X : @anteros
最後の方ぐわあと盛り上がってもうヤバかった。ネタバレもしたくないしそのヤバいシーンとかもさらすのは違うと思うので、穏当なページをさらすが、おそらく今まで読んだBablet作品で一番盛り上がったのではないかという気がする。
最後の方ぐわあと盛り上がってもうヤバかった。ネタバレもしたくないしそのヤバいシーンとかもさらすのは違うと思うので、穏当なページをさらすが、おそらく今まで読んだBablet作品で一番盛り上がったのではないかという気がする。
何よりもそれぞれのページが素晴らしい。写真は2巻冒頭のシーンだが、この見開きで読んでよかった感があった。何というかストーリーと見せるべき絵が乖離している感じがあって、絵を見るためだけに買ってもいいのではないか。
何よりもそれぞれのページが素晴らしい。写真は2巻冒頭のシーンだが、この見開きで読んでよかった感があった。何というかストーリーと見せるべき絵が乖離している感じがあって、絵を見るためだけに買ってもいいのではないか。
作品としてはこれをバンド・デシネといっていいのか、フキダシはほとんどなく、絵とナレーションというかそれについた文章で構成されている。これといった物語があるわけではなく、警察官の業務の内実を示すといった感じか。最近警察のルポものがいくつか出ているが、その源流の一つかな。
作品としてはこれをバンド・デシネといっていいのか、フキダシはほとんどなく、絵とナレーションというかそれについた文章で構成されている。これといった物語があるわけではなく、警察官の業務の内実を示すといった感じか。最近警察のルポものがいくつか出ているが、その源流の一つかな。
リーニュ・クレールといっていいのかわからないが、輪郭線がはっきりしていて、何というか閉塞感のようなものが現れているなという気がした。企業とか労働の表象に興味がある自分としては、一人で頑張っている感じで、あまりそういった興味を満たすものではなかった。
リーニュ・クレールといっていいのかわからないが、輪郭線がはっきりしていて、何というか閉塞感のようなものが現れているなという気がした。企業とか労働の表象に興味がある自分としては、一人で頑張っている感じで、あまりそういった興味を満たすものではなかった。
いわゆるワンショットで、この設定だと結構壮大な話にしてもよかったのかなと思ったが(絵柄が以前読んだ『Islander』に近いからかもしれないが)、思ったよりスパッと終わった。
いわゆるワンショットで、この設定だと結構壮大な話にしてもよかったのかなと思ったが(絵柄が以前読んだ『Islander』に近いからかもしれないが)、思ったよりスパッと終わった。
ちょっと面白かったのは、そこに英語圏の人たちがいて、その人が話すときは名詞の性別とかが間違えていることだ。この写真がそうであるように複数回そういうケースがあるので、おそらく意図的なんだろう。
ちょっと面白かったのは、そこに英語圏の人たちがいて、その人が話すときは名詞の性別とかが間違えていることだ。この写真がそうであるように複数回そういうケースがあるので、おそらく意図的なんだろう。
基調はモノクロだが、音楽の演奏や歌のシーンでは一部カラーが使われ、そのシーンが非常にコントラストになって印象的。読みながら早く歌わないかな、とか思ってしまった。
基調はモノクロだが、音楽の演奏や歌のシーンでは一部カラーが使われ、そのシーンが非常にコントラストになって印象的。読みながら早く歌わないかな、とか思ってしまった。
とにかく主人公が訪れる日本、とりわけ高松の描写が細かい。私自身は一度くらいしか行ったことないが、なんとなく土地鑑があるのでは、と思わせる。「かぼちゃの馬車」というラブホテルがあるのか…。
とにかく主人公が訪れる日本、とりわけ高松の描写が細かい。私自身は一度くらいしか行ったことないが、なんとなく土地鑑があるのでは、と思わせる。「かぼちゃの馬車」というラブホテルがあるのか…。
バンド・デシネではあまり多くない印象だがアイスランドのわりと壮大な風景が見開きで描かれることが多くてそこは見ものだった。ただ背景を含めてわからないことが多く、とりあえず続刊も読むでしょう。
バンド・デシネではあまり多くない印象だがアイスランドのわりと壮大な風景が見開きで描かれることが多くてそこは見ものだった。ただ背景を含めてわからないことが多く、とりあえず続刊も読むでしょう。
そのわりにはこのあたりの歴史を全く知らなかったので、勉強になったし、部下として一瞬だけモブツが出てきたときにはちょっと盛り上がった。確か中学の時にモブツが新聞の小さい記事に載って気になったので大使館だかに問い合わせた記憶がある。
そのわりにはこのあたりの歴史を全く知らなかったので、勉強になったし、部下として一瞬だけモブツが出てきたときにはちょっと盛り上がった。確か中学の時にモブツが新聞の小さい記事に載って気になったので大使館だかに問い合わせた記憶がある。
写真はクラブでのシーンだが、リーニュ・クレールと全く反対で輪郭線が全くなく、クラブってむしろこういう感じなのだろうなあという説得力を感じる。こういうシーンを見たくてバンド・デシネを読んでいる感じさえある。
なお、巻末に謝辞があって、ネイルのデザインに関して横尾忠則の作品を参考にしたとあって、こういうのも許可をとってるんだなあと感心した(なぜか言及しているページ数が間違っているようだが)。
