目当ては若冲「乗興舟」でした。淀川の流域を瀟湘八景図巻のように描き、顕常の漢詩をあしらう。拓版画で白黒反転させたことによる幻想的な雰囲気が好きです。自分としては、舟下りのゆっくりした速度にあわせてシルエットを楽しむように鑑賞していた。
法帖から影響を受けた絵画作品については解説に詳しかったです。「賞春芳〔帖〕」では大雅や応挙も草木を寄せており、文人と画家の交流の幅広さが感じられました。
気に入った作品として、「玄圃瑤華」、東東洋「梅糸瓜図」、五清「粧い美人図」、狩野養信・歌川国貞「鐘馗と美人図」

#藤野恵美
#淀川八景　
淀川の河川敷にからむ日常　八つのドラマ