11月8日にミロラド・パヴィッチの『一六の夢の物語』を肴に楽しく話せればと思っています。
場所などはまだ未定ですが都内でお昼頃からはじめようと考えています。
興味ある方はリプかDMで!
11月8日にミロラド・パヴィッチの『一六の夢の物語』を肴に楽しく話せればと思っています。
場所などはまだ未定ですが都内でお昼頃からはじめようと考えています。
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文学がそれまで築いてきたパースペクティブをぶち壊し認識論ないし存在論的に新たな文学的手法を確立させようとする試みが最高に面白い。
フォルマリズム的な手法や文字の形自体に注目しそこから日常的世界を転倒させるために概念が実体化したりするのですがそのアイデアの奇想が遊戯的かつ哲学的で観念や存在と戯れる大人の童話集です。
クルジジャノフスキイ本当に面白いです。『瞳孔の中』もおすすめです。
文学がそれまで築いてきたパースペクティブをぶち壊し認識論ないし存在論的に新たな文学的手法を確立させようとする試みが最高に面白い。
フォルマリズム的な手法や文字の形自体に注目しそこから日常的世界を転倒させるために概念が実体化したりするのですがそのアイデアの奇想が遊戯的かつ哲学的で観念や存在と戯れる大人の童話集です。
クルジジャノフスキイ本当に面白いです。『瞳孔の中』もおすすめです。
#日本怪奇幻想読者クラブ
ゲーテの魔法使いの弟子をベースにスイスの山奥の村でニヒリズムに侵された男がアメリカ帰りの男と村娘を催眠術的に煽動し村中に宗教的熱狂が拡がり制御できなくなる様を描いた物語。
エーヴェルス得意の即物的で暴力的な描写が後半の受難劇の場面で最大限発揮されていて良い。
1909年の作品だけど大戦以後に訪れるニヒリズムの世紀の先駆的作品かつ宗教的熱狂により集団が狂気に駆られていく様はドイツのその後を予言していたとも言えそう。
#日本怪奇幻想読者クラブ
ゲーテの魔法使いの弟子をベースにスイスの山奥の村でニヒリズムに侵された男がアメリカ帰りの男と村娘を催眠術的に煽動し村中に宗教的熱狂が拡がり制御できなくなる様を描いた物語。
エーヴェルス得意の即物的で暴力的な描写が後半の受難劇の場面で最大限発揮されていて良い。
1909年の作品だけど大戦以後に訪れるニヒリズムの世紀の先駆的作品かつ宗教的熱狂により集団が狂気に駆られていく様はドイツのその後を予言していたとも言えそう。
スコットランド女王メアリーの最期の3日を描いた悲劇。
自己保身と権力欲が渦巻く政治の中で不条理を受け入れ精神的な自由(死)を手に入れるメアリーと孤独な権力を確固たるものにしたエリザベスの二人の女王の対比と二人の内面には一切触れない男達のエゴが終着点であるメアリーの死に向かって一直線に向かっていくのと真ん中の三幕で女王同士の対話が生じて自由を手にするメアリーと政治に雁字搦めにされていくエリザベスをシンメトリカルにしている構成が美しすぎる。
スコットランド女王メアリーの最期の3日を描いた悲劇。
自己保身と権力欲が渦巻く政治の中で不条理を受け入れ精神的な自由(死)を手に入れるメアリーと孤独な権力を確固たるものにしたエリザベスの二人の女王の対比と二人の内面には一切触れない男達のエゴが終着点であるメアリーの死に向かって一直線に向かっていくのと真ん中の三幕で女王同士の対話が生じて自由を手にするメアリーと政治に雁字搦めにされていくエリザベスをシンメトリカルにしている構成が美しすぎる。
#日本怪奇幻想読者クラブ
父親が殺されたことをきっかけにロンドンの地下世界へ潜り自らの生い立ちを知り仇敵である笛吹き男と対決するローファンタジー。
ミエヴィルの初長篇ですが後の作品で見られる要素が全て入っていた。
ファンタジーの保守性を自覚した上でファンタジー的クリシェを左翼的にアレンジして真の現代ファンタジーを作ろうという試みが素晴らしすぎる。
テーマ的にもアートの商業性とそこに回収されないプリミティブさの対立の中でメロディを使って支配を試みる資本家的笛吹き男に対してクラブミュージックの本質であるベースラインで対抗するラストがめちゃくちゃ良い。
#日本怪奇幻想読者クラブ
父親が殺されたことをきっかけにロンドンの地下世界へ潜り自らの生い立ちを知り仇敵である笛吹き男と対決するローファンタジー。
ミエヴィルの初長篇ですが後の作品で見られる要素が全て入っていた。
ファンタジーの保守性を自覚した上でファンタジー的クリシェを左翼的にアレンジして真の現代ファンタジーを作ろうという試みが素晴らしすぎる。
テーマ的にもアートの商業性とそこに回収されないプリミティブさの対立の中でメロディを使って支配を試みる資本家的笛吹き男に対してクラブミュージックの本質であるベースラインで対抗するラストがめちゃくちゃ良い。
探求本がかなり減ってきました。
探求本がかなり減ってきました。
甘いもの食べながら本の話する会を開催します!
7月27日14時より中央線沿線のカフェです!
レオ・ペルッツの『スウェーデンの騎士』を肴に他にも色んな本の話ができたらなと思っています。
参加したいという方はリプかDMで連絡ください🙇
甘いもの食べながら本の話する会を開催します!
7月27日14時より中央線沿線のカフェです!
レオ・ペルッツの『スウェーデンの騎士』を肴に他にも色んな本の話ができたらなと思っています。
参加したいという方はリプかDMで連絡ください🙇
やっぱり作品社と幻戯書房が大正義すぎる。
やっぱり作品社と幻戯書房が大正義すぎる。
ドイツロマン派全集に引き続きドイツ民衆本の世界もコンプリートです。
ドイツロマン派全集に引き続きドイツ民衆本の世界もコンプリートです。
矢吹駆シリーズはすぐに読みはじめたい!
矢吹駆シリーズはすぐに読みはじめたい!
朝はさすがに混んでいて読めないので、少しずつnoteで記事書いています。
朝はさすがに混んでいて読めないので、少しずつnoteで記事書いています。
『グローリアーナ』を最後まで読んでから軽く恐怖小説論書こうと思います。
『グローリアーナ』を最後まで読んでから軽く恐怖小説論書こうと思います。
#日本怪奇幻想読者クラブ
良家の息女が療養先で出逢った夫人に憧れていく中で情念が縺れあう幻想恐怖小説。
少女小説的内面描写の機微とその中で社会的な正しさと自分の感情の緊張関係が紡ぐ恐怖が素晴らしい。ロマン的な死で終わるラストも反社会的な関係性の純化で美しい。
解説によると吉屋信子はこの作品から恐怖小説的な側面を見せ出したとのことだったので少女小説がゴシックへ祖先帰りした感じもある。
#日本怪奇幻想読者クラブ
良家の息女が療養先で出逢った夫人に憧れていく中で情念が縺れあう幻想恐怖小説。
少女小説的内面描写の機微とその中で社会的な正しさと自分の感情の緊張関係が紡ぐ恐怖が素晴らしい。ロマン的な死で終わるラストも反社会的な関係性の純化で美しい。
解説によると吉屋信子はこの作品から恐怖小説的な側面を見せ出したとのことだったので少女小説がゴシックへ祖先帰りした感じもある。
#日本怪奇幻想読者クラブ
著者の恐怖小説的少女小説を集めた短篇集。繊細な少女の内面的葛藤が恐怖として描かれるのはゴシックの伝統直系だし吉屋信子など少女小説の系譜としてもクオリティが高く良かった。やっぱり少女小説=ゴシックなのですよね。個人的には「幻獄」の倒錯したところにめちゃくちゃ共感してしまった。
#日本怪奇幻想読者クラブ
著者の恐怖小説的少女小説を集めた短篇集。繊細な少女の内面的葛藤が恐怖として描かれるのはゴシックの伝統直系だし吉屋信子など少女小説の系譜としてもクオリティが高く良かった。やっぱり少女小説=ゴシックなのですよね。個人的には「幻獄」の倒錯したところにめちゃくちゃ共感してしまった。
二人の宙道士がサイバネティクスなど様々な技術を用いて波乱を起こしまくる連作短篇集。泰平ヨンより更にユーモアに振れておりとんでもガジェットとスラップスティックな展開で最高に面白い。その中でレム的な思弁性もちゃんと入っているのでレム入門にいいかも。
サイバネティックカルタすごく気になるのですが…。
二人の宙道士がサイバネティクスなど様々な技術を用いて波乱を起こしまくる連作短篇集。泰平ヨンより更にユーモアに振れておりとんでもガジェットとスラップスティックな展開で最高に面白い。その中でレム的な思弁性もちゃんと入っているのでレム入門にいいかも。
サイバネティックカルタすごく気になるのですが…。
ここのお店の季節のパフェは最高なのです。
ここのお店の季節のパフェは最高なのです。
特に面白かったのが、アレクセイ・トルストイの「五人同盟」。独裁制を敷く為に月に大量の弾頭を撃ち込み爆破することで人為的に金融恐慌を引き起こしその間に底値であらゆる産業の株式を買い占め支配しようとする話なのですが月を破壊というスケールに対して株の買い占めというみみっちさが良い。
ノンポリの科学者が政治犯の友人を助ける為に自らの発明品を駆使しながら徐々に政治的に目覚めていく「不死身人間」や空気中の塵を除去する機械にまつわるすったもんだを描いた「危険な発明」も好き。
あとのブルガーコフは既読だったし、ベリャーエフはSFというより秘境冒険ものでした。面白いけど。
特に面白かったのが、アレクセイ・トルストイの「五人同盟」。独裁制を敷く為に月に大量の弾頭を撃ち込み爆破することで人為的に金融恐慌を引き起こしその間に底値であらゆる産業の株式を買い占め支配しようとする話なのですが月を破壊というスケールに対して株の買い占めというみみっちさが良い。
ノンポリの科学者が政治犯の友人を助ける為に自らの発明品を駆使しながら徐々に政治的に目覚めていく「不死身人間」や空気中の塵を除去する機械にまつわるすったもんだを描いた「危険な発明」も好き。
あとのブルガーコフは既読だったし、ベリャーエフはSFというより秘境冒険ものでした。面白いけど。