがまたユニーク。作中にメガネ愛が点在していて良かった。キスシーンにメガネがぶつかり合う音なんてそうそう入れないでしょう。いいね。
良い田舎と良い夏だった。地元、みたいな質感がかなり強くて好き。畳の居間、テーブルに並ぶ学生カバン、小さい畑、すずむしの鳴き声、縁側、麦茶。
章の間のモノローグが詩的で、恋愛ADVっぽさがあった。
こういうヒロイン良いよね。まさに旅人というか、珍しさ、特別感。あと谷川がかなり好み。短髪勝ち気でボーイッシュ。
思えばこういう地方の学校とか公共施設って、妙に立派だったりするなあと思った。なんというかアンバランスで不安感さえ想起するのだけど、それがまたユニーク。作中にメガネ愛が点在していて良かった。キスシーンにメガネがぶつかり合う音なんてそうそう入れないでしょう。いいね。
テーマのわりに見やすいし、語りたいことが分かりやすくて良かった。小学生のころに見て以来二度目だけれど、捉え方に変化はあって、なるほどね、となった。最初の(言ってしまえばありふれた)戦闘シーンでは名も知らない搭乗員が飛んでいたが、物語を経て、最後は宮部という人物の重みがその機体に付与される。歴史を均質化するな 知ること努めよ。
最後の顔に浮かぶ色も、前より深く昏く見えた。
宮部の思いは変わらずにあって、必死さを垣間見た。殉教者とかに例えられそうな、切迫した情緒だった。お国や大義に殉じたのではなく、周りで生きる命が失われることのないように願い、そのために全うする意思によるもの。
テーマのわりに見やすいし、語りたいことが分かりやすくて良かった。小学生のころに見て以来二度目だけれど、捉え方に変化はあって、なるほどね、となった。最初の(言ってしまえばありふれた)戦闘シーンでは名も知らない搭乗員が飛んでいたが、物語を経て、最後は宮部という人物の重みがその機体に付与される。歴史を均質化するな 知ること努めよ。
最後の顔に浮かぶ色も、前より深く昏く見えた。
宮部の思いは変わらずにあって、必死さを垣間見た。殉教者とかに例えられそうな、切迫した情緒だった。お国や大義に殉じたのではなく、周りで生きる命が失われることのないように願い、そのために全うする意思によるもの。
屋上のシーンで嗚咽してなにも考えられなっちゃったワ。目をつむり歯をしっかと嚙合わせるような感情。自分が"学校""高校生"に対して抱いている負のイメージが出まくってて、こいつら全員くたばってほしいなって思ってたけど、結果的にそうなってて最高だった。大爆発。反逆。悲願。「理由を言って」あそこでカチリと音がした。互いの理解をちょっとづつ拒んだ不整合が、少し直った。高校生という像が、極めて明瞭で恐れ入った。何者かへの敵視によるグルーミング。
弘樹は全力投球な部活に迎合できないと考えてたから傍観者だった。故に前田の部活動への態度に衝突した。あの弘樹の顔良かった。
屋上のシーンで嗚咽してなにも考えられなっちゃったワ。目をつむり歯をしっかと嚙合わせるような感情。自分が"学校""高校生"に対して抱いている負のイメージが出まくってて、こいつら全員くたばってほしいなって思ってたけど、結果的にそうなってて最高だった。大爆発。反逆。悲願。「理由を言って」あそこでカチリと音がした。互いの理解をちょっとづつ拒んだ不整合が、少し直った。高校生という像が、極めて明瞭で恐れ入った。何者かへの敵視によるグルーミング。
弘樹は全力投球な部活に迎合できないと考えてたから傍観者だった。故に前田の部活動への態度に衝突した。あの弘樹の顔良かった。
すごいや 映像演出の威力がデカすぎて口が動かないな。圧倒だったわね。サイバーパンクの、ごみごみした夜と雨の雰囲気。疎外感や緊張を覚えるような、広々として窮屈な場所。前半部の象徴的な画角(ドラマぽい?)北の都市のところ、輝きでクラクラするぐらい映像が良かった。
登場人物は少なかった、気がする。あくまで九課(バトー)の話に収まっていて、世界を手玉に取るような大犯罪者の話でもなかった。のでバトーの沈鬱とか、映像表現を注視できたかも。あとなんか引用多かったな。デカルト、旧約聖書、孔子エトセトラ。でも自分の記憶とネットの境界が溶けたら、わたしもそうなる気がする。
すごいや 映像演出の威力がデカすぎて口が動かないな。圧倒だったわね。サイバーパンクの、ごみごみした夜と雨の雰囲気。疎外感や緊張を覚えるような、広々として窮屈な場所。前半部の象徴的な画角(ドラマぽい?)北の都市のところ、輝きでクラクラするぐらい映像が良かった。
登場人物は少なかった、気がする。あくまで九課(バトー)の話に収まっていて、世界を手玉に取るような大犯罪者の話でもなかった。のでバトーの沈鬱とか、映像表現を注視できたかも。あとなんか引用多かったな。デカルト、旧約聖書、孔子エトセトラ。でも自分の記憶とネットの境界が溶けたら、わたしもそうなる気がする。