写真はクラブでのシーンだが、リーニュ・クレールと全く反対で輪郭線が全くなく、クラブってむしろこういう感じなのだろうなあという説得力を感じる。こういうシーンを見たくてバンド・デシネを読んでいる感じさえある。
なお、巻末に謝辞があって、ネイルのデザインに関して横尾忠則の作品を参考にしたとあって、こういうのも許可をとってるんだなあと感心した(なぜか言及しているページ数が間違っているようだが)。
車がいろんな形で表現されているとそれなりに興味が持てるが、車の表現はほとんどない感じかな。
車がいろんな形で表現されているとそれなりに興味が持てるが、車の表現はほとんどない感じかな。
ちょっと気になったのが女性が値踏みをされているシーンを会社かなんかでプレゼンをしているシーンになぞらえていて、フランス語圏における企業や労働の表象としてちょっと重要かなと思った。
ちょっと気になったのが女性が値踏みをされているシーンを会社かなんかでプレゼンをしているシーンになぞらえていて、フランス語圏における企業や労働の表象としてちょっと重要かなと思った。
各章の始まりが写真のように見開きでわりと壮大な感じで描かれていて、賞が終わるごとにちょっと楽しみになっていた。
各章の始まりが写真のように見開きでわりと壮大な感じで描かれていて、賞が終わるごとにちょっと楽しみになっていた。
またたまにこの写真の右下のような渦巻き状にコマを読む構成があったりしている点も面白い。しかしドイツ語の名前が読めなくて非常に難儀した。
またたまにこの写真の右下のような渦巻き状にコマを読む構成があったりしている点も面白い。しかしドイツ語の名前が読めなくて非常に難儀した。
最初いきなり大統領の葬式から始まるがこの4人の警護が集まってからおそらく大統領の詩によって解散するまでの話だが、どうやら3巻本になる予定でその1巻目。アルジェリア関係でいろいろ不安定な時期でもあるのでアクション多め。まあ続きも読むでしょう。
最初いきなり大統領の葬式から始まるがこの4人の警護が集まってからおそらく大統領の詩によって解散するまでの話だが、どうやら3巻本になる予定でその1巻目。アルジェリア関係でいろいろ不安定な時期でもあるのでアクション多め。まあ続きも読むでしょう。
ちょっと気になったのは主人公が記者であるということで、よく考えるとバンド・デシネのミステリーものでは記者が主人公であることが多い。先日読んだ『Le Gang des pinardiers』もそうだし、『Ric Hochet』もそうだった。今後気にしながらいろいろ読んでみよう。
ちょっと気になったのは主人公が記者であるということで、よく考えるとバンド・デシネのミステリーものでは記者が主人公であることが多い。先日読んだ『Le Gang des pinardiers』もそうだし、『Ric Hochet』もそうだった。今後気にしながらいろいろ読んでみよう。
サイレントなのでページをめくるのが必然的に早くなるのだが、それに合わせたようにスピード感、緊迫感があって満点に偽りなしといった感じがした。
サイレントなのでページをめくるのが必然的に早くなるのだが、それに合わせたようにスピード感、緊迫感があって満点に偽りなしといった感じがした。
その中で日本についての紹介もあるのだが、翻訳の関係か小説よりも圧倒的にマンガに紙幅が費やされていて、マンガにおけるdétective(探偵/刑事)としてなぜか池上遼一が多いのと、両津勘吉があるのが驚いた。カイジもいる。ともかく警察小説について本を書いているのだがミステリーについての知識が全くなかったので勉強になった。
その中で日本についての紹介もあるのだが、翻訳の関係か小説よりも圧倒的にマンガに紙幅が費やされていて、マンガにおけるdétective(探偵/刑事)としてなぜか池上遼一が多いのと、両津勘吉があるのが驚いた。カイジもいる。ともかく警察小説について本を書いているのだがミステリーについての知識が全くなかったので勉強になった。
一つ気になったのは砂漠とか荒野という舞台について。この作品自体はそのようにはみなされないだろうが、これはおそらくウエスタンを考えるうえで重要なのだと思う。なぜ砂漠とか荒野がバンド・デシネで好んで描かれるのか。これは狭義のバンド・デシネに含まれないだろうが。
一つ気になったのは砂漠とか荒野という舞台について。この作品自体はそのようにはみなされないだろうが、これはおそらくウエスタンを考えるうえで重要なのだと思う。なぜ砂漠とか荒野がバンド・デシネで好んで描かれるのか。これは狭義のバンド・デシネに含まれないだろうが。
ご本人はアメリカ生まれで、この作品も翻訳なのだが、もうそういうのはどうでもいい。コマ割りが特徴的で、何というかある一つのものをコマで分割したり、枠線そのものが何かの表象であることが多い。前作はサイレントだったが、今作では神様が生物を作ってそこで生まれた存在が社会を形成するといった感じ。もう一作も購入しているので、この人は追っかけたい。
ご本人はアメリカ生まれで、この作品も翻訳なのだが、もうそういうのはどうでもいい。コマ割りが特徴的で、何というかある一つのものをコマで分割したり、枠線そのものが何かの表象であることが多い。前作はサイレントだったが、今作では神様が生物を作ってそこで生まれた存在が社会を形成するといった感じ。もう一作も購入しているので、この人は追っかけたい。