展示の最後は世界のあちこちで作られ着られてきた平和を願うメッセージＴが集められていて、「ファッションに政治を持ち込むな」なんてほんとあほらしい言い草だなと思ったことでした。

もっと言えば手に職をつけて女性もどんどん活躍しましょう、オシャレにイキイキ輝きましょう、と先頭で旗を振っていたモダンな人ほど、戦争の空気（なにしろそれは当時の最先端の思想だったのだから）に取り込まれて戦意高揚を叫んでいたのかもしれず、それって時代をキャッチアップしていたいと思っている現代人だって同じ罠にはまらないとは限らない。価値観って目に触れる回数が多いものからすりこまれていくし。キレイなものだけに囲まれていたいとどんなに思っても人はそこから離れて生きていくなどということはできない（今も）のだなと実感される展示でした。

そして文化学園の当時の生徒さんや教員たちは、（たぶん学校自体が軍部と強いつながりがあったんだと思うけど）学業の傍ら軍へ納める白衣を縫いまくったり、和服をリメイクした動きやすい服装を考案して全国に指導して回ったり、落下傘部隊のパラシュートになる羽二重を縫い合わせたり、率先して千人針を刺したりしていたのだった。あと軍と協業で各地の民族衣装を集めて用尺や生産性を研究したりしていたという紹介もあった。服飾って猛々しい戦争イメージとは正反対のもののように受け取られるけど政治や戦争と無縁でいられるわけではなく、むしろがっつりと絡み合っていて、

小規模生産者の応援というのはもうやれる人は日常的にやってるわけで、買う物を増やすというのは実際的に難しいのでは、と思う。そしてこの物価高で多くの人が節約を強いられてる社会的状況もある。1円でも安いものを、と努力している中、お醤油や味噌の「いいもの」、選べないよ、使いたいけど…という声はきっと多いはず。だからこそ、政治によって社会的な保護保存の仕組みを考えないと、とも思うわけです。

xfolioです。

